著者
千葉 正士
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄法政研究 (ISSN:13448242)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.231-241, 2001-03-31
著者
石川 朋子
出版者
北九州市立大学国際教育交流センター
雑誌
北九州市立大学国際論集 = CIEE journal, the University of Kitakyushu (ISSN:13481851)
巻号頁・発行日
no.12, pp.163-185, 2014-03

本稿は、普通体基調会話教育の現状把握を目的として、日韓の日本語教科書の分析結果を報告するものである。分析の結果、日本の教科書の方が普通体基調会話をより多く提示していること、また、両国の日本語教科書の普通体基調会話に共通する問題のあることが明らかになった。現行の教科書を見る限り、普通体基調会話は断片的に扱われているに過ぎず、日本語教育においては普通体基調会話を体系的に学習者に示す必要がある。
著者
片野 修
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.441-449, 1994-02-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
21
被引用文献数
6

京都市の二河川でカワムツとオイカワが同所的に生息し, 同種内と同様に二種間でも攻撃行動を行った.両種において大型個体は小型個体より頻繁に表層部を利用し, 種内及び種間の干渉において優位であった.カワムツとオイカワの両種とも雑食性であったが, オイカワの方がカワムツよりも付着藻類を摂食する頻度が高かった.両種の摂餌場所には大きな違いはなく, その周辺で多くの種間攻撃が起こった.両種とも攻撃的干渉と付着藻類摂餌行動の頻度との間に有意な相関関係がみとめられた.両種の個体の行動圏は多くの場合互いに重複していたが, 同種及び他種に対して縄ばりが形成されることも観察された.
著者
WATANABE Yasuaki
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.304-326, 1975-09-25
被引用文献数
3 3

The Japanese species of the genus Micropeplus are revised. All the known forms, including three new species, are either described or redescribed, and a key to them is given. The new species are : M. yasutoshii from Mt. Mitake near Tokyo, M. satoi from Ikushunbetsu in central Hokkaido, and M. kikuchii from Oku-Nikko in central Honshu. The last-named was formerly misidentified with M. longipennis KRAATZ by WATANABE and SHIBATA (1964).
著者
鈴木 正貴 水谷 正一 後藤 章
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.163-177, 2001-12-27 (Released:2009-05-22)
参考文献数
26
被引用文献数
13 16

環境庁が1997年に発表した汽水・淡水魚レッドリストに,絶滅危惧II類としてメダカが掲載されて話題となった.メダカは,河川(恒久的水域)と一時的水域(水田や小水路)の間を移動して,これらの水域を効果的に利用している.また,ドジョウなども同様な生活史を持つ.これらの生息数が減少している理由の一つとして,圃場整備事業があげられる.圃場整備事業は,農業従事者に対して作業時間の短縮や省力化といった様々な恩恵を与えている.一方で冬水の流水停止,水尻や排水路末端の落差形成など水域ネットワークを分断して,魚類の生息環境の悪化を招いている.そこで,工学的な手法による淡水魚類への配慮が求められるようになった.本研究は,水域ネットワークの再構築の一手段として小規模水田魚道の試作と実験を行ったものである.魚道の試作にあたって,供試魚にドジョウ(底生魚)とメダカ(遊泳魚)を選び,ドジョウについてはあらかじめ遡上行動を観察した.その結果,ドジョウは遡上中に休憩し,遡上の際には引っかかりを利用することが分かった.この結果を参考にして魚道の試作を行い,供試魚を用いた予備実験を行った.そして,カスケードM型魚道と千鳥X型魚道と称する2つのタイプを開発した.また,この2つの魚道について設置勾配や流量を変えた遡上実験を実施し,以下の結果を得た,1)カスケードM型魚道は,ドジョウ(匍匐型,遊泳型)の遡上・降下行動を可能とする.2)千鳥X型魚道は,ドジョウ(遊泳型)とメダカの遡上・降下行動を可能とする.3)ドジヨウの遡上は,夜間に活発化する.4)メダカはドジョウに比べて正の走流性が強い.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1941年07月28日, 1941-07-28
著者
岡部 光伸
出版者
智山勧学会
雑誌
智山学報 (ISSN:02865661)
巻号頁・発行日
no.43, pp.p185-196, 1994-03

室町時代に日光山寂光寺の僧、覚源によって「釘抜念仏」が始められ寂光寺が念仏道場として発展すると共に日光修驗者によって「釘念仏」が諸国に伝えられた。釘念仏とは死者は生前の業により地獄に落ちると、体に四十九本の釘を打ちこまれ、その打たれる時の苦るしみからのがれる為に釘を抜くのであるが、釘一本抜くのに念仏一万遍を唱え、合計四十九万遍念仏を唱えるのである。この様な釘念仏は日光より全国各地に相承され上総の国にも今現在釘念仏として二つの地域で葬儀終了後、初七日の行事として行なわれており、日光寂光寺と上総の二地域の三地点に伝えられておる念仏について比較してみようとするものである。
著者
上垣外 憲一
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
no.1, pp.p189-203, 1989-05

