著者
梅本 正敏
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会全国大会講演予稿集 (ISSN:1341593X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.58-61, 1998-11-28

昨今、新関・テレビ等を賑わせている「ICカード」とは一体どのようなもので、ICカードの普及が意味するものは何か。現状のICカードの利用動向から今後の方向性を考察し、社会におけるICカードの位置付けを明らかにする。
著者
樫村 広秋 須山 芳明 才木 義夫 山本 明夫 氷見 康二
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気汚染学会誌 (ISSN:03867064)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.432-438, 1983

自動車へのガソリン給油時に排出する炭化水素について, ガソリン温度と炭化水素濃度および排出量との関係を求め, 炭化水素の排出係数について考察し, 次の結果が得られた。<BR>排出ガス中の炭化水素濃度の実測値と著者らの提案した計算値は, 良好な一次式で表され, ガソリンの温度と成分がわかれば排出ガス中の炭化水素濃度は概算できる。<BR>ガソリン給油時の排出ガス量は, 温度上昇とともに増加する傾向をもち, 更に炭化水素排出係数もガソリン温度の上昇で増加し, 両者の間には良好な相関が認められた。<BR>ガソリン給油所での実測と今回行った実験では, ほぼ近似した結果が得られ, 試作装置を使用することによって, 給油所における排出実態を容易に把握できることができた。
著者
横田 久司 上野 広行 石井 康一郎 内田 悠太 秋山 薫
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.231-239, 2012

ガソリンを給油する際にその一部が蒸発し、大気へ排出される「給油ロス」がある。SHEDを用いて、給油ロスに含まれるVOC成分を測定し、合計及び131種の成分別排出係数を算定するとともに、給油所からの給油ロスによるVOC排出量を推計した。2009年度における東京都内の給油ロスによる排出量は約1万トンと見込まれ、2005年度に比べて給油ロスの都内合計のVOC排出量に対する割合は増加していた。給油ロスによる損失額は、東京都で約19億円、全国では約162億円と見積もられた。VOC成分には、大気中VOC測定用の標準ガスに含まれない"未定量成分"が存在し、これらの成分にはアルケン類が多いため、MIRを考慮した未定量成分のオゾン生成への寄与割合は大きく増加した。以上のことから、VOC対策を効果的に推進していくためには、VOC成分の個別の排出量を的確に把握することが不可欠であることが示唆された。
著者
フェスターガード キャサリン・ムンデランジ
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
CGEIアニュアルレポート
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.9-12, 2012-07

北陸先端科学技術大学院大学 大学院教育イニシアティプセンター 抄録: 大学院教育イニシアティブセンターでは, ファカルティー・ディベロップメント, スタッフ・ディベロップメントおよびサポートプログラムの一環として, ティーチングとスーパービジョンを開始する新任教員に対するプログラムを起草している.プログラムの目的は,大学院環境における,ティーチングとスーパービジョンに関する技術の, 教員サポートと習得である.プログラムでは, 効果的なティーチング, ラーニング, ファシリテーションを,参加者に良く理解させ習得させるため, 概念的知識を実践的能力と統合させる.プログラムでは, また,教員に対し自身の強みと限界を調査するための機会と,学生へのティーチングとスーパービジョンを改善する新しいツール学習の機会を提供する.また, プログラムではフォーラムを開催し,ティーチングとスーパービジョンの開発と評価についての議論を行う.FD ユニットでは,特に日本語が得意でない教員に向けて,サポートシステムを提供するため, 重要な情報の要約を英語で準備している.これらの情報はリーフレットから入手出来るようになる.新任教員の年次オリエンテーションプログラムにて, 新しい教職員へのリーフレット配布をFD ユニットでは望んでいる.センターのウェブサイトでも情報提供し,Jaist 教職員並びに採用予定者はいつでもアクセス可能となる.また,FD ユニットでは, (i)入国手続き, (ii)日本の研究資金提供機関, (iii)福祉制度についての確認を行った.福祉制度には, 健康保険, 年金, 税金, 保育施設が含まれる.FD ユニットではこれらの情報とともに, Jaist教職員サポートの改善提案の機会を提供していく
著者
柿森 亮昌 錦戸 亮太 勝 隆志 井上 喜雄 芝田 京子 王 碩玉
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械力学・計測制御講演論文集 (ISSN:13480235)
巻号頁・発行日
vol.2014, pp."130-1"-"130-7", 2014-08-25

