著者
中村 要介 土屋 十圀
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.361-366, 2006 (Released:2010-11-30)
参考文献数
17

This study estimated the safety degree of flood control at Yattajima, the Tone River, Japan to verify effects of additional dams. Rainfall events considered are Catherine Typhoon in 1947, Ise Bay Typhoon in 1959, the Typhoon No. 15 in 1981, and the Typhoon No. 5 in 1998. The storage function method was used for runoff analysis, which showed good agreement between observed and computed discharges. Using the spatiotemporal rainfall pattern of Catherine Typhoon, this study simulated rainfall-runoff at each time stage; 1959 with two dams, 1981 with five dams, and 1998 with six dams (the same as present situation), and evaluated the effect of these added dams on flood control in terms of the decrease of peak discharge at Yattajima. The decreases estimated were 513-1, 253 m3/s for the 1959 situation; 2, 025-2, 765 m3/s for 1981; and 2, 233-2, 973 m3/s for 1998. It is also verified that the present situation with six dams can cope with 200-year floods, which is significant improvement because the past situation without dams could cope with 100-year floods.
著者
中村 仁志
出版者
關西大學文學會
雑誌
關西大學文學論集 (ISSN:04214706)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.1-16, 2016-09-30
著者
福嶋 裕造 井藤 久雄 田頭 秀悟 栁原 茂人 中村 陽祐 藤田 良介 山下 和彦
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.35-41, 2018 (Released:2018-07-04)
参考文献数
15
被引用文献数
1

急性腰痛症に対して非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs, non-steroidal anti-inflammatory drugs)を用いたが効果が得られないため,大黄牡丹皮湯と四物湯を併用して用いて効果が得られた3症例を経験したので報告する。 症例1は86歳の男性で,症例2は56歳女性でありいずれも急性腰痛症と診断した。症例3は69歳男性で急性腰痛症,軽度の左根性坐骨神経痛と診断して治療した。全症例とも1から2週間の投薬で腰痛等の症状が軽快した。『万病回春』の調栄活絡湯の方意に準じて,大黄牡丹皮湯と四物湯を併用した。急性腰痛症に対する漢方治療において大黄牡丹皮湯と四物湯の併用による治療は有用であると考えられる。
著者
金木 俊也 中村 佳博 纐纈 佑衣 向吉 秀樹
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

Carbonaceous material (CM) is widely distributed in sedimentary and metamorphic rocks, and its thermal maturity and crystallinity have been used as an indicator of burial and metamorphic temperature history. The relationship between maturity and temperature history of CM has been documented by various analytical techniques, including X-ray diffraction measurements, vitrinite reflectance measurements, transmission electron microscopy, infrared spectroscopy, and Raman spectroscopy. Among these, Raman spectroscopy is increasingly being used because of its rapidness and usefulness, as well as it is normally non-destructive technique (Henry et al., 2019).A typical Raman spectrum of CM exhibits two distinct peaks of D (around 1350 cm–1) and G bands (around 1580 cm–1) (Tuinstra & Koenig, 1970). Various spectral parameters, which is associated with the thermal maturity of CM, are reported; e.g., intensity ratio and full-width at half maximum (FWHM) of D and G bands. Importantly, there are mainly two types in these spectral parameters: (1) parameters calculated from raw data, or (2) parameters calculated by performing spectral fitting. One of the representative parameters of the latter was proposed by Beyssac et al. (2002). Because it is argued that their R2 ratio (area of G band / area of D1+D2+G bands) is closely related to the CM maturity, numerous studies adopted the R2 ratio as a representative parameter of Raman spectra of CM (e.g., Kouketsu et al., 2014). On the other hand, Henry et al. (2018) suggested that spectral fitting should not be performed because it leads to unnecessary errors, and recommended to focus on the parameters that can be calculated from the raw spectrum without spectral fitting.In the light of these backgrounds, the final goal of this study is to investigate whether spectral fitting of Raman spectra of CM is useful to evaluate its thermal maturity. As a first step toward this purpose, we developed a Python script that automatically perform spectral fitting of Raman spectra of CM. Analytical procedures of the script mainly consist of 5 parts: (i) smoothing by Savitzky-Golay filtering method, (ii) background correction with 1st or 3rd order polynomial function, (iii) normalization, (iv) setting of initial spectral parameters, and (v) non-linear spectral fitting with pseudo-Voigt function. We analyze the published data of Raman spectra of CM by Kouketsu et al. (2014), Mukoyoshi et al. (2018), and Nakamura et al. (2019), and compared the calculated parameters with the reported values of vitrinite reflectance. We will show preliminary results of our attempts in this presentation.
著者
中村 泰彦
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.67-70, 1990-01-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
5

