著者
崔 宰熏 河岸 洋和
出版者
植物化学調節学会
雑誌
植物の生長調節 (ISSN:13465406)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.34-39, 2012-05-31

Rings or arcs of fungus-stimulated plant growth occur often on the floor of woodlands which are commonly called "fairy rings". The fairy-ring forming fungi cause circles of mushrooms, rings or arcs of dark green grass due to luxuriant growth, or rings of dead grass. The liquid-cultured fungus was filtered, the filtrate was fractionated by successive chromatography, and the fractions were tested for their growth regulating activity on bentgrass. This lead to the purification of the active principles, 2-azahypoxanthine (AHX) and imidazole-4-carboxamide (ICA). Both AHX and ICA increased rice seed yield by 25.5% and 26.0%, respectively, in a greenhouse experiment. The growth-promoting activity of AHX was investigated using a rice oligo DNA microarray, reverse transcriptase-polymerase chain reaction, and bioassay. The results indicate that plants develop tolerance to various and continuous stress from the environment and increased nitrogen absorption by AHX-treatment, resulting in the growth promotion.
著者
塚田 元 永田 昌明 隅田 英一郎 黒橋 禎夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.194-202, 2008-02-15

近年,統計的機械翻訳研究コミュニティが中心となって,コンテスト形式の評価型ワークショップが開かれている.この評価型ワークショップが,(上)統計的機械翻訳入門で紹介した統計翻訳技術の急速な進歩を後押しする立役者となった.本稿では,代表的な評価型ワークショップを紹介するとともに,これを背景に進展した自動評価などの技術動向を解説する.また,これらのワークショップに日本から参加している研究機関の翻訳システムを紹介することで,日本における統計的機械翻訳研究の動向も合わせて報告する.
出版者
문예출판사
巻号頁・発行日
1968
著者
鈴木 伸一
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.61-74, 2001
被引用文献数
7

&nbsp;&nbsp;1.日本のコナラ林について植物社会学的な種組成および分布の検討を行った.各地域から報告された既発表文献と筆者らの報告した合計562の植生調査資料を用い,総合常在度表により広域的に比較した.その結果,日本のコナラ林群落を次の9群集にまとめ,イヌシデ-コナラ群団,コナラ-ミズナラオーダー,ブナクラスに位置付けた.1)オニシバリ-コナラ群集,2)ノグルミ-コナラ群集,3)アベマキ-コナラ群集,4)ケネザサ-コナラ群集,5)ケクロモジ-コナラ群集,6)クヌギ-コナラ群集,7)クリ-コナラ群集,8)カシワ-コナラ群集,9)オクチョウジザクラ-コナラ群集 <BR>&nbsp;&nbsp;2.コナラ林は各群集の分布状況から,沿岸地域,西南日本地域,中部内陸地域,東北日本地域および日本海地域の5つの分布型にまとめられることを明らかにした.特に西南日本地域と東北日本地域はほぼフォッサ・マグナを境界とし,植物区系上の境界である牧野線に対応していた.<BR>&nbsp;&nbsp;3.垂直分布では,コナラ林は沿岸低地から海抜1350mまでみられ,2つの分布パタ-ンに大別される.1つはヤブツバキクラス域のみに分布する群集で,自然立地をもたない集約的管理によって形成されてきた二次林である.中国大陸の夏縁性ナラ林との類縁をもつと考えられる.他の1つはヤブツバキラス域から下部ブナクラス域まで分布する群集で,二次林だけでなく自然植生としても存在する.ブナクラスの種群が優勢で,二次林としては下部ブナクラスの夏縁広葉樹自然林に由来すると考えられる.
著者
台湾総督府交通局 編
出版者
台湾総督府交通局
巻号頁・発行日
vol.昭和8年度, 1935
著者
富田 与
出版者
四日市大学
雑誌
四日市大学論集 (ISSN:13405543)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.47-72, 2007-09
著者
武島 良成
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要
巻号頁・発行日
no.119, pp.1-16,63〜70, 2011-09
著者
武島 良成
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要 (ISSN:03877833)
巻号頁・発行日
no.119, pp.1-16,63〜70, 2011-09
著者
高橋 薫
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.73-76, 2006
参考文献数
6

