1 0 0 0 OA 海南義烈伝

著者
土居通予 著
出版者
花明柳暗舎
巻号頁・発行日
vol.2編, 1882
著者
陳高傭[ほか]編
出版者
上海書店
巻号頁・発行日
1986
著者
牧野 知之
出版者
農業環境技術研究所
雑誌
農業環境技術研究所報告 (ISSN:09119450)
巻号頁・発行日
no.20, pp.107-161, 2001-08 (Released:2011-03-05)

土壌中のマンガン酸化物の重金属・有機物に対する酸化作用を解明するため,マンガン酸化物に起因する土壌酸化能の評価手法(クロムの酸化反応を利用)を検討した。次に本法を各種土壌に適用し,(1)黒ボク土の土壌酸化能は特異的に低く,(2)黒ボク土では酸化反応よりも吸着反応が優勢となること,(3)その他の土壌では本法により土壌マンガン酸化物の酸化反応を評価可能であること,(4)乾燥によって土壌酸化能が低下すること,を明らかにした。また,土壌乾燥にともなうマンガンの動態を解析し,(1)風乾および殺菌処理による水溶態,交換態,酸可溶態のマンガン・コバルトが増加すること,(2)圃場での土壌乾燥により交換態のマンガン・コバルトが増加すること,(3)これらの現象は,微生物遺体由来の糖によるマンガン酸化物の溶解反応に起因すること,を明らかにした。このことが,これまで不明であった,土壌乾燥にともなう作物のマンガン過剰症の土壌要因であると推察した。
著者
力丸 宗弘 石塚 条次 高橋 秀彰
出版者
秋田県農林水産技術センター畜産試験場
巻号頁・発行日
no.21, pp.57-64, 2006 (Released:2012-12-06)

比内鶏の遺伝的多様性を明らかにするため、秋田県農林水産技術センター畜産試験場(以下、「秋田畜試」) で維持している比内鶏集団と秋田県声良鶏・比内鶏・金八鶏保存会(以下、「保存会」) の比内鶏集団について、マイクロサテライトマーカー24座位を用いて、両集団の遺伝的多様性を調査した。その結果、秋田畜試集団では、24マーカー座位全てにおいて多型性を示す一方、保存会集団では23マーカ一座位が多型性を示し、1座位は単型性であった。1座位当たりの平均対立遺伝子数は、秋田畜試集団が3.67個、保存会集団が3.58個、平均ヘテロ接合率は、秋田畜試集団が0.439、保存会集団はO.385であった。これらの結果から、保存会の比内鶏は維持集団の規模が試験場に比べて小さいため、遺伝的多様性が失われる傾向にあることが示唆された。また、秋田畜試と保存会の比内鶏集部間の遺伝距離はO.104であり、同一の集団から分化した遺伝的に非常に近い集団であることが示唆された。
著者
小松 恵 力丸 宗弘 石塚 条次
出版者
秋田県農林水産技術センター畜産試験場
巻号頁・発行日
no.22, pp.75-80, 2008 (Released:2012-12-06)

1997年に比内鶏およびロードアイランドレッド種の新たな種鶏群(以下「G7」とする)を造成してから10年が経過した。そこで、G7と現在の種鶏群の能力を比較するため、比内鶏およびロードアイランドレッド種の性能調査を行った。1 比内鶏の300日齢体重は雄が3,692g 、雌が2,874gであり、G7世代と比較して雄では296g 、雌では142g大きくなった。2 ロードアイランドレッド種の300日齢体重は雄が3,916g、雌が3,009gであり、G7世代と比較して雄では77g、雌では63g大きくなった。3 比内鶏の300日齢卵重は56.8gとG7世代より5g大きくなった。4 ロードアイランドレッド種の300日卵重は57.0gとG7世代より1.5g大きくなった。しかし、産卵率については両種鶏ともG7世代より劣っており、今後さらに改良する必要がある。
著者
力丸 宗弘 石塚 条次 小松 恵 高橋 秀彰
出版者
秋田県農林水産技術センター畜産試験場
巻号頁・発行日
no.22, pp.56-60, 2008 (Released:2012-12-06)

