著者
角田 久美子 大久保 みたみ 山本 学
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.959-968, 1995

Nutritional survey was carried out for aged individuals who lived singly in Akishima City and received community meal service twice a week, and the results were compared with those of the individuals, who did not receive the meal service. Their food habits were correlated with their daily activities. Thus, the more active life they spent, the better food habits they had.<BR>Individuals, who received meal service, spent rather passive life and their food habits were poor and monotonous. On their nutrients intake, the estimated mean intake of protein was 41g/day and that of iron was 5.5 mg/day. These were significantly lower than those in the individuals who did not receivethe meal service (<I>p</I>< 0.01).<BR>With respect to service meals offered, these meals contained rich nutrients compared with the requirements of them. However, the evaluation of present meal service program revealed that twice service a week did not serve to improve their food habits, or to correct their nutrients intake.
著者
林 隆子 川端 博子 石川 尚子 大久保 みたみ 大関 政康 大竹 美登利 唐沢 恵子 斉藤 浩子 高崎 禎子 武田 紀久子 山形 昭衛
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.361-369, 1992-05-15
被引用文献数
6

The survey of the daily clothes of 708 people, from ages 70 to 95,living in Ome City,Tokyo,was conducted from May though August, 1989. We investigated the sorts of daily clothes worn on the day surveyed and the details of each garment. The results were as follows:(1) The most typical ensemble of men's upper garments consisted of an undershirt, shirt and blazer or jacket while the lower one consisted of briefs or undershirt and a blouse and sweater with three-quarter sleeves that were button closing in front. The lower garments were mainly briefs, short or long underwear and trousers or a skirt. Trousers were preferred by elder women, compared to younger women.(3) Man-made fibers were often used for the outer wear of those surveyed.(4) An estimation of the thermal insulation and weight if the garments indicated that the elderly people surveyed wore more clothing than younger people.
著者
菅野 孝彦
出版者
東海大学
雑誌
総合教育センター紀要 (ISSN:13473727)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.57-67, 2003-03-30

リルケは, 1915年に訪れたミュンヘン在住の作家ヘルタ・ケーニヒ夫人宅の一室に飾られていたピカソが描いた『軽業師の家族』(Famille de saltimbanques, ワシントンナショナルギャラリー,212.8×229.6cm,油彩)に深い感銘をうけ,かつてパリで見た軽業師たちの技の数々をも思い起こしつつ,後に1922年『ドゥイノの悲歌』の第五歌を書き上げた。われわれは,ここで,ピカソとリルケとの間に伝記的交流を見ることはできない。しかし,『軽業師の家族』という一枚の絵を通じたピカソとリルケの結びつきを,すなわち一人の画家と一人の詩人との間の真の交流をかいま見ることができるのではなかろうか。それはまた,『軽業師の家族』という絵画作品と『ドゥイノの悲歌』という詩作品との間に架橋される橋を現出させる試みとなるのではなかろうか。
著者
竹中 和子 藤田 アヤ 尾前 優子
出版者
広島文化学園大学
雑誌
看護学統合研究 (ISSN:13460692)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.24-30, 2004-03-27
被引用文献数
1

子どもの死の概念に関する多くの研究は,学童期以降を対象にしている。しかしながら,3歳児でも死について考えており,死の不安を言葉で表現したという報告もある。病気を持つ子どもへのインフォームド・コンセントやデス・エデュケーションの問題を考えるうえでも,幼児期からの死の概念の発達について明らかにしていくことが必要である。本研究では絵本を基に作成した紙芝居を用いることで,幼児期のうち簡単な質問なら答えることのできる3歳以上の健常幼児における死の概念について明らかにようとした。調査の結果,以下のことが明らかとなった。(1)死の不動性は,4歳7ヶ月から理解し始め,6歳前後でほとんどの幼児が理解していた。(2)の不可逆性は,3歳9ヶ月から理解し始め,6歳前後でほとんどの幼児が理解していた。(3)死の普遍性は,4歳3ヶ月から理解し始め,6歳2ヶ月以上でほとんどの幼児が理解していた。(4)幼児における死の概念の発達には身近な死の経験,アニミズム,マス・メディアなどの要素が関わっていることが予測された。(5)年少の子どもに対しても,生の問題として死を考えるデス・エデュケーションに取り組んでいく必要性が支持された。
著者
中原 英臣
出版者
文芸春秋
雑誌
週刊文春
巻号頁・発行日
vol.41, no.27, pp.46-49, 1999-07-15
著者
渡辺 義郎 山本 康弘
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.89, 1963-09

この研究は、異形三角鉄筋を引張主筋として用いる場合の、重ね継手の長さと耐力および変形の関係を明らかにすることを目的として行ったもので、ここに報告するものはスパン長き約2mの梁を作成し、その引張主筋に16mmの異形三角鉄筋を使用し、中央部に設けた重ね継手の長さを種々変化し継手のないものと比較しながら亀裂の状況および鉄筋内部の応力状態などを調べた。
著者
中島 保彦
出版者
神戸製鋼所
雑誌
神戸製鋼技報
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.177-197, 1963-07
著者
川島 秀一
出版者
神奈川大学
雑誌
民具マンスリ- (ISSN:09123253)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.6657-6668, 1997-08
著者
前杢 英明
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
地理学評論. Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.747-769, 1988
被引用文献数
5