アンモニアガスを乾燥小麦の殺菌に利用する場合の小麦粒への吸着・脱離, 抗菌効果, 小麦発芽への影響についてモデル実験を行い, 以下の結果を得た.(1) 小麦への吸着は最初の1~2時間で急速に進み, 10時間でほぼ飽科に達した.吸着したアンモニアは大部分が表層部にあり, 胚乳部への浸透は少なかった。(2) アンモニアを吸着した小麦は空気中に放置することにより徐々にアンモニアを脱離した.しかし, 吸着したアンモニアの一部は揮散せず, 粒内に残留した.(3) アンモニアに曝された小麦はかびおよび細菌生菌数が減少したが, 同時に発芽率も低下した, (4) アンモニアの菌増殖抑制作用は, 吸着したアンモニアを揮散させると消失した.小麦粒の発芽活性はその場合でも完全には回復しなかった.
著者
中村 雄彦 中村 元一
出版者
科学評論社
雑誌
アレルギ-科 (ISSN:13417584)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.368-373, 2005-10
著者
中村 雄彦
出版者
医学書院
雑誌
臨床皮膚科 (ISSN:00214973)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.p65-68, 1977-01
被引用文献数
1
著者
岩本 敏彦 中村 文彦 岡村 敏之 矢部 努
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.41.2, pp.39-48, 2006-10-25 (Released:2017-05-01)
参考文献数
19

本研究は首都圏の都市鉄道において、駅の拠点性向上や駅周辺地区の活性化、にぎわいの向上という社会ニーズに対応するため、従来のように駅、駅前広場、駅の周辺地区という個別要素について議論するのではなく、それらを包括した総合空間を「駅まち空間」と定義し、その空間を研究対象として取り上げ、これまで明確化されていない個別施設の連携効果について着目した。はじめに、調査対象駅において駅、駅前広場、駅の周辺地区から空間構成に影響を与える要素を選定し、クラスター分析により駅まち空間の類型化を行った。次に、分類結果に基づき、利用者評価の分析を行う駅を選定し、利用者への意識調査を実施した。続いて、駅まち空間に対する利用者の評価構造を解明するため、重回帰分析を行うとともに、駅、駅前広場と一体的に整備するのが望ましいと利用者が考える範囲について整理し、空間の施設構成との関連性について考察した。

1 0 0 0 OA 最近欧米劇壇

著者
中村吉蔵 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1911
著者
中村 洋介 中村 和郎
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.128, 2006 (Released:2006-05-18)

