著者
林 国郎 福井 雅男 上井 勲
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:18842127)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1028, pp.165-170, 1981-04-01
被引用文献数
4

ワラストナイト結晶の転移温度以上で焼成されたワラストナイト磁器の誘電特性の劣化原因を究明するために行った実験結果は, 次のように要約される.<br>その劣化の原因が, ワラストナイトの結晶型によるものかを調べるために, 高純度のβ-, 及びα-CaO・SiO<sub>2</sub>を合成し, 分散法を用いて, 粉末状態で誘電率 (ε) と誘電正接 (tanδ) を測定したところ, β型では6.5, 及び4.2×10<sup>-4</sup>, α型では8.6, 及び5.0×10<sup>-4</sup>となり, 両者の特性にはほとんど差を認めることができなかった. 次に, ホットプレスによって得たち密焼結体により, 誘電特性を比較したところ, β型焼結体のε, 及びtanδは7.4, 及び3.9×10<sup>-4</sup>で, α型焼結体では8.4, 及び4.4×10<sup>-4</sup>となり, 結晶型による差はなく, このことが特性の劣化の原因でないことが分った.<br>そこで, 磁器の内部微細組織の観察を行った結果, 高温焼成において磁器中に生じたα型結晶と, ガラス質母相の熱膨張係数の差により, 冷却時に母相中に発生したと思われるクラックが, 誘電特性を劣化させる原因になったものと考えられる.
著者
笹平 俊彦
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.794-797, 1995-12-01

日本経済の発展を検証していくと戦後復興から自由貿易国の主要メンバーそして先進国の仲間入りへと階段を昇っていく経済環境が浮き彫りとなってくる.社会主義体制の崩壊,世界[貿易]の変革という激動の下.国際経済活動はますます拡がりをみせると共に単一市場でのものになってきている.日本の社会体制・産業構造も国際的変化に調和した形での変革が求められてくるだろう.
著者
山田 豊通
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.428-430, 2000-07-01

IT技術は情報化社会をもたらすが,その革新性ゆえに既存の秩序を崩壊させる.情報化社会を豊かなコミュニケーション社会とするには,新たな秩序の構築が不可欠である,情報化社会の特質を踏まえ,まずアクセシビリティの問題に触れ,安全の確保,人権の尊重,権利の保護の点からみた新たな秩序構築のポイントと留意すべき心構えについて述べる.
出版者
札幌商工業組合聯合会
巻号頁・発行日
vol.昭和16年度, 1942
著者
今西 二郎
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.53-61, 2004
被引用文献数
2

メディカル・アロマセラピーは,エッセンシャルオイルを用いて,疾患の治療や症状の緩和を図る補完・代替医療の一つである.また,メディカル・アロマセラピーは,看護や介護領域など広く用いることができる.エッセンシャルオイルには,抗菌作用,抗ウイルス作用,抗炎症作用,鎮静作用,抗不安作用などさまざまな薬理作用があるので,メディカル・アロマセラピーは産婦人科疾患,皮膚疾患,上気道感染症,心身症,疼痛管理,ストレス管理などにおいて,有用である.アロマセラピーの方法としては,吸入,内服,アロマバス,マッサージなどがある.このうち,アロママッサージは,もっとも効果が高い.アロママッサージにより,効率よくリラクセーションを誘導することができる.しかし,メディカル・アロマセラピーは,あくまでも補完的であり,他の療法と組み合わせることで,統合医療の実現に貢献できる.<br>
著者
加藤 武
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.124, no.3, pp.145-151, 2004-09-01
被引用文献数
10

メマンチンは中等度,重度のアルツハイマー病(AD)の治療薬としてEUとアメリカで承認されている.メマンチンはMK-801やフェンシクリジン(PCP)と同じ非競合的NMDA受容体阻害薬であり,虚血が引き起こすグルタミン酸過剰放出による神経細胞死を防ぐ.これらの薬物はマグネシウムイオンと同じイオンチャネル結合部位に作用する.しかし,MK-801やPCPは統合失調症様症状を引き起こし,ADの治療薬としては使用されていない.メマンチンには類似の毒性はない.また,大脳皮質でのアセチルコリン放出は起きない.メマンチンとMK-801との相違の機構はまだ解明されていないが,メマンチンはマグネシウムイオンと同様に電位依存的にイオンチャネルへ結合し,解離するためと考えられている.今後メマンチンに関する基礎的,臨床的研究が進み,機構が解明されるであろう.<br>
著者
渡部 一郎 真野 行生 野呂 浩史
出版者
The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.121-126, 1998-05
被引用文献数
3

