著者
マクドナルド コーペット
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.209-219, 1984-06-01

産業医科大学に10-15年後に再び, 訪問教授(Visiting Professor)として戻ってきた時に私は, 当大学がその名前にふさわしい大学として完全にできあがっていることを望むものである. 医学部は, 他の学部のうちの一学部になっているであろうし, 特に,産業・環境保健科学の卒後教育施設(postgraduate school)が充実しているのを見るのが楽しみである. その時には, 当大学は産業保健における一連の専門家養成のための, アジア地域における先導的なセンターとして完成しているであろうし, 産業保健実務者のための生涯教育について最善のシステムを創り, それは世界の模範となっているであろう. 更に, 当大学では日本における職場の安全衛生の重要な問題解決に貢献すべく, 長期の研究計画に従事する学際的且つ調和のある系統的なチームができあがっていることであろう. また, 重要な産業領域における大・小企業のための産業保健の, 最初の総合的なシステムを組織し, 且つ具現化していることであろう. 当大学の研究を基本として, 産業社会が発展途上国に輸出する機械や物質を, 安全に使用できるよう責任をもって確約するための方策を提示しているであろう. これらのことが達成されている10-15年後こそ, 私の次の講演にとって良い機会であると信ずる.
著者
竹形 顕 岡田 昌彰 宮澤 泰子 堀 繁
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.641-644, 2003-03-31
被引用文献数
1

Nikko city, which is well known as one of the most typical tourism area in Japan, is developed also as an industrial city with copper refinery industry principally in Kiyotaki District. The company of copper industry, Furukawa Corp., contributed to the regional economy, regional welfare, and formed independent industrial hamlet with characteristic folk customs. However, recent stagnant economy of copper industry transformed such regional attitude. This study attempts to manifest the actual circumstances and transition of regional attitude to copper industry, analyzing Expressions in Students' Essays and indicated 3 characteristics, (1) Decline of image related to copper industry with its decadence, (2) Decline of regional attitude as an independent hamlet and (3) Maintenance of Industry-derivative Folk Customs. In addition, we made comparative analysis with several former studies on the image to regional industry to surmise the factors which makes the case of Kiyotaki unique.
著者
新開 明二 山口 悟
出版者
九州大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

情報美学の考え方の骨子となっている記号論的観点と情報理論的観点に基づく客観的・抽象美学を採用することとし、具体的には、数量的マクロ美学と数量的ミクロ美学を分析の道具として用いた。船の美の分析にあたり、日本で建造され日本近海で就航している多数の客船・フェリーを分析対象船として採用しシリーズ計算を実施して、面積分割法と船の美との関係について論考することを研究の目的とした。明らかにした項目は次の3点である。即ち、(I)美学の視点から、提示された分析手法の位置付けの明確化、(II)動的均斉論に基づく船の側面形状の面積分割法と船の美との関係の意味付け、(III)設計原理の概念と異なった観点から造形(デザイン)の指針の確立を図ることである。まず、数量的マクロ美学と数量的ミクロ美学に基づく数理解析を実施して、動的均斉論に基づく面積分割法の分析結果の評価を行い、その結果に基づき、一般の造形デザインに共通する基礎理論の論証を試みた。次に、数量的マクロ美学と数量的ミクロ美学に基づく数理解析を継続して実施し、動的均斉論に基づく面積分割法の分析結果の評価を行った。船の美の分析手法の確立とデザイン基礎論の検討において理論的な論証で一応の成果が得られたが、手法の汎用化促進の検討において、船舶設計簡易CADシステムと画像処理ソフト(フリーソフト)との連結が上手くいかず、いくつかの課題を残した。本研究で得られた成果を踏まえて、一般造形デザインに共通する基礎理論の論証研究を継続する必要がある。
著者
細谷 暁夫
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.286-290, 2004-05-05

ブラックホールの物理学と熱力学の間にほぼ完全な類似があることが知られている.ここでは,ブラックホール固有のエントロピーと通常の熱力学的エントロピーの和が常に増大するという,一般化された第2法則に対する簡単な証明を与える.さらに,一般化されたエントロピーの増え分は,ブラックホールの外で行われる量子操作による知識量よりも大きいことが示される.
著者
三根 恵 松本 淳 加藤 卓也 羽山 伸一 野上 貞雄
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.101-104, 2010 (Released:2011-03-01)
参考文献数
17