本研究では作文過程での内省を促すツールとして作文ソフト「ひらめきライター」を使用し,同ソフトを使用して書いた意見文(実験群)と,手書きで原稿用紙に書いた意見文(統制群)とを比較した.その結果,実験群の作文は,意見文の課題の要請に応じた作文を書いていることが分かった.また,意見文の論証の型の分析から,実験群は読み手を考慮し,事実と意見を区別するなど,より高度な論証を行っていることが明らかになった.
著者
松岡 勝彦 野呂 文行
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-12, 2001-03

本研究では、2名の発達障害者(S1,S2)を対象に、援助行動の形成という文脈の中で、以前の被援助経験が対象者の反応にどのような影響を与えるのかについて検討した。研究1では、S1が作業中であるとき、常に援助してくれた他者(他者A)、あるいは援助をしてくれなかった他者(他者B)に対して、逆に他者が作業中であるときに、S1がどういう反応を示すかを測定し、他者Aを援助する反応が生起するための環境条件を検討した。その結果、2名の他者がS1の目前で同時に作業をしている条件においては、明確な援助要請がなくても、S1は他者Aを援助した。研究2では、2名の他者が同時に作業をしている条件においても、いわゆる位置への「こだわり」によって、援助する他者を選択していたS2を対象とした。そして、常にS2を援助してくれた他者Aを選択する反応が生起するために必要な訓練変数について検討した。その結果、S2に自分を援助してくれた人は誰であったかを尋ね、応答させることにより、このことは可能となった。
著者
長尾 宗典
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

本課題の研究日的は、高山樗牛の「美学」思想の特質を明らかにすることにより、それが彼の生きた明治中・後期の時代状況のなかで占めた位置を、「浪漫主義」の思想運動との関わりのなかで解明し、近代日本思想史における「浪漫主義」思想の意義を考察することにある。近年では、近代に対する批判的な反応を具体化したという観点から、保田與重郎など、昭和期の日本浪曼派の活動の再評価が進められているが、日本浪曼派同人たちが自らの先達として位置づけた明治期の「浪漫主義」者の思想に関する内在的研究は、まだ十分に行なわれているとはいいがたい。高山樗牛の思想の研究は、上述の研究動向を補完し、近代日本の「浪漫主義」の思想史的意味を究明する上で重要な位置を占める。なぜなら高山は、作家ではなく美学者として、西洋の「浪漫主義」の理論を自覚的に取り入れて自らの思想を構築していった人物だからである。以上の目的のもと、本年度においては、高山樗牛の「浪漫主義」思想の歴史的意義をより明確にするため、彼の友人や周辺人物との思想比較を試みた。とくに高山の友人であり、批評家でもあった宗教学者・姉崎正治の思想分析に取り組んだ。姉崎は、芸術にも造詣が深く、高山が没した明治35年(1902)以降には高山の思想的後継者とも見なされた人物であった。日露戦争の時期になると、姉崎は雑誌『時代思潮』を創刊し、文明批評家として時代状況に対して旺盛な言論活動を展開していくことになる。姉崎の議論は、芸術や宗教に対する造詣もあって、いわゆる煩悶青年たちに一定の支持を得たが、日露戦争が終結に向かう明治38年の頃になると、自己犠牲の価値を強調し、文化的な共同性を重視しようとする傾向が現われ、やがて後に明瞭な国家主義に転化していってしまう。「自我」の救済から「国家」への帰依という姉崎の軌跡は、「日本主義」を唱えた後に「個人」の立場にこだわった高山の思索と対照的であることが明らかである。以上の研究成果は、学術論文として発表したが、このほか、高山樗牛と雑誌『明星』グループとの思想的交流の問題について学会での口頭発表も行なっている。以上の比較を通して明らかになる同時代における「浪漫主義」の思想の全体像を評価していく必要があり、引き続き多角的な観点から考察を加えていくことを課題としたい。
著者
岡谷 公二
出版者
青土社
雑誌
ユリイカ (ISSN:13425641)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.98-101, 2006-09