著者
井手 広康 奥田 隆史
出版者
一般社団法人 日本産業技術教育学会
雑誌
日本産業技術教育学会誌 (ISSN:24346101)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.269-278, 2021-06-28 (Released:2022-06-28)
参考文献数
10

2019年に改訂された高等学校学習指導要領において,文部科学省は授業で取り扱うプログラミング言語を指定していないが,高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修教材においてPythonのプログラムを例示している。ただし,Pythonにはさまざまなプログラミング環境が存在するが,プログラミング言語と同様にプログラミング環境についても指定していない。そこで,本研究では,高等学校のプログラミング教育において,プログラミング環境の違いによって生じる教育効果の違いを比較することを目的とし,7つのクラスに対してそれぞれ異なるPythonのプログラミング環境を用いて同一の授業を行った。ARCS評価シート,事前・事後アンケート,確認テストの結果から,プログラミング環境のうちTextFile形式のものに良い結果が表れる傾向があり,特にJupyter Lab (TextFile)とSpyderが他のプログラミング環境と比較して高い教育効果が期待できることがわかった。
著者
井手 広康 奥田 隆史
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.171-176, 2017-11-03

全自動麻雀卓は“牌をかき混ぜて牌山に積み上げる動作”を自動で行う麻雀卓のことを指す.全自動麻雀卓の撹拌手法には一定の規則性があるため,これが要因となって牌に偏りが生じている可能性があると考えられる.そこで本研究では,マルチエージェント・シミュレーションを用いた全自動麻雀卓における撹拌手法のモデル化について提案し,牌の撹拌率について分析を行った.シミュレーションの結果から,全自動麻雀卓の撹拌手法によって少なからず牌に偏りが発生していることがわかった.また本シミュレーションによる撹拌手法のモデルでは,全自動麻雀卓のドラムに空回転を加えることによって撹拌率は改善され,3回転以上の空回転を加えたとき十分に牌全体が撹拌するという結果が得られた.
著者
井手 広康 奥田 隆史
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.2044-2053, 2018-11-15

全自動麻雀卓とは「すべての牌を裏向きにしてかき混ぜ,それらを牌山に積み上げる」という作業を,プレイヤの代わりに自動で行う麻雀卓のことを指す.しかし全自動麻雀卓における牌の撹拌手法(牌のかき混ぜ方)には一定の規則性があるため,牌に偏りが生じている可能性があると従来より指摘されている.そこで本研究では,マルチエージェントシミュレーションを用いて全自動麻雀卓をマルチエージェントモデルとして表現し,シミュレーション結果から牌の撹拌率(牌の撹拌の度合い)について分析した.さらに実機による実験結果との比較を行い,マルチエージェントモデルの妥当性について検証した.
著者
福井 綾子 奥田 隆史 井手川 哲夫 田学軍
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.17, pp.149-152, 2008-03-06
被引用文献数
1

ここ数年,消費者発信型メディア (CGM) と呼ばれるサービスが急速に普及した.我々は,インターネットを介して個人の所有情報を他者と共有可能となり,情報が広く,高速に伝播される環境を手に入れた.我々の環境の変化は,"検索"と"共有"という行動を含む AISAS と呼ばれる行動パターンを発生させている.この行動パターンにより,検索行動を起こす消費者から特定サイトへアクセスが集中し,インターネット回線やサイトへ想定外の負荷がかかる場合がある.そこで本研究では,消費者の検索行動が情報ネットワークリソースへ与える影響を考察するために,(1) 消費者間のヒューマンネットワークを考慮した情報伝播過程の表現,(2) (1) がネットワークに与える負荷の分析,を行う.Consumer Generated Media (CGM) describes a variety of new and emerging sources of online information that are created, initiated, circulated and used by consumers intent on educating each other about products, brands, services, personalities and issues. CGM refers to any number of online word-of-mouth vehicles, including but not limited to: consumer-to-consumer e-mail, postings on public Internet discussion boards/forums, Usenet newsgroups, consumer ratings web sites or forums, blogs, social networking web sites and individual web sites. Once a web site gets the top rating by the online word-of-mouth, the number of accesses to the web site increases rapidly and then causes congestion phenomenon and then the site to shut down. In this paper, the authors present a prediction method of the effect of on-line word-of-mouth on nformation network resources.
著者
井手 広康 奥田 隆史
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.483-484, 2017-03-16

昭和50年代に日本で全自動麻雀卓が登場し,麻雀荘を中心に広く普及することになった.この全自動麻雀卓とは,本来はプレイヤが手で行っていた“牌をかき混ぜて牌山に積み上げる動作”を自動で行う麻雀卓のことを指す.しかし,全自動麻雀卓の牌の撹拌手法には一定の規則性があるため,これが要因となり牌に偏りが生じている可能性がある.そのため本研究では,牌の撹拌手法から全自動麻雀卓をモデル化し,マルチエージェント・シミュレーションを用いて牌の撹拌率について検証した.その結果,全自動麻雀卓内部の牌を回転させるドラム空間に空回転(吸込み口が牌を取得しない回転)を加えることによって,牌の撹拌率を大幅に改善できることが分かった.
著者
伊藤 武男 古本 宗充 鷺谷 威 堀川 信一郎 奥田 隆 松廣 健二郎 野村 晋一 横井 大輝 大間 俊樹 伊藤 和也
雑誌
日本地球惑星科学連合2015年大会
巻号頁・発行日
2015-05-01

1.はじめに 琉球弧は東側の琉球海溝からフィリピン海プレートがユーラシアプレート(沖縄プレート)の下に沈み込み,西側からは背弧海盆が拡大していると考えられている.従来,背弧海盆のような拡大領域が付随するプレート収束帯の地殻は比較的高温で柔らかいと考えられており,このような地域でのプレート間の固着は弱いと思われていた.しかしながら,同様のテクトニクスを持つ場所で発生した2004年スマトラ・アンダマン海地震や2011年東北地方太平洋沖地震の発生は,すべての沈み込み帯でM9クラスの超巨大地震が発生する可能性を検討する必要があることを示している.そのため,測地学的・地形学・地質学的調査研究を含めた早急な琉球弧における巨大地震の発生の可能性の検討が必要である.2.奄美海台の衝突と喜界島の高速隆起 奄美大島・喜界島の東側の琉球海溝では,世界最大級の規模の奄美海台の衝突・潜り込みが進行しており、地殻を高速隆起させる.海岸段丘面から推定される喜界島付近の隆起速度は,2mm/yrの隆起速度を持っており,強いプレート間の固着の存在を示唆している.さらに,海岸段丘面から,大規模隆起イベントが1000年オーダーの間隔で繰り返している事を示しており,(超)巨大地震の可能性を示唆している.これらを裏付けるように,奄美大島近海で1911年にM8.0の地震が発生しており,それ以降M8クラスの地震は琉球弧では確認されていないが地震活動は活発である.3.GNSS観測と水準測量による喜界島の傾動と隆起速度 琉球海溝に直交して100kmを越える測線を設置する事ができる場所は喜界島・奄美大島・横当島の場所のみである.我々は横当島(無人島)にてGNSS観測を2013年10月から実施しており2014年6月にデータの回収を行った.横当島と奄美大島間のひずみ速度は-3.8×10-8 /yr程度であり,奄美大島と喜界島間の-2.5×10-8 /yrと比較すると,奄美大島と喜界島間とほぼ同じかあるいは,横当島と奄美大島間の方が短縮している可能性がある.しかしながら,観測期間がまだ短いため年周変化や横当島の火山活動の影響など考慮すべきことは多い.一方,喜界島内の傾動の方向と速度を測量する為に,喜界島内で水準測量を2014年の3月〜4月にかけて実施した.今回の水準測量の結果と1997年9月の水準測量結果と比較すると海溝軸側へ約10-7/yrの沈降が観測された. しかしながら,喜界島は海溝軸側へ傾きながら,年間2mm程度隆起しており,この地域の隆起のピークは喜界島よりも西側にあることが明らかになった.このことはプレート境界の深い場所(喜界島付近)まで固着している可能性を示唆しているが,喜界島と奄美大島の水平短縮速度では深い場所までの固着を説明する事は難しい.よって,奄美海台の沈み込み・潜り込みに伴うプレート境界の移動や海台の付加などを考慮する必要があると思われる.
著者
井手 広康 奥田 隆史
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.2054-2062, 2018-11-15

トランプ,かるた,花札などに代表されるカードゲームでは,1回のゲームごとにデッキ(1組のカードの山)をシャッフルすることが一般的である.シャッフルにはヒンズー・シャッフル,リフル・シャッフル,ディール・シャッフルなどの手法が存在し,複数のシャッフルを組み合わせて使用することも多い.しかしシャッフルに関する研究はこれまで十分に行われておらず,最適なシャッフルの組合せについて明らかとなっていない.そこで本研究では,トランプを想定して複数のシャッフルを組み合わせてシミュレーションを行い,シャッフル結果から最適なシャッフルの組合せについて分析する.
著者
卜部静香 奥田隆史 井手口哲夫 田学軍
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.371-372, 2011-03-02

近年,電気自動車が注目されている.電気自動車が普及するためには,ガソリンスタンドに相当するようなEV(Electric Vehicle)ステーション等のインフラが必要である.<br /> EVステーションには,電気自動車のバッテリー充電設備と,バッテリー交換設備が備えられている.バッテリーの充電には多大な時間を要するため,適切な充電設備を設置しないと,EVステーション内で車の混雑が発生する可能性がある.また,交換設備を建設するためには,多大なコストとスペースが必要になるため,エリア内の適切な交換設備数を明らかにする必要がある.そこで本研究では,EVステーションを待ち行列モデルを用いて表現し,EVステーション内のニ種類の設備の最適数を検討する.
著者
宮川 歩夢 名和 一成 山谷 祐介 大滝 壽樹 杉原 光彦 奥田 隆 住田 達哉
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.63-76, 2020-04-27 (Released:2020-05-07)
参考文献数
17
被引用文献数
1

国立天文台VERA石垣島観測局を中心とした名蔵川流域において,地下の地質構造を反映すると考えられる重力異常を明らかにするために重力測定を実施した.この重力測定では絶対重力測定及び周辺での相対重力測定を組み合わせている.絶対重力測定は国立天文台VERA石垣島観測局の重力計基台において,また相対重力測定は周辺域の62地点において実施した.得られた重力測定結果に既存の重力データを加え,重力異常図を作成した.おもとこれにより,名蔵湾から於茂登岳だけに向かって,負の重力 異常が大きくなる傾向がみられた.これは,於茂登岳を構成する漸新世の珪長質深成岩が周囲のジュラ紀付加体に比べて密度が低いことによると考えられる.さらに於茂登岳麓から名蔵湾にかけて負の重力異常の帯が確認された.このことは,名蔵湾から於茂登岳に向かう局所的な基盤形状を反映し,密度の低い堆積層が埋める埋没谷の存在を示唆する.
著者
森 友哉 宇都宮 陽一 田 学軍 奥田 隆史
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.139, no.5, pp.648-657, 2019

<p>Fog-Cloud computing system has recently attracted much attention. This system has a simple three-tiered hierarchy: Network edge, Fog, and Cloud. Network edge includes IoT (Internet of Things) devices. Fog is localized computing facilities including network devices such as an edge router, a switch and any other. In this system, Fog handles various data processing, which are sensitive to delay, to shorten WAN propagation latency arising from the location of Cloud. However, if the data processing is concentrated on Fog, the delay of the processing and power consumption of the network edge may increase rather than Cloud computing. The reason why is because Fog has more limited resources than Cloud. Therefore, we should decide an appropriate allocation of roles between Fog and Cloud taking the latency of the processing and the power consumption of the network edge into account. In this paper, we consider the design of Fog-Cloud computing taking the latency and cost resulted from the power consumption into account by using a mixed integer linear programming.</p>
著者
井手 広康 奥田 隆史
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.2044-2053, 2018-11-15

