著者
若穂井 透
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.51-72, 1995

First year student, Ippei Kojima (false name, thirteen years old at that time) was found as dead body inside the mat in a sporting goods room in the gymnasium at Meilin junior high school, Sinjo-city, Yamagata. He was turned upside down inside the mat which was rolled and set up. This accident is called "Bullying Mat Dead Matter". Police arrested seven senior students who were said to be in the gymnasium at that time for bodily injury and confinement resulting in death, and then anounced this matter as wicked bullying. Yamagata Family Court decided that they were not punished at the first trial. Because judges doubted boy's confession and this matter's background or motive were not clear. However, at the second trial in Sendai High Court, judges continues their confession and refused their statement for the accident death. Supreme Court rejected recomplaint of co unsel. The court has a big problem that is gives too much importance in "confession". And the court is willing to accept one-sided investgation report by police on boy's proceeding as evidence. And this prompts the court to give too much importance to confession and make it difficult to solve the truth of this matter which is undoubtedly innocent in order to reach a fair conclusion, it is necessary to examine confession on boy's matter objectively and analytically.
著者
得居 誠也
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.191-197, 2015-04-01

機械学習において,人手で設計した特徴量にもとづく手法が性能の限界を迎えつつあるなか,計算機性能の進歩とデータセットの大規模化によって,深層学習(ディープラーニング)は圧倒的な認識性能を次々に叩き出し,産業界を巻き込み注目を集めている.本稿では,教師あり学習とニューラルネットの基本的な定式化からはじめ,深層学習において高い性能を実現するための最適化,モデリング,正則化の技術について広く紹介する.
著者
辰己 丈夫 兼宗進 久野 靖
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.123, pp.77-84, 2005-12-10
被引用文献数
4

筆者の一人である辰己は2001年のCE研究会で「情報教育の音楽化」という題名で発表を行ない、情報教育の中で楽譜処理を利用できることを指摘した。一方、兼宗・久野は、タートルグラフィクスを土台にオブジェクト指向を取り入れた教育用プログラミング言語「ドリトル」を開発していた。ドリトルには以前より音楽演奏機能が追加されていたが、本格的な教育への応用は行っていなかった。これを利用したプログラミング教育を実践してみたいという辰己とドリトルを開発している兼宗・久野の3名が、ドリトルの演奏機能に大幅な演奏機能の拡充を行なった。本発表では、「情報教育の音楽化」の概要、ドリトルにどのような拡充が行なわれたのかなどについて説明をするとともに、教材例・授業例の提示などを行なう。In 2001, Tatsumi pointed out that the musical methodology is useful in computer literacy education. Kanemune and Kuno developed ``Dolittle'' which is object oriented turtle graphics programming language for beginner. In 2005 September, Tatsumi wrote new specification in playing musical scores with Dolittle. Kanemune add new command and messages to Dolittle. In this paper, we describe our works and report about elementary class exercises in this November.
著者
大西 正輝 泉 正夫 福永 邦雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.10, pp.1590-1597, 1999-10-25
被引用文献数
24

近年,ネットワーク技術の発展に伴い,映像情報などの大容量データ転送が可能となり,大学や各種の学校ではサテライトシステムなどを用いた遠隔講義が行われている.講義風景を撮影する方法として,1台の固定したカメラを用いる方法や,複数台のカメラをディレクタなどが各時点でスイッチングする方法が考えられる.しかし,前者では講義の臨場感が伝わらず,また板書が見にくいといった問題点があり,後者ではカメラを制御する人手が必要となる.本論文では,動画像処理により講義映像の撮影・編集を自動化する手法を提案する.まず,映像中に発生した画素ごとの情報量を定義する.次に,その情報の分布に基づいて複数台のカメラを制御し,あらかじめ生成したスイッチング規則に従い映像の選択を行うことで,受講者に必要な情報を多く含む臨場感のある講義映像をリアルタイムで生成する.また,受講者の視認テストにより本手法の有効性を確認した.
著者
Miyazima Sasuke Tanaka Tomoyasu
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
Journal of the Physical Society of Japan (ISSN:00319015)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.441-443, 1987-02-15
被引用文献数
3 5

