著者
沢本 良宏 傳田 郁夫 小原 昌和
出版者
長野県水産試験場
巻号頁・発行日
no.7, pp.1-9, 2005 (Released:2011-03-05)

1.ニジマス四倍体雌とイワナ、カワマス、ブラウントラウトおよびヤマメ雄との交配により異質三倍体を作出できた。2.異質三倍体の染色体数、相対DNA量は両親から推定される期待値と近似していた。また、両親の遺伝子が導入されていることが確認された。3.異質三倍体雄は二次性徴を示し、成熟に伴う生残率低下、成長停滞を示した。4.ニジニジブラの成長・生残は全雌ニジマス三倍体と同等以上であった。5.異質三倍体の外観は必ずしも両親の中間的形質を示さなかったが、ニジニジブラは全雌化により実用可能と考えられた。6.交配で作出されたニジニジブラはIHNVに対してニジマスより抗病性が増した。7.全雌ニジニジブラは新しい養殖品種として期待される。
著者
飯島 尚
出版者
日本人類学会
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.93-96, 1925-03-25 (Released:2010-06-28)
著者
杉山 久仁子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.299-303, 2013 (Released:2013-10-18)
参考文献数
15
被引用文献数
2

4 0 0 0 OA 岩倉公実記

著者
多田好問 編
出版者
皇后宮職
巻号頁・発行日
vol.下巻 2, 1906
著者
永根 基雄
出版者
Kinki Brain Tumor Pathology Conference
雑誌
Neuro-Oncologyの進歩 (ISSN:18800742)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.8-20, 2015-12-26 (Released:2015-12-26)
参考文献数
51

Gliomas represent the most frequent malignant neoplasms that arise in the central nervous system. Astrocytic tumors comprise 78% of all gliomas and their histological grade (I – IV) is defined according to the current WHO classification. Although the prognosis of grade IV glioblastoma (GBM), the most malignant form of gliomas, is still detrimental, there have been progress in the management of these tumors since a number of confirming phase III clinical trials have been conducted in the last decade to provide with standard of care(SOC) therapies. Here I will focus on such pivotal trials for astrocytic tumors and discuss issues that need to be solved in the future studies.
著者
畑野 快 原田 新
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.67-75, 2014 (Released:2016-03-20)
参考文献数
50
被引用文献数
8

本研究の目的は,心理社会的自己同一性が内発的動機づけを媒介して主体的な授業態度に影響を及ぼすモデルを仮説モデルとし,その実証的検討を行うことで,大学生が主体的な学習を効果的に獲得する方策として心理社会的自己同一性,内発的動機づけの果たす役割について示唆を得ることであった。仮説モデルを実証的に検討するために,大学1年生131名,大学2年生264名,3年生279名の合計674名を対象とした質問紙調査を実施した。まず,媒介分析の前提を確認するため,学年ごとに心理社会的自己同一性,内発的動機づけ,主体的な授業態度の相関係数を算出したところ,全ての学年において3変数間に正の関連が見られた。次に,多母集団同時分析によってモデル適合の比較を行ったところ,仮説モデルについて学年を通しての等質性が確認された。最後に,仮説モデルをより正確に検証するため,ブートストラップ法によって内発的動機づけの間接効果を検証したところ,1~3年生全ての学年において内発的動機づけの間接効果の有意性が確認された。これらの結果から,1~3年生全ての学年において仮説モデルが検証され,大学生が主体的な学習を効果的に行う上で心理社会的自己同一性,内発的動機づけが重要な役割を果たす可能性が示された。
著者
葛西 隆敏
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.9, pp.1683-1687, 2016-09-10 (Released:2017-09-10)
参考文献数
9
著者
滝吉 美知香 鈴木 大輔 田中 真理
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.63-73, 2017 (Released:2019-06-20)
参考文献数
24