The aim of this study is to improve of stick picture using wearable motion sensor, in order to estimate human joint center and stride. Human joint center was estimated by least square method of sphere and marker points on the human arm were observed by motion analysis system (MAC3D System). First, as a basic experiment, instead of measuring human joint, we made use of a stick which has 490 mm length and two markers were affixed at the end of the stick. Next, it is hard to measure the movement of lower body, we performed an experiment on the movement of arm. As a result, estimated value by sphere method has a higher accuracy than estimated by circle. Finally, gait acceleration value was observed by acceleration sensor. Then, gait acceleration value had coordinate transform toward direction of movement and filtered by low pass filter. After, Gait velocity and acceleration were calibrated to 0 and integrated. In a result, stride was calculated with high accuracy. In this paper, it is shown that estimated stride and value of human joint center were calculated with high accuracy. To summary, these experiments, it is feasible that the accuracy of stick picture using wearable motion sensor is to be improved.
著者
渥美 聡孝:筆頭著者 八木 仁史 木内 祐二
出版者
昭和大学薬学雑誌編集委員会
雑誌
昭和大学薬学雑誌 (ISSN:18847854)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.175-183, 2011-12

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、地震後に発生した津波によって東北地方沿岸部に多大な被害をもたらした。昭和大学では、岩手県下閉伊郡山田町に3月15日~4月16日までの計33日間、医療救援隊を派遣し、活動期間内にのべ約3,000人の診療を行った。また、避難所の衛生管理も行うことで被災者の健康管理に寄与することができた。薬剤師は主に医薬品の管理・調剤と往診時の薬の選択(代替薬や新規処方)と患者情報の収集を行い、さらにはバイタルサインの測定など、患者データも自ら収集した。往診時には、医薬品バックを自作し、持ち運ぶ医薬品として必要最小限の薬を選ぶことに最も苦心した。調剤以外に薬剤師の職能を活かす場としては、公衆衛生の管理があり、実際に薬剤師達は感染症を防ぐために手洗い・うがいなどの励行、避難所のトイレ掃除を行った。普段の業務と同様、緊急時にも薬剤師の活動の場は多数あり、チーム医療の中で無くてはならない存在だということを実感した。薬学生が今後、チーム医療の一員として活躍するためにも、教職員は学生に対して他職種とのコミュニケーション能力を重点的に育成し、医療系の知識・技能においては卒後教育を含めて取り組んでいく必要がある。(著者抄録)
著者
森 吉弘 新田 博之 井上 充司 木村 孝司 島本 出 伊藤 浩晴 北町 篤志
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.994-1002, 2001

コンピュータ,ディジタルカメラ,スキャナーなどを利用して文書や画像を作成したり紙データをディジタルデータとして取り込んだりすることが一般的になった。その結果,蓄積されるディジタルデータが加速度的に増加している。部署単位,会社単位で生成される膨大なディジタルデータを,単なるファイルとして,共有サーバに蓄積することは量的にも利用効率の面からも限界に達しつつある。これらの問題を解決するために,様々な検索(自己組織化画像検索・全文検索・関連検索)技術とDVDチェンジャ制御技術,3次元グラフィック技術を統合したドキュメント管理システムを構築した。このシステムにより,テラバイト級データを簡単に蓄積・検索・表示,さらにはWebをも統合することで,広範囲にデータの配信が可能となった。
著者
菅野 礼司
出版者
文理閣
雑誌
唯物論と現代 (ISSN:09151974)
巻号頁・発行日
no.41, pp.45-62, 2008-11
著者
千田 昇
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.40, pp.39-51, 1992-12-15
被引用文献数
3

九州の中央構造線は松山-伊万里線, 大分-熊本線, 臼杵-八代線という主要な構造線との関係で論じられてきた。活断層からみるとこれらの構造線はいずれも第四紀に活動しているが, とくに大分-熊本線の活動が顕著である。大分-熊本線を南限として, その北方はに7つの地溝が存在し, 中部九州地溝帯を形成している。これらの地溝のうち最東端の別府湾地溝と最西端の雲仙地溝では地溝形成活動が活発に行われている。大分-熊本線の西部は布田川-日奈久断層系の活動により代表され, 右ずれの活動で特徴づけられる。中部九州地溝帯は大分-熊本線の右ずれにともなう引張割れ目として形成されたもので, 北東-南西方向に延びる大分-熊本線の右ずれを引き起こすための東西の圧縮応力は0.7 Ma以降の局部的な圧縮応力場の形成で説明しうる。これはまた, アムールプレート南東部において, それが東進することで生じたshear zoneとの考え方で説明可能である。
著者
多田 尭
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.41, pp.1-12, 1993-06-25
被引用文献数
6