Diffusion limited aggregation is generalized to include a method of ensembleaverage, and is applied to the sirnulati'on of a snowflake as an example.
著者
泉本 勝利
出版者
岡山大學農學部
雑誌
岡山大学農学部学術報告 (ISSN:04740254)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.85-95, 2010-02

食肉生産はコストと労力がかかり、比較的高価な食品素材である。食肉は栄養的価値のみならず嗜好的にも優れ、人気の高い食品素材である。明治時代以降、肉食禁止令が廃止され、政府も奨励した結果、消費量が増加した。近年、飽食、グルメ時代といわれる一方、自給率低下など日本の危うい食事情について危惧されている。食品の選択は栄養価などよりも、まず嗜好性、美味しさが最優先されていることからも、食品は量的確保のみならず品質の良いことが要求される。品質劣化で廃棄されれば負の生産になってしまう。食品は嗜好性、栄養分、安全性、経済性などが総合的に判断されて消費者に選択される。「これらのうち嗜好性が最も受諾性に影響する。」といわれるが、日本に限らず世界史は食糧難の歴史であり、つい最近まで供給側が経済的に有利であった。この状況では量が優先され、消費者は粗悪品でも甘受せざるを得なく、品質の向上について意識的に取り組まなくても済んでいた。近年、少なくとも先進国では食料の生産性、保存技術の飛躍的進展によって、量の確保は十分に行えるようになった。すると、需給関係は逆転し、経済的に消費側が有利になっており、際限なく品質への要求が高くなっている。本稿は食品とくに食肉の品質について述べる。本稿では食肉の品質について焦点をあて、まず、評価と管理について説明する。続いて、色調品質の特性解析と管理の自動化、テクスチャー品質のヒューマンインターフェース、安全性に関わる事項のヘムタンパク質による細胞DNA損傷の抑制、機能的品質に関わる亜硝酸を使わない発色およびACE(アンジオテンシン�T-変換酵素)阻害活性について述べる。
著者
野村 晋域
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.119, 1958-05
著者
金 銀実
出版者
埼玉大学大学院文化科学研究科
雑誌
日本アジア研究 : 埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要 (ISSN:13490028)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.157-172, 2013

1949 年の中国共産党による「民族識別工作」によって,中国の一少数民族として認定された朝鮮族は,政治的・イデオロギー的問題から43 年もの長きにわたって韓国と往来がなかった。そのかん韓国は1986 年ソウル・アジア競技大会と1988 年ソウル・オリンピック大会を機に高い経済成長を成し遂げた。両大会には当時国交のなかった中国選手が参加したことで両国関係が強化され,中国でも大会の様子がテレビ放映されるようになった。そのテレビ映像は中国朝鮮族に経済成長を成し遂げた豊かな国・韓国の存在をはじめて認識させると同時に,韓国に対するあこがれの気持も植え付けた。そのような背景のもとで1992 年に中韓国交が樹立されると,多くの朝鮮族が「コリアン・ドリーム」の夢を抱いて韓国へ流れ込んだ。中国が現在,世界第2 の経済大国に成長しても,農村と都市の格差が依然として大きい以上,その移動は今後も続くだろう。 私が聞き取りをおこなった朝鮮族夫婦,崔景晃と李玉蓮(いずれも仮名)は,ふたりとも北朝鮮にルーツをもち,祖父の代に中国の東北部へ渡って来た。ふたりは中国で朝鮮族として生まれ育ち,中国の歴史的な出来事を次々と経験する。17 歳のときに文化大革命を経験した崔景晃は,勉学の機会を失い,多くの衝撃的な出来事を目の当たりにしているうちに「これはどうも間違った革命かもしれない」と思いながらも,かかわらないという手段で自分を守る。文革が終わってからは両親を手伝って農作業をする。李玉蓮と結婚してからもずっと農業を営んだが,村に発電所が建設され操業を開始したのをきっかけに,その従業員たちを相手に豆腐商売を始め,金銭的にゆとりをもつようになった。しかし,2001 年の発電所の操業停止により,収入源を失うことになり,韓国への出稼ぎを決め,2003 年に研修ビザで韓国へ入国する。韓国で仕事中に怪我をするなどアクシデントはあったものの,夫妻は6 年間出稼ぎ生活を続け,延辺の都市部で家が買えるぐらいのお金を手にして,2009年に中国に戻った。延辺で家を購入して悠々自適の生活ができるはずだったが,「延辺より北京で家を買ったほうが将来的には儲かる」という娘の助言を受け入れて,北京で高額なマンションを購入した結果,今日の中国社会で広がっている「房奴」(住宅ローン地獄)に陥ってしまったのが,夫妻とその娘の現状である。――夫妻は中国社会の急激な変化に必死に適応しようとしてきたものの,結果的には,その変化に振り回されてしまったのだ。 朝鮮族の人びとの移動にかける思い,急激に変わる社会環境,それを生き抜く朝鮮族の人たちの逞しさと弱さが織り交ざったライフストーリーは,今を生きる朝鮮族の姿をリアルに描いているのではないかと思われる。
著者
馬 雲
出版者
日中医学協会
雑誌
日中医学 (ISSN:09126287)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.15-18, 2008-05-25
著者
気象衛星センター
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, 2005-03-31
著者
棚橋 祐治
出版者
同志社大学
雑誌
同志社政策科学研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-36, 1999-10

