1 0 0 0 OA RS3PE症候群

著者
折口 智樹 有馬 和彦 梅田 雅孝 川㞍 真也 古賀 智裕 岩本 直樹 一瀬 邦弘 玉井 慎美 中村 英樹 川上 純 塚田 敏昭 宮下 賜一郎 溝上 明成 岩永 希 古山 雅子 中島 好一 庄村 史子 荒武 弘一朗 荒牧 俊幸 植木 幸孝 江口 勝美 福田 孝昭
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.48-54, 2019-03-30 (Released:2019-07-03)
参考文献数
16

概念:1985年にMcCartyらは,高齢で急性発症の左右対称性の多発(腱鞘)滑膜炎と手足の背側の浮腫を認める,RS3PE症候群という疾患概念を提唱した.病因・病態:血清Vascular endothelial growth factor(VEGF)濃度の著明な増加が認められ,関節局所の血流増加に関与しているものと考えられる.検査所見:赤血球沈降速度の亢進,CRPの高値を認めるが,リウマトイド因子,抗CCP抗体は陰性である.血清MMP-3濃度が著明に増加する.特に悪性腫瘍を合併した症例の血清MMP-3濃度は高値を示す.手関節の造影MRI検査では,手関節,MCP関節,PIP関節の腱滑膜炎と血流増加を認める.関節超音波検査においても,MRI同様,腱鞘滑膜炎および皮下浮腫の所見が認められる.関節X線画像上変形がないことが,RAとの鑑別に有用である.悪性腫瘍の合併:本疾患は胃癌,大腸癌,肺癌,乳癌,前立腺癌などの腺癌の合併が多いことが明らかになっている.治療:通常プレドニゾロン10~15mg/日の内服で開始する.初期投与量を投与する.通常,ステロイド薬に対する反応は劇的で1~2週以内に寛解に至る.
著者
中村 憲司
出版者
早稲田大学史学会
雑誌
史観 (ISSN:03869350)
巻号頁・発行日
vol.176, pp.1-19, 2017-03
著者
宮戸 健二 河野 菜摘子 山田 満稔 浜谷 敏生 中村 浩幸
出版者
国立研究開発法人国立成育医療研究センター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

からだの内側は、粘膜上皮に覆われ、ウイルスや細菌、微小粒子状物質(PM2.5)の侵入から守られている。我々が発見したマイクロエクソソームは、卵や、生殖器と泌尿器を含む管腔構造の粘膜上皮から分泌される。マイクロエクソソームは、エクソソームと共通の成分を含むものの、構造が全く異なる逆ミセル状の構造体である。我々の研究から、マイクロエクソソームは、2つの役割(細胞膜の修復とウイルスの捕捉)を担っていることが推測される。本研究ではマイクロエクソソームを手がかりに、一見別々に見え、我々にとって身近な『子供の産まれやすさ』と『感染症への罹りにくさ』をつなぐ分子メカニズムの解明をめざす。
著者
中村 幸恵 鈴木 貢次郎 近藤 三雄 Yukie Nakamura Suzuki Kojiro Kondo Mitsuo
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.98-104,

ヤブラン亜科の1栽培品種と4種,計5系統を供試植物として冠水抵抗性の違いについて比較した。冠水状態においた供試植物の生存率や葉数,根数,葉長,新芽数等の測定結果から,ジャノヒゲ,またはチャボリュウノヒゲ>ノシラン>オオバジャノヒゲ>ヤブランの順で冠水抵抗性があると判断できた。また冠水抵抗性に劣るヤブランやオオバジャノヒゲを冠水し,その水中に人為的に空気を送ると,枯死する個体が少なくなり,生育している個体の生体重や茎数,葉数の値が空気を送らない時に比べて大になった。これらの結果から冠水抵抗性の系統間差異の原因を考察した。
著者
中村 泰久 島田 慧人 穴水 幸子 三村 將
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.365-371, 2020-06-15 (Released:2020-06-15)
参考文献数
18

統合失調症の認知機能障害に対しCognitive Remediation Therapy(CRT)の効果が報告されている.さらに介入効果を社会生活能力へ般化する上で発散的思考の影響が注目されている.今回,CRTのVCAT-Jを実施したところ,認知機能の改善に伴い発散的思考の質が高まり,日常生活での行動変容を認めた事例を経験した.介入初期はゲーム課題への取り組みだけであったが,中期以降はゲーム課題から自身の記憶の苦手さを自覚し,工夫する様子が見られ,ブリッジングのグループワークで意見交換が多くなった.介入経過と介入前後の評価尺度スコア変化などから,CRTの介入効果として,認知機能の改善,発散的思考,日常生活の行動変容を認める可能性が示唆された.
著者
中村 麻由子
出版者
日本教育方法学会
雑誌
教育方法学研究 (ISSN:03859746)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.13-23, 2012-03-31 (Released:2017-04-22)
被引用文献数
1

