著者
川森 雅仁
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1092, pp.81-88, 2012-10-01

デジタル放送のデータ放送で用いられる記述言語として、日本で10年以上の運用実績がある「BML」。この技術を基に標準化された国際標準規格「LIME」が、新興国を中心にIPTVサービス向けの技術として関心を集めている。その理由は、「今すぐ」「安価」に利用できる技術の成熟度と先進性にある。
著者
青山 郁子 五十嵐 哲也
出版者
愛知教育大学保健環境センター
雑誌
Iris health : the bulletin of Center for Campus Health and Environment, Aichi University of Education (ISSN:13472801)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.7-14, 2011

インターネットは生活に必要なツールである一方で,不健全な傾倒(Problematic Internet Use, PIU)が指摘されている。PIU とはインターネット中毒,インターネット乱用,インターネット依存症などの総称であり,ギャンブル中毒や物質依存に似た症状を見せる。また,孤独感・社会不安・低い自己肯定感など,様々な心理的悪影響を及ぼすとされる。しかし,国内におけるPIU に関する心理社会的研究は少ない。そこで,本展望論文ではPIU に関する近年の研究動向を概観した。また,PIU の原因の一つとされるオンラインゲームに関しても研究動向をまとめた。最後に,今後のPIU 及びオンラインゲーム研究の方法論における注意点を述べた。Internet is now an essential tool for our daily lives; however, problematic Internet use (PIU) and related social and psychological issues are not well-researched in Japan compared with western countries, Korea, and China. PIU is an unhealthy attachment to Internet-based technologies, and also termed Internet addiction, Internet abuse, and Internet dependency. Because PIU is similar to gambling and substance addiction and has various negative psychological effects such as depression, loneliness, anxiety, low self-esteem, and social skill deficit, it is important educational issues. Thus, the purpose of this paper was to review existing research on PIU. Study trends on problematic online game use (POGU) and its relationship with competitiveness and hostility along with theoretical background are also reviewed. Additionally, suggestions for research methodology are argued.
著者
公文 富士夫 河合 小百合 井内 美郎
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.13-26, 2003-02-01 (Released:2009-08-21)
参考文献数
45
被引用文献数
19 24

1988年に野尻湖湖底から採取されたオールコア試料の上部について,30~50年間隔の精度で有機炭素(TOC)・全窒素(TN)の測定と花粉分析を行った.4点の14C年代測定,鬼界アカホヤ(K-Ah)および姶良Tn(AT)の指標火山灰年代に基づいて推定した堆積年代と,TOC・TNおよび花粉の分析結果に基づくと,遅くとも14C年代で1.4~1.5万年前より前には落葉広葉樹花粉の増加で示されるような温暖化が始まり,以後,「寒の戻り」を伴いながら約1万年前まで温暖化が進行した.約1.3万年(較正年代1.5万年前)前後には,「寒の戻り」を示す亜寒帯針葉樹花粉の明瞭な増加が認められる.約1,2万年前(較正年代1.4万年前)には,広葉樹花粉の急増と針葉樹花粉の激減があり,同時に全有機炭素・窒素量の激増も認められ,短期間のうちに急激に温暖化が進行したと推定される.なお,14C年代で約1.45万年前にも微弱な広葉樹花粉の減少が認められる.これらの気候変動のパターンは,北大西洋地域の気候イベント(新旧ドリアス期など)とよく似ているが,本稿における編年に基づけば,北大西洋地域よりもそれぞれ2,000~3,000年ほど古いようにみえる.較正年代で約1.3万年前と9千年前においても,軽微な気候変動が認められ,そのうちの後者はボレアル期に対比できる.
著者
飛田 範夫
出版者
長岡造形大学
雑誌
長岡造形大学研究紀要 (ISSN:13499033)
巻号頁・発行日
no.9, pp.69-76, 2011

