著者
蓑輪 裕子 林 玉子 中 祐一郎 小滝 一正 大原 一興 佐藤 克志 狩野 徹 前川 佳史 堀端 克久
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.62, no.493, pp.109-115, 1997-03-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
9
被引用文献数
4 4

The purpose of this research is to evaluate the effectiveness of the house remodeling support system for the elderly. We administered questionnaires and conducted interviews with recipients of house remodeling grants in Edogawa-ku in Tokyo. The results are summarized as follows; for the elderly there are many difficulties of various types. It was found to be most expensive to remodel bath equipment. Regarding support system, we determined that the elderly need subsidy program, advice concerning methods of remodeling from specialists who have some knowledge about construction and the elderly, and a rental system for technical aid because some items are too expensive and are needed only short term.
著者
林 玉子 中 祐一郎 小滝 一正 大原 一興 佐藤 克志 狩野 徹 蓑輪 裕子 安部 博雄
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.229-240, 1994 (Released:2018-05-01)

我が国の住宅は高齢者にとっては支障が多く,在宅生活を円滑に過ごすには適切な住宅改善を行なう事が大切である。本研究の最終的な目的は,質の高い改善を行なうための総合的サポートシステムのあり方を示すことにある。具体的には主に,全額助成を実施し,先進的なサポートシステムである「江戸川区すこやか住まい制度」の実態と問題点を明らかにした。研究方法としては,同制度の利用者,役所,協力工務店へのアンケート及び訪問調査を行なったほか,それを補完するために全国の福祉機器ショップ・メーカーヘのアンケート調査,高齢者向け住宅改善の経験のある建築士へのヒアリングを行なった。調査結果の概要は以下の通りである。①改善のプロセス:本人・家族が直接関与した場合に改善後のイメージが捉えやすくなり,ひいては問題点の少ない改善に結びつく。支援制度が改善の促進に非常に役立っている。②改善に要する費用:改善費用は手すりの設置など小規模な場合でも平均約17万円と高額で,特に設備工事,木工事にかかる費用が大きい。助成する際には見積書の統一が課題となる。③改善の効果:1.住宅性能の変化,2.本人の日常生活動作・介護負担の変化,3.意欲・生活態度の変化,を軸として捉え,改善の有効性を明らかにしたが,さらに効果を測る軸についての検討が必要である。④改善の経年的変化:再改善を行なう率は高くその原因は,身体機能や意欲の変化,当初の改善の不備等であり,今後は不必要な再改善は少なくしていくことが必要である。さらに補足調査により重要なテーマである「福祉機器」に関する実態と問題点を把握した他,改善に関する専門的知識・情報のデータベース化に向けて具体的に構成要素と内容を整理した。住宅改善サポートシステムの構築は専門職種の適切な関与,改善に関する知識の一般化,費用の助成,福祉機器の給付等,多面的な対応が必要とされていることが明らかとなった。
著者
佐藤 ふう 佐藤 克成
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
pp.TJSKE-D-22-00029, (Released:2022-10-31)
参考文献数
10

Nigirikawa is a leather tape attached to Japanese bow in Kyudo. It assists the “Teuchi” (the method of gripping bow), which is to twist the bow counterclockwise to make the arrow fly straight. Kyudo players select the materials of the Nigirikawa for ease of use from subjective impression. The objective of this study is to examine the effectiveness of grip strength in drawing the bow as an objective evaluation index. We attached four pressure sensors to the grip of the bow to measure the pressure during shooting and compared the four types of Nigirikawa (deer, shark, cow, and sheep). The results showed that the differences of gripping force depending on the ease of use of the Nigirikawa in two movements of “Daisan” and “Kai”. Therefore, we concluded that gripping force is effective as an objective evaluation index of Nigirikawa.
著者
佐藤 克文
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

動物搭載型カメラと加速度行動記録計を組み合わせることにより、直接観察が出来ない水生動物の生態を解明する手法を開発できた。1)マンボウ:行動的体温調節を行いつつ、深海に生息するクダクラゲ類を捕食している証拠を得た。2)マッコウクジラ:突進遊泳した際に撮影された映像には、イカの墨とおぼしき懸濁物が撮影されていた。これは、マッコウクジラが活発な追跡遊泳によって餌生物を捕らえている事を意味している。3)深海ザメ:日周鉛直移動を繰り返す深海性のサメ2種は、いずれも潜降時の方が浮上時に比べて激しく尾鰭を動かしていた。これは、従来言われていたこととは逆に深海ザメが正の浮力を有することを示している。
著者
佐藤 克己 高橋 岩仁 保坂 成司 森田 弘昭
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.326-335, 2020-11-20 (Released:2020-11-29)
参考文献数
19

「トイレに流せる」と表示している衛生製品は,日本や欧米で製造販売され,その利便性のために急速に普及している.これらの衛生製品には世界の下水道関係者団体と欧米の製造者団体が制定した2つの国際規格がある.一方で,日本では規格化の途上にあるのが現状である.本研究では,トイレに流せるとする衛生製品の水解性について,国内規格化に向けた課題整理を念頭に,世界の下水道関係者団体が定めた規格(IWSFG PAS3)と日本のトイレットペーパー規格(JIS P 4501)により製品の水解性を検証するとともにそれぞれの試験方法を評価した.その結果,トイレットペーパーと同様に水解するものからまったく水解しない製品が流通していることが判明した.そして,国内規格が制定されていないなか,JIS P 4501を代用することには,ある程度の合理性があることが明らかになった.また,IWSFG PAS3は下水道施設の維持管理にとって安全側見地に立った試験法であることが確認できた.
著者
佐藤 克明 坂 勉 酒井 純 高木 善昭
出版者
一般社団法人 粉体粉末冶金協会
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1328-1332, 1996-11-15
参考文献数
1

The pulleys are used to be produced by powder metal due to cost performance and high productivity. Recently, the timing belt pulleys for automotive engine are required extra high functions which have sensor or light weight, and the complex shape pulleys are tend to increase. This report introduces the examples of the design and engineering of these pulleys as follows.<BR>1)The light weight pulleys with thin wall curtain shape rim are lighter than stamping pulleys.<BR>2)The cam shaft pulleys with sensing cam are manufactured as utilizing powder flow during compacting.<BR>3)The crank shaft pulleys with sensing cam at flange portion for miss fire detection have high accuracy of angle phase between key way and sensing cam.
著者
佐藤 克之 野田 伸一 Miguwe David K. Ziro Gideon N. Muhoho Ngethe D.
出版者
長崎大学熱帯医学研究所
雑誌
熱帯医学 Tropical medicine (ISSN:03855643)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.197-202, 1985-12-28

ビルハルツ住血吸虫症の流行地であるケニア国クワレ地区ムