著者
前川 貞次郎
出版者
日本書院
雑誌
歴史教育 (ISSN:0557837X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.12, 1958-12
著者
早川 嘉彦 近藤 煕
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.264-270, 1987-12-31
被引用文献数
3

草地の低コスト更新法として,除草剤などで前植生を抑圧し,不耕起で追播する方法がある。本報告では,ケンタッキーブルーグラス,レッドトップ(以下それぞれKB,RTと略す。)などの地下茎イネ科草種優占草地を効果的に抑圧する処理法として,除草剤(パラコート液剤またはグリホサート液剤)または掃除刈り処理を行い,その後駆動ホイル式施肥播種機によりオーチャードグラス,メドウフエスクおよびラジノクローバ(以下それぞれOG,MFおよびLCと略す。)を播種した。なお,対照として反転耕起法による更新区を設けた。不耕起区の播種牧草の発芽はどの処理法でも良好であった。しかし,パラコートおよび掃除刈りによる地上部の一時的抑圧処理ではKB,RTの地下茎が生存し,それから再生するKB,RTとの競合の結果,播種牧草は定着できなかった。一方,グリホサート除草剤処理は地下茎も含め前植生を完全に枯殺し,反転耕起処理なみの高い抑圧効果を示した。しかし,グリホサート除草剤による全面枯殺後,本試験のように条間20cmで播種すると、畦間の裸地が播種牧草により完全に被覆されないため,生産性の低下や雑草侵入の原因となることが懸念される。今後,裸地の生成し難い適切な播種方法の検討が必要となろう。
著者
佐藤 姚子
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.213-219, 1992-10-31

畑地用除草剤、トリフルラリン(ジニトロアニリン系)の土壌細菌による分解について調べ,以下の結果を得た。1)トリフルラリン粒剤を処理した畑地圃場の土壌から,4種類の土壌細菌を分離し,これらの細菌のトリフルラリンに対する分解を調査した。その結果,T-a菌に若干の,T-b菌に顕著な分解能が認められた。無機塩の液体培地中における,この2菌の細菌によるトリフルラリンの分解を28℃の恒温槽で弱振とう培養を行って経時的に調査した(Table1)。経過日数毎にn-ヘキサンで抽出後,トリフルラリンの残存量をGCで測定した。その結果,28日後に最大の分解率,T-a菌で約20%,T-b菌で約95%を示した。2)T-b菌添加区のGC測定で,クロマトグラム上にはトリフルラリンのほか,3種の主要分解代謝物と考えられる,新しいピークがみられた(Fig.1)。それらは,トリフルラリンのRT(保持時間)が1.9分のとき、それぞれ2.5分,2.8分そして3.4分であった。それらをRT順に,代謝物1, 2, 3とし,これらの生成もトリフルラリンの検量線を用いて計算し,その経時変化をトリフルラリンの減衰とともに図示した(Fig.2)。3)上記の主要分解代謝物3種のGCおよびGC-MS測定結果は,先にジニトロアニリン系除草剤ペンディメタリンを分解する細菌(P-1, P-3, P-3菌)を用いて,トリフルラリンの分解について調査し,既に明らかにした,トリフルラリンの主要分解代謝物3種のGCおよびGC-MS測定結果と一致した。すなわち,代謝物1は,α,α,α-trifluoro-N^4,N^4^-dipropyltoluene-3,4,5-triamine,代謝物2は,α,α,α-trifluoro-5-nitor-N^4, N^4-dipropyltoluene-3,4-diamine, そして代謝物3は,2-ethyl-7-nitro-1-propyl-5-(trifluoromethyl)-benzimidazoleであった。4)GC-MS測定では,上記主要代謝物のほか,3種の新たな微量分解代謝物(4,5,6)が得られた。それらのマススペクトル,分子量,文献などから推定された構造式をFig.3に示した。代謝物4(M=263)は,α, α, α-trifluoro-5-nitro-N^4-propyltoluene-3, 4-diamineで代謝物2の脱プロピル化物であろうと推定した。代謝物5(M=269)は,3, 5-dinitro-4-(propylamino)-benzoic acid, 代謝物6(M=271)は7-amino-2-ethyl-1-propyl-5-(trifluoromethyl)benzimidazoleと推定した。5)T-a菌,T-b菌の主要な細菌学的調査を行い(Table2),それらの結果から,T-a菌はAlcaligenes属の,T-b菌はMoraxella属の細菌と推定した。
著者
堀越 守 豆塚 弘毅 廣岡 卓
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.17-22, 1999-02-20
被引用文献数
5

大腸菌のprotoporphyrinogen oxidase(Protox)遺伝子欠損変異株(SASX38)を用いた遺伝的相補法によって, タバコ葉から葉緑体及びミトコンドリア型Protox cDNAを単離し, 全塩基配列を解明した.得られた塩基配列情報を利用し, 光要求型除草剤pyraflufen-ethyl耐性タバコ細胞ETR-245株及び感受性株から, RT-PCRによって各々2種のProtox cDNAを増幅した.これらProtox cDNAによって生育を相補した大腸菌SASX38株に対するpyraflufenethylの生育阻害度を測定し, 各遺伝子産物のpyraflufenethylに対する感受性を比較した.ミトコンドリア型遺伝子産物には感受性の差は認められなかったが, 葉緑体型遺伝子産物ではETR-245株由来のものは感受性株由来のものに比べ, 4000倍以上の耐性を示した.さらに, これら葉緑体型Protox cDNAの全塩基配列を比較した結果, 1塩基にのみアミノ酸置換を伴う塩基の変異が認められた.したがって, この変異がETR-245株における光要求型除草剤耐性の原因であることが明らかとなった.
著者
李 航 落合 尚良
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.149-150, 1992-02-24

閉路を含まない素性構造の単一化による自然言語処理の手法がよく知られている。しかし、実際の自然言語処理においては、より広い閉路を含む素性構造の単一化もしばしば必要である。例えば、タイプつき素性構造という拡張された素性構造によって「私の買った本」という意味内容を表現する時に、閉路が現れてくる。従って、どのような特徴をもつ閉路を含む素性構造が単一化可能で、そのアルゴリズムがどうなるかというのは興味深い研究課題である。本論文では、閉路を含む素性構造の単一化の可能性とその単一化アルゴリズムについて述べる。まず、有限オートマトンとして定義できる閉路を含む素性構造が必ず単一化可能であることを証明する。次に、そのような閉路を含む素性構造をタグリストというデータ構造として表現し、その単一化を行なうアルゴリズムを提案する。
著者
平野 進 平沢 忠
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.93-99, 124-125, 1989-06-25
被引用文献数
5

コンポジットレジンの圧縮クリープを4種の異なる応力(圧縮応力0∼3.5 kg/mm^2)で水中浸漬下で500時間にわたり行なった。得られた4種のクリープ曲線から,一定時間経過したときの各クリープひずみと圧縮応力との間には一次回帰式が成立した。そのためコンポジットレジンの500時間後の吸水飽和状態になったときのクリープひずみは圧縮応力が分かれば予測可能となった。またこの回帰式を使い,各時間における吸水膨張応力を求めた。最大吸水膨張応力はコンポジットレジンが吸水飽和したときに得られ,その値は0.74 kg/mm^2であった。各応力下で得られたクリープ曲線をひずみ一対数時間曲線で表すと,初期の数十時間は直線となった。