本研究は,社会性の発達において重要な指標となる「気まずさ」の認識について,典型発達(TD)者の発達段階,ならびに自閉スペクトラム症(ASD)者の特徴を明らかにすることを目的とした。TD者214名とASD者111名に「あなたが“気まずい”と感じるのはどういうときですか」と質問し回答を12のカテゴリーに分類し分析した。TD者において,小学生は自己の信念や感情が他者のそれとは異なることへの気づきにより生じる気まずさ(不都合,想定外の言動,ネガティブ感情,感情のズレ),高校生は生活空間や人間関係の広がりにより認識されやすい気まずさ(性・恋愛,他者の存在)に,それぞれ言及しやすいことが示された。ASD者においては,会話で共有される話題や雰囲気を瞬時に把握したり,自分と対照させて関係性をとらえることで引き起こされる気まずさ(雰囲気を乱す,他者の存在)について,年齢発達に伴う認識の増加が示されず,高校以上における言及率がTD者よりも少ないことが示された。また,自分が何をすべきかわからないときや対処できないときに言い出せない気まずさ(不都合)や,失敗に対する気まずさ(想定外の言動)の認識が多いことが示された。ASD者の気まずさ認識の特徴と発達について,TD者と比較検討し,ASD者の気まずさの認識に添った対人関係支援について考察した。
著者
木谷 岐子
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.122, pp.1-25, 2015-06-29

本研究は,ASD の人がいかなる「自分」を抱えてきたのか,当事者の語りからその様相に迫ることが目的である。成人後にASD と診断された10 名に半構造化インタビューを行い,診断前から現在にかけての「自分」について聞いた。M-GTA を用いて分析した。その結果,ASD の人の「自分」を尋ね出すプロセスは,「おぼろげな自分」を抱えつつなんとか他者と関わって生きようとする中で動き出していた。さらに,「身体の訴えをきき流す」ことで「苦悶のサイクル」を巡り,「身体の訴えをきき入れる」ことで「調整のサイクル」へと転じ,「人の中で生きられる自分の形を探す」試みへと導かれていた。しかし,「人の中で生きよう」とするゆえに,再び「“できなさ”の中に自分を垣間見る」こととなり,「苦悶のサイクル」に戻っていってしまうこともある。こうした行きつ戻りつの巡りの中で,「自分」を尋ね出すプロセスは続いていた。
著者
高橋 清 大竹 博行 星川 清親
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.p623-628, 1992-12
被引用文献数
3

イネの一生を通じて, 茎の起き上がり能力の変動を明らかにするために, 水稲品種ササニシキを用いて以下の実験を行った. 第1実験Aでは1ポットあたり20粒播種し, 出現した分げつを切除し, 主茎のみを残した. 葉齢7から出穂後3週目までの期間を, 11の段階に分けて, 各生育時期にポットごと横転する処理を行った. その結果, 葉齢7から出穂後1週目までの処理では, 植物体は完全に鉛直方向へ起きあがった. しかし, 出穂後2週間目以降は, 起き上がり能力が著しく減退した. また, 生育の推移と共に, 反応葉枕は上位節へと移動すると共に, 反応葉枕数は次第に減少した. なお, 1個の葉枕の反応能力の持続期間は, 伸長茎部の葉枕で長いことが示された. 第1実験Bでは, 葉齢11.1から12.1の期間を6段階に分けて, 起き上がり能力を調査した. その結果, 前半は第10節の葉枕が最大反応を示した. しかし, 後半は第10節の反応が衰え, その低下を補うように, 第11節の葉枕が最大反応を示した. 第2実験では, 登熟期の起き上がり能力の減退要因を探った. その結果, 横転と穂切除の同時処理によって, 起き上がりが促進されることが認められた. これは, 力学的に穂による荷重が減少したためと考えられる. 一方, 横転処理開始1〜2週間前に穂を切除した場合は, むしろ起き上がりは抑制された. この場合, 葉枕部の珪酸蓄積が穂切除によって顕著に増大する事が認められた. 従って, 葉枕部への珪酸蓄積が起き上がり能力の減退に関わっていることが示唆された. その他の要因についても考察を行った.