1.はじめに 本発表では、一本の積雲列がしばしば三浦半島から東京・世田谷方向に延びていることを発見したので報告する。関東南部の積雲列は東京環状八号線(通称「環八」)上にできる低層の積雲列「環八雲」が知られる。塚本(1990)は、夏季に形成される環八上空の積雲列を「ヒートアイランド雲」と名づけ、環八付近の高温域に東京湾と相模湾からの海風が収束し、大気汚染物質が凝結核になることで形成されると報告した。本報告での積雲列は、三浦半島の中央を南北に延びる横浜横須賀道路(通称「横横」)に沿って出現する。比較的交通量の多い横浜横須賀道路上空に一列の積雲が連なることからこの雲を仮に「横横雲」と名付けた。本発表では、「横横雲」の出現日、出現時の風向、気温、海水温、気圧配置と現段階で考察される出現の成因について報告する。分析には気象庁アメダス、神奈川県環境科学センター、神奈川県農林水産情報センター、神奈川県水産技術センターの資料を使用した。2.「横横雲」の出現 「横横雲」は低層の複数の積雲がほぼ南北方向に長く一列に並ぶ雲列である。2005年は年間20回程度の発生を確認した。観測は横浜市戸塚区小雀町の丘陵上からの目視である。積雲列を追跡すると、日平均通行台数13万台の横浜横須賀道路上空に発生していた。発生時期は3_から_9月に多くみられ、発生時の多くは移動性高気圧や太平洋高気圧に関東地方が覆われている。「横横雲」は早朝から夕方にかけて発生し、夜間は消滅する。発生時、積雲の各セルは北方向へ流れている。発生時の風向は、三浦半島の東京湾側では南東成分の風向、相模湾側では南西成分の風向を示す(図1)。冬季の北成分の風向時は発生しない。 「横横雲」発生時の2005年4月24日に積雲列を北方向に追跡すると、横浜横須賀道路から第三京浜上空に延び、川崎IC付近で世田谷(環八)方向に続いていた。一方で2005年8月4日に南方向に追跡すると逗子付近で雲が形成されていることを確認した。3.「横横雲」の成因 三浦半島のほぼ中央を南北に積雲列が並び、発生時には積雲列に向かって風が収束している。暖められた三浦半島の陸域と周りを囲む比較的低い海水温域による海風の発生が東京湾と相模湾からの風の収束を生み、「横横雲」が発生していると推察される。発生には横浜横須賀道路の交通量の関わりも考えられるが、より交通量の多い横浜新道上空には発生していないなど明瞭な交通量との因果関係は特定できなかった。4.おわりに 甲斐ほか(1995)や糸賀ほか(1998)では、「環八雲」は太平洋高気圧か移動性高気圧に覆われる南風成分の日に出現し、海風の収束とヒートアイランドによる上昇気流が成因であると報告している。「横横雲」の成因もこれらの報告と類似している点もあると推察されるが、これまでの「環八雲」の報告では東京都内のみの分析であり、本調査で「環八雲」は「横横雲」として神奈川県東部にも延びている可能性があることが分かった。中西・菅谷(2004)は、暖候期において相模湾・東京湾・鹿島灘からの海風が収束してつくられる東京湾周辺の雲列下で午後に降水がみられることを報告している。2005年7月25日には、「横横雲」出現後の17時に三浦半島から栃木県小山にかけてのレインバンドがみられた。今後は「横横雲」と降雨の関連についても検討してゆきたい。参考文献糸賀ほか 1998.環八雲が発生した日の気候学的特徴_-_1989_から_1993年8月の統計解析_-_.天気45:13‐22.甲斐ほか 1995.東京環状八号線道路付近の上空に発生する雲(環八雲)の事例解析_-_1989年8月21日の例_-_.天気42:11‐21.塚本1990.ヒートアイランド現象と雲_-_1989年夏の観測から_-_.気象34:8‐11.中西・菅谷2004.夏季の東京湾周辺に発生する雲列と局地気象および午後の降水との関係.天気52:729-73
著者
中村 肇 上谷 良行 西山 馨 松尾 雅文 白川 卓 竹島 泰弘
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

グルコース6リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症は新生児黄疸の重要な原因と考えられている。しかし我が国ではその頻度は少なく、G6PD欠損症と新生児黄疸、特に核黄疸発生との分子レベルでの検討はなされていない。本研究は、G6PD欠損症が多発しているフィリピンで新生児黄疸特に核黄疸とG6PD欠損症との関連をその遺伝子の異常を基盤にして明らかにするものである。そのため、フィリピン総合病院をはじめ、メトロマニラ地区にある病院で出生した新生児を対象としてG6PD欠損症の新生児マススクリーニングを実施した。これまでに、約3万人の新生児を対象として実施し、人口の約3%がG6PD欠損症であることが判明してきた。新生児スクリーニングにより多くのG6PD欠損症が発見されたが、発見された症例の中に少なからず女児例が混在していた。本来G6PD欠損症は伴性劣性遺伝をとり、女性はたとえ遺伝子の異常をもったとしてもキャリアーとなり、男性のみに発生するものである。今回、女児でG6PD欠損症と診断した症例は、本来キャリアーで無症状であるはずのものがX染色体の不活化に偏りがあり、正常の遺伝子をもつX染色体が強く不活化され異常な遺伝子をもつX染色体が強く活性化されているものと考えられた。そこで、G6PD欠損症と診断された女児を対象に遺伝子からのmRNAの解析を行い、正常と異常のどちらの遺伝子から転写されたものが多いかを調べ、女性G6PD欠損症の不活化の偏りについて検討した。その結果、予想通りX染色体の不活化の偏りがあり、こうした女児G6PD欠損症では正常の遺伝子を持つX染色体が強く不活化されていることが判明した。