秋田比内地鶏のDNA識別手法を確立するため、マイクロサテライトマーカーを用いて秋田比内地鶏の父親となる比内鶏の遺伝的特性について調査を行った。秋田県農林水産技術センター畜産試験場で維持している比内鶏160検体について調査した結果、5つの常染色体マーカー(ABR13、ABR277、ABR500、MCW298、MCW327)、5つのZ染色体マーカー(ABR89、ABR241、ABR311、ABR633、ADL250)において、それぞれ一つの対立遺伝子に固定していた。すなわち、比内鶏とのF1個体では、比内鶏で固定している10個のマーカーの対立遺伝子が必ずセットで検出されなければならないことがわかった。固定した遺伝子型を示した単型性マーカーの割合を常染色体、Z染色体別に比較すると、常染色体マーカーでは92個中5個(5.4%)、Z染色体マーカーでは22個中5個(22.7%)であり、常染色体よりZ染色体において、比内鶏に特徴的なマーカーが存在することが示唆された。これらのことから単型性マーカーの割合や生産形態を考慮すると、秋田比内地鶏のDNA識別には、Z染色体マーカーの方が常染色体マーカーよりも有効であることが示唆された。
著者
山下 倫央 大西 正輝
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.1189-1195, 2014-10-15

東京オリンピックでは外国人が多くなることが予想されており,大会会場付近における来場者の誘導は混乱を起こさない,あるいは最小限にするためにも特に重要である.このような大規模な人の流れを解析するためには人の流れを予測する技術,人の流れを計測する技術が必要であり,人の流れを誘導する技術が必要である.本稿では,それらの要素技術を解説するとともに,適用事例としてロンドンオリンピック,霞ヶ丘陸上競技場,関門海峡花火大会の3つの例を取りあげて紹介する.
著者
中山 一大 石田 貴文
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第21回日本霊長類学会大会
巻号頁・発行日
pp.49, 2005 (Released:2005-06-07)

霊長類における精液凝集の程度は系統間で異なり、チンパンジーのような複雄複雌群の種ではより強固な凝集が観察されることから、繁殖構造の多様化と関連して進化してきた形質であることが示唆されている。セミノジェリン1タンパク質(SMG1)は、精液中に多量に存在し、トランスグルタミナーゼの標的部位を有する60アミノ酸のリピートを含む独特の構造を持っている。SMG1は凝集構造物の主成分であり、また60アミノ酸のリピート数が霊長類各種における凝集の程度と相関を示すことから、精液凝集の多様性の原因と考えられているが、実験的な証明は成されていなかった。本研究では、霊長類各種におけるSMG1の生化学的性質と精液凝集との関連性を明らかにするために、セルフリー翻訳系を用いてヒトならびにチンパンジーのSMG1を合成する実験系を確立した。SMG1のC末端に、Lumio Green蛍光色素と結合し、合成タンパク質の特異的な検出を可能にするタグ配列を付加した鋳型DNAを用いて、in vitroタンパク合成反応を行い、合成反応後の反応液をSDS-PAGE法で解析した。その結果、ヒトでは約50kD、チンパンジーでは90kDのタンパク質の合成が確認された。また、FactorXIIIaを用いたタンパク質架橋実験の結果、これらの合成タンパク質はトランスグルタミナーゼが触媒する共有結合で架橋されることが確認された。さらに、これらの合成タンパク質は非変性・非還元状態では非共有結合的に凝集することも示された。これらの結果は、ヒトならびにチンパンジーSMG1のin vitro合成が成功した事を示すものである。今回確立した系は、霊長類に限らず他の種をも対象にした比較生化学・生殖学的解析に利用可能である。