著者
尚文会 編
出版者
向井湊居堂
巻号頁・発行日
1900
著者
内田 照章 毛利 孝之
出版者
九州大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

1.イエコウモリ精子は、子宮では上皮細胞の微絨毛を被うルテニウムレッド濃染の良く発達した微細な糖衣に精子頭部を接触させ、子宮卵管移行部では上皮細胞の細胞膜弯入部に精子頭部を嵌入させて長期貯蔵される。今回、子宮内膜上皮細胞の微絨毛糖衣は排卵と同調して失われ、そのために精子が上皮細胞から離脱すること、また精子貯蔵部位の上皮細胞にはグリコーゲン顆粒の他に、過蟻酸-燐タングステン酸に濃染する糖脂質様の分泌顆粒が多数認められることを明らかにした。2.イエコウモリ精子の貯蔵に関与する子宮卵管移行部の上皮細胞はまた、精子を貪食する機能を持つ。今回、これら上皮細胞の貪食能を更に確認するため、カチオン化フェリチンを用いて培養実験を行なった結果、貪食能の他に飲食能も認められ、そのために腔内が清澄に保たれることを実証した。一方、子宮内膜上皮細胞は精子を貪食せず、またフェリチンを取り込まなかった。3.今までに、雌性生殖道内に搬入された精子の受精能獲得に要する時間は50日以上であることを実験的に明らかにした。今回、更に既交尾雌の隔離実験と排卵促進剤の投与により、卵の賦活率と正常発生率を詳細に調べた結果、精子は少なくとも85日以上滞留しないと受精能を獲得し得ないことを明らかにした。4.ユビナガコウモリの遅滞着床機構を解明するため、冬眠前・中・後期における血漿プロゲステロン濃度を測定した結果、その濃度は非妊娠期に比して、冬眠前から始まる遅滞着床中は有意には上昇せず、その後の冬眠中の遅滞発生中には有意に低くなるが、冬眠覚醒後には有意に高くなることを知り得た。5.その他、モリアブラコウモリ、コウライアブラコウモリ、オオアブラコウモリ、クロアカコウモリ、テングコウモリなどの精子貯蔵様式を電顕的に比較検討すると共に、これらの受精過程をも観察中である。
著者
友納 正裕
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.434-435, 1989-03-15

計画作成においては、動作の順序関係や[Allen83]の時間述語で記述されるような定性的な時間関係だけでなく、「何時までに・・・をして」というような具体的な時刻や時間を考慮した定量的な時間関係がしばしば問題になる。たとえば、次のような例題を考えてみる。「東京から大阪まで出かける。午後1時まで東京で用事があり、午後3時までに大阪に到着したい。」ここで、交通機関として新幹線、飛行機、自動車などが考えられる。移動時間は、新幹線で3時間、飛行機で1時間とする。自動車は速度を調節でき、移動時間が可変のため、最高速度を200Km/時として与えておく。東京一大阪間の距離は500Kmとする。このような条件においては、飛行機以外の交通機関では午後3時に大阪に到着できないので、飛行機を使用すべきであり、また、遅くとも午後2時には東京を出発すべきことがわかる。このようなことは[A11en83]にあるような定性的な時間関係だけから導くことはできない。このような定量的な情報は、状況の理解にも有用である。この例題では、飛行機を使ったことが推測できるし、仮に、新幹線を使って計画通りに行なったという発言があれば、それが虚偽であることがわかる。本稿では、上記のような定量的な値を考慮した時間推論を支援するシステムについて論ずる。
著者
北村 圭一
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

研究テーマ「数値的アプローチによる衝撃波安定・全速度流体解析手法の研究」のうち,「衝撃波安定」という側面について,前年度に提案した新規手法(SLAU法,SLAU2法)を用い,その成果を論文や国際会議にて発表致しました.これらの手法は衝撃波を比較的安定に補足できる上に,既存手法のようなパラメタ依存性が無く,幅広い問題への適用可能性が期待されています.またこの成果から,極超音速流れにおける熱流束のシミュレーション技術を一歩,前進させました.更にその応用として,手法の複雑形状の宇宙機空力解析への適用や,非構造格子における新規手法の開発も行いました.そして我々の手法の適用性を拡大し,より多くの問題に利用するため,1年間アメリカ合衆国へ渡航し,NASA Glenn Research CenterのLiou博士と協力しながら混相流の研究を行いました.混相流では低速から高速まで様々な速度領域が存在するため,「全速度」に対応できる手法が望ましく,この性質を備えた我々の手法(SLAU法,SLAU2法)は有望と言えます.私は現時点でこれらを気液二相流に拡張し,例えば空気の流れの中に置かれた液滴に衝撃波が干渉する問題を解く事ができるようにしました.この成果を今年度および次年度の国際会議で発表し,論文にまとめています.今後はこの手法の更なる発展として,粘性・キャビテーション流れ(=水中で飽和蒸気圧以下になると,自動的に気泡が生じる)への応用と,簡単かつロバストな界面補足(宇宙研・野々村博士と共同)についての研究を進めていく予定です.
著者
瓜生 康平 海津 嘉蔵 阿部 理一郎 織田 進 千葉 省三 江藤 澄哉 鈴木 秀郎
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.391-396, 1984-12-01

