著者
福﨑 健太 目崎 文崇 三宅 洋
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.II_143-II_149, 2019 (Released:2020-03-16)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

本研究は,平地河川における出水攪乱に対する底生動物群集の反応を明らかにすることを目的とした.愛媛県道後平野を流れる12河川に調査地を設定し,出水攪乱の発生前後に底生動物およびその生息場所環境に関する調査を行った.この結果,生息密度が出水攪乱後に全調査で減少した一方で,分類群数は3調査地で増加していることが明らかになった.群集構造解析の結果により,これら調査地では出水攪乱前に汚濁耐性種が優占していたが,攪乱後には清冽な河川に分布する分類群が増加していたことが明らかになった.さらに,集水域特性と攪乱前後の分類群数の変化率との関係より,当該地点では出水攪乱により清冽な環境を選好する分類群の新規移入が上流の山地区間から起こり,その結果として分類群数が増加したものと考えられた.
著者
河村 尚登 三宅 洋一
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.353-361, 2006 (Released:2011-08-25)
参考文献数
24
被引用文献数
2
著者
戸田 秀彦 戸田 香 木山 喬博 三宅 洋之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.411-415, 2011 (Released:2011-07-21)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2

〔目的〕人工膝関節置換術の術前と術後6週までの膝屈曲可動域(以下ROM)を用い,回復傾向の分析により,術後早期のROMからその後に獲得できるROMを予測することを目的とした.〔対象〕対象は126人190膝(変形性膝関節症(以下OA)81人,122関節;関節リウマチ(以下RA)45人,68関節)とした.〔方法〕疾患に基づきOA群とRA群,また術前ROMに基づき良好群,中間群,不良群の3群に分けて検討した.〔結果〕術前ROMが良好なものは術後も経過がよく,反対に不良なものは術後も悪い傾向であった.術後のROM回復角度は疾患および術前ROMによる差を認めず,回復率は術後2週までに約50%,3週までに約75%を示した.〔結語〕術前ROMは術後ROMに影響を与え,術後2週のROMから,その後に獲得できるROMを予測することが可能である.
著者
三宅 洋一 中口 俊哉
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.3_29-3_37, 2009-01-01 (Released:2011-05-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1

画像評価は銀塩写真,印刷,CRTテレビを中心に長い歴史を通して地道な研究が行われ,今日の高い画質を持つ多様なディジタル画像システムへと発展してきた.画質評価の研究は,主観評価と対応の良い物理評価パラメータを見いだす研究として行われてきたが,いまだに完全なる解明はなされていない.本稿では,銀塩写真,印刷,CRTに代表されるアナログ画像から最近のフラットパネルディスプレイやインクジェットプリンタに至る画質の問題を概観する.まず主観評価と客観評価の基礎から解説し,視覚特性と画質,更に高次な表現パラメータである質感について述べる.また画質と深く関連している疲労についての研究成果など,筆者の研究室で行っている研究を中心に概説する.
著者
田村 信彦 津村 徳道 三宅 洋一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.1315-1320, 2002-08-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
9
被引用文献数
1

We describe a display calibration model that is suitable for liquid-crystal displays (LCDs). In conventional display calibration models, the spectral radiance of light emitted from the display is estimated using the data measured for each primary color based on the assumption of RGB channel additivity, however, this assumption does not hold for LCDs. With only a few measurements of the spectral radiance or tristimulus values, the proposed model accurately approximates the colorimetric characteristics of the display. To evaluate the effectiveness of the model, we used it to measure the RGB primary colors, the CMYK secondary and the tertiary colors. The colors were analyzed based on principal component analysis to identify the effect of channel interaction. The proposed model was found to be more effective than conventional models for the colorimetry of LCDs.
著者
牧野 貴雄 中口 俊哉 津村 徳道 高瀬 紘一 岡口 紗綾 小島 伸俊 三宅 洋一
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.53-64, 2007 (Released:2008-07-30)
参考文献数
13

本論文では,ビデオチャット等のアプリケーションにおける新たなコミュニケーションツールとして,使用者の感情を誇張して表示する顔色変化シミュレーションシステムの提案を行う.まず2 台のCCD カメラで撮影した動画像から自動的に使用者の顔領域と表情を認識する.認識した表情に合わせて顔の肌色をリアルタイムに変化させて表示することによって,感情を誇張することが可能である.本システムでは肌色変化処理として,独立成分分析に基づく色素成分解析法を用いている.肌の物理特性に基づいた処理であるため,日焼けや紅潮など現実に近い肌色変化が可能である.肌色変化処理においてはGraphics Processing Unit(GPU)を,表情認識においては色情報による高速な追跡・認識手法を用いることで,動画像に対してもリアルタイムに処理を実行することができる.結果画像に対する評価実験を行い,本システムが単純な画素値変化と比較して感情強調に有効であることが確かめられた.
著者
天野 定雄 黒須 康彦 中山 寿之 三宅 洋 松田 健 遠藤 潔 上田 仁 森田 建 佐藤 公望
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.2313-2320, 1991-10-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
13

