著者
有元 光彦
出版者
梅光学院大学
雑誌
日本文学研究 (ISSN:02862948)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.A25-A35, 1996-01-20
著者
浜田 穂積
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.149-156, 1983-03-15

実数値の2進表現として 先に次の特徴を有する表現法を提案した.(i)形式はデータの長さに依存せず精度変換操作が単純 (ii)オーバフロー アンダフローが発生せず 十分大きい数も十分小さい数も表現可能 (iii)固定小数点表現と比べて 分解能の点で1ビットの不利にすぎない.しかしながら 2進数としての指数の値の2進表現と本表現の指数部とが完全には対応せず1だけずれていて論理を少し複雑にしていたのを修正した.これによっても 上記の特徴は保たれることがわかった.丸めについてはIEEE標準案での提案のすべてを容易に満たすことができる非数については IEEE標準案と松井・伊理の提案したもののうち 0 +0 -0 ∞ +∞ -∞は2進による表現パタンの極限的なものを 表現しようとする数値との自然な連続として定義することができる.これら非数をも含めた数の四則演算を 対称性をよく保って定義することができる.ただし 松井・伊理の定義した? +? -?については特別な数値ではなく 表現の詳しさに関する情報であって 本表現の意味となじまないため定義しないほうが望ましいと考え 該当の場合は有意性なしの例外処理を期待する.データの特性パラメータが本表現によれば長さだけであるので プログラミング言語での指定も容易となる.この場合の具体的拠案も行った.
著者
平岡 喜代典 高橋 和徳 中原 敏雄 寺脇 利信 岡田 光正
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.391-396, 2000-08-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
17
被引用文献数
5

岩国飛行場地先において,アマモ場内の裸地(水深0,1,2m)にアマモ草体を移植することにより,アマモの生育制限要因を検討した。水深0mのアマモ場対照地では,株密度は春から夏の高波浪時に減少し,水深1,2mと異なる季節変化を示した。水深2m(アマモの分布下限付近)の水中光量は,年間平均で3E/m2 /dayと推定され,光量がアマモの生育制限要因と考えられた。水深0mの移植株は,台風襲来後波浪による攪乱によって消失したが,水深1,2mでは株密度は対照地とほぼ同水準で推移し,移植後致命的な攪乱がなかったことを示した。また,アマモ場の生育地と近接する裸地は,底質が同様であっても底質内部の貝殻の出現状況に違いがあった。これらの結果から,波浪による攪乱,水中光量及び底質中の物理的性質がアマモの分布に影響する主要な要因と考えられた。
著者
河田 智成
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.62, no.500, pp.251-258, 1997-10-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
31

This paper deals with Adolf Loos's urban planning for Vienna where he was active as an architect and a critic. The purpose of this paper is to show the following. First, to clarify construction-principles and the ambiguous character of his urban planning. Secondly, to point out critical contents of his urban planning and make clear a structure of its critique. His urban planning's ambiguous character originates in quarrels between parts and the whole of his plan. Then his utopian urban planning's critical power arises from a sharp difference between reality and possibility of modern Vienna.
著者
稲津 和磨 岩崎 英哉
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.1-15, 2010-09-22

近年Google Mapsなどに代表される,Ajaxと呼ばれる手法を用いたWebアプリケーションが増加している.Ajaxを用いたWebアプリケーションはサーバ側とクライアント側で動作する2つのプログラムにより構成され,それらが協調して動作する.そのため,煩雑な通信処理を記述する必要があり,さらには,それぞれの実装言語が多くの場合は異なっているため,プログラミングが非常に煩雑になる.そこで本論文では,開発効率の向上を目的として,JavaScriptに基づくプログラム言語でWebアプリケーションを1つのプログラムとして記述し,処理の柔軟な分割を可能とするフレームワークを提案する.また,そのプログラム言語で記述されたプログラムを読み込み,サーバ側で動作するソースコードとクライアント側で動作するソースコードを出力するような機構を設計し,実装した.提案機構は,与えられたプログラムを解析し各構文要素がサーバとクライアントのどちらで実行するべきかを決定する.その際,分割方針を指定することで,同じソースコードから異なる分割を得ることができる.同じ動作をするWebアプリケーションを,提案機構と既存の手法のそれぞれを用いて記述し,プログラムを比較して記述性が向上していることを確認した.また,提案機構によるオーバヘッドは,Webアプリケーションで行われる一般的な処理については問題ない程度の小さなものであることを確認した.
著者
浦谷 裕樹 大須賀 美恵子
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.19-26, 2014-04-25 (Released:2017-05-23)
被引用文献数
1

