著者
増田 慧樹 羽藤 英二 小関 玲奈 飯塚 卓哉
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.11-20, 2022-01-01 (Released:2022-01-01)
参考文献数
25

次の災害に備えるにあたり,過去の復興都市計画の定量評価が重要である.その際,空間整備コストと避難完了人数のトレードオフを考慮する必要がある.本研究では,道路整備コストを最小化し避難完了人数を最大化するネットワークの容量構成パターンを求める,避難ネットワークデザイン問題を定式化する.また定式化において,避難スケジューリングの再現に適した再帰ロジットモデルを用いる.これを三陸沿岸に適用し,実際の人口分布と,チリ地震津波以降の高台移住施策が異なった場合の人口分布シナリオで結果を比較し,過去の復興都市計画をパレートフロンティア上で評価した.道路整備が避難に与える影響の人口分布による違いの考察や,パレート解における道路容量拡張パターンと実際の道路建設の比較により,本評価手法の有用性を示した.
著者
古賀 万由里
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.143-164, 2007-06-30 (Released:2017-07-14)

「サンスクリット化」とは、インド出身の文化人類学者のシュリニバスが提示した概念であり、それは、低位カーストは高位カーストの生活を模倣することにより、社会的地位を上昇させる動きである。南インドのケーララ州のテイヤム信仰をみると、その神話は、プラーナ神話と地域神話の二つの型がみられ、結合している場合が多いが、それは必ずしも近年のカースト上昇志向によって生じたのでなく、長い年月の中で融合していったものである。また儀礼では、ブラーマン司祭の関与がみられるが、主な担い手であるパフォーマーは不可触民であり、ブラーマン儀礼は部分的にとりいれられているにすぎない。さらに、パフォーマーで地位が上昇しているものは、上昇志向があってサンスクリット文化を模倣しているわけではない。また、社会的地位向上の手段としては、経済的状況の改善が重要視されている。
著者
菅 宏
出版者
日本熱測定学会
雑誌
熱測定 (ISSN:03862615)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.211-217, 1984-10-10 (Released:2009-09-07)
参考文献数
7
著者
中桐 貴生 安藤 大一 平山 周作 石川 重雄 丸山 利輔
出版者
THE JAPAN SOCIETY OF HYDROLOGY AND WATER RESOURCES
雑誌
水文・水資源学会誌 (ISSN:09151389)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.242-249, 1999-05-05 (Released:2009-10-22)
参考文献数
3
被引用文献数
1

西日本をおそった平成6年の(非超過確率年1000年を超えるほどの厳しい)大渇水時の農業用水管理の実態を整理・分析した.まず,供給サイドの問題として渇水調整協議会の構成,工業用水,生活用水,農業用水の節水率,渇水に伴う節水率の時間的経過,農業用ダムの節水率,ダムの貯水率と節水率の推移,節水に対する土地改良区の意向を示した.次に,取水施設サイドの対応を述べ,さらに土地改良区・農家の渇水対策として,水管理による節水と反復利用・井戸(地下水)による用水補給が行われたことを紹介するとともに,これらの対策状況に基づいて,いくつかの水系を5段階の渇水程度に分類した.最後に,要約としてこの年の農業用水と他種用水との対応について総括し,今後の農業用水のあり方やそれの持つ地域生態系の維持・保全の役割,管理用水の役割について述べた.
著者
一杉 正仁 安川 淳 五明 佐也香 槇 徹雄 徳留 省悟
出版者
一般社団法人 日本交通科学学会
雑誌
日本交通科学学会誌 (ISSN:21883874)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.3-8, 2011 (Released:2018-03-01)
参考文献数
15