2006年~2007年に,神奈川県逗子市および葉山町で捕獲されたアライグマProcyon lotorから直腸便と消化管内容を採取し,消化管内寄生蠕虫相を調査した。検出された寄生蠕虫種は合計8種で,その内訳は,不明線虫が2種,棘口吸虫科の吸虫類が2種,鉤頭虫類がSouthwellina hispida,Porrorchis oti,Sphaerirostris lanceoides,不明鉤頭虫の4種であった。調査地域のアライグマの寄生虫相は比較的単純であり,アライグマの原産地(北アメリカ)で認められる寄生虫種は確認されなかった。
著者
松本 紳 逸村 裕 歳森 敦 MATSUMOTO Makoto ITSUMURA Hiroshi TOSHIMORI Atsushi
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.9-14, 2011-03-01

2007年度より改組され新たなスタートを切った筑波大学情報学群知識情報・図書館学類について記した。知識科学,情報経営・図書館,知識情報システムの三主専攻からなる学類の使命,教育理念,輩出すべき人材,そして1年次からのカリキュラム構成とその特色,就職先/進路について述べた。また学類と附属図書館とが協同で設置したラーニングコモンズとそこから派生した「図書館情報学若手の会(ALIS:Around Library and Information Science)の活動について記述した。学類は発足して 年目であり,今後,評価活動を通じてカリキュラムの見直し,改定すべき所を検証していくところである。

1 0 0 0 OA 弥撤聖式

出版者
カトリック教会
巻号頁・発行日
1938
著者
杉野 由紀
出版者
日本ロシア文学会
雑誌
ロシア語ロシア文学研究 (ISSN:03873277)
巻号頁・発行日
no.34, 2002

チュルコフの『からかい屋あるいはスラヴのスカースカ』(以下,『からかい屋』と略す)は,18世紀60年代に執筆された未完の散文小説である。再版を重ねたのち,最終的には全5巻にも及んだ『からかい屋』は,ロシア小説史における初期の長編小説と言えるのかもしれない。小説というジャンル形成の視点からこの『からかい屋』を見た場合,驚くほどバフチンの理論に合致することが多い。だが先行研究者たちの中でこのことを指摘する者は皆無に等しく,唯一D.ガスペレッティだけがいわゆるバフチンの「小説の第二の文体の流れ」とチュルコフの作品との適合性を指摘している程度である。発表では,バフチンが小説ジャンルの形成において重要な役割を果たしたとする「愚者の役割」を,チュルコフの『からかい屋』における愚者バラバン(註…この単語は「太鼓」も含意する)の行為と照らし合わせながら分析し,ロシア小説史におけるチュルコフの重要性を示す試みを行った。バフチンの言う「愚者の役割」とは,愚者が自らの「無理解」性によって高尚な現実を異化し,知恵との対話や論争を生み出すことであるが,『からかい屋』での愚者バラバンもまさしくその役割を担っている。散文を憎み韻文を愛するバラバンは,愛する女性に韻文でラブレターを書こうとするのだが,韻文を理解していなかったがために諷刺詩を贈ってしまう。又この逆に,バラバンは「偉大な故ロモノーソフ」(註…ロモノーソフは『からかい屋』出版の前年に没している)へ諷刺詩を書こうとするのだが,頌詩になってしまうエピソードもある。その他,恋をしたバラバンは読書に勤しむべく本を買うのだが,内容を理解できずに「高尚な書物を売り飛ばす」といった場面も見られる。こうしたバラバンの行為はすべてが象徴的であり,ロトマンの言葉を借りれば,「韻文対散文のアンチテーゼ」が示されていると言える。チュルコフは,愚者バラバンの「無理解」という力を借りることによって韻文の持つ型を崩しパロディ化を行っているのだが,このことの意味は大きい。『からかい屋』は,単に対象物を嘲笑することに終始している作品に思われがちであり,それゆえ正当な評価を得られないことが多いのだが,しかしバフチンの理論に則れば『からかい屋』はロシアにおける小説ジャンル形成史の中で重要な位置を占めるものと思われるのである。
著者
Mineo HAYASAKI Mikako UENO Hiroyasu EJIMA Akira MUNAKATA Yukio TAMURA
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.12-0206, (Released:2012-10-15)
被引用文献数
1 2