測地測量の繰り返しから, 九州中部地域に於て南北方向の張力場が卓越すること, これが別府-島原地溝の南北方向への1.4 cm/年の拡大, 2.5 mm/年の沈降によることが明らかになった。九州に起きる大部分の浅い地震は別府-島原地溝で発生しており, それらの発震機構は南北張力軸の正断層型または四象限型で, 地殻変動と一致する。重力異常から推定される別府-島原地溝の地殻構造は地殻の陥没, モホ面の上昇を示している。これらのことから別府-島原地溝は大陸地殻に出来た活動的なリフトバレー, コンチネンタルリフトバレであり, 沖縄トラフの北東延長部である可能性がある, と結論される。
著者
清水 洋 馬越 孝道 松尾 ★道
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.41, pp.13-18, 1993-06-25
被引用文献数
5

九州中・西部の地殻内地震活動およびそれらの発震機構から推定される地殻応力場の特徴を調べた。その結果, 地震活動については, 別府-島原地溝帯や日奈久断層系など当該地域の顕著な地質構造に対応した帯状または線状の分布が明かになった。また, 天草灘では, 地溝の両側の縁に沿って2重の地震活動帯が明瞭に認められた。発震機構については横ずれ型が卓越している。張力軸はおおよそ南北であり, 地殻変動から推定される広域地殻応力場と矛盾しないが, 起震応力としては東西圧縮力が無視できない。さらに, 深発地震を用いて最上部マントルのS波偏光異方性を調べた結果, 先行S波の偏光は, 別府-島原地溝帯を境にその北側と南側でそれぞれ北西-南東方向と北東-南西方向に卓越する可能性が示された。
著者
飯野 直子 金柿 主税
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要 (ISSN:21881871)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.343-348, 2015-12-18

In order to visualize the environmental radiation dose rate level, we carried out the car-borne survey of gamma-ray dose rates in Kyushu. The obtained data was illustrated on the topographic and geological maps in Kyushu along the run routes as teaching materials. It was found that the characteristics of the environmental-radiation-level in Kyushu Island are as follows: (1) lower tendency of the level is shown in northern Kyushu, (2) high-level tendency is shown at the Kyushu Mountains area and (3) middle-level tendency is shown in southern Kyushu. In addition, we established a website to provide these results for science education and energy-and-environmental education.教材として九州における平時の環境放射線レベルを可視化するために、各県の主に一般道を走行サーベイして得られたγ線線量率データを前報の環境放射線レベル分布図に追加し、九州における環境放射線のレベル分布について概観した.また、本研究で得られた結果やこれまでにモニタリングポスト近傍や航空機内などさまざまな場所で簡易測定器を用いて測定した結果をエネルギ環境教育や理科教育のための素材・教材として提供するためのウェブサイトを開設したので報告する.
著者
飯野 直子 後藤 将太 中村 恭浩 金柿 主税
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要. 自然科学 (ISSN:04546148)
巻号頁・発行日
no.61, pp.39-46, 2012

The advection and dispersion of Asian dust events from China to the Pacific Ocean around Japan in 2010 were investigated using the Multi-functional Transport Satellite (MTSAT) data. Aerosol Vapour Index images, taking the brightness temperature difference between 11 μm and 12 μm, were very effective for monitoring the Asian dust phenomenon in the East Asia region, with their capacity for detection during the day or night. The results were compared with suspended particulate matter concentrations measured at surface stations in Kyushu and with ground-based observations of sky in Kumamoto and Kagoshima. When a dense dust band was crossing over Japan, the rapid increase of SPM concentrations was observed at stations located in the dust path. The observed increase of SPM concentrations corresponded to the distribution of Asian dust shown in AVI images, the visibilities recorded by the Janan Meteorological Agency and the atmospheric turbidity shown in the ground-observation images.