著者
瀧川 裕貴 Hiroki TAKIKAWA
出版者
総合研究大学院大学 学融合推進センター
雑誌
科学と社会2010
巻号頁・発行日
pp.113-130, 2011-03-31

第Ⅱ部 科学における社会リテラシー2009 第1章 科学社会学(1)
著者
岩澤 知子 Tomoko Iwasawa
出版者
Journal for the Comparative Study of Civilizations
雑誌
比較文明研究 = Journal for the Comparative Study of Civilizations (ISSN:13422650)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.71-87, 2012-06-25

This essay provides an analysis of historical examples that show how difficult it is to realize intercultural understanding. The focus here will be the case of US-Japan communication both during and after World War II. The essay will comparatively analyze two studies of Japanese culture developed by American scholars in the 1940s,Ruth Benedict’s The Chrysanthemum and the Sword and Helen Mears’Mirror for Americans, Japan,asking whether or not we can find in these two authors’use of reason the realization of “dialogical act of reason,”which alone enables boundless communication between different cultures and civilizations.
著者
森俊二 大津展之
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.1977, no.34(1977-CVIM-015), pp.1-12, 1977-11-22

対象とするパターンの持つ情報がその形にあり、濃度の微妙な変化にはないような比較的単純な場合には、画面全体をまず二値化することが、それに続く処理の簡略化ばかりでなく、対象を切り出す又は強調するという意味においても、非常に重要である。実際、文字読取装置では、二値化が必ずといってよいほど行なわれている。しかし、この問題は最っとも良く利用している文字認識技術の分野では、Bartzの論文以外ほとんど正面から取り上げて議論されていない。一方画像のほうでは、この問題は比較的良く取り上げられて、今まで種々の方法が発表されてきている。多分この様な状況は、文字の場合には、濃淡がはっきりしている対象を選べる事と、第一義的に認識アルゴリズムに研究の興味があるということ、それに実用装置を作る立場からすれば二値化の前処理はできるだけ単純にすませる必要のあった事が原因になっていると思われる。勿論上述の事は一般的傾向を示すもので、郵便番号読取機などは例外である。一方画像のほうは自然に与えられるものが多く、しかも、まず認識の第一ステップとして対象を切り出すということが重要課題となるので、二値化問題は技術的にも学問的にも取り上げられてきたと思われる。しかし文字認識技術の分野でも、認識アルゴリズムがかなりの水準に達してきて、それと共に必然的にかなり自由な対象を処理する事が要求されるようになった。また使用用紙にしても必ずしもOCR用紙でなく上質紙の使用がユーザーから要求されるようになってきた。この様な背景から、一番最初に問題になった二値化の問題に回帰する必要に迫られたのである。しかし再びこの問題に帰って見ると、それは認識の本質的問題と深いかかわりあいを持ち困難な問題である事があらためて認識させられる。以下、文字、画像データ(線図形)を対象として、二値化問題を認識問題として見直し、今まで開発された手法を含めて、二値化手法の総括的な検討を試みる。
著者
小松 理佐子
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
vol.134, pp.31-47, 2016-03-31

高齢者の増加に伴う社会保障費の増加を背景にして,地域包括ケアシステムの構築は,重要な政策課題となっている.活用できる資源に乏しい過疎地域では,従来からのサービスの不足 2)に加えて,人口減少による地域力の弱化という課題を抱え,システムの形成を困難にしている.以上の関心から,過疎地域における地域包括ケアシステムの形成方法を考察した. Ⅰでは,先行研究をもとに地域包括ケアシステムの構築における過疎地域の固有の課題を検討した.Ⅱでは,相互支援に限界が生じている二地区の事例をもとに,システム形成に必要な要件を検討し,中間支援機能が必要であることを明らかにした.Ⅲでは中間支援機能の内容を考察するために,独自のサービスを創出した地域の事例を分析した.それを踏まえてⅣでは,過疎地域で地域包括ケアシステムを形成するためには,地域の状況の変化を的確に見極め,外からの支援者による支援が円滑に行うことができるようにするためのスーパービジョンの機能を担う機関が必要であることを指摘した.
著者
斉藤 愛
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国際日本文学研究集会会議録 = PROCEEDINGS OF INTERNATIONAL CONFERENCE ON JAPANESE LITERATURE (ISSN:ISSN0387)
巻号頁・発行日
no.24, pp.105-122, 2001-03-01

