著者
長野 栄俊
出版者
福井県文書館
雑誌
福井県文書館研究紀要 (ISSN:13492160)
巻号頁・発行日
no.18, pp.140-124, 2021-03
著者
Koichi Watanabe Liu Yang Satoru Nakamura Takuya Otani Kenzaburo Mori
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
SOLA (ISSN:13496476)
巻号頁・発行日
pp.2021-017, (Released:2021-04-21)
被引用文献数
3

Aerosol number concentrations and trace gases (SO2, O3, HCHO, and H2O2) were measured over Imizu City, Toyama Prefecture, Japan on August 5, 2020, from a helicopter. The concentrations of fine particles (0.3-0.5 μm) were high at ground level and at an altitude of approximately 1200 m due to the volcanic plume from Nishinoshima. However, concentrations of aerosol particles were low at an altitude of approximately 2400 m. The volcanic plume did not significantly affect the lower free troposphere. High concentrations of SO2 were also observed. The H2O2 concentrations (0.27-0.56 ppb) were much lower than those during previous observations in the summer (2.0-6.7 ppb) and significantly lower than the SO2 concentrations (1.8-3.3 ppb). The concentrations of HCHO (2.1-2.5 ppb) were higher than those of H2O2. The oxidation of S(IV) to H2SO4 in cloud water might have been suppressed over the studied area.
著者
大井 龍司 遠藤 尚文 中村 正孝 林 富 仁尾 正記
出版者
東北大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

胆道閉鎖症初回根治手術時生検肝組織11例、同じく根治手術時摘出肝外胆管3例、肝十二指腸靭帯内リンパ節3例を対象として用いた。対照として地疾患で開腹生検を施行し肝私見切除を要した患児(神経芽細胞腫、小児肝癌等)の肝組織を用いた。まずレオ3型ビールスを培養し、それよりRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAを合成した。次にレオ3型ビールスに特異的なprimerをcomputer解析により決定した。さらにこのprimerを用いてPCR法にて目的とするDNAを増幅し、その特異性を確認し、感受性について検討した。充分な特異性、感受性が得られたことを確認の後、上記方法を用いて本症患児より採取された対象組織につきレオ3型ビールスの検出を試みた。なお対照例についても上記と同様な操作を行なった。Primer1とPrimer2を用いたrepeated PCR法による胆道閉鎖症患児生検肝組織、肝外胆管ならびに肝十二指腸靭帯内リンパ節よりレオ3型ビールスRNA検出の結果は、Table1のごとく目的とする増幅反応物は検出されなかった。まとめると胆道閉鎖症患児の肝、肝外胆管、肝十二指腸靭帯内リンパ節を対象として、PCR法を用いてレオ3型ビールス核酸の検出を行なったが、上記対象いずれにもそれを検出することはできなかった。従って本症の病因としてレオ3型ビールス感染は否定的と思われる。
著者
結城 康博
出版者
日本保健医療社会学会
雑誌
保健医療社会学論集 (ISSN:13430203)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.104-114, 2005

医療技術の進歩は患者の利益を向上させる反面、社会福祉分野のニーズを高め生活面の課題を担わせることにつながる。確かに、「第一次医療革新」を基本とした医療技術は根治型医療につながり、患者は限られた福祉資源しか必要としなかった。しかし、「第二次医療革新」が基軸となっていく時期には、クライエントは多様な福祉制度の活用に迫られることになった。例えば、人工透析患者や慢性疾患等のクライエントは、「第二次医療革新」を中心とした医療技術の恩恵を受けたものの、より福祉分野のニードを必要とすることになった。本研究では、医療技術の進展に伴う社会福祉分野の役割・機能について分析し、医療と福祉の関連について論じることとする。そして、遺伝子医療が主流になると予測される将来、医療技術の進歩を視野に入れた福祉制度の構築が必要であることを明確にする。
著者
金城 克哉 Kinjo Katsuya
出版者
九州地区国立大学間の連携に係る企画委員会リポジトリ部会
雑誌
九州地区国立大学教育系・文系研究論文集 (ISSN:18828728)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, 2014-03