症例54歳の女性, 昭和54年2月腰痛で発症. 同年11月, 尿蛋白を指摘されて入院. Bence-Jones K type多発性骨髄腫に伴う腎不全と診断された. 骨髄腫に対してcyclophos phamide, Vincristin, prednisoloneの併用療法(Intermittent COP療法)を施行し, 腎不全に対して, 昭和54年12月より腹膜透析を開始した. これ以降肺炎で死亡するまでの26か月間, 腹膜透析による腎不全の治療を十分に継続しえた. 多発性骨髄腫に伴う腎不全は予後不良である. 本症に対する腹膜透析は, 原病による易感染性や近年の血液透析の進歩により施行されることは少なく, 長期生存例の報告はほとんどない. 本症例の長期生存は, 腹膜透析による腎不全のコントロールおよび骨髄腫に対する適切な化学療法によると考えられる. 骨髄腫は高齢者に多く, 血液透析が困難な場合があるが, 腹膜透析は高齢者でも施行しやすく, 今後積極的に応用しうると考えられる.(1984年9月14日 受付)
著者
松崎一葉
雑誌
臨床精神医学
巻号頁・発行日
vol.33, pp.869-875, 2004
被引用文献数
5
著者
伏見 清香 茂登山 清文
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.53, pp.136-137, 2006-06-20

This system aims at deepening the viewer's understanding of artwork through the use of a mobile phone system. The system has two goals: observation and expansion. When in the presence of an artwork, the viewer records their impressions by means of a mobile phone interface. The recording of the viewer's experience can be input into a mobile phone as the viewer is in front of the actual work. In order to form a deeper experience with the museum and stimulate repeat visits, during which one can form and ongoing appreciation of a work, prior personal experiences and other's opinions can be accessed and new ideas can be recorded, comparing old experiences to new.
著者
陣野 信孝
出版者
長崎大学教育学部
雑誌
長崎大学教育学部自然科学研究報告 (ISSN:0386443X)
巻号頁・発行日
no.47, pp.p23-30, 1992-06

Powerful typhoons No. 17 and 19 struck the almost whole land in Nagasaki prefecture on September 14 and 27, respectively, 1991.The two typhoons had maximum winds spoeeds of 36 m/sec (No. 17) and 54.3 m/sec (No. 19). According to Nagasaki Marine observatory, these typhoons inflicted big damages upon houses, farm products, plant trees, etc. After the typhoon, a phenomenon of unseasonal blooming was observed on several floweriing plants at various parts in Nagasaki prefecture from the middle to the end of October in 1991. The unseasonal blooming was found in the perennial flowering plants planted at parks or gardens. Most of them were species of Rosaceae. Especially, cherry trees, Prunus yedoensis showed the phenomenon at almost all the parks. Geographical conditions of parks or gardens where the unseasonal blooming was observed were investigated to see the effects of winds due to the typhoon. The present observation suggests that the stronger the effect of winds was, the higher the rate of the unseasonal blooming.1.1991年9月14日と27日にそれぞれ台風17号と19号が長崎県下を襲い建物,農,水,林 産物などに尽大な被害をもたらし,長崎市および諌早市では街路樹,公園の樹木,庭の花木は丸裸になる程に葉がもぎとられる障害を受けた。 2.台風が去った同年の10月中旬~下旬にかけて,ソメイヨシノ(以下サクラという)など花木に季節はずれの異常開花が見られた。3.長崎市と諌早市では,調査した公園や神社などではサクラは殆んどの地点で開花していた。それは小高い丘で日当りが良くしかも風当りが強い程高かった。なかでも,桜の名所として名高い立山公園では,花をつけている木の割合,1本の木に着いている木の割合も高かった。8分咲き程度の木も見られた。4.風当り弱かったのであろう葉が着いている木では開花は殆んど見られなかった。5.果実は低地のサクラには見られず標高約200mの立山公園では約50%の木に着いていた。6.ソメイヨシノ以外では,ハクモクレン(Magnolia denudata,モクレン科),ボケ(Chaenomeles lagenaria),アンズ(Prunus Armeniaca),モモ(P.Persica),サトザクラ(P.donarium),セイヨウミザクラ(P. Avium)以上バラ科,ハナズホウ(Cercis chinensis,マメ科),ライラック(Syringa vulgaris,モクセイ科)の8種で異常開花を確認した。いずれも春に開花する花木である。ソメイヨシノを含めて9種で,これらのうち6種がバラ科の花木であった。7.以上の結果から,通常では休眠するはずの花器が台風の影響で休眠からさめて開花したと考えられる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.266, pp.69-71, 2006-11

