著者
大野 茂樹 亀田 弘行 角本 繁 岩井 哲 谷口 時寛
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.6, pp.279-284, 1996-11

研究の目的 阪神・淡路大震災直後に、神戸市長田区役所で行った倒壊家屋解体撤去申請の受付業務のパソコンによる支援活動の内容を説明し、その受付から解体発注・完了までのデータ分析にもとづいて、防災GIS(地理情報システム)利用による行政活動への効果・問題点を示す。 研究の方法 震災直後の平成7年1月29日に区役所の窓口で受付開始した倒壊家屋解体撤去の申請に関する翌平成8年4月までのデータをもとに、申請の受付件数、パソコンに入力した件数、倒壊家屋の解体撤去を発注した件数、倒壊家屋の解体撤去が完了した件数を月ごとの推移で示し、防災GISの利用による効果を示す。データ分析に加え、実際の長田区役所での活動からわかった行政データの管理・情報処理のあり方に関する知見も示す。 結論 申請の受付、倒壊家屋の解体撤去の発注のそれぞれの段階において、パソコン・GISを用いた効果が示された。(1)パソコンでデータ管理を行ったため、書類のファイルを1冊ずつ調べるよりデータ検索が速くなった。(2)地区ごとにまとめた倒壊家屋撤去の発注が、住所表記だけでは実質的に不可能だったが、GISによる倒壊家屋の建物位置での管理によりできるようになった。(3)パソコンでデータ管理を行ったため、申請関係のデータが全体的に把握しやすくなった。
著者
日本物理教育学会入試検討委員会
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.228-239, 2001

日本物理教育学会入試検討委員会では,2001年度大学入試センター試験物理問題に関して物理IBについてはアンケート調査を行い,その結果をもとにして議論を行い,物理IAについては,実際に授業を実施している先生方から意見を伺い近畿支部に検討を願いました。なお検討した物理IAの問題は本文の最後に掲載しておく。アンケートは会員約400人を抽出し,さらに学会誌に掲載した回答者募集公告に応募した方を加え,試験問題とアンケート用紙に封筒をつけて1月29日に発送し,2月8日までに回答を求めた。期限内に寄せられた回答者は102名であった。今回のアンケート用紙は「物理IB」のそれぞれについて,昨年とほぼ同じ形式で作成した。以下にアンケー卜の集計結果と当委員会での議論に基づいた意見を報告する。当委員会では,大学志願者の「高等学校における基礎的な学習の達成の程度を判定する」というセンター試験の目標が学習者に対してどのように実現されようとしているのか,という観点に立って議論を行った。
著者
Kawasaki Aya Ito Ikue Ito Satoshi Hayashi Taichi Goto Daisuke Matsumoto Isao Takasaki Yoshinari Hashimoto Hiroshi Sumida Takayuki Tsuchiya Naoyuki
出版者
Hindawi Publishing
雑誌
Journal of biomedicine and biotechnology (ISSN:11107243)
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.207578, 2010
被引用文献数
27 15

Recent genome-wide association studies demonstrated association of single nucleotide polymorphisms (SNPs) in the TNFAIP3 region at 6q23 with systemic lupus erythematosus (SLE) in European-American populations. In this study, we investigated whether SNPs in the TNFAIP3 region are associated with SLE also in a Japanese population. A case-control association study was performed on the SNPs rs13192841, rs2230926, and rs6922466 in 318 Japanese SLE patients and 444 healthy controls. Association of rs2230926 G allele with SLE was replicated in Japanese (allelic association P=.033, odds ratio [OR] 1.47, recessive model P=.023, OR 8.52). The association was preferentially observed in the SLE patients with nephritis. When the TNFAIP3 mRNA levels of the HapMap samples were examined using GENEVAR database, the presence of TNFAIP3 rs2230926 G allele was associated with lower mRNA expression of TNFAIP3 (P=.013). These results indicated that TNFAIP3 is a susceptibility gene to SLE both in the Caucasian and Asian populations.
著者
篠山 鋭一 斉藤 敬三
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.47, no.421, pp.1891-1899, 1981-09-25

比較的光化学スモッグが発生しやすい条件を基本にとり, この条件から各種因子を変えてスモッグチャンバによる光化学エアロゾルの生成実験を行うことによりこの条件における各種因子の影響を調べた. HCはエアロゾル生成に正負両面の影響を持ちその影響は種類により大きく異なること, NO_xは負の影響を持つと考えられること, SO_2は正の影響を持つこと, 湿度は大きな正の影響を持つことなどが解明された.
著者
多喜 義彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.669, pp.98-102, 2010-06

濃焼で有名な岐阜県多治見市。中でも笠原町は、建材タイルの産地として有名だ。最盛期には、同町のメーカーの出荷額だけで年間432億円(1989年)。どこの窯もフル操業で、空にスモッグが広がったほど隆盛を極めた時代もあったと聞く(図1)。
著者
高田 祐彦
出版者
青山学院大学
雑誌
青山語文 (ISSN:03898393)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.112-121, 2012-03
著者
久保 徹
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.71, 2005-11

大学時代、一人の友人がいた。無器用にぎこちなく世界と向き合っていた。何事にも打算なく真っ正直に向かってゆく奴だった。まだ学生運動の燻りが残るなか、学業と活動のはざまで為すすべもなくもまれていった。文学部の学生の心情は破天荒だと信じていた私は、痛々しいほどに潔癖なその人柄に共感していた。よくそいつの下宿で酒を飲んだ。 ...
著者
高橋 秀悦
出版者
JAPAN SECTION OF THE REGIONAL SCIENCE ASSOCIATION INTERNATIONAL
雑誌
地域学研究 (ISSN:02876256)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.261-269, 2002

Professor Fujioka analyzed the optimization behavior of consumers in a Deposit-Refund System in his paper which he published in <i>Studies in Regional Science</i>, vol. 29 No.3, 1998. Professor Oishi criticized Professor Fujioka's two stage maximization analysis as the strange case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde in his paper which he published in <i>Studies in Regional Science</i>, vol. 32 No.1, 2002. Alternatively, he proposed a well-refined model of a unified Deposit-Refund Theory.<br>In this paper, first we provide a new model for the Deposit-Refund System Analysis. Second we conclude the new model is a specified one of the Oishi model because the two stage maximization of a representative consumer in the new one is consistent with the one stage maximization of the Oishi model <i>with strict assumptions</i>. Thirdly we conclude the Fujioka's is also a specified kind of the Oishi model because the Fujioka model should be identified as the new one from my point of view. Finally, we note that the two stage maximization <i>without strict assumptions</i> in the new model may be closely related to <i>the half-rationality</i>, a new concept which Professor Sakai, the President of the Japan Section of Regional Science Association International, introduces into regional scientists.
著者
尾上 良雄 山澤 一誠 横矢 直和 竹村 治雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.40, pp.151-157, 1997-05-15
被引用文献数
7

移動ロボットの遠隔操作や多人数で行う遠隔通信会議などにおいて,遠隔地の情景を画像として提示するテレプレゼンス技術の必要性が高まっている.遠隔地の画像を観察することにより,前者においてはロボットの周囲の状況の理解が深まり,後者においては臨場感が増すという利点がある.従来は,視野の狭い固定されたカメラの利用や,見回しに時間遅れが生じる回転するカメラの利用が一般的であった.本稿では,全方位視覚センサを利用し,利用者の視線に追従しながらその方向の透視投影画像を生成・提示する実時間テレプレゼンスシステムについて報告する.