The view of race is the conceptualization of eyes to a body different from his own. In Japan, the oldest map of human race of the world is one attached to the world map of Nanban sekaizu byôbu. It was produced by the first contact with European culture, and the interests in the different races and the world were kept by creating blockprinted Bankoku Jimbutsu-zu pictures or books, for example, Bankoku Jimbutsu-zu, even during the Edo era when people had the very limited information because of Japan's policy of isolation. And, apart from European culture, the form of knowledge originated from Shanhai-jing of China bore fruit of encyclopedias such as Wakan Sansai Zue (Encyclopedia of Japan and China).What greatly changed the genealogy was a series of political changes starting with the arrival of American ships in the late period of the feudal government. In the meantime the demand for international information burst and enlightening texts on foreign countries, the world maps and the pictorial books of the race in the world were published along with the changes above. The opening of a port in Yokohama in this situation and setting the residential area attracted incredible attention, and Yokohama ukiyo-e in which foreigners were drawn became a widespread fad.Meiji government was established afterward and Japan's modern times which followed Western culture had begun. The first opportunity to lead the era was the campaign for enlightenment by Fukuzawa Yukichi and others. The enlightening books released in succession made the far more precise knowledge about the world's civilization, region and race than one in the previous age popular and the gap between them which is the concept of cultural hierarchy also became well known. Because of this the outlook on the world was rearranged to be a vertical ladder of evolution with western culture on top, Asia at middle, Africa at bottom and Japan was directed to desperately climb up the ladder checking on its position all the time.I would like to follow the changes continuously happened until the birth of modern Japanese view of the race referring to Nanban sekaizu byôbu, Yokohama ukiyo-e, enlightening books in Meiji and the pictures in Kanagaki Robun's book.
著者
武田 悠暉 山本 修平 西出 亮 高田 秀志
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.249-250, 2016-03-10

近年,携帯端末の普及によりゼミや会議など1つの場所に集まって多くの端末間でコンテンツを共有するような場面が増加している.このような場面において,ファイルサーバやクラウドストレージを用いる共有方法ではアクセスポイントにアクセスが集中して通信速度が低下する可能性がある.また,USBメモリや1対1の端末間共有を用いる方法では,共有のための操作を複数回行う必要がある.そこで,本研究では多くの端末間でコンテンツの共有を可能にするようなネットワークを,iOS端末を対象に,Multipeer Connectivityフレームワークの持つ様々な制約を考慮した上で実現する.
著者
岡田 隆三 小寺 志保 富岡 昭浩 倉田 成人 濱本 卓司 猿渡 俊介
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.229-230, 2016-03-10

軍艦島は,長崎県にある無人島であり,現在も経年劣化による建物の複雑な崩壊現象が発生している.筆者らは,軍艦島において崩壊中の建物の映像や音声,加速度といったデータを収集することで,建築構造解析に貢献することを目指して軍艦島モニタリングプロジェクトを進めている.本稿では,軍艦島モニタリングのためのセンサネットワークインフラシステムを検討する.軍艦島には電力も通信網も存在しないため,センサネットワークインフラシステムは,基地局まで確実にデータを送信できること,スループットが高いこと,消費電力をできるだけ小さくすることの3点を同時に満たす必要がある.本稿では,マルチチャネルを用いたデータ集約型ネットワークインフラを提案する.初期的実装として,無線通信モジュールを搭載したマイコンボードを用いてシステムを作成した.

2 0 0 0 OA P2P人狼BBS

著者
吉本 晴洋 繁富利恵 副田 俊介 金子 知適 田浦 健次朗
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2006論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.191-194, 2006-11-10

本稿では人狼BBS というゲームをP2P 上で安全に行なうためのプロトコルを提案する。P2P での実装はサーバの管理が不要というメリットがあるが、信頼できる第三者がいないため、プレイヤーが不正を行うことができてしまう。本研究では匿名通信路やゼロ知識証明などの暗号技術を用いて不正を防止するプロトコルを提案した。
著者
兼宗 進 御手洗 理英 中谷 多哉子 福井 眞吾 久野 靖
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.42, no.SIG11(PRO12), pp.78-90, 2001-11-15