High levels of negative ions have been detected in the air in forests, at spas, near waterfalls, and so forth, and there have been reported that they have a favorable effect on human beings' feeling of comfort and their feeling of fatigue. In this study we prepared an experimental room in which it was possible to maintain temperature constant at 25°C and constant humidity, and turn the supply of negative ions on and off, and in addition to assessing comfort level and fatigue level subjectively, we assessed them by means of the -wave component of the EEG, which indicates the degree of relaxation, and by auditory evoked potential P300, which reflects attentiveness and degree of fatigue.<br>Methods: The subjects were 15 healthy physicians and nurses. The experiment was conducted in a room maintained at a constant temperature of 25°C and a constant humidity of 50% during a 2-hour period on different days without informing the subjects of whether the air was loaded with negative ions or not. Constant temperature and humidity were maintained, and the level of negative ions was adjusted by using a shinki genertor (Geochto Ltd.). The parameters measured were determined with a flicker test and P300 (auditory evoked) test, and the α-wave ratio was calculated from the 60-minute closed-eye resting EEG.<br>Results: A higher percentage of subjects reported subjective comfort when the air was loaded with neagtive ions (6/15, 40%) than when it was not (4/15, 27%).<br>Significant difference was not observed in the P300 tests, but the α<sub>2</sub> (10-13Hz) ratio of the EEG and flicker test tended to be higher with negative ion-air than without nagative ion-air.
著者
川嶋 朗 班目 健夫
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.75-79, 2005

日本には,漢方医学という伝統的な医療がある.漢方薬は 1895 年に一度廃絶されたが,1965 年には復権し,保険医療で認められるに至っている.最近では,カイロプラクティックやアロマセラピーなどの他国から輸入された相補(補完)・代替医療 Complementary and Alternative Medicine (CAM) がわが国でも広がりつつある.漢方医学以外の CAM に関する学会の設立は目白押しで,遅ればせながら CAM に取り組む気運が盛り上がりつつある.教育面では漢方医学が広く普及してきたが,その他の CAM についても少数ではあるが,教育を行う施設も出てきている.しかしながら,CAM の実践となると家庭医くらいで病院は数えるほどしかない.さらに統合医療となると実践施設はほとんど存在しないのが現状である.2003 年 6 月,東京の青山にわが国の大学としては初の統合医療実践施設が誕生した.西洋医学の専門家が CAM を中心に診療を行っている.筆者はその責任者である.本稿では,統合医療を実践するための問題点や現在行っているプログラムなどについて報告する.<br>
著者
猪子 芳美 高橋 史 大沼 智之 森田 修己
出版者
社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会雑誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.508-515, 2003-06-10 (Released:2010-08-10)
参考文献数
16
被引用文献数
1

目的: 閉塞型睡眠時無呼吸症候群の歯科的治療に用いられる口腔内装置 (Oral appliance: OA) の効果に関する報告は, 多く認められる. しかし, 下顎前方位型装置 (Mandibular advancement device: MAD) の装着が口腔咽頭領域の形態に及ぼす影響について, 画像的に十分明らかにされていない. 本研究の目的は, 側方頭部X線規格写真 (セファログラム) 撮影時の体位および呼吸変化が, 口腔咽頭領域の形態に及ぼす影響を健常者について検討することである.方法: 被験者は, 自覚的, 他覚的にいびきを認めない健常者12名 (男性10名, 女性2名, 平均年齢27.3歳, 肥満度21.9kg/m2) とした. 被験条件は, 立位時の吸息と呼息および仰臥位時での吸息と呼息において, セファログラム撮影を行った. 撮影されたX線写真から得られた透写図上にて, 咽頭腔前後径とその面積, ならびに舌骨の位置の計測を行い, 体位と呼吸状態を2要因とする反復測定分散分析を用いて検討した.結果: 吸息時と呼息時の間に有意な差は認められなかった. しかし, 体位を立位から仰臥位に変化させると, 咽頭腔面積および口蓋垂後方の前後径と舌根部後方の前後径, 舌骨から下顎までの距離が有意に減少した.結論: 以上の結果から, 呼吸による影響は認められなかったが, 体位を立位から仰臥位に変化させることで口腔咽頭領域の形態に影響を及ぼすことが示された.
著者
三船 恵美 天児 慧 堀本 武功 小笠原 欣幸 倉田 秀也 野口 和彦
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

中国と、東南アジアから南アジア・中央アジア・西アジアにかけての中国の周辺地域との関係構造と戦略に関する体系的な分析を行い、3年間の研究成果として、全メンバーの執筆による、天児慧・三船恵美編著『膨張する中国の対外関係-パクス・シニカと周辺国』頸草書房、2010年、を出版する。また、国際シンポジウムの成果として、Srikanth Kondapalli and Emi Mifune (eds.), China and its Neighbors, New Delhi : Pentagon Press, 2010)を出版し、本研究プロジェクトの成果を国内外に広く社会に公表した。
著者
藤吉 慈海
出版者
京都大学東南アジア研究センター
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.119-125, 1964-09

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
長谷川 公一
巻号頁・発行日
2004-01-14

報告番号: 乙15860 ; 学位授与年月日: 2004-01-14 ; 学位の種別: 論文博士 ; 学位の種類: 博士(社会学) ; 学位記番号: 第15860号 ; 研究科・専攻: 人文社会系研究科

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1907年11月16日, 1907-11-16