自然災害や事故・事件等の影響により,その後一定の割合で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する子どもたちがいる.その予防のために心のケアを必要とする子どもは多く,予防法の一つとして心身を落ち着ける呼吸法を身につけることが挙げられる.そこで,幼児・小学生たちが効果的に呼吸法を学びリラックスすることができるバイオフィードバック機能付きのぬいぐるみを開発することにした.お腹の上下運動により呼吸を誘導する呼吸誘導ぬいぐるみを開発し, 4〜12歳の健康児48名(男子26名,女子22名)を対象に呼吸誘導の効果を評価する実験を行った.生理指標として脈波と呼吸を計測し,ぬいぐるみが誘導した呼吸周期と参加者の呼吸周期の同期率を算出し比較したところ,呼吸をうまく合わせられた適合群(20名)と合わせられなかった不適合群(28名)の2群に分かれることがわかった.同期率には年齢による差があり, 6歳以下では呼吸誘導されづらいこと,また若干の性別差もあり,女子の方が男子よりもやや呼吸誘導されやすいことがわかった.呼吸誘導によってリラックスできるかどうかを調べるのは今後の課題である.
著者
清水 順子 小林 浩明
出版者
北九州市立大学国際教育交流センター
雑誌
北九州市立大学国際論集 (ISSN:13481851)
巻号頁・発行日
no.7, pp.15-22, 2009-03

日本語教師の養成や教育に携わる中で、日本語教師をやめていく人を見ることは少なくない。本研究では、一人の元日本語教師の事例に注目し、なぜやめるに至ったのか、そしてやめたことをどのように捉えているのかを理解することを目的とした。インタビューを行い、M-GTA の分析方法を用いて構造化を行った結果、やめるに至るには、単にやめたいと思ったからではなく、その時の状況で仕事への復帰が先延ばしになった結果だとわかった。また、外側から見ると完全にやめてしまったようにみえた人が、実はいずれは仕事復帰したいと希望していることもうかがえた。
著者
井上 豊治 林 隆義 森 忠繁
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.789-796, 1993-11-10 (Released:2008-04-21)
参考文献数
28
被引用文献数
4 4

In vitro effects of surfactants in common use as detergents and related compounds were investigated on the erythrocyte membrane and respiratory activity of rat liver mitochondria.The hemolytic activity of main surfactants tested was in the following order with the EC50 values less than 10mg·l-1 ; Neopelex F-25 (LAS), Spark (α-SF), Flake marseille (soap), LipolanPB-800 (AOS), standard soap (JIS K 3303) and SDS. There was weak hemolytic activity from the effect of Emulgen 108 (POEAE) and Emal 20C (AES). On the other hand, the mitochondrial respiration inhibiting activity (IC50) was strong in Flake marseille (5.5mg·l-1) and standard soap (6.8mg·l-1) and follwed by Emulgen 108 (26.0mg·l-1), Emal 20C (32.5mg·l-1), SDS (38mg·l-1), Neopelex F-25 (41.0mg·l-1), Spark (46.0mg·l-1) and Lipolan PB (>50.0mg·l-1). The regression equation between the EC50 (Y) and IC50 (X) values was Y=-0.1198X+2.345, the coeficient of correlation r=-0.0855, indicating little correlation between them. Present data certified the hemolysis inducing and respiration inhibiting effects of surfactants on erythrocytes and mitochondria. These suggest that this system is applicable as a convenient technique to assess the toxicity of environmental contaminants.
著者
池尻 良平
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.375-386, 2011-03-30 (Released:2016-08-07)
参考文献数
24

近年,高等学校において歴史の因果関係を問題解決のアナロジーとして活用することの重要性が指摘されている一方で,その効果的な学習方法は検証されていない.そこで本研究では,(1)歴史の因果関係を参考に現代の社会的問題における因果関係を構築させるための段階的な学習方法を設計し,(2)世界史を学習した高校生向けに,歴史の因果関係を利用しながら現代の因果関係を構築していくことを競いあう対戦型カードゲーム教材をデザインし,(3)教材の効果を検証した.その結果,本教材は歴史的事象と同じ性質の現代的事象を連想する力と,現代的問題の因果関係を歴史的問題の因果関係を参考に分析する力の向上に効果があることが示された.