情報社会の急速な発展にともない,初中等教育の中で情報の比重が高まっている.計算機の働きを最も効果的に学ぶ手段の1 つはプログラミングを体験することであるが,教育現場ではBasic やLogoといった数世代前の言語が使われることが多く,現代のソフトウェアシステムの理解につながらないという問題が存在する.本稿では,初中等教育での利用が可能なプログラミング言語「ドリトル」およびその実行系の設計と実装について述べる.ドリトルはオブジェクト指向言語であり,あらかじめ用意された各種のオブジェクトを活用した教育を可能とする一方,Self 言語と同様のプロトタイプ方式の採用により,クラスや継承などの高度な抽象概念の理解を不要にしている.その他,変数や命令語などの識別子と記号が日本語文字で統一されている,メソッドを属性と統合的に扱えるといった特徴を持つ.処理系はJava2 で書かれたインタプリタとして実装し,教育現場のさまざまな環境で動作できるようにした.
著者
大金 建夫 越前 功
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.2, pp.355-362, 2016-10-04

撮像素子の高画素化により,数千万画素の解像度を持つデジタルカメラが広く普及している.それに伴い,従来接触式の指紋センサーでしか読み取れなかった指紋情報を,デジタルカメラを使って遠隔から窃取し,不正ログインやなりすましなどに悪用される危険性が指摘されている.本論文は,接触式の指紋センサーやタッチスクリーンには正常に反応しつつ,撮影された写真から指紋の復元を不可能にする盗撮防止手法を提案する.提案手法を実装した装着具 (BiometricJammer) は,装着したまま正当な指紋認証が可能であるなどユーザの利便性を確保しつつ,盗撮による生体情報の不正な取得を効果的に防止できることを検証した.
著者
明木 茂夫
雑誌
文化科学研究 = CULTURAL SCIENCES
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.101-1010, 2015-03-15
著者
早坂 太一 大野 亙 加藤 弓枝 山本 和明
雑誌
じんもんこん2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.7-12, 2016-12-02

国文学研究資料館古典籍共同研究事業センターにより構築が進められている「日本語の歴史的典籍データベース」は,これを有効活用することで,異分野を融合させた研究の展開も期待されるが,いかに資料が集積されたとしても,多くの研究者にとっては,書かれている文字が「くずし字」であることが障壁となる.本研究は,世界的に注目されている人工知能技術である,ディープラーニングを用いたくずし字の自動翻刻システムの構築を目的とする.オープンデータとして公開されているいくつかの歴史的典籍内の変体仮名に対して,人工知能による認識の精度を算出するとともに,学習したモデルをWWWアプリケーションとして実装した.
著者
貴志将考 大沢英一
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.103-104, 2013-03-06

本研究ではtwitterを利用しているユーザに対し,共通の関心事の情報を扱うユーザをレコメンドする事を目的とする.現在のtwitterでは新規にユーザを発見する為の補助機能としてレコメンド機能が存在している.現在実装されているレコメンド機能では,レコメンドされたユーザがどう言った事に関心があるのかが明確では無いということが問題として挙げられる.この問題を解決するために本研究では,キーワード抽出によってユーザ毎のキーワードを関心事として捉え,共通の関心を持ち,ネットワーク上でユーザ間の繋がりが強いユーザのレコメンドを行なった.
著者
青木 和麻呂
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.1030-1038, 2010-08-15

2009年12月12日(日本時間では13日),RSA-768と呼ばれる768ビットの合成数が素因数分解された.特別な形の合成数では以前に,より大きいものが素因数分解されているが,RSA公開鍵暗号に利用される大きな2素数の積の素因数分解に対しては,世界記録更新である.この記録は瑞,日,独,仏,蘭の5カ国の機関の研究者の共同作業の成果であり,筆者もこの作業に参加した.この素因数分解では,一般数体篩法(いっぱんすうたいふるいほう; GNFS)と呼ばれる代数的整数論を応用した方法が使われた.数体篩法を実際に実現するためには,概念的なアルゴリズムばかりではなく,細部の実装や計算資源の配分などが効率の重要な鍵を握っている.本稿では,数体篩法の概略を説明し,各ステップでの実装や計算機運用の問題点を紹介する.最後に,従来よりRSA公開鍵暗号で1024ビットの公開鍵の新規利用は推奨できないことが指摘されていたが,今回768ビットの合成数が現実に素因数分解されたことはこの指摘を補強するものであることを付け加えておく.