著者
井上 智洋 Inoue Tomohiro
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2011-06

制度:新 ; 報告番号:甲3425号 ; 学位の種類:博士(経済学) ; 授与年月日:2011/6/22 ; 早大学位記番号:新5749
著者
杉本 佳奈
出版者
将棋と文学研究会
雑誌
将棋と文学スタディーズ
巻号頁・発行日
vol.2, pp.117-141, 2023

町田市民文学館ことばらんど(東京都町田市)では、二〇二二年四月二十九日から六月二十六日にかけて、企画展「将棋作品をひもとく!〝読む将〟のススメ展」を開催した。近代以降の将棋を題材とした文学作品の歴史を辿り、作家の直筆原稿や取材メモ、マンガ原画、愛用の駒などの多彩な資料を展観。時代によって変化してきた将棋の楽しみ方の変遷を追いながら、各時代に生まれた作品を紹介する展示構成とし、小説、随筆、俳句、短歌、マンガ、アニメ、映画、作家が書いた観戦記といった様々なジャンルの作品を取り上げた。本稿は、本展を担当した学芸員である筆者が、準備から実施の記録を簡潔にまとめたものである。今後、他機関で同様の展覧会を企画することがあった折などに一助となれば幸いである。
著者
松尾 雄二

二年間の研究によって、次の内容から成るデータベースが完成に近いものとなった。1.Leibnizの執筆物のクロノロジカルな項目は、Akademie版全集既刊38巻42分冊(2006.3現在)すべてを加えた。翻訳は英独仏和等を対照させた。2.書簡の交信相手の索引。3.全集版等の部・巻・章の標題を示したもの。所収箇所を示す`Ak2.1,239-'だけで、この(オルデンブルグにあてた)手紙がパリ滞在中の哲学書簡として分類されていることが分かる。4.Braunschweig-Luneburg家等の系図。5.その他このクロノロジーによって、調べたいテーマに関係する人物、例えばNewton,Bernoulli,Malebranche,Bossuet等々の名前を冠する書簡や執筆物が何件あるか、年月日とともに正確に検索できる。これを手がかりとして、図書館を介して、件のページのコピー依頼による研究が可能となる。また、図書館もしくは個人の所蔵が想像されるGerhardt版、Dutens版等との対照を網羅しているので、さらには英訳等もできるだけ対照させているので、ライプニッツ研究、それも多様な視点からの研究がいっそう容易になるであろう。まだこれは対照させるべき英訳等を尽くしているわけではない。またこれから先、アカデミー版全集はさらに巻数を増すことになる。今後、定期的に追加、修正を重ねてHPを更新していくことにより、益するところも大きくなると思われる。また、人名の解説については、17世紀のドイツ諸侯国のもつ役職名と、神聖ローマ帝国(諸侯国をある仕方で統括する)のもつ役職名は、聖俗共にきわめて複雑である。さらに、聖職の邦訳語がプロテスタントとローマ・カトリックでは異なることも、事態を複雑にしている。人名解説はまだまだ未完成である。なお、本研究の一環としての徳倫理学の訳書については、J・ピーパー著松尾訳『四枢要徳について-西洋の伝統に学ぶ-』(または『四つの枢要徳』)を知泉書館から出版予定である。
著者
多賀 太
出版者
日本性教育協会
雑誌
現代性教育研究月報
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.1-5, 2002-12-15

ジェンダー教育への提言
著者
Junko Konishi 小西 潤子
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.99-130, 2021-07-30

「山口修写真コレクション」は,山口修(1939–)が 1960 年代半ばから 1990年代にアジア・太平洋各地で収集した 5,000 点以上の写真資料からなる。これらの理解を深めるために,民族音楽学の歴史を遡ることで山口の学問的関心を突き詰める。すなわち,20 世紀前後の欧州における近代科学に基づいた比較音楽学,戦前日本における東洋音楽の歴史と理論を扱った東洋音楽研究,1950年代から米国で文化相対主義の影響によって開花した行動学的民族音楽学である。これらを基盤に,山口は民族音楽学の理論と実践を国内外に発信し,「応用音楽学」として集大成した。その中で楽器学の骨子は,(1)エティック/イーミックスなアプローチ,(2)楽器づくりのわざ,(3)楽器の素材,とされる。次に,これらの観点から 1970 年代沖縄・奄美における楽器の写真について,当該文化の担い手による解釈を交えて論じる。対話の積み重ねによる持続的なデータベースづくりは,まさに山口が目指した未来志向性の応用音楽学的実践だといえる。
著者
久保田 祐貴 加藤 昂英 一柳 里樹
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.61-74, 2021-03

近年,参加者それぞれが,新たな視点や科学との関わり方を見いだすことのできる,対話を伴う科学技術コミュニケーションが注目されている.その実践では,科学技術に対する参加者の意見や知識を説明者や他の参加者が把握するとともに,参加者と説明者が共同で新たなアイデアや視点を生み出すことが重要な目的となる.本報告では,著者らのUTaTané における一連の活動から2つの実践例を紹介する.これらの実践では,当事者性・受容可能性・柔軟性の3点に配慮した実践設計を行った.さらに,参加者の創作活動を対話の起点とすることで,参加者と説明者の双方が新たなアイデアや視点を見出すことを目指した.結果として,知己の者同士の直接的な対話だけでなく,初対面の者同士の対話や掲示された創作物を通した間接的な対話など,多様な形態の対話が実現した.特に,参加者が自発的に話題を提供することで,他の参加者や説明者が新たな視点を得る場面もあった.加えて,「きっかけから探究への一気通貫のデザイン」が対話を伴う科学技術コミュニケーションを行う上で重要であることが示唆された.これらの実践と考察は,参加者の相互交流や参画を促す実践を行う上での試金石となり,実践を組み立てる際の一助となることが期待される.