著者
河内 淳 藤原 正利 林 靖江
出版者
日本信頼性学会
雑誌
信頼性シンポジウム発表報文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.69-72, 2010

最近のものづくり技術の進歩には目を見張るものがあり、結果として高品質でかつ低価格のものが大量に世界市場に供給され、現在の文明の繁栄にとって不可欠なものとなっている。一方、部品の故障による車のリコール、家電製品のPL(Product Liability)問題が多発し、消費者に不信と不安を与え、大きな社会問題になっている。また解決には莫大な費用を必要とし、経済的にも企業に大きな打撃を与えている。リコール、PL問題は解決すべき喫緊の課題である。リコールは論理的にゼロにできないのであろうか、本論文はこの疑問に応えるべく、製品故障のバスタブカーブの分析を行い、又、開発手順を分析した。その結果、バスタブカーブの偶発故障の要因を見極め、現在のものづくりの方法に内在する論理欠陥を排除することにより、故障ゼロのものづくり、即ちRecall-Free Productionが可能となることがわかった。

2 0 0 0 OA 伊藤痴遊全集

出版者
平凡社
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1931
著者
小山 達弥 網干 光雄
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.78, no.789, pp.1617-1631, 2012 (Released:2012-05-25)
参考文献数
8

When there is an undulating wear on overhead rigid conductor line, arc due to contact loss is generated between the conductor line and a pantograph. The arcs cause extreme wear of contact lines and contact strips of the pantograph. However the mechanism of the undulating wear formation has not been clarified. This paper to make clear the mechanism of the formation of the undulating wear through on-site investigation of overhead rigid conductor lines and excitation tests of the pantograph. It was been clarified that the dynamic characteristics of pantograph and the distance between pantograph heads play a causal role in the undulating wear formation. Firstly, a periodic unevenness is generated by mechanical wear that is caused due to the dynamic characteristics of pantograph, especially anti-resonance phenomenon of pantograph. When the wear amplitude of unevenness grows to the extent with which pantographs cannot comply, arc due to contact loss occurs between overhead rigid conduct line and the pantograph. By this arc, electric wear is generated in a hollow of unevenness, then the undulating wear of which wavelength is related to the interval of pantograph head grows.

2 0 0 0 OA 原料処理

著者
丸山 新次
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.184-190, 1998-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
25

新人の方々のために, これから6回にわたって, 清酒の基本技術について解説いただく。今回は, 原料処理について非常に詳しい筆者に解説いただいた。一通り酒造技術を学ばれた中堅の方々にとっても, 十分参考になるものと思われる。
著者
土屋 有里子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.12-20, 2006

『沙石集』の作者無住は、天台密教についても相当な知識を有していたのではないか。無住と交流があったと思われる三河実相寺の住持であった無外爾然は、『阿娑縛抄』を成立後まもなく書写した人物であり、禅寺である実相寺において、『阿娑縛抄』の書写が行われていたこと、円爾弁円から台密栄朝流を伝授された白雲恵暁の灌頂の委細が、無住の天台密教理解の指標となり得ることを指摘した。
著者
小倉 由紀子 北川 眞理子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.333-344, 2010 (Released:2011-04-07)
参考文献数
27
被引用文献数
2

目 的 本研究の目的は,家庭での性教育における親の果たすべき役割を親子双方の視点から明らかにすることである。研究参加者と方法 研究参加者は,A県下M市内中学校1年生から3年生の親子の中から,10組21名を抽出し文書で通知,その後電話で研究の説明をおこない内諾が得られたものとした。親が10名、子どもが11名で、親子別々に家庭での性教育実施における親の果たすべき役割について非構成化面接を行い,データ収集を行った。得られたデータを質的に記述し分析を行った。結 果 家庭での性教育実施における親の果たすべき役割について11カテゴリーが抽出された。その中で、親が考える家庭での性教育における親の果たすべき役割は、【学校教育での性教育の内容を知る】【学校教育との連携をはかる】【性の相談に対応し知恵を伝授する】【子どもの成長発達を受け止める】【正しい性知識を伝える】【親子の関係性を調整する】【性情報の氾濫に対応する】【夫婦の関係を円満にする】の8カテゴリーが抽出された。また子どもが考える家庭での性教育における親の果たすべき役割は、【子どもが望む性教育実現への支援】【子どもの求める性問題へ介入する】【家庭環境を調整する】の3カテゴリーが明確となった。結 論 本研究より,家庭での性教育における親の果たすべき役割は,知識だけではなく経験の中での知恵や細かい実践部分での対応に関連していた。子どもと親との関係において,どれくらい親が子どもに向き合い子どもにとって話しやすい相手であることかが重要であった。
著者
横手 拓治 Takuji Yokote
雑誌
淑徳大学人文学部研究論集 (ISSN:21895791)
巻号頁・発行日
no.6, pp.156-139, 2021-03-15