As Taihu stones(deformed limestones)were considered one of the symbols of China, so those were painted in Japanese paintings. Classifying by the way of placing the Taihu stones in old Japanese paintings, we can find the way to use the Taihu stones in Chinese garden as following. 1)Shinu -tu(仕女図) painted in the Tang-dynasty, 8th Century, shows they placed small stones in a garden, but we can see that the Taihu stones took place of the small stones from Japanese painting Torige-ritsujo-no-byobu(鳥毛立女屏風). I assume that they use bigger Taihu stones in their garden to enjoy watching from Qixian-tu(七賢図) painted in Chinese Tang-dynasty, 9th Century. 2)In the Bada-chunyun-tu(八達春遊図) painted in 10th Century, they place one huge Taihu stone in their garden. From the Japanese painting E-inga-kyo(絵因果経) in 8th Century, I guess they put a Taihu stone, which is as tall as a human, in the main place of the garden. 3)In Longchi-jingdu-tu(龍池競渡図) painted in the Yuan–dynasty, 14th Century, we can see big Taihu stones both left and right side of the palace. But it was imaged from the old palace of old paintings. From the Japanese paintings Kegon-shuso-eden(華厳宗祖師絵伝) and Toseiden-emaki(東征伝絵巻) painted in the 13th Century, we can see they placed a Taihu stone in front of the palace in Song Dynasty(960-279). I assume that they placed Taifu stones in their garden first and then they started to place the Taihu stones in front of their palace. 4)From Qianlongdi-ji-fei-guzhuang-xiang(乾隆帝及妃古装像) painted in Qing Dynasty,18th Century, we can see that they put Taihu stones in a pond of their garden. Sancai-tangwu(三彩堂屋), a miniature made in 8th Century, shows that they built a pond at the front of the building and placed big stones at the front of the mountain. In Genjo-sanzo-e(玄奘三蔵絵) painted in 13th Century in Japan, there is a big Taihu stone beside the pond built next to Xuanzang's father's house. It means it stared form Song - Dynasty to place the Taihu stones beside a pond.
著者
野呂, 元丈
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
根本 正義
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.p147-156, 1985-12
著者
藤原 暹 FUJIWARA Noboru
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
思想と文化
巻号頁・発行日
pp.159-172, 1986-02-05

S.スマイルズの著作について,柳田泉氏は次のように述べている。『自助論』の成功から,彼は伝記の外に,同種類の通俗倫理書を次々と出した。『人格論』(Character)1872,『節倹論』(Thrift)1875,『義務論』(Duty)1880,がそれである。この四部は恐らく新訳聖書の四福音書に擬して書かれたものではなかろうかと思うが,少なくとも,スマイルズの四部の修養書として数十年間四福音書についで重視されたことは事実である。……尚これら四部の書は明治の後期に新訳されて歓迎を新にしたものである1)。おそらく,柳田氏の指摘するように,『自助論』と並び『人格論』,『義務論』,『節倹論』の四書がいずれもキリスト教の「神」の摂理に基づく新しい産業社会人への福音書的役割を果たしたことは否めない事実であろう。しかし,スマイルズ自身が「本書は自助論,品性論の続編にして……幾多の新しさ例証を包含す」と述べ,更に「過度の頭脳的労働及び健康の要件の二章は……主として著者の経験を論拠とせり」2)と自負している『労働論』を無視していることは問題であるように思われる。しかも,この労働論』は後に詳述するように『自助論』が説く自立の為の勤労(Industry)を重視するというものではなくて,娯楽(Recreation)を自立の根拠においているのである。そこで,本稿においては,『労働論』の内容を『自助論』と対照しながら考察し,それが単なるスマイルズ個人の問題でなく,やがて生じてくる社会的弊害への警鐘であったことをみる。次にそのような『労働論』は如何に日本人に受け止められてきたのか(或いは,軽視されてきたのか)を考え,更にそのような状況は日本思想史上で如何なる問題をもっているのか,等について考察することにする。
著者
高橋 登 大伴 潔 中村 知靖
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.343-351, 2012-09-20