最近9年間に経験した鼡径部ヘルニア821例について統計的観察を行い,また施行された手術術式,術後合併症,術後再発,術後愁訴などについて検討した.ヘルニア種別頻度では外鼡径ヘルニアが76.1%,内鼡径ヘルニアが13.6%,大腿ヘルニアが8.2%,内外鼡径ヘルニアが1.9%であった.手術術式は外鼡径ヘルニアではMarcy法,内鼡径ヘルニア,大腿ヘルニア,内外鼡径ヘルニアではMcVay法が最も多く行われていた.術後合併症は3.7%に認められ,血腫形成が最も多かった.再発率は全体で3.1%であった.内鼡径ヘルニア型再発と大腿ヘルニア型再発が主であり,これらの症例の中には全身の併存疾患を有していたものが多かった.術式別愁訴に関してはMcVay法で程度は軽いものの牽引痛の頻度が著しく高かった.再発や愁訴を減少させるためには,ヘルニアの基本的な理解と確実な手術手技が重要と思われた.
著者
金澤 康史 三宅 洋
出版者
応用生態工学会
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.141-150, 2006-12-20 (Released:2008-07-18)
参考文献数
29
被引用文献数
13 9

本研究では護岸建設により出現する人工的なコンクリート基質と, 自然基質である礫および岩盤との間で, 生息場所環境および河川性底生動物の群集構造を比較し, コンクリート基質の物理的な生息場所特性とそこに成立する底生動物群集の特徴を明らかにすることを目的とした.物理的環境の比較により, 基質の表面流速は礫で最も小さいことが示された. 礫河床は粗度が高く, 流水に対する抵抗が大きくなるため, 粗度が低いコンクリート基質および岩盤よりも流速が小さくなったものと考えられた.底生動物の生息密度はコンクリート基質で最も高く, 多様性の一要素である均等度は礫で最も高かった. また, 非計量的多次元尺度法 (NMS) の結果から, コンクリート基質上ではフタバコカゲロウが優占していることが明らかになった. コンクリート基質上に特徴的な底生動物群集が成立したのは表面形状の単純化とフタバコカゲロウの増加が原因だと考えられた.表面流速の増加に伴い, 底生動物の生息密度は増加し, 分類群数および均等度は減少した. また, 流速の大きい生息場所では, フタバコカゲロウと強い正の相関関係の見られるNMS軸2の値も高かった. よって, コンクリート基質上の流速の増加が, 他の自然基質とは異なる底生動物群集が見られる原因だと考えられた.本研究により, コンクリート基質上では自然基質とは異なる底生動物群集が成立していることが示された. この原因としては, コンクリート護岸の建設による生息場所環境とその複雑性の改変が考えられた. 本研究の結果は, 護岸などの河川構造物は人間生活の安全性・利便性を高める上で必要なものである反面, 河川生物群集に影響を及ぼしているという一例を示しているものと思われる. 今後は, 基質特性が底生動物群集に影響を及ぼすメカニズムを解明する必要があると考えられる.
著者
高橋 宣治 内田 健一 中川 彰 松崎 桂一 大村 智 中村 朝朗 三宅 洋子 武 佳和 甲斐荘 正恒
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.762-768, 1993

The biosynthesis of lactacystin, a new microbial metabolite which induces differentiation of neuroblastoma cells, was studied by ^<13>C NMR spectroscopy using various ^<13>C labeled precursors. The feeding experiment of L-[2-^<13>C ] leucine showed a strong enrichement at C-5 of Lactacystin. Incorporation of [1-^<13>C] isobutyrate labeled C-1, C-4, C-8, and C-14. These ^<13>C labeling patterns indicate that lactacystin consists of three biosynthetic units, namely isobutyrate (or L-valine), L-leucine, and L-cysteine. The C_<10> unit containing γ-lactam moiety arises by a condensation between methylmalonate semialdehyde and C-5 of the C_6 unit derived biosynthetically from L-leucine, followed by intramolecular cyclization. The stereochemistry of two diastereotopic methyl carbons of lactacystin which appeard at δc 19.85 and δc 21.37 was investigated by incorporation of a new type of chiral ^<13>C L-leucine (or L-valine), designated as the ^<13>C block labeled leucine (or valine), which was obtained from the fermentation of leucine producing organism using a mixture of 99% [U-^<13>C_6] glucose and natural glucose as a carbon source.
著者
西堀 眞弘 渡邊 憲 宮崎 安洋 田中 直文 荒川 真一 千葉 由美 二宮 彩子 大橋 久美子 田中 博 上村 健二 宮田 公佳 中口 俊哉 津村 徳道 三宅 洋一 滝脇 弘嗣 鬼頭 伸一郎 洪 博哲 橋本 憲幸
出版者
Japan Association for Medical Informatics
雑誌
医療情報学 = Japan journal of medical informatics (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.161-166, 2005-12-20
参考文献数
5
被引用文献数
2