雨森芳州(一六六八~一七五五)は長いこと対馬藩にあって、朝鮮関係の外交を担当していた。彼はまた朝鮮語、中国語に堪能だったことでも知られている。 当時の日本の儒学者たちは中国文明を中華と見なすかどうかをめぐって議論を繰り広げたのだった。荻生徂徠は、中国文化、それも古代の中国こそが最もすぐれているとした。言語においても中国語は日本語よりも優れ、その中国でも古代の言語が最高であるとした。なぜなら聖人は、日本でもなく西域でもなくまさに中国古代にのみ生まれたからである。 芳州はこのような中国文明の崇拝、中国中心主義を否定した。中国と周辺の「夷狄」の国々は貿易を通じて相互依存の関係にある。また言語についても芳州は中国語と日本語が、コミュニケーションの手段としては、等しい価値を持つと考えていた。ある国、ある民族の価値は、「君子と小人」の数の多い、少ないによってきまる、と芳州はいう。一民族の価値は歴史の中でその道徳水準、教育水準によって可変なのである。 このような相対主義的な思考法は、同じ十八世紀のヨーロッパにも見て取れる。ヴォルテールはその「寛容論」(一七六三)の中で一つの決まった宗教の優越を否定した。ドイツの劇作家レッシングは「賢人ナータン」の中でキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の平等を主張している。宗教は人間性の基準によって評価されるのである。このようなヨーロッパの人道思想と興味深い類似点を持つ芳州の著作は、一人の徳川知識人がいかに相互依存的で平等主義的な世界像を形成していったかを、われわれに示してくれる。
著者
市橋 香代
出版者
日本ブリーフサイコセラピー学会
雑誌
ブリーフサイコセラピー研究 (ISSN:18805132)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.86-96, 2006-12-31

いわゆる「軽度発達障害」という用語は,日本独自の政治的文脈から発展してきたものである。通常の学級においてこれは,特別な支援を必要とする子どもたちの一群を指す。本論では「軽度発達障害」の成立について社会構成主義の観点で二つの方向からアプローチしている。1)マクロなレベルにおいて,一般的な定義をどう構成しているか。2)ミクロなレベルにおいて,個人がどのように定義と出会ってその意味を変容させるか。両方向の共同作業によって定義が構成される一方で,とある疾患を歴史の中で構成するのが医療化のプロセスである。論者は診断分類がただのラベルではなく,可能性を示すものとして扱えると考えている。
著者
読売新聞社横浜支局編
出版者
有隣堂
巻号頁・発行日
1967
著者
常盤 昌良 孫 俊明 中岡 睦雄 別荘 大介 安井 健治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PE, 電子通信用電源技術
巻号頁・発行日
vol.95, no.517, pp.79-86, 1996-02-15
被引用文献数
1

本論文は、パワーマイクロ波発生のためのソフトスイッチング用対応IGBTと駆動回路モジュールを用いたマグネトロン駆動用ゼロ電流スイッチング高周波インバータ形DC-DCコンバータを取り上げ、従来からの準ゼロ電流スイッチングモード直列共振形DC-DCコンバータと出力電力制御にかかわらずゼロ電流スイッチング動作が可能となる完全ゼロ電流スイッチング直列共振形コンバータを対象とし、マグネトロン負荷の非線形性並びに3巻線高周波高電圧トランス、必要に応じてIGBTのマクロ回路モデルを考慮した場合のトランスの寄生回路パラメータを利用した電流共振形インバータ形スイッチング電源の計算機援用シミュレーション回路解析と特性評価について述べたものである。
著者
大門 信也
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.9, pp.92-106, 2003-10-31
被引用文献数
1

本稿では市街地で流されるBGMやマナー放送,あるいは防災無線放送などにより生じる拡声器騒音被害について考察する。拡声器騒音は主観的な被害現象であることから従来の工学的騒音研究とは異なる視点からの分析が必要となる。そこで,拡声器騒音問題を人々の拡声器音に対する意味づけの対立と捉え以下の分析を行った。まず拡声器騒音をめぐる言説を概観したところ,この問題が受容者=多数派/被害者=少数派という図式で認識されていることが確認された。次に防災無線に関する意識調査結果と街路に流されるBGMに関する意識調査結果を分析したところ,拡声器騒音被害についての人々の認識は音を肯定する人と音を聞いていない人を同一視し,音をうるさいと感じる人をマイノリティ化させることにより立ち現れていることが明らかになった。こうした分析をつうじて受容者=多数派/被害者=少数派という認識自体が被害を生みだしていること,そしてそうした認識を現出させてしまう不特定多数の人々に音を聞かせる行為自体の加害性を指摘する。

1 0 0 0 OA 群書類従

出版者
巻号頁・発行日
vol.第633-635,
著者
佐藤 拓代
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.804-807, 2015-10-25

特定妊婦とはどのような妊婦で,その規定がなぜ必要になってきたのでしょうか。 助産師として知っておくべき対応のポイントとともに示していただきます。