1997年から2011年の14年間に獨協医科大学法医学講座で行われた四輪自動車運転者の法医解剖91例のうち、運転中の体調変化によって病死した33例(走行中病死群)および事故による外傷で死亡したが、原因が運転者の機能的変化によると推定される8例(外傷死群)を対象に、その特徴を調べた。いずれの群ともに、70%以上の運転者で何らかの既往疾患が認められ、高血圧、心・大血管疾患、糖尿病が多かった。事故による損傷の重症度では走行中病死群で平均ISSが4.7と低いが、外傷死群では37.0と有意に高かった。すべての身体部位のAIS値は外傷死群で高かったが、特に胸部の平均AIS値が4.1と著しく高く、頭頸部の2.0、四肢の1.8と続いた。交通事故死の約1割で運転者の体調変化が事故原因となっているため、まず、運転者の健康管理を厳格に行う必要がある。また、交通外傷と診断された患者の中には、事故原因が運転中の体調変化に起因する例が潜在的に含まれる。したがって、外傷患者に対しても、交通事故の原因として運転者の体調変化を念頭に置き、検索をすすめる必要があろう。
著者
北原 糺
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.504-510, 2018 (Released:2018-09-01)
参考文献数
13

メニエール病はストレスによって引き起こされることが古くからいわれているが, いまだ原因不明の疾患である. メニエール病とストレスという, 両者とも非常に曖昧な事象の因果関係を科学的に検証するためには, それぞれを具体的な標的に置き換える必要がある. そこでメニエール病を 「内耳」 に, ストレスを 「ストレス・ホルモン」 に置き換えると, 以前から 「内耳」 と 「ストレス・ホルモン」 との関連が基礎医学的, 臨床医学的に指摘されていることに気づく. 視床下部において産生され下垂体後葉より分泌される抗利尿ホルモンは, ストレス負荷により血中濃度が上昇する 「ストレス・ホルモン」 の一つであり, 腎臓と同様に 「内耳」 における水の出入, 液性恒常性に関与していると考えられている. 本稿では, 水を介した 「内耳」 と 「ストレス・ホルモン」 の相互関連を明らかにすることで, メニエール病の内耳心身症的側面を検証し, 治療についても考察したい.
著者
久保田 恭行 西山 哲 矢吹 信喜 福田 知弘 手塚 仁 尾畑 洋 村上 治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.I_77-I_88, 2021 (Released:2021-03-15)
参考文献数
37

トンネル工事での肌落ち災害を防止するため,作業中は切羽の状態を常時継続的に監視する必要がある.切羽での大規模な崩壊の予兆として,崩壊までの時間に差はあるものの小規模な落石が見られる場合があるが,目視では落石の確認が困難であるため,大規模崩壊に巻き込まれ,重大災害に繋がる可能性がある.そこで,筆者らはAIにより切羽のみに解析範囲を制限し,背景差分法を軸に面的に落石を検出するシステムの開発を検討した.本研究では,落石検出の処理の解析範囲を切羽に制限することや,粉塵といった微小な物体や映像のノイズ除去等について検討した.次に切羽の大規模崩壊の前兆となる落石を想定した映像を用いて画像解析を行った.その結果,小規模な落石を検出でき,肌落ち災害の発生リスクを軽減する可能性を示した.

2 0 0 0 OA 日本紳士録

著者
交詢社 編
出版者
交詢社
巻号頁・発行日
vol.33版, 1929
著者
堀 洋一 澤田 英行 全 瑩煥
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.117, no.1, pp.50-56, 1996-12-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
10
被引用文献数
6 8

In the resonance ratio control, which is a well-known excellent technique for vibration suppression and disturbance rejection control of torsional systems, the estimation speed of the disturbance observer was assumed to be much faster than the resonance frequency of the controlled object. However, too fast disturbance observer sometimes causes implementation problem. In this paper, we give the optimal speed of the disturbance estimation and propose a novel technique, “slow resonance ratio control”. It enables us to design the speed controller and the vibration suppression controller completely independently.
著者
大山 綱夫
出版者
北海道大学
雑誌
北大百年史
巻号頁・発行日
vol.通説, pp.550-564, 1982-07-25
著者
森岡 秀人 藤川 祐作
出版者
古代学研究会
雑誌
古代学研究 (ISSN:03869121)
巻号頁・発行日
no.180, pp.405-418, 2008-11

2 0 0 0 OA DR.ASAJIRO OKA

著者
[記載なし]
出版者
日本動物学会
雑誌
日本動物学彙報
巻号頁・発行日
vol.17(3,4), 1938-11-18