著者
清水 孝一 山本 潮 小野里 好邦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.56, pp.59-64, 1999-07-15
参考文献数
2
被引用文献数
2

近年のインターネットの普及により,仮想空間をネットワーク上に展開することによって,人々のコミュニケーションの場として様々なサービスに発展してきている.しかし,参加者の増加に伴いサーバに対する負荷が懸念されており,多くのユーザをサポートするための研究が盛んに行なわれている.そこで,多くのユーザを仮想空間内に投影させる方式の一つとして,サーバを複数用意し,一つのサーバが管理する領域を分割し,多くのユーザをサポートすることが可能な方式が考えられ実装されている.しかし,任意の管理領域にクライアントが集中した場合,この空間分割方式では効果をあげることができない.最悪の場合,一つの空間に全てのクライアントが集中してしまう恐れもある.本稿では,この分割管理されているサーバ管理領域を動的に変化させ,サーバの負荷を分散させるための方式を提案する.また,本方式を用いてプロトタイプを作成したので,従来の方式と比較し考察する.Recently, according to increasing Internet users, various services have been developed. One of such services is providing virtual environments where the users communicate with each other. However, by the number of users increases, much reearch effort has been devoted to support large number of users. One of such methods is that a virtual space is devided into some blocks and each block is managed by each server. However, each server manages each fixed virtual space and take care of users in its managing region, and such approach is not effective, in case that many users concentrate in some part of virtual space. In the worst case, all of the users concentrates in one block of virtual space. In this paper, we propose the multi server-managed virtual space model in which the load of managing virtual space is well-balanced to servers by dynamically changing managed regions. We demonstrate a prototype system, as a result of comparing our prototype system with multiple server system without dynamic change of managed system.
著者
岩本 良二 太田 奈穂樹 相場 伸 村川 雄大 棟方 栄治
出版者
Japanese Association of Forensic Science and Technology
雑誌
日本鑑識科学技術学会誌 (ISSN:13428713)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.99-108, 2002

This paper presents a study of the intra-individual variation of pubic hairs. Seventy pubic hairs were pulled from seven sites around the outer genital area of each of five Japanese males; sixty were obtained from six sites on each of four Japanese females, and fifty from six sites on one additional Japanese female. These hairs were examined with respect to twenty-two morphological characteristics. These morphological data were studied in relation to each site and analyzed by the statistical method of cluster analysis.<br>   It appeared that a pubic hair's length, luster, diameter, medullary index, disease and scale damage bore some relation to the site from which it was obtained. Dendrograms produced through the cluster analysis showed a hierarchy of similarities among all pairs of pubic hairs. Similar hairs were placed together into several large or small groups within the same person. Some groups contained pubic hairs from many sites, whereas others were almost exclusively from only one site. This means that some sites have different characteristics from other sites. Pubic hairs obtained from the penis area, scrotum and labium majus area showed greater dissimilarity than other sites within the same person.<br>   Therefore, in forensic hair comparison, known pubic hair samples should be obtained from many different sites. For males, at least thirty-five pubic hairs should be collected from seven sites (center, left and right abdomen; upper, left and right area surrounding the penis; and scrotum). For females, at least thirty pubic hairs should be collected from six sites (center, left and right abdomen; mons pubis; left and right labium majus).<br>
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1042, pp.41-44, 2000-05-22

東京の新宿や渋谷に店を構え、近ごろ若者が集まる量販店の家電売り場で、とある海外メーカーが人気ベスト3にランクインした。それもテレビや掃除機など、ひしめく強敵国内メーカーを抑えてのものだ。 日本の家電市場は競争が厳しく、有名海外メーカーといえども、おいそれとは国内家電メーカーに太刀打ちできない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1223, pp.110-113, 2004-01-05

今回の1000社番付では、電機メーカーをはじめとする日本勢が軒並み急浮上した。左表のように、ともに900位台だった松下電器産業とNECは、それぞれ164位と270位に上昇し、日立製作所や富士通も大きく順位を上げている。1000社番付にランクインした日本企業143社のうち、順位が上昇したり新たに番付入りした企業は、半分以上の82社に上った。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1536, pp.92-95, 2010-04-12