全自動麻雀卓とは「すべての牌を裏向きにしてかき混ぜ,それらを牌山に積み上げる」という作業を,プレイヤの代わりに自動で行う麻雀卓のことを指す.しかし全自動麻雀卓における牌の撹拌手法(牌のかき混ぜ方)には一定の規則性があるため,牌に偏りが生じている可能性があると従来より指摘されている.そこで本研究では,マルチエージェントシミュレーションを用いて全自動麻雀卓をマルチエージェントモデルとして表現し,シミュレーション結果から牌の撹拌率(牌の撹拌の度合い)について分析した.さらに実機による実験結果との比較を行い,マルチエージェントモデルの妥当性について検証した.An automatic mahjong table is a table which has two functions of agitating all tiles and stacking them up automatically. However, it is pointed out for a long time that there is a possibility that tiles are biased because of certain rules to agitate tiles on automatic mahjong tables. Therefore, in this study, we modeled an automatic mahjong table using multi-agent simulation, and analyzed the degree of bias of tiles in the automatic mahjong table. Furthermore, we veried the validity of the model by comparing two results of an actual machine and a multi-agent simulation.
著者
安井 一真 宇都宮 陽一 奥田 隆史
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.143, no.12, pp.1145-1153, 2023-12-01 (Released:2023-12-01)
参考文献数
25

Outdoor play is important for children because it is fun, improves communication, and provides adequate exercise. In addition, the environment and conditions for traditional play have changed due to the coronavirus pandemic, making it necessary to consider new rules of play. In this study, we focus on tag, one of the games, and consider rules that can reduce the differences in physical advantage and disadvantage due to foot speed. In this study, we consider three rules. (1) the “number selection behavior” rule (R1-1), in which the chaser actively pursues the runner who has been the chaser less frequently; (2) the “replacement condition A” (R2-1), in which the replacement condition between the chaser and the runner is multiple touches; and (3) the “replacement condition B” (R2-2), in which the replacement condition between the chaser and the runner is one touch and a rock-paper-scissors victory by the chaser. We analyze the effects of these three conditions on the game of tag using multi-agent simulation.
著者
名和 一成 杉原 光彦 村田 泰章 風間 卓仁 西田 究 菅野 貴之 小山 悦郎 大久保 修平 奥田 隆
出版者
日本測地学会
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.59-67, 2008 (Released:2013-02-25)
参考文献数
17
被引用文献数
1

We carried out continuous gravity observation with a Scintrex CG-3M gravimeter at Asama Volcano Observatory from September 4 to October 22 in 2007.We tried to detect hydrological gravity effects after heavy rainfall by Typhoon 200709 (FITOW). To detect hydrological gravity effects we supposed a simple tank model as proposed for the Matsushiro superconducting gravimeter observation, which model represented immediate gravity increase and gradual decrease after rainfall. Parameters of the tank model were estimated using an ABIC minimization iversion method and precipitation data as inputs. As a result, hydrological gravity effects were extracted from gravity residuals although gravity residuals included a large non-linear drift. And the extracted hydrological gravity effects corresponded to temporal gravity changes simultaneously observed with an FG5 absolute gravimeter. Our success promises expanding opportunities of continuous observation by using CG-3M gravimeters in the future.
著者
オマ-ル オスマン 奥田 隆明 中村 英樹 林 良嗣
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究では、日本では従来より実施されてきた車検制度が、自動車の大気汚染物質排出を抑制する効果の分析手法を開発するとともに、その効果の事後的分析への適用をはかった。さらにその結果を踏まえ、車検制度を今後の発展途上国での交通公害対策として導入するにあたっての効果および課題について整理を行った。車検制度が自動車の大気汚染物質排出抑制に及ぼす効果には、1)代替促進効果:車検費用の賦課によって、車齢の高い車から新車への買い換えを促進させ、低排出車が早く普及する効果、2)車両整備効果:車両の劣化によって排出レベルが基準を上回るようになった車両に対し、整備によって排出レベルを低下させる効果、の2つがある。以上の効果を推計するために、まず1)については、車保有者の車両存廃選択行動を、集計ロジット型のモデルにより表現した。説明要因として、各車両の車齢に依存する維持・車検費用と、新車購入費用を組み込んだ。また2)については、運輸省が実施した排出ガス実態調査を利用して、車両の加齢による汚染物質排出量変化を車検制度がある場合とない場合に分けて推計るモデルを構築した。以上の計量モデルによる分析例として、日本の全乗用車を対象に車検制度による大気汚染物質削減効果を推計した。その結果、1989年においては、一酸化炭素については23.4%、炭化水素については16.0%、一定の削減効果があることが把握できた。また、両物質ともに、2)車両整備効果による削減が全体の95%以上を占めることも明らかになった。一方、発展途上国の車両整備制度に関する調査を行った結果、日本よりかなり緩やかであることが分かった。したがって、日本と同レベルの車検を実施した場合には、その効果は日本以上に得られることが予想される。
著者
奥田 隆史
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.42, 2007

