著者
小野田 慶一
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.231-238, 2015-12-31 (Released:2017-03-08)
参考文献数
20
被引用文献数
6

脳は複雑なネットワークであり,特性や状態によって変化する動的な存在である。グラフ理論解析により,こうした脳ネットワークを神経生物学的に有意義な,かつ計算の簡単な指標によって特徴づけることが可能である。本稿では,脳の結合データからネットワークを構築する手法に関して議論し,脳機構の機能分離,機能統合,中心性などを定量化するネットワーク指標を説明する。最後に,グラフ理論解析に用いられるツールを紹介する。
著者
井田 正道
出版者
明治大学政治経済研究所
雑誌
政経論叢 (ISSN:03873285)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.821-850, 2011-03

25 0 0 0 OA 俚謡:荷方節

著者
秋田県民謡
出版者
ニッポノホン
巻号頁・発行日
0000
著者
小瀧 裕一 小檜山 篤志 安元 剛 寺田 竜太
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

記憶喪失性貝毒生産藻3種に関して、分布、毒生産特性、毒の動態を検討した。Pseudo-nitzschia multiseriesを分離したが早めに死滅し、追及は困難であった。Nitzschia navis-varingicaは南方産でわが国まで黒潮で運ばれて分布を拡大したとの仮説を構築した。同種の増殖・毒生産特性、rDNA ITS領域の塩基配列比較結果は上記仮説を支持した。同種は、ドウモイ酸とイソドウモイ酸A、Bを生産し、その組み合わせから4タイプに分けられるが、それを制御する因子は遺伝子および環境細菌の存在であった。毒生産に及ぼす細菌の影響はP. multiseriesが最も顕著であった。

25 0 0 0 OA 法城を護る人々

著者
松岡譲 著
出版者
第一書房
巻号頁・発行日
vol.上, 1925
著者
丸島 和洋
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = National Institure of Japanese Literature (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.11, pp.33-52, 2015-03-13

本稿では、甲斐武田氏を素材に検討した大名間外交の取次構成(一門・宿老と当主側近)という形が、相模北条氏においても確認できることを明らかにする。その際、一門・宿老を「取次」、側近を「小取次」と新たに把握し直し、北条氏外交の特徴を論じた。特に着目したのは、①遠国大名と近国大名との交渉における取次のあり方の違いとその理由、②取次の立場からうかがえる権力構造の相違と変化、という点である。そこで明らかにした北条氏外交の具体的事例として、徳川氏との同盟を検討した。同盟交渉には3 段階の時期があり、北条氏規が取次をつとめた相三同盟段階(永禄12年~元亀2 年)、織田信長との外交を視野に入れ、北条氏照が氏規に取って代わった第一次相遠同盟段階(天正7 年~10年)、氏規が取次に復帰した第二次相遠同盟段階(天正10年~)の順に検討した。氏照が徳川氏担当取次になったのは彼の独断行動の可能性があるが、最終的に氏規がその地位を取り戻し、「取次・小取次」の態勢を調えた。徳川氏との外交は、近国大名との交渉である。このため、きめ細かい交渉が必要となり、早くに「取次・小取次」の形が整えられたといえる。外交面での「取次・小取次」の構成は、従属国衆への取次役「指南・小指南」と同一の構成であり、これが戦国大名北条・武田両氏の特徴である。最後に、「取次・小取次」が受け取った書状はどこに「集積」されるかを検討し、大名に進上されるわけではなく、書状を受け取った取次の家に伝来されるものであるという見通しを述べた。In this article, I investigates a negotiator who are responsible for “diplomacy" in the Hojo clan. I named “Toritsugi" the negotiators of a chief vassal and sept. I was designated as “Kotoritsugi" the negotiators of entourage. I discuss the characteristics of the “diplomacy" of the Hojo clan. Viewpoints is a difference between responsible for the Daimyo of the distant of “Toritsugi" and responsible for the Daimyo of the neighborhood of “Toritsugi". Then, being appointed a “Toritsugi" I consider someone. Based on the results, to analyze the power structure of the Hojo clan.As a concrete example, I pick up the alliance with the Tokugawa clan. For the Hojo clan,“diplomacy” and the Tokugawa clan can be classified into negotiations with the neighboring Daimyo. Therefore, it becomes necessary detailed negotiations, a combination of “Toritsugi" and “Kotoritsugi" is satisfied.Finally, I investigates the storage location of the letter that was sent to the “Toritsugi". Not be passed to the Daimyo letter. I describe the outlook letter that is stored at the home of “Toritsugi".
著者
小林 尊志 野田 雅文 出口 大輔 高橋 友和 井手 一郎 村瀬 洋
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.25, pp.129-130, 2010-06-29
参考文献数
3
被引用文献数
1

マイクロブログサービスTwitterでは,実際にスポーツを観戦したりTV番組を視聴したりしながらリアルタイムに書き込む"実況書き込み"が増加している.本報告では,実際に観戦・視聴していないユーザの書き込みなど,他の様々な書き込みの中からこれを検出する手法を提案する.実験ではTV番組において「番組によらない情報」と「番組固有の情報」に注目して単語の出現頻度を学習して実況書き込みの検出を行った.
著者
佐々木 銀河
出版者
筑波大学 (University of Tsukuba)
巻号頁・発行日
2016