本稿は,教師のまなざしを科学主義・技術主義に対抗する人間的・芸術的・倫理的な力量として捉えることを中心とした従来の理論枠組みを越えて,それがもつ文化的・政治的実践の媒介としての意味を捉え直す理論枠組みを提起している。そのために,まなざしの媒介作用,権力作用,脱構築という三つの基本概念を提出する。人間は,周囲から向けられたまなざしを内面化し,それを媒介にして状況や他者や自己自身を見つめ直す側面をもつ。こうした媒介作用に着目するとき,「正常-異常」とか「有能-無能」に関する「基準」の内面化による権力作用や,個別局所的な場におけるまなざしの問い直しや編み直しという脱構築の意味が重要なものとして浮かび上がってくる。新自由主義的な制度と言説が広がり,「欠損言説」と「個体能力観」が教育行政やメディアはもとより保護者や子どもにまで浸透してゆく現在,教師のまなざしはどのような文化的・政治的実践の媒介としての意味をもちうるのか。ここでは,教師のまなざしに関する従来のアプローチの意義と限界を指摘した後,「欠損言説」と向かい合うナラティヴ・セラピーの理論と「個体能力観」と向かい合うクリティカル・ペダゴジーの理論の検討を踏まえた上で,個体還元的,尺度準拠的,欠陥検出的,技術主義的なまなざしが浸透する状況のただなかで,教師のまなざしが果たしている文化的・政治的実践の媒介としての意味を明らかにしている。
著者
石神 暁郎 佐藤 智 中村 和正
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.I_49-I_61, 2015 (Released:2015-06-05)
参考文献数
25

積雪寒冷地におけるコンクリート開水路では, 近年, 凍害劣化により低下した性能の回復・向上を目的とした種々の表面保護工法の開発・適用が進められている.凍害劣化を対象とした表面保護工法は, その優れた遮水性により新たな水分の侵入を抑止・抑制し, コンクリートにおける凍結融解の作用を抑制しようとするものであるが, その性能を持続的に発揮させるためには, コンクリートに対して十分な付着性を有していることが求められる.本研究では, 新たに提案した表面保護工法の付着耐久性を評価する凍結融解試験方法を用いて, コンクリート開水路に適用されている各種表面保護工法の評価を行った.その結果, 有機系および無機系の表面被覆工法において凍結融解の作用に起因する付着性の低下が確認されること, また, 保護材料の特性の違いによりその低下の程度が異なることが分かった.
著者
中村 涼
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.85-91, 1996-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
12

The present study investigated whether giving reality information and the category names of the to-be-learned materials affect incorporating of the materials into subject's preexisting knowledge. Forty university students were instructed that they were to learn real facts, while 43 university students were instructed that they were to learn rtificial facts. Actually, the subjects in both groups learned unfamilliar real facts. Half of the materials consisted of category names with two attributes, and the remaining half consisted of three attributes. Immediately following the learning phase, the subjects received a recall test, a recognition test, and a matching test. They were given the tests again after 1-week interval. The results indicated that giving real information and/or providing category names facilitated the learning of the materials. These results were discussed in terms of incorporation process of new information into preexisting knowledge.
著者
中村 由香里 平方 良輔 外園 幸司 山崎 徹 宮城 友豪
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.337-340, 2018-03-10

hemosuccus pancreaticusは,膵管を経由したVater乳頭からの消化管出血で,胆道出血と区別するためにSandblomにより1970年に提唱された1)。原因として慢性膵炎を基礎に形成された膵仮性嚢胞や仮性動脈瘤からの出血が多い。重篤な病態ではあるが,間歇的な出血のため,しばしば上部内視鏡検査で十二指腸乳頭からの出血が認められない。そのような症例に造影CTを施行したところ,脾仮性動脈瘤からの造影剤の血管外漏出が主膵管を経由して十二指腸に注ぐのが描出された,世界初と思われるhemosuccus pancreaticusの症例を経験したので報告する。
著者
安井 拓未 中村 篤祥 田中 章 工藤 峰一
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2017-MUS-116, no.15, pp.1-4, 2017-08-17