消費者が選ぶ「総合力」と「イノベーティブ」ランキングで最も伸びたのが「餃子の王将」だ。今年のキーワードは「小さな幸せ」。合理的に幸福感を満たすバランスの良さが支持された。 「ブランド ジャパン2010」の消費者市場編とイノベーティブ部門。ランクインしたブランドのうち、双方でブランド偏差値上昇ナンバーワンに輝いたのが「餃子の王将」である。
著者
アグロ カネショウ株式会社
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.433-438, 2001-11-20

アセキノシルは新規開発されたナフトキノン骨格の殺ダニ剤で, 各生育ステージのダニに対して速やかに活性を発現する.本剤はミトコンドリアの電子伝達系の酵素阻害により殺ダニ活性を示すが, その作用点が他の薬剤とは異なるため, 薬剤抵抗性ダニにも活性を示すことが確認されている.本剤の原体及び15%フロアブル製剤の安全性試験の結果, アセキノシル及び製剤は急性毒性, 並びに眼及び皮膚に対する刺激性が非常に弱く, 皮膚感作性もないことが確認された.また発がん性, 変異原性及び催奇形性は認められず, 繁殖性への影響もなかった.ラットに本剤を大量に経口投与した場合, 血液凝固時間の延長がみられた.アセキノシルの化学構造がビタミンKと似ていることから, アセキノシルを投与されたラット体内では, アセキノシルがビタミンK依存性血液凝固系に介在し, 血液凝固能の低下が誘発されると推測された.これらの変化はイヌには認められなかった.ここに要約した安全性試験結果に基づき, アセキノシルのADIは0.027mg/kg/dayに設定された.残留農薬基準はなす1ppm, きゅうり(含ガーキン)0.5ppm, すいか0.1ppm, メロン類0.1ppm, みかん0.2ppm, なつみかんの果実全体2ppm, レモン1ppm, その他のかんきつ1ppm, りんご1ppm, 日本なし2ppm, 西洋なし2ppm, すもも(含プルーン)1ppm, おうとう2ppm, ぶどう0.5ppmに設定された.本剤は, 農薬の一般的な安全使用上の注意事項を遵守して使用する限り作業者に対する安全性が高く, 有用な農業資材と考えられる.
著者
中山 美津子
出版者
高知学園短期大学
雑誌
高知学園短期大学紀要 (ISSN:03894088)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.723-736, 1992-11-30