特電法が施行されているもののスパム(迷惑メール)の数は一向に減少しない.インターネット上を流れるメールの8割以上がスパムであるとも言われている.そのため,企業や大学ではアンチ・スパムシステムを導入し,セキュリティの向上を図っている.本研究では,我々がこれまで分析してきた迷惑メールの到着特性に着目し,待ち行列網としてアンチ・スパムシステムならびに企業や大学の情報システムをモデリングし,その解析結果を利用する設計法を紹介する.
著者
勝 幹雄 奥田 隆史
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.229-232, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

柔軟な働き方が仕事満足度・幸福度に与える影響を差分の差分法により検証した.その結果,柔軟な働き方は仕事満足度の向上に寄与することが判明した.他方,幸福度に対してはその影響は小さいことが判明した.これは,それぞれの満足度における相対比較の集団の違いが起因していると考えられる.
著者
冨山 侑子 宇都宮 陽一 奥田 隆史
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.815-816, 2017-03-16

電車において擬似混雑(混雑の偏在)が発生すると,乗客が乗降車できない状況になることがある.この状況を防ぐために,駅員は乗客に車内中央まで移動するように促す.しかし,乗車区間の短い乗客が車内中央まで移動すると,その乗客は降車が困難になる.加えて他の乗客はその乗客のために立ち位置を変更しなければならなくなる.この立ち位置変更は各乗客のストレスを増やすことになる.そこで本研究では,各乗客のストレスを車内での立ち位置に基づいて表し,乗客の最適な立ち位置を明らかにする.そのために,乗客をエージェントとして捉え,混雑時の車内立ち位置選択をエージェントベースドモデルとして表現し,シミュレーションをおこなう.
著者
五十嵐 響 内田 君子 奥田 隆史
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.503-504, 2019-02-28

クラスの雰囲気は,クラスが編成され活動が続けられるうちに,構成員である児童・生徒の相互作用により,自然に生み出されていく風土のことである.クラスの雰囲気を良くすれば,いじめ・校内暴力・不登校など学校での問題が解決できることが知られている.クラスの雰囲気は,クラスに外部から適切なアクションを加えると良くなるが,どのようなアクションが有効であるかは明らかにされていない.本研究では,まず外部からのアクションとしてムードチェンジャー(特殊エージェント)をクラスに加入させることを提案する.次にクラスの雰囲気を良くする特殊エージェントの行動特性をマルチエージェントシミュレーションにより明らかにする.
著者
山内 常生 山田 守 奥田 隆
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.301-310, 1981-10-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Precursory abnormal strain responses associated with rainfall are discussed in the present paper. The data analized are the strains observed at the Mikawa Crustal Movement Observatory (Toyohashi City, central Japan) for the period from January 1973 to April 1980. Each extensometer at the observatory is equipped with two or three sensors for the detection of irregularity in strain. Usually the observation gallery deforms uniformly after a rainfall, because the ground strain responses observed by the sensors attached on the same quartz pipe show nearly the same variation. We can calculate accurately these strain responses by a tank model from the precipitation at the observatory, but sometimes remarkable disagreements between the ground strains caused by rainfalls and the calculated values expected from the model are clearly seen before and after the occurrence of nearby earthquakes. Irregular deformations at the observation site are also observed. These abnormal strain responses to rainfall are observed for 18 earthquakes during the period from January 1973 to December 1979. Distribution of earthquakes which were accompanied by these precursory abnormal strain responses are restricted in the block whose boundary is characterized by the distribution of microearthquakes.