本論は、ゲイ向け雑誌『G-men』誌に掲載された官能小説(「野郎小説」)に頻出する9つの男性器表現を述語との共起関係から特徴づけることを目的とするものである。従来このような性に関する言葉は学術的に研究されることがほとんどなかった。本論では因子分析により3つの因子を抽出し、また階層的クラスター分析によって9つの表現の類似度を示すことに成功している。セクシュアリティと言葉の関わりという点から、これまでなされていない新たな研究の可能性が示唆されたと言える。This paper tries to analyze characteristics of nine male genital expressions which often appear in gay-targeted erotic novels by applying multivariate statistics. Based on the observation of cooccurrence between these genital expressions and their accompanying verbs, it will be claimed that factor analysis identified three factors, namely, Chimpo factor, Chinko factor and Inkei factor, which express "virility or toughness", "being embarrassed", and "organ" respectively. Also, principal component analysis reveals that "virility or toughness" is in the opposite end of "being embarrassed". Further, hierarchical cluster analysis will show us these nine expressions are grouped into three clusters. The academic discussion on these expressions is rare, so the analyses conducted in this paper contribute extensively to the study of sexuality-related expressions.この論文は「言語文化研究紀要」(22号2013年p21-40)に掲載された論文を査読し、「九州地区国立大学教育系・文系研究論文集」Vol.1, No.2(2014/3)に採択されたものである。

3 0 0 0 OA おもひ草

著者
佐佐木信綱 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1903
著者
大橋 崇行
出版者
東海学園大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2018-04-01

2019年度に実施した研究は、①資料調査とデータベース化、②「少年講談」についての調査と研究、③2018年度の研究内容を公にすることの3点である。資料調査については、静岡大学図書館所蔵の貸本屋資料調査を継続するとともに、ケンブリッジ大学、マンチェスター大学が所蔵する関連資料について調査を行った。静岡大学図書館の調査は2019年度で終了し、データについては所蔵者との合意のもと、国文学研究資料館の「近代書誌・近代画像データベース」に委託して公にしている。またこの調査の成果ついては、2020年度に公開研究会を開催し、広く一般に周知する予定である。ケンブリッジ大学で調査した資料は学会発表の際に用いた他、マンチェスター大学の所蔵する資料は国文学研究資料館で公開されている「コーニツキー版欧州所在日本古書総合目録」データベースを修正する形で、社会に還元できるように交渉を進めている。「少年講談」についての研究は、研究の目的として掲げた「②国語教育と「少年小説」とはどのように関係したのか」という問題に関連するものである。この「少年講談」は、実際に講談として講演される場合もあったが、講演を前提としない「書き講談」として小説と同じように受容されていたものであり、「少年小説」のジャンルの一つであると言える。内容については、2019年9月の『昭和文学研究』第79集に査読付きの研究論文として公にしたほか、一部を 2019年11月30日に明治大学和泉キャンパスで行われた第11回時代考証学会シンポジウムでコメンテーターとして登壇した際に公にしている。また、昨年度実施した西條八十の少女小説と少年小説との差異についての研究を進展させ、2019年7月4日にモナッシュ大学で行われた豪州日本研究学会(JSAA)の国際研究集会でパネル発表の形で報告した他、より具体的化したものを、国内学会で発表している。
著者
小沢 修司
出版者
Japanese Council on Family Relations
雑誌
家族研究年報 (ISSN:02897415)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.11-20, 2018-03-30 (Released:2019-03-13)
参考文献数
4

ベーシック・インカム(以下、BIと記す)の概略を説明したうえで、BI構想が登場する背景について、戦後「福祉国家」のもとでの社会保障制度が機能不全を起こしていること、なかでも「福祉国家」における社会保障制度が拠って立つ社会経済の基盤である雇用や家族の姿が変化してきたという背景があることを指摘し、雇用や家族の変化がどうしてBIを要求し、BIが家族をどのように変えるのか、を論じた。その際、今日税制改正で焦点化している所得控除方式の見直しと家族のあり方の関係に着目し、所得控除方式を維持しようとする税制改正に対して「社会保障と税の一体改革」の性格を持つBIが所得控除を廃止しようとすることの意義を論じた。
著者
亀岡 嵩幸 宮上 昌大 浅井 晴貴 高木 省吾 荒生 太一 市川 裕駿 日下 雅博 大下 雅昭
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.70-73, 2018-09-06