音響的に類似している部分が周期的に連続して現れることを用いて,楽曲 PCM ファイルからループを検出する手法を提案する.ゲーム音楽用 MIDI ファイルを WAVE 形式に変換したファイルを用いた実験によれば,再生時間の 1/7 の時間で,222 曲中 199 曲で聴覚的に違和感のないつなぎ目で繋げてループさせることに成功した.
著者
金 炳哲 杉本 正美 包清 博之 藤本 一寿 中村 洋
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.263-268, 1990-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
4
被引用文献数
2

本研究は, サウンドスケープの視点から都市空間の諸特徴を把握し, 究極的には音を配慮した都市環境整備の在り方に関する計画的示唆を得ることを目的とした。スタディーエリアとしては, 長い歴史のある都市空間であり, 福岡市の中心部に位置する博多部を取り上げた。調査・研究の結果, 音を配慮した都市空間整備の在り方を考える場合, 騒音規制という側面からのアプローチだけでなく, その地域の特有な文化, 伝統そして自然を基調とした音を保存することと共に, 音とフィジカルな都市空間との係わりを基調にした音の演出 (活用) に関する研究プログラムの樹立の必要性が認識できた。
著者
中村 千怜 辻 智大 四国西予ジオパーク推進協議会
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

黒瀬川構造帯は主に大陸地殻を構成する岩石(花崗岩・変成岩)や大陸周辺の浅い海で堆積した地層(凝灰岩・石灰岩など)からなる.赤道近くにあった超大陸パンゲアが分裂した破片がプレートにのって大陸に衝突したものと考えられている.愛媛県の南西,西予市三瓶町にある須崎海岸は四国西予ジオパークのジオサイトである.ここでは,黒瀬川構造帯に属する4億年前の酸性凝灰岩の地層を,国内で唯一,遊歩道沿いに300mにも渡って観察でき,縦じまの地層によるダイナミックな景観を体感することができる.加えて,凝灰角礫岩や貫入岩が凝灰岩中に見られ,様々なイベントがあったことを示唆する.本発表では,これらの地層の見どころを紹介し,どのように地層が形成されたかを解説する.【酸性凝灰岩】凝灰岩層は火山灰が固まってできた岩石であり,泥質部と砂質部の互層をなしている.級化や荷重痕といった混濁流堆積物(タービダイト)に見られる構造が見られる.槙坂・加藤(1983)で凝灰岩は北東側ほど上位層であると推定され、今回薄片においても級下を確認し,追認することができた.細粒な凝灰岩中に粗粒な火山灰由来の長石などの粒子が観察された.これらのことから,火山活動が活発な大陸もしくは成熟した島弧の近海で凝灰岩は形成されたと推定される.凝灰岩が300mも堆積したということは,長期にわたる火成活動が安定してあったことを意味する.また,保存状態の良い放散虫化石が認められる層準もあるため,放散虫化石の年代から火成活動の時期の特定が期待される.【凝灰角礫岩】浅海に生息するサンゴの化石を含む凝灰角礫岩が不整合で凝灰岩を覆う.凝灰角礫岩層は淘汰が悪く,塊状無層理で,基底部に上方粗粒化が見られる.このことから,凝灰角礫岩層は山体崩壊あるいは海底地すべりで形成された崩壊堆積物であり,それらがより深海底に流れ込んだものであると推定される.【貫入岩】遊歩道の西部にて,いくつかの貫入岩が見られた.貫入岩は凝灰岩層の層状構造を切り,塊状で板状節理が発達している.また,細粒で均質な組織を示す.貫入岩の存在は,酸性凝灰岩堆積場において火成活動があったことを意味するため,今後の詳細な検討が望まれる.このように,須崎海岸では大陸ないし島弧周辺の海域で凝灰岩が堆積した様子を見ることができる大変珍しい場所である.須崎海岸は日本列島の生い立ちを解明するために学術的に重要な地質であるとともに,一般の方にも魅力を感じていただけるジオサイトでもある.発表では,その他にも須崎海岸で見られる様々な地球科学的な見どころを紹介する.【引用文献】槇坂・加藤(1983)愛媛県三瓶町より中期古生代サンゴ化石の発見.地質学雑誌,89,723-726.
著者
中村 秀吉
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1971, no.21, pp.93-107, 1971-05-15 (Released:2009-07-23)
参考文献数
7