今回は, オレンジの輸入自由化に伴い, 多くの問題をかかえている国内産の柑橘類を取り上げた.柑橘類の中では代表的なうんしゅうみかんとあまなつみかんを試料として, 主なる無機成分および水分含有量を測定し, その分布型の決定を試みると共に, それらの成分の特性値を求め, ついで地域別, 品種別さらに各種元素間の相関関係について検討した.酸, アルカリ処理によるじょうのう膜除去の水洗い実験に次いでビタミンCの耐熱性についても調べた.加工品として代表的なジュースについて官能検査も行った.(1)うんしゅうみかん, あまなつみかん共に, カルシウム, リン, カリウム, マグネシウムおよび水分は正規分布し, .鉄, ナトリウム, 亜鉛および銅は対数正規分布を示した.(2)うんしゅうみかんの高知県山北産と高岡産の比較では, カルシウム, ナトリウム, カリウム, マグネシウムおよび銅は, 山北産に多く, リン, 亜鉛および水分は高岡産に多かった.(3)あまなつみかんのカルシウム, リンおよびマグネシウムは熊本県産に多く, 鉄, ナトリウム, カリウム, 亜鉛および銅は愛媛県産に多かった.(4)うんしゅうみかんとあまなつみんかを比較した結果, カルシウムはうんしゅうみかんに多く, あまなつみかんの2倍含まれ, その他の成分はあまなつみかんに多かった.(5)元素間の相関関係については, 窒素とリン間にうんしゅうみかん全体, カリウムとリン間に, うんしゅうみかんの高岡産, あまなつみかんの全体に正の相関関係が見られた.マグネシウムとリン間に, うんしゅうみかんの高岡産, あまなつみかん全体に正の相関関係が兄られた.ナトリウムとカルシウムの間であまなつみかん全体に強い負の相関関係が見られた.カリウム, カルシウム間ではうんしゅうみかん全体と, 高岡産に正の相関関係が見られた.カリウムとマグネシウムに全体の試料に正の相関関係が見られた.うんしゅうみかんでは, 銅とナトリウム問に全体と高岡産に正の相関関係が兄られた.あまなつみかんでは, 亜鉛とリン, 銅と鉄, 銅とカリウム間を除く他の成分間で全体に正の相関関係が見られた.亜鉛とナトリウム, 銅とナトリウム間に高知産および熊本産に正の相関関係が見られた.その他高知県産は銅とカリウム間に正の相関関係が見られた.愛媛炭には亜鉛と鉄間に正の相関関係が見られた.あまなつみかんの全体と高知県産にリンと糖間に正の相関関係が見られた.(6)化学処理後の水洗いによる無機成分量の経時的変化を調べた結果, うんしゅうみかんではリン, カリウムおよびマグネシウムは処理による溶出はほとんどなく, その後の水洗いによる溶出もほとんどなかった.亜鉛においては処理による溶出は, 23%で, その後水洗いによる溶出は80分で約37%減少した.銅においては処理による溶出は, 24%で, その後水洗いによる溶出は80分で約57%減少した.ナトリウムは化学処理後急激な増大が見られたがその後の水洗いにより徐々に溶出した.あまなつみかんではマグネシウムは処理による溶出はほんどなく, その後の水洗いにより徐々に溶出した.リンおよびカリウムにおいては, 処理による溶出は10%で, その後の水洗いにより徐々に溶出した.亜鉛においては処理による溶出は42%で, その後水洗いによる溶出はほとんどなかった.銅においては処理による溶出は, 28%で, その後水洗いによる溶出はほとんどなかった.ナトリウムは化学処理後急激な増大が見られたがその後の水洗いにより徐々に溶出した.(7)うんしゅうみかんおよびあまなつみかんは98℃, 40分間の加熱で約20%のビタミンC量が損失した.化学処理後98℃, 40分間の加熱で約17〜24%のビタミンC量が損失した.(8)うんしゅうみかんとバレンシアオレンジを使用して, 混合割合の違うジュースを作り嗜好調査を行った.総合的に好ましい順位は, うんしゅうみかん対バレンシアオレンジの割合が(1)90 : 10(2)100 : 0(3)75 : 25(4)50 : 50の順であった。
著者
小原 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.314, pp.54-55, 2002-10-25

須藤さんが所属する環境事業部門は,会社が倒産する6カ月前からプロポーザルに取り組んでいた。このプロポーザルは,新潟県が処理場を提供し,民間企業と共同で下水汚泥の減量化を研究するというもの。倒産した当時,佐藤工業はプロポーザルの最終選考に残っており,あとはヒアリングを受けるだけとなっていた。
著者
三井東圧化学株式会社精密化学品事業部農薬事業開発室
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.505-509, 1989-11-20
被引用文献数
2

各種毒性試験を実施し, エトフェンプロックスの安全性を評価した.本剤の急性毒性はきわめて弱く, 眼, 皮膚に対しても刺激性は見られなかった.慢性毒性, 発がん性試験の結果, おもな中毒的変化として高投与群における体重増加の抑制, 肝臓重量の増加, 尿細管の好塩基症および拡張(マウス), または肝臓細胞肥大(ラット)が見られたが, 発がん性は認められなかった.また, 繁殖性に対する影響および催奇形性は認められず, 変異原性もすべて陰性であった.エトフェンプロックスを有効成分とする農薬は, 昭和62年4月13日に農薬登録され, 登録保留基準値を0.1ppm(いも類, 豆類), 0.5ppm(米, 麦, 雑穀, てんさい), 2ppm(果実, ただし, なつみかんの外果皮を除く.野菜)10ppm(なつみかんの外果皮, 茶)と設定された.昭和62年の初上市以来, 有用な殺虫剤として好評を得ている.