著者
稲見 昌彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.656-660, 2021-11-15
著者
田中 哲朗
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2021論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.138-143, 2021-11-06

R-Rivals はカナイセイジ氏がデザインした 2 人用カードゲームで 2014 年に発売された.R-Rivalsはサイコロのようなランダムな要素を含まない 2 人零和ゲームだが,同時手番ゲームなのでじゃんけんと同様にナッシュ均衡が存在するのは双方のプレイヤが混合戦略を用いたときになる.本研究では,同値な状態は同じであるとみなして,R-rivals のすべての状態を数えた.そして,得られた約 54 万の状態すべてのゲーム値を計算した.その結果,初期状態で出せる 8 枚のカードのうち,道化,姫,将軍を除く 5 枚のカードをある確率で出すのが最適な戦略であること,ポイントが 0-3 から勝てる状態があることなどの性質をみつけることができた.
著者
吉海 直人 Yoshikai Naoto
出版者
京田辺
雑誌
同志社女子大學學術研究年報 = Doshisha Women's College of Liberal Arts annual reports of studies (ISSN:04180038)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.150(39)-142(47), 2017-12-26

いろはかるたの基礎資料として「教訓いろはたとゑ」を入手することができたので、その画像を影印で紹介し、資料として提供したい。ただし掲載されていることわざは、大半が「京いろは」とも「江戸いろは」とも異なっており、従来の分類では収まりきれないものである。その意味でも今後の分析・検討が期待される。
著者
三成 由美 濱田 綾子 北原 詩子 入来 寛 御手洗 早也伽 大仁田 あずさ 宮原 葉子 徳井 教孝
雑誌
中村学園大学薬膳科学研究所研究紀要 = Proceeding of PAMD Institute of Nakamura Gakuen University (ISSN:18829384)
巻号頁・発行日
no.8, pp.43-66, 2016-02-29

【目的】 平成17年に食育基本法が施行され、現在、第2次食育推進基本計画が実施されている。その中で、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針として、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底と健康を支え守るための社会環境の整備が掲げられている。平成20年よりメタボリックシンドローム関連リスク保有者のコントロール、すなわちハイリスクアプローチに主点を置いた特定健康診査・特定保健指導の制度がスタートしている。この事業に関わる管理栄養士は効果的な食事指導を行い、評価しなければならない。本研究は、対象者の身体状況に配慮しつつ行動変容につながる効果的な保健指導をすることができるように、家庭料理に着目して、食事パターンの構造とその栄養素摂取量について検討した。【方法】 1.基礎データの収集:1999年~2000年に福岡県志免町在住の一般主婦を対象に実施した食事秤量記録調査を基礎データとした。調査は55~65歳の女性48名の四季の各14日間の食事区分、献立名(料理名)、食品名、可食量が記録されたものを使用した。2.解析方法:食事パターンは、主食・主菜・副菜・副々菜・汁物を組み合わせて49パターンに分類し、さらに類似するものを15パターンに整理した。各パターンの栄養素等摂取量はエクセル栄養君Ver.4.5(建帛社)を用いて算出して、料理のデータベース化を行った。栄養素摂取量の評価基準は、日本人の食事摂取基準2005年版を基にして50~69歳 成人期女性{身体活動レベルのレベルⅡ(普通 : 1.75)}とした。解析には、統計解析ソフトExcel 統計2008 for Windowsを使用し、クロス集計にはχ2検定を用い、2群間の平均値の差の検定にはSteeldwassの多重検定を用い、有意水準はp <0.05とした。【結果】 一般の家庭料理で出現する様式は四季共に約60%が和食であり、洋食は約30%であった。家庭料理の全体の80%に寄与する献立は春期と夏期で各14パターン、秋期15パターン、冬期12パターンであり、家庭料理は習慣化された食事パターンであることが示唆された。食事区分別に朝食で寄与率の高いパターンはE1型(主食+副菜+汁物)でPFC 比率が14.0:16.6:69.4であり、基準値に比べて、たんぱく質、脂質、カルシウムそしてビタミン類が不足していた。昼食の22.1%に寄与するL2型(主食兼主菜)はPFC 比率が14.7:26.8:58.5であり、食物繊維とカルシウム、ビタミン類が不足し、食塩摂取量が過剰であった。夕食の14.9%に寄与するB1型(主食+主菜+副菜)は、PFC 比率が18.2:30.6:51.2であり、たんぱく質、脂質、食塩摂取量は過剰であり、食物繊維は基準値を満たしており、カルシウムが不足していた。【結論】 食事調査の調理品を一定基準で分類することにより、食事パターンと栄養素等摂取量の間に関連があることが示唆され、食事区分別の食事パターンの特徴及び不足や過剰となる栄養素等が明らかとなった。特に、「主食、主菜、副菜、副々菜、汁物」が揃った一汁三菜の食事パターンが健康増進に寄与すると考えられているが、本研究結果から「望ましい食事」だとは言い切れないことが示唆された。保健指導において、食事パターンとその栄養素摂取量を図示し、栄養指導媒体を作成し導入することにより、食習慣を変えず、効果の期待出来る栄養指導が可能になると考えられる。
著者
成田 徹男 榊原 浩之
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.41-55, 2004-01-10