失禁体験装置はバルーンによる下腹部への圧迫、お湯を流すことによる内股への温感の提示により尿失禁感覚を提示する。また、首筋への冷却ファンによる冷感、振動子による振動の提示を行うことで排尿時の悪寒を再現し、より尿失禁感を感じさせることができる。尿失禁は誰しもが経験し得る体験であり、感覚の再現は一定の需要があると考えられる。本稿においては失禁体験装置の構成と展示の様子について述べる。
著者
勝又 正直
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.294-306, 2010-12-31 (Released:2012-03-01)
参考文献数
41
被引用文献数
1 1

ある看護系学部の社会学教員の体験から次のような経験知が得られる.看護師は患者を人間として理解し,その理解に基づいて看護しようとする.この目的のために,看護学では他の学問のさまざまな概念を用いて,患者の問題を看護診断として分類している.さらに,看護理論家は他の学問のさまざまな理論を導入して看護を1つの人間学へと高めようとしている.医療社会学は,医療の世界,あるいは医療が社会においてはたす機能に焦点をあてている.それに対して,看護は,患者を理解し看護するために,患者が属している社会に関心をもつ.看護学生に必要なのは,患者を人間として理解するための,社会学的想像力である.その社会学的想像力は,特殊な応用社会学である医療社会学よりも,むしろ普通の元来の社会学によってより養われるのである.
著者
長友 信人 松尾 弘毅
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
東京大学宇宙航空研究所報告 (ISSN:05638100)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.325-334, 1968-04

太陽熱を動力源とした低推カロケットを,地球の近傍のミッションに用いる場合は,地球の日かげの部分でエネルギーの供給が停止する.とくに低高度の人工衛星として打ち上げられた太陽熱ロケットが,その速度方向に加速することによって,その軌道を拡大する場合は,日かげに入っている時間が長く,その飛行軌道に日かげの影響があらわれる.ここでは,この影響がもっともよくあらわれるようなケースについて軌道計算し,日かげなしの場合と比較した.すなわち,地球の公転によるかげの一の移動はなく,太陽熱ロケットは太陽と地球を含む面内を飛行し,しかも太陽ロケットの作動は,日かげでは停止し加速されないとする.ミッションとしては,500km高度円軌道から同期円軌道への遷移として,太陽熱ロケットの諸元としてのこのミッションに適した値とし考えられるものを用いた.解析結果を比較すると,日かげのある場合は,ない場合に比べてミッションに要する時間は25%多く,この値はロケットの比推力その他のパラメータの変化の影響をほとんどうけない.日かげなしのとき準円軌道で拡大してくる飛行経路は日かげありの場合,出発直後は比例的に長円となる傾向があるが,ミッション最終段階では,この傾向は鈍化し,そのときの離心率に相当する値はそれほど大きくなく,ここでの軌道修正は容易である.したがってエネルギー的損失も,ほとんど問題にならないくらい小さい.
著者
野島 和也 鈴木 愛 川原 睦人
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_219-I_228, 2011 (Released:2012-04-06)
参考文献数
10

This paper presents a numerical study of the identification of parameters for the tidal fluctuation. Tides can be expressed in the sum of regular trigonometric function which is controlled by the movement of astronomical objects. This trigonometric function is called tidal constituents. In this research, the main four constituents (M2, S2, K1, O1) are treated. The parameters, which are identified, are the amplitude and the phase difference of the four constituents. The parameter identification is carried out based on the optimal control theory. In this research, the sensitivity coefficient method coupled with finite element method is applied. As numerical study, a parameter identification in Tokyo bay is carried out.
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.802, pp.21-47, 2014-08