筆者らはこれまで,インターネットで利用可能な適応型言語能力検査(ATLAN)として,語彙,漢字の2つの検査を開発してきた。本研究ではその下位検査として新たに作成した文法・談話検査について,その特徴と妥当性を検討した。最初に本研究で測定しようとする文法・談話の能力について先行研究に基づき定義を行った。研究1では,この定義をもとに小学生を対象とする課題として8種類の問題タイプについて計67課題を作成,これを2つの版に分けて小学1〜3年生309名に実施した。また幼児を対象とする課題として12種類の問題タイプについて計67課題を作成,これを2つの版に分けて幼稚園児258名に実施した。項目特性曲線のデータとの当てはまりの程度を考慮し,最終的に128項目を項目プールとして選定し,文法・談話検査としてATLANに追加実装してインターネットを介してWebで利用できるようにした。次に研究2において,妥当性を検討するために,ATLAN語彙,文法・談話検査とLCスケール(大伴・林・橋本・池田・菅野,2008)を幼稚園児59名に実施した。ATLAN2検査を説明変数,LCスケール得点を目的変数とする重回帰分析を行った結果,2課題で目的変数の分散の48%が説明されることが示された。最後に,ATLAN文法・談話検査について残された課題について論じ,ATLANの今後の拡充方針について解説した。
著者
細谷 里香 松村 京子
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.331-342, 2012-09-20

我々は以前,優れた教師が子どもと関わるときに自身の情動能力に自覚的であり,子どもの前での情動表出を指導に用いる有効なスキルの一つとして捉えていることを報告した。本研究は,教育実習に参加した教員養成課程在籍学生の子どもと接しているときの情動体験および情動表出パターンを明らかにし,実習生と優れた教師の情動体験・情動表出および調整プロセスの比較により,今後の教員養成への示唆を考察することを目的とした。教育実習終了後の大学生計41人に,個別に半構造化面接を実施し,質的な分析を行った。実習生は,子どもと関わっている時に,喜びなどのポジティブ情動とともに,怒り,悲しみ,恐れ,嫌悪などのネガティブ情動も感じていた。ネガティブ情動は子どもだけでなく,自分自身によっても喚起されていた。優れた教師との顕著な違いは,実習生が教師としての未熟さに由来する恐れを感じていたことであった。情動表出パターンとしては,自然な表出,情動の直接的演出,抑制等のほかに,実習生の顕著な特徴として,恐れのコントロール不能が見出された。優れた教師が自覚的に行っていた怒りの直接的演出は,実践を困難に感じる実習生がいたことが明らかとなり,実習生の怒りの演出に関連する情動調整プロセスが見出された。教員養成教育において,子どもと関わるための教師の情動能力への気づきを促すような教育が求められる。
著者
青木 直子
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.320-330, 2012-09

本研究は,自然場面において子どもがほめられる場面に注目し,子どものほめられる経験の認識と動機づけの関連について検討したものである。研究1では,小学校1〜3年生に対して,ほめられてがんばろうと思ったことをたずねるインタビュー調査を行い,子どもの報告に含まれる要因を整理した。その結果,ほめられた時期・ほめ手・ほめられたことがら・ほめられた活動をするに至った背景・ほめられた活動に対する評価・ほめられ方・感情という7つの要因が見出され,ほめられたことがら・ほめられ方・ほめ手という要因が報告されやすいことが明らかになった。研究2では,子どもにほめられてがんばろうと思ったエピソードをたずね,ほめられて動機づけが高まるとき,そのエピソードにおけるほめられたことがら・ほめられ方・ほめ手の中でもっとも重要であるものを選択させ,その選択理由をたずねた。その結果,ほめられたことがらという要因はその活動の価値を決定するため,動機づけに影響をもたらすこと,ほめ手という要因はほめ手に対する肯定的感情や対人的欲求に差異を生じさせるため,動機づけが変化すること,ほめられ方という要因はその内容やフィードバックの際の口調などによって子どもに自信をもたせるため,動機づけを高めることが示唆された。