A dog was suspected of suffering from ectopic Dirofilaria immitis infection, because a large white nematode worm was detected in the anterior chamber of the left eye. A cylinder-shaped fibrin sac in the anterior chamber was found in the eye of the dog by slit lamp microscopy. After successful surgical removal of the worm, the corneal wound produced by the keratotomy healed in a short period. The worm was estimated to be extremely young, 5th-stage-immature male D. immitis, equivalent to a 90–120-day-old worm postinfection, by close morphological measurement and an experimental infection study. Thus, an immature worm can exhibit erratic parasitism in a host’s eye. The fibrin sac was considered to be a trace of the invasion route, and the cornea may have been the port of entry into the anterior chamber of the eye in the erratic migration of D. immitis.
著者
森田 岩男 津田 正己 黄瀬 正博 杉山 信
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.1139-1142, 1988-03-25

Attempts were made to improve the synthesis of methyl 2,6-dimethyl-4-(2-nitrophenyl)-5-(2-oxo-1,3,2-dioxaphosphorinan-2-yl)-1,4-dihydropyridine-3-carboxylate (DHP-218), a new calcium antagonist. 2-Acetonyl-2-oxo-1,3,2-dioxaphosphosphorinane (5a), the key intermediate, was prepared from the allenylphosphonate (2) via the enaminophosphonate (4) in a good yield. Subsequently, the Knoevenagel condensation using 5a and the imine (6a) gave the benzylideneacetonylphosphonate (7a) in a good yield without the use of the Horner-Emons reaction. This condensation also gave good results for other acetonylphopshonates. The final step gave DHP-218 in a good yield through a modified Hantzsch synthesis with the use of a dehydrating agent. The overall yield was increased from 1.7% to 22%.
著者
浅井 元朗 與語 靖洋
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.73-81, 2005-06-24
被引用文献数
5

関東・東海地域の麦作圃場におけるイネ科雑草カラスムギ, ネズミムギ(イタリアンライグラス)の発生実態を把握するため, 農業改良普及センターを対象にアンケート調査を行った。また, 発生の著しい茨城県西部を中心に現地圃場の定点調査もあわせて行い, 作付体系と発生実態との関係を解明した。アンケート調査の対象とした全県でカラスムギ, ネズミムギの存在は認識されており, 麦作圃場内への侵入は半数の管区で認識されていた。カラスムギでは埼玉県, 茨城県で, ネズミムギでは埼玉県, 静岡県で被害の著しい地域が存在した。カラスムギの被害は畑麦, 転作圃場で高い傾向があり, 水稲作の入る圃場では被害の拡大は認められなかった。カラスムギの多発圃場では蔓延後に麦類の作付を休止する事例が複数確認された。両草種の侵入には飼料作, 堆肥, 緑化資材からの逸出が考えられたが, 飼料用えん麦の拡散は認められなかった。圃場での拡散には畑条件での麦類の連作と効果的な防除手段の欠如が関与すると考えられた。以上のことから, 上述した侵入, 定着要因の存在する立地では今後カラスムギ等の被害の拡大が懸念される。
著者
柏木隆宏 黄瀬浩一
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.20, pp.1-6, 2011-08-29

莫大な数の部分空間を用いて 3 次元物体を高速に認識する手法を提案する.通常,データベース中の部分空間とクエリとなる特徴量の類似度は,その部分空間へ射影した際の射影長を計算することで求められる.そのため,データベース中の部分空間の数が莫大になると,全ての部分空間との類似度を計算し,物体を認識するために,莫大な処理時間が必要となる.そこで我々は、莫大な数の部分空間のデータベースに対して,近似的に探索を行い,高速に物体を認識する手法を提案する.また,近似探索を行った場合でも認識率を維持するため,近似を用いて高速に部分空間の絞り込みを行い,絞り込んだ部分空間において正確な類似度の比較を行う手法も提案する (2 段階処理).更に,この手法を相互部分空間法にも適用し,3 次元物体の高速で高精度な認識を実現する.実験を行った結果,近似を用いて類似度の高い部分空間を求めて物体を認識した場合,近似を用いない場合に比べて処理時間を 300 分の 1 にすることができた.また,近似を用いて相互部分空間法を行うことで,近似を用いた部分空間法と比べて,認識率が 60% 以上向上した.

1 0 0 0 OA 悔恨の半生

著者
吉永三次 著
出版者
渡部元
巻号頁・発行日
1917