プレート境界に沿って発生する巨大地震に伴う隆起地域として知られる室戸半島において,石灰質遺骸,海成段丘,離水波食地形を指標として,完新世における海水準の復元を試みた.これらの旧海水準指標は,垂直的に数10cm~数mの間隔を持った間欠的な分布を示し,I~VIの6つの旧海水準(レベル)が識別された.各レベルに対応する旧海水準指標は,<sup>14</sup>C年代から,それぞれ1:6,000~5,000y.B.P,,II:4,000~2,700y.B.P., III:2,600~2,200y. B. P., IV:2,000~1,100y.B.P.,V:1,000~800y.B.P., IV:700~200yB.P.に形成されたことが判った.認められた海水準の不連続的変化から,間欠的な地震隆起 (event 6~event 1)の存在を推定し,各eventについて隆起量の分布を復元したところ,内陸活断層の変位と重合した複雑なパターンを示す場合があることが明らかになった.本地域では,室戸岬における1回の地震による残留隆起量が0.2~0.3m程度の南海道地震(1946年,M=8.1)タイプの地震隆起が累積するような地殻変動が推定されてきたが,完新世においてはそのような地震隆起の累積はみられず,地震1回の残留隆起量がより大きな(最大数m)地震変位の累積が認められた.
著者
小池 清廉
出版者
龍谷大学
雑誌
佛教學研究 (ISSN:02870312)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.29-55, 2012-03-10
著者
篠美紀
雑誌
耳喉頭頚
巻号頁・発行日
vol.75, pp.740-743, 2003
被引用文献数
2
著者
坂本 義峰 児玉 雄二 青木 啓成 村上 成道
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.CbPI2255-CbPI2255, 2011

【目的】投球動作を全身の運動として捉えることは重要とされている。われわれは投球動作について運動軸を中心として考え、体幹機能の評価を主としたパフォーマンステスト(PF)を行っている。PFを用いたメディカルチェック(MC)を某長野県立高校野球部(高校野球部)に対して行ない、結果を第44回、45回日本理学療法学術大会、第7回肩の運動機能研究会において報告した。今回の目的は3年間に得られたデータよりMC毎のPF、関節可動域(ROM)と肘関節痛(肘痛)を有する選手の人数の推移から肘痛の予防と改善について考察することである。<BR>【方法】対象は平成20年に入部した高校野球部員25名のうち、外傷により長期離脱した2名を除いた23名とした。MCは 20年4月、8月、12月、21年4月、8月、12月、22年4月の計7回行ない、PFとROMを計測した。運動軸の評価のうち8種目をPFとして実施し合計12点を満点とした。ROMは肘関節屈曲、伸展、肩関節屈曲、外転90°での内外旋、屈曲90°での内旋、水平内転、股関節屈曲、伸展、内旋、外旋の11項目であり、肘関節、股関節は左右差なしを1点、肩関節は左右差10度以内を1点とし合計11点を満点とした。ここでの肘痛とは内側型、外側型等の分類はせず、投球動作において疼痛を有するものとした。MC毎のPF、ROM、肘痛を有する選手の人数の推移をそれぞれ比較検討した。検定にはWilcoxonの符号付き順位検定を用いた。有意確率は5%未満とした。<BR>【説明と同意】MCは同校の依頼で実施し、事前に指導者と選手にはMCについての説明を行ない、同意を得た。<BR>【結果】MC毎の肘痛を有する選手数はのべ20名で20年の8月から20年12月にかけて増加し、さらに21年の4月に最も多く認め、その後減少した。肘痛により長期離脱した選手は20年12月に約2週間十分に投球できなかった選手1名のみであった。<BR>PFの平均点は、20年6.5±2.7点、21年8.8±2.5点、22年10.7±1.8点と徐々に増加する傾向にあり、20年4月と20年8月、21年4月と21年8月の間に有意な増加を認めた(P<0.05)。<BR>ROMの平均点は、20年6.4±1.4点、21年6.1±2.3点、22年4.2±2.8点と緩やかに減少する傾向にあり、20年12月と21年4月では優位な増加を、21年4月と21年8月では優位な減少を認めた(P<0.05)。<BR>【考察】20年12月から21年4月にかけてROMの点数は有意に増加し、ROMの改善を示しているにも関わらず、肘痛の選手数が増加したことは、ROMの改善のみでは肘痛を予防し得ないことが推察された。また、21年4月から21年8月にかけてROMの点数は有意に低下したにも関わらず、肘痛の選手数が減少していたことは、PFの点数が有意な増加を示したことが要因ではないかと推察された。PFが高い値を維持している21年8月以降も同様に肘痛の選手数は少ない値を推移している。これらのことより、肘痛の予防においては、ROMの改善のみでは不十分であり、PFで高い点数を得られる身体機能にしていくことが重要であると推察された。同校にはMC以外にも、運動軸の改善を目的としたセルフケアやトレーニング方法をチーム全体や個別に指導しており、その結果肘痛の改善と予防に効果があったのではないかと考えている。<BR>【理学療法学研究としての意義】障害予防に対する意識が広がり専門的な知識を必要とする監督や選手が増えている中、野球の現場へストレッチや筋力強化などの知識を持った理学療法士が介入することは有用と考えられる。野球の現場に臨む際は、選手に対し短時間で良い反応を引き出すことが求められ、そのためには全身を簡便に評価する必要がある。MCに用いた評価方法は野球現場での障害の改善と予防に対して効率的な評価が行なえるとともに、点数化したことにより選手自身にも指標となりやすい基準であったのではないかと考える。現場に赴いて成長期の経時的な変化を追い、時期に応じたケアやトレーニングを調整することにより障害がなく練習を継続できる身体機能にすることは意義があると考える。<BR>