宮澤賢治は散文作者として、なぜ「童話」という形式を選択したのか。児童文学者賢治が登場する初発期の事情を考察していくなかで、本稿は、こうした問いに答えを求める。評伝上注視すべき観点に関心をはらい、先行する諸説を併せて紹介しながら、賢治自身の内面に在った出来事を分析する。それらを通して、日本児童文学史上きわめて重要な作家の「誕生」に関し探求を行い、導き出された構成的説明を結論部に示す。
著者
木之下 博
出版者
岡山大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

砂漠に生息するサンドフィッシュは、砂の中を泳ぐように移動できる.本研究では,サンドフィッシュの鱗のマイクロ構造やμNあるいはmN荷重での鱗のトライボロジー特性を調べた.鱗は人間の頭髪のようなキューティクル状の構造を有していた.また構成元素はO,C,NとSであった.水に対する接触角も大きくなく90°程度であった。μN荷重ではある条件を除いて比較材料のPTFEやPIよりも小さな値であった。mN荷重、φ1mmのSUJ2球の摩擦ではPTFEやPIでは摩耗が見られたが、サンドフィッシュの鱗では摩耗が見られなかった。
著者
佐久間 正美
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
日本医科大学雑誌 (ISSN:00480444)
巻号頁・発行日
vol.18, no.8, pp.780-797, 1951-08-15 (Released:2010-10-14)
参考文献数
11

2 0 0 0 OA 極地研NEWS 182

出版者
国立極地研究所
雑誌
極地研NEWS (ISSN:13476483)
巻号頁・発行日
no.182, pp.1-16, 2007-06
著者
島津 彰
出版者
北翔大学北方圏学術情報センター
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.41-55, 2017

日本においてキリスト教の禁教が解かれた直後の明治期に,一農村に成立したハリスト正教会(ギリシャ正教,ロシア正教との呼称もある)の歴史を社会的な事象の中で俯瞰する。教会創立の根底には深い信仰がある事は言うまでもないが,キリスト教への理解が十分でない明治初期に,因習の残る農村地帯で教会の基盤を作り,幾多の困難を乗越えて発展を遂げ,特に日露戦争時には敵国の宗教と思われていた逆境を逆手にとって,日露戦争の俘虜への信仰慰安事業に参加し,俘虜への国際法を遵守する中で,日本の近代化の一翼を担い日本の結んだ不平等条約解消への役割を果たした正教会の活動を検証する。この検証は異なる宗教・文化に対して自国中心主義が勢いを増している世界にあって,マイノリティの立場の人々の自国の発展への寄与を顧みる時,多様性が実は豊かさを保障するものである事に気づく。同時に他宗教・他文化に属する人々が取り組んでいる事象の本質を冷静に見つめる事の大切さを示唆する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1070, pp.28-37, 2011-11-28

電気製品から電源コードをなくすワイヤレス給電技術。実用化がいよいよ本格的に始まった。規格争いで先行したのは携帯端末向けの「Qi」規格。街中にまで充電環境が整備されだした。クルマへの給電では、磁界共鳴方式が有力だ。道路など社会インフラが変わる可能性がある。
著者
手塚 豊
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.1-43, 1988-08

一 はしがき二 小笠原島における当時の裁判、警察機構と、監獄三 事件の概況四 裁判の経過と、その結末五 むすび論説