この博士論文は全文公表に適さないやむを得ない事由があり要約のみを公表していましたが、解消したため、令和元(2019)年5月21日に全文を公表しました
著者
横田 則子
出版者
日本史研究会
雑誌
日本史研究 (ISSN:03868850)
巻号頁・発行日
no.352, pp.p1-29, 1991-12
被引用文献数
1
著者
山崎 秀夫 香村 一夫 森脇 洋 加田平 賢史 廣瀬 孝太郎 井上 淳
出版者
近畿大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

福島第一原発事故で放出され首都圏に沈着した放射性セシウムは東京湾に流入、蓄積していた。東京湾堆積物中の放射性セシウムの分布を解析し、首都圏における放射性セシウム汚染の動態を解明した。本研究では、東京湾の堆積物と水の放射性セシウム濃度の時空間分布を2011年8月から2016年7月までモニタリング調査した。東京湾に流入した放射性セシウムの大部分は首都圏北東部の高濃度汚染地帯が起源であり、そこから流出して東京湾奥部の旧江戸川河口域に沈積していた。現状では,放射性セシウムは東京湾中央部まではほとんど拡散していない。東京湾奥部河口域における放射性セシウムのインベントリーは事故以来、増加し続けている。
著者
Luna Yamamori Makoto Kato
出版者
The Plankton Society of Japan, The Japanese Association of Benthology
雑誌
Plankton and Benthos Research (ISSN:18808247)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.131-134, 2019-05-28 (Released:2019-05-24)
参考文献数
13
被引用文献数
2

The rock-boring sea urchin, Echinostrephus molaris, excavates soft rocks, and the pits are later used by non-boring sea urchins such as Echinometra mathaei and Anthocidaris crassispina. The pits used by these non-boring sea urchins are also characteristically inhabited by a limpet-like algivorous trochid snail, Broderipia iridescens (Gastropoda, Trochidae). To determine how this unique symbiotic association is maintained, we observed reproduction and larval development of the snail, and performed assays to detect what induced settlement in the snail larvae. As candidates of settlement inducers, a habitat biofilm plate, the host and the non-host sea urchins, and conspecific snails were kept in separate glass bowls, and newly hatched B. iridescens veliger larvae were introduced to each bowl. Sixty to 80% of larvae settled in bowls that contained the non-boring host sea urchins and conspecific snails. On the other hand, only approximately 8% of the larvae settled in bowls containing the boring non-host sea urchins. This is the first report demonstrating that larval settlement of an algivore is induced not by the habitat biofilms, but by the symbiotic hosts.
著者
松山 周一
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2018年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.38, 2018 (Released:2018-12-01)

アニメやマンガなどに登場した実在の場所を巡る,いわゆる「聖地巡礼」と呼ばれる現象が登場して久しく,地域とのかかわりという観点からこれまでの間に多くの研究がなされてきた.これらの研究を整理すると,「聖地巡礼」の登場と発展の中において,次第に「聖地巡礼」を誘発させる表象が作中で意識的に施されるようになっていったということがうかがえる. 本研究では,「聖地巡礼」が活発に行われている作品の表象とその特性から,「聖地巡礼」など地域に何らかの事象を発生させる場所の表象について明らかにすることを目的とする.研究方法としては,「聖地巡礼」が活発に行われている作品を検討し,作品内における場所の表象と位置づけなどから,「聖地巡礼」など場所を主体とした展開がなされると考えられる要因について明らかにしていく.研究対象としては2015年に発表され,現在も作品の展開が続いており,「聖地巡礼」が活発に行われている作品である『ラブライブ!サンシャイン!!』とした. 『ラブライブ!サンシャイン!!』では,企画開始当初から内浦や沼津といった地名を用いて場所を言及するなど,「聖地」となる場所を全面的に押し出して作品の展開を実施している.そして,これらに基づくようにして,作中において1)写実的な背景,2)強調された背景,3)パスを意識した演出という3点を特徴とした場所の表象がなされていることがわかった.また「聖地巡礼」の場所や観光名所などがまとめられたガイドブックである『ラブライブ!サンシャイン!!Walker』などのように「聖地巡礼」のための観光ガイドブックも制作者が直接出版するなど,「聖地巡礼」をより実施しやすくするための商品展開がなされていることもわかった. さらに,作中においてほんの少しでも登場した場所を所有している,あるいは作中で登場した商品を実際に販売している個人ないし団体は,スタッフロールの中において「協力」という形でクレジットがなされた.「協力」としてクレジットされた個人ないし団体はテレビアニメ第1期,第2期だけで50件近くにもおよび,それらはアニメに関連するグッズなどを扱う企業から,作中で登場した地域の旅館,ホテル,あるいは特産物を扱う企業,小規模な個人商店,さらには静岡県や沼津市といった地方自治体に至るまで幅広いジャンルのものが並んでいる. 以上の点から,作中において地域をできる限り現実に近づける形で描き,さらに地域の様々な団体や企業を作中において「協力」として名前などを明らかにさせるなどによって「聖地巡礼」を誘発させているということがうかがえる.また,専用のガイドブックも並行して出版させるなど,制作者が「聖地巡礼」を意図的に,また戦略的に行っているということもうかがえる.