著者
余 健
出版者
三重大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
三重大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466542)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.43-51, 2011-03-01

四日市市水沢地区における遊びことばの豊かさ(地域差や世代差)について隣地面接調査とアンケート調査から多角的に解明し、当地の水沢小学校で授業実践することを通じて、子どもたちに友達や家族、そして地域との絆を再確認し、さらに深めてもらうことを目指している。
著者
早尻 正宏 夏目 俊二
出版者
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 森林圏ステーション
雑誌
北海道大学演習林研究報告 (ISSN:13470981)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.1-10, 2012-05

近年では、馬搬作業は、木材搬出過程の機械化に伴いほとんどみられなくなったが、東北地方や北海道において、その技と知を地域の森林文化・馬事文化として位置付け、技能継承を図る取り組みが進められつつある。本稿では、技能継承を今後進めていくうえで必要な基礎資料の提供を目的に、北海道木古内町と上ノ国町における馬搬作業の展開事例を検証した。その結果、馬搬作業は、搬出路開設の必要がなく林地や立木にダメージを与えにくい環境保全的な集材方法であること、小規模な伐採現場ではトラクタを使用した場合に比べてコスト面で有利となる可能性が高いことが明らかとなった。今後、森林地域の貴重な文化でもある馬搬技能の継承に向けては、馬搬作業が引き続き取り組まれている地域間で人的交流と情報交換を進めていくことが必要であろう。
著者
崎山 理 Osamu Sakiyama
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.465-485, 2001-03-30

本論は,筆者が手掛けてきたオーストロネシア語比較言語学のわくを,日本語の系統論にまで拡大しようとするものである。日本語の系統は,現在も,南イソドあたりまでルーツを求めにゆくなど,けっして安定した研究期にはいったとは言えない側面がある。筆者は,このような異常な状況を生み出してきたのは,縄文時代以降,日本語が形成されるにさいして経過した長い歴史,またそれと関連するが,日本列島に居住していた異なる民族間で発生した言語混合による結果であるととらえ,すでに幾本かの論文を発表してきた。さいわい,昨秋,日本言語学会におけるシソポジウムで,これまでの論拠を集大成する機会が与えられたのを機に,会の限られた時間内で十分報告できなかったこと,またそのときのコメントにも答える形で,本論を仕上げている。
著者
宮本 久雄
出版者
東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」
雑誌
死生学研究 (ISSN:18826024)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.240-247, 2004-10-25

シンポジウム「死者と生者の共同性」報告 第二部
出版者
北海道ポーランド文化協会, 北海道大学スラブ研究センター
巻号頁・発行日
2013-10-20

ポーランドのアイヌ研究者 ピウスツキの仕事 : 白老における記念碑の序幕に寄せて. 2013年10月20日. 北海道大学学術交流会館. 札幌市 主催:北海道ポーランド文化協会, 北海道大学スラブ研究センター. 共催:グローバルCOE プログラム「境界研究の拠点形成」. 協力 : 駐日ポーランド大使館, ポーランド広報文化センター
著者
大谷 伸治
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
vol.120, pp.31-41, 2018-10-12

“「終戦」の日はいつか?”―この問いに、多くの日本人は8月15日と答えるだろう。昭和天皇がラジオ放送(玉音放送)でポツダム宣言受諾の旨を国民に伝えた日であり、現在「終戦記念日」とされているからだ。しかし、玉音放送をもって終戦と捉える見方(「8・15 終戦」史観)は正確ではない。第一に、ソ連参戦により、8月15 日後にも戦闘があった地域の存在を忘却している。第二に、8月15 日は国際法的に終戦といえない。ポツダム宣言受諾の旨を連合国に通告したのは8月14 日。正式に降伏文書に調印したのは9月2 日である。高校日本史教科書はおおむねその点を正確に記述しているものの、小中学校教科書は学び舎を除き「8・15 終戦」を採用しており、小中学校の段階で「8・15 終戦」史観を再生産してしまう現状がある。そのため、小学校から「8・15 終戦」史観を相対化する授業が必要だと考え、樺太・千島戦など北海道の事例を教材化し実践を試みた。
著者
持田 誠 加納 寛之
出版者
浦幌町立博物館
雑誌
浦幌町立博物館紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.31-40, 2013

浦幌町立博物館には、上浦幌小学校標本、中川公郎標本、吉田康登標本などの植物標本が収蔵されている。2012(平成24)年11月に、帯広百年記念館の移動展「博物館はなぜ標本を集めるのか? 標本からわかること」展を開催し、これらの標本について展示・公開した。展示に際し、これらの植物標本について資料情報の調査・検討を実施した。本報ではこのうちの吉田康登標本について、採集者吉田康登氏の人物史と浦幌町、池田町との関わりを明らかにし、本標本の持つ意義について考察した。また、標本目録を作製し、今後の調査研究や教育への利用に供するものとした。
著者
井上 宗雄
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.298-314, 1971-01-25
著者
秋道 智彌 Tomoya Akimichi
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.931-957, 1986-03-29

This paper describes the yetak system, one of the spatialallocation techniques for sea space, employed by navigators inthe Caroline Islands of Micronesia. Without modern navigationaids Micronesian navigators have utilized particular strategiesfor locating themselves on and allocation of the sea. In general,a sea area between two neighboring islands is conceptuallysegmented into 28 sections. In inshore waters, where an islandis visible, these are recognized by serial changes of island shape.Further seawards, where an island is not visible, the use ofa reference island(s) coordinated with the movement of the canoeenables navigators to reckon their position. One yetak is equiva-lentto about 18-20 km. The yetak system is the deliberateapplication of knowledge of both the sidereal compass andisland orientation (woofanuw).