マルチスペクトルイメージングは医用画像の色再現の問題を解決できるだけでなく,さまざまな方面への応用により医療に飛躍的な進歩をもたらす画期的な技術である.しかし,あまりに多様な可能性が存在するため,個々の応用形態の実現に至る道筋にはいくつもの分かれ道があり,少しでもアプローチを間違えると行き止まりになってしまう.著者らはマーケティング的な視点からこの迷路のような医療市場に一定の法則を見い出し,それを基に成功の可能性が高い2つのアプローチ法を明らかにした.すなわち各ピクセルに分光反射率を記録できる分光画像技術と,見え方が実物にきわめて近い実物色画像である.前者は人間の視覚能力を超えた形態学的診断につながる技術であり,後者はデジタル画像に基づく形態学的診断の精度向上につながる技術である.なお,前者は多くの開発資源を必要とし,ごく限られた症例において,きわめて画期的な医学的効果を発揮する一方,後者の医学的効果は一定の範囲に留まるものの,必要となる開発資源が比較的少なく,かつ広範な臨床現場において膨大な利用機会が見込まれる.
著者
秋山 隼太 小路 真史 三宅 洋平 大村 善治 中島 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.8, pp.1-11, 2010-02-15
参考文献数
6

本論文では,粒子・流体ハイブリッドプラズマシミュレーションの,負荷分散技法 OhHelp を用いた並列化について述べる.すでに OhHelp を適用して良好な結果が得られている全粒子シミュレーションに比べ,ハイブリッドシミュレーションは電磁場の計算負荷が相対的に大きいため,計算と通信のバランスを大幅に見直した実装を行った.特に Cyclic Leapfrog 法による電磁場計算に関する,通信回数削減と計算量増加のトレードオフポイントを見出すことが可能な設計とした.また実用的なシミュレーションに不可欠な,スナップショットやダンプファイルの出力方式も検討し,並列 I/O を用いて並列性能と利便性の両立を図る設計・実装を行った.性能評価の結果,256 プロセスでの実行で 241-456 倍の台数効果が得られること,電磁場計算では計算量増加を抑えることが効果的であること,およびスナップショットと Weak/Strong Scalability との関係が明らかになった.This paper describes a parallel implementation of particle-fluid hybrid plasma simulation with our load balancing method OhHelp. In hybrid simulation, the cost to simulate the progress of electromagnetic field is more significant than that in full-particle simulation whose OhHelp'ed parallelization has already been proved efficient. Thus in this work we revisited the issue of the cost balance between computation and communication, especially for Cyclic Leapfrog method and the trade-off between reducing the number of communications and increasing computational amount. We also designed and implemented parallel-I/O for snapshot and dump, being essential for practical use of our simulator, to reconcile parallel performance and convenience of users. Our evaluation exhibited that the speedup with 256 process is 241- to 456-fold and that suppressing computational cost is the first priority in Cyclic Leapfrog. We also obtained valuable insights about the relationship between weak/strong scalability and snapshot frequency.
著者
臼井 英之 杉崎 由典 冨田 清司 大村 善治 三宅 洋平 青木 正樹
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.250-260, 2008-08-21