2006年9月14日。ミクシィ社長、笠原健治は十数人の社員を連れて東京証券取引所を訪れていた。この日、同社はマザーズ上場を迎えていた。 証券市場は久々の「大型ルーキー」登場に沸き立っていた。午前9時。主役である笠原が現れ、立ち会い開始の鐘を鳴らした。すると待ちかねていた報道陣がカメラのフラッシュを一斉にたいた。
著者
田村 淳 安西 祐一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.202-210, 1987-02-15
被引用文献数
12

自然言語処理システムの研究では 構文解析 意味解析を経て 文脈解析の研究が進みつつある.また 高度な言語情報処理は連想によるところがあることも 生理学や心理学の進歩によって明らかにされつつある.一方 ハードウェア技術においては 従来の逐次型計算機だけでなく 並列型計算機の研究が発展しつつある.本論文の目的は こうした背景に基づいて筆者らが開発した Connectionist Modelを用いた自然言語処理システムの内容を述べることである.Connectionist Modelとは 多数の処理ユニットを興奮性リンクと抑制性リンクでつないだもので リンクを通じた値の受け渡しでそれぞれのユニットの活性化レベルが変化することによって 情報処理を行う計算モデルである.本研究では Connectionist Modelに基づいた 多義語を含む日本語文の意味処理を行う自然言語処理システムCMCPを設計し インプリメントした.CMCPは 日本語と英語に対して 構文解析と意味解析を擬似的に並列処理し 連想により文脈に応じて多義文を処理することができるその特徴は 筆者らが開発したオブジェクト指向型言語OPHELIAで書かれているために ユニットの数値的な活性化をユニット間通信によって実現し 同時に文法解析のような記号処理をも行えるようになっていることである.
著者
神岡 太郎 土屋 孝文 安西 祐一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.218-219, 1989-03-15

文を解釈する側からすると、解釈の対象となる文が曖昧性を持つということは、それが非文であるということと同じぐらい迷惑なことである。最近では計算機による文生成の研究が盛んに行われるようになってきたにもかかわらず、このような曖昧性のない文をいかにして生成するかという問題が見落とされてきたように思われる。そこで我々は係り受け関係、特に述部とそれが支配する格との間の係り受け関係が一意に決まらないために、意味が曖昧になるような文を取り上げ、そのような文を生成しない文生成機構の構築を試みた。例えば「神岡は、昨日、土屋から、譲渡された、株を、売却した」という文では「昨日」が「譲渡された」に係るのか「売却した」に係るのかが一意に同定できないので曖昧な文である。本論文では、次の2つの機構を文生成過程に組み込むことによって曖昧でない文を生成する方法について述べる。(1)生成文の係り受け関係と意図された係り受け関係を対応させることにより曖昧性のチェックを行なう。(2)曖昧性がある場合はそれを除去するように語句の出現順位と意味格マーカを操作することによって曖昧な文を生成しないようにする。これらの方法の特徴は、これまでの文生成が一方的に文を生成する側の立場だけから考えられてきたのに対して生成文を解釈する側の立場を考慮した点、すなわち、文生成過程で生成文を生成する側が一度解釈し直しているということである。以下、本論文で示される生成方法は、Sun-3上のQuintus-Prologによってインプリメントされている。

1 0 0 0 OA 行為選択論

著者
戸田 正直
出版者
北海道大學文學部
雑誌
北海道大學文學部紀要 (ISSN:04376668)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.15-37, 1956-03-31
著者
栗原 ヤエ 山田 櫻子
出版者
東京女医学会
雑誌
東京女医学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.309-310, 1934-11

東京女医学会第十七回例会 昭和9年9月14日 東京女子医学専門学校臨床講堂