論説昭和50 年代から日本の貿易黒字が高まり、なかんずく対米貿易収支の黒字が拡大するにつれて日米間の貿易摩擦が続いている。カラーテレビ等の家電製品から始まって、自動車・工作機械・半導体等の戦略産業分野において激しい対立が生じた。米国は、経済の好調を背景として、ここ2 年ほど、日本の経済の更なる悪化は米国経済にも悪影響を及ぼすという判断から、為替政策等において、日本の対米貿易黒字が拡大することについては比較的静観していた。しかし、米国の貿易収支が1998 年には約2 ,億ドルという最高の赤字を記録するにいたり、米国の通商政策は硬化してきている。米国貿易収支の悪化は、モノづくりの生産拠点の大幅な海外移転といわゆるサービス経済化に加えて米国経済の拡大による資本財等の需要増加によってもたらされたものである。しかしながら、日本は米国市場にその輸出の約30 %という大きなシェアを依存しており、付加価値の高い米国市場は日本にとって重要であり、理屈だけで日米貿易問題を論ずることはできない。既に四半世紀に亘って、日米両国政府により自動車や半導体等の個別協議から、構造協議あるいは包括協議と言われる全体協議が重ねられている。
著者
佐藤 和美 久保田 哲夫
出版者
関西学院大学
雑誌
総合政策研究 (ISSN:1341996X)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.11-40, 2006-11

The Taiwan issue, the origin of which dates back to 1949 when the KMT retreated to Taiwan under the leadership of Chiang Kai-Shek, is still one of the most complex political conundrums in the East Asian region. The purpose of this paper is to provide an overview of this issue by clarifying the positions and policies of Beijing, Washington and Taipei. This paper shows that all three governments favor the status quo in the short run, but each has a different vision of the future, which makes this issue almost unsolvable. The Chinese leadership has long considered unification to be an inalienable policy. Now that great power policy is China's foremost priority, however, China does not emphasize unification as the most urgent issue on its plate. China is now seeking the cooperation of the U.S. in order to prevent Taiwan from declaring independence. The U.S., a key buffer between mainland China and Taiwan, is now more politically and economically interdependent with China than ever before, but still asserts that the consensus of the Taiwanese people is a prerequisite for the resolution of the Taiwan issue. Trying not to be directly involved, the US is seeking to maintain the status quo. Taiwan faces a paradoxical relationship with China. Both major parties in Taiwan, the DPP and the KMT, are caught in the same dilemma: whether to strengthen economic ties with China or to seek Taiwanese political independence.
著者
出井 伸之 ゲイツ ビル
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.947, pp.164-167, 1998-06-29

——ソニー、マイクロソフトの提携発表から約2カ月がたった。現状でどんな提携の将来像を描いているか。 ゲイツ氏 今のパソコンは、簡単にテレビにつながるようにはできていない。そのパソコンを(視聴者がテレビ局などと双方向で情報をやり取りできる)「インテリジェントテレビ」にどう結びつけていくかがポイントだ。