プラズマ粒子シミュレーションで電磁界成分を更新する際には電流値が必要であり,そのために,個々の粒子の運動量を各空間格子点に集める必要がある.しかし,粒子が空間的にランダムに分布しているため,電流計算の並列演算による高速化は容易ではなく工夫を要する.本論文では,粒子の位置情報を利用して各スレッドに粒子を明示的に割り当てるスレッド並列化アルゴリズムを新しく提案し,OpenMPを用いた実装によりその有効性を検証した.動作検証により,提案手法のCPU台数効果はシミュレーション内の空間格子数の影響を受け,粒子数密度の影響はないことが分かった.特に,各スレッドに割り当てられた空間格子配列がキャッシュに収まりきる程度に細分化される場合,並列台数効果を得やすいことを明らかにした.特に並列台数10前後の場合,その台数効果はスーパリニアとなり,自動並列化コンパイラを用いた電流ルーチン実装に比べて高速になることを明らかにした.また,本提案手法は,各スレッドで全粒子を走査する冗長的な並列化方法であるため,従来アルゴリズムで用いられていた作業領域用配列は不要となり,シミュレーションに必要なメモリ容量を大幅に節約できることを示した.In Particle-In-Cell (PIC) plasma simulations, we calculate the current density to advance the electromagnetic fields. One of the ways to obtain the current density is to gather the velocity moment of each particle to the adjacent grid points. The current calculation is not basically parallelized because the particle positions, which are random in the simulation space, are independent of the array number of current density. In the present paper, we propose a new parallelization method which explicitly associates particles to threads by using OpenMP and evaluate the performance of the proposed method. We clarified that the scalability performance is affected by the number of spatial grid points and is independent of the number of particle per grid. In the proposed method, each thread is in charge of a part of the array of current density divided with the number of thread. When the memory size of the array allocated to each thread becomes small and close to the data cache size of CPU, we found that the scalability performance shows super-linear characteristics and the execution needs less time than the case of using the automatic parallelization compiler. In addition, each thread redundantly scans the particle array to obtain the information of the particle positions for assigning the corresponding particles in charge. Because of this redundant parallelization, we do not have to use work arrays and can save the memory consumed for simulations.
著者
安部 達也 平石 拓 三宅 洋平 岩下 武史 中島 浩
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.59, pp.1-8, 2011-07-20

分散制約充足問題を分散並列計算環境で解くにあたり,ジョブを処理の単位とする分散並列処理 (ジョブ並列) に特化したジョブ並列スクリプト言語 Xcrypt で処理を記述することにより,実際の分散並列計算環境であるところの,いわゆるスーパーコンピュータを利用する方法を紹介する.さらに,Xcrypt の遠隔ジョブ投入機構を利用することにより,制約が遠隔の計算機に分散された状態からの制約充足問題,つまり,真の意味での分散制約充足問題を簡便に取り扱うことができることを示す.We introduce a method of parallel executions based on the job unit (job-level parallel executions) for solving distributed constraint satisfaction problems (DCSPs) in parallel and distributed computation environments, the so-called today's many supercomputers. Throughout introducing the method we use the job-level parallel script language Xcrypt, specific to job-level parallel executions. We also show that Xcrypt provides us with a feature of submitting remotely jobs for solving realistic DCSPs (under the circumstances that constraints are truely distributed in separate computers).
著者
朴 英智 大井田 尚継 森 健一郎 永田 靖彦 藤崎 滋 秦 怜志 三宅 洋 富田 凉一 天野 定雄 福澤 正洋
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.637-640, 1999-08-30
被引用文献数
1

十二指腸乳頭部腺腫は比較的稀な疾患である。今回われわれは本疾患に対し乳頭全切除+乳頭形成術を施行し良好な結果を得た1例を経験したので報告する。症例は62歳, 男性。検診にて肝機能障害を指摘されるも放置していたが, 徐々に黄疸出現し当院内科入院となる。十二指腸内視鏡所見で十二指腸乳頭部に径2.5cm大の表面平滑で結節状の腫瘤を認め, 生検にてAdenomaと診断された。内視鏡的切除は困難と判断され手術目的にて当科紹介となり手術施行した。手術は術中迅速病理でAdenomaと診断され, 断端は腫瘍細胞 (-) であることを確認し, 乳頭全切除+乳頭形成術を施行した。経過良好で術後3週目に退院した。十二指腸乳頭腺腫は腺腫の再発, 腺腫内癌や癌の発生などが議論されているが, 腺腫の遺残がなく乳頭全切除が可能ならば乳頭全切除+乳頭形成術が十二指腸乳頭腺腫に対する術式の第一選択と考えられる。
著者
植田 久美子 山本 昇志 中口 俊哉 津村 徳道 三宅 洋一
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.67, no.Suppliment1, pp.28-29, 2004-05-27 (Released:2011-08-11)
参考文献数
2
被引用文献数
1

For exact color reproduction between printing matter and projected image, it is necessary to match the color on absolute XYZ color space. However, the color value of each pixel is affected by stray light from the surrounding pixels which is due to the multi-reflection of optical lens in projector. In this paper, we analyzed the influence of each color value between printing matter and projected image, and modeled the relationship. This model became possible to estimate the color change of projected image. Using this estimation, the color of image is corrected to match the printing matter. We demonstrate the proposed method for the print of Macbeth color checker and shows that the model is effective for color matching of projected images.