現代日本語の表記原則では、およそ次の3つの規則がある。規則1:漢語は「漢字」で書け。規則2:和語は「漢字」または「ひらがな」または「両者の交ぜ書き」で書け。規則3:外来語は「カタカナ」で書け。つまり、当該語の、語種の認定が前提となっているのである。 しかし、最近ではこの規則に合致しない、和語や漢語のカタカナ表記例が多くなっている。それをインターネット上の新聞・雑誌などのサイトに見られる実例について調査して、延べで2119語、異なりで855語の例を得た。そのような表記がさかんになされる背景には、語種以外の、語の分類を、表記文字の使い分けの基準とするような意識があると考えられる。そこで、上記のような規則とは別に、次のような表記戦略を仮説として提示する。語種を基準にしてカタカナを使うのは明らかな外来語についてだけ。それ以外については、たとえば動物名かどうか、などの語の分類が基準として優先される。日本語の、文字の使い分けの習慣は、この方向へ変化しつつあると思われる。
著者
新井 美佐子 Misako Arai
雑誌
研究紀要 = Bulletin of Okazaki Women's Junior College (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.67-77, 2003-03-25

新井(2002)における資料的検証をはじめ、多くのデータによれば、わが国とは対照的に、フランスの性別労働条性格差は小さい。そこで、性別労働条件格差の要因に関する既存の諸学説から導き出した仮説を下に、福祉国家政策の面からフランスにおける女性の好労働条件について考察。フランスの福祉政策は、性別労働条件格差縮小だけでなく、ライフ・コースあるいは家族状況の相違から生じる女性間の経済的格差縮小にも配慮したものと評価しうる。
著者
北野 和彦 小林 亜樹
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:21888744)
巻号頁・発行日
vol.2019-GN-106, no.33, pp.1-8, 2019-01-17

単眼カメラによる撮影画像からの距離推定法として知られる DFF 法では,撮影フォーカス位置毎の像倍率変化が推定精度低下につながる.そこで筆者らは,撮影画像のみから像倍率変化率を推定する手法を開発し,推定精度を改善している.本稿では,DFF 法のもう一つの弱点であるエッジ部のボケの悪影響を回避するため,エッジ検出点が誤推定を及ぼす範囲を推定対象から除外する手法を提案する.実際に撮影した画像列から距離画像を推定し,その結果を精度の観点で性能評価を行い,提案手法の有効性を確かめる.
著者
萩谷 昌己
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.e61-e68, 2021-03-15

本記事は,日本学術会議が公開した報告「情報教育課程の設計指針-初等教育から高等教育まで」について解説する.この報告は,情報教育の共通の物差しとして,初等中等教育,および高等教育における共通教育ならびに専門基礎教育までの情報教育を一気通貫に体系化している.各学校等の教育現場において情報教育に携わる者や情報教育を設計・評価する者が,自らの情報教育と隣接する情報教育の関係について検討したり,情報教育全体(もしくはその一部)を設計したりする際に,指針として用いられることを想定している.本記事は,この報告をさまざまな場面で活用していただけるように,その策定の背景と内容について詳細に解説する.
著者
原田 桃子
出版者
東北学院大学
巻号頁・発行日
2017-03-23

平成28年度
著者
森川 俊生
雑誌
江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University
巻号頁・発行日
vol.30, 2020-03-15

地上波のテレビ番組において,30 年程前までは「映像の補足説明」に過ぎなかった文字テロップが,今や「映像」と「音声」に並び立つ主要な表現手段の一つとなっている。現在地上波で放送されているテロップを目的と機能に沿って細かく分析すると大きく10 のカテゴリーに分類されるが,その中でも1990 年代以降,急激に増加したのがサイドテロップである。テレビのリモコン普及とともに,ザッピング対策を主な目的として始まったサイドテロップの現状を分析すると,番組のジャンルごとに大きな特徴が見られた。 サイドテロップの目的には大きく「視聴者の理解を助けること」と「視聴者の興味を引き付けること」の二つがあるが,報道情報番組においては前者が,バラエティ番組においては後者が主な目的となっており,さらに報道情報番組ではその色調によって番組のイメージカラーを印象づけて類似番組との差別化を図る手段となり,バラエティ番組ではカラフルな色づかいにより画面を華やかにする役割を担うなど,多様な目的を持つようになっていることがわかった。過去30 年を通して,テロップが地上波の番組に質的変化をもたらしたのである。
著者
権 東祐
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.7-32, 2017-10-20

本稿は、富士山が信仰の場とされながらも、各々異なる祭神が形成され、変貌してきたことを〈神話解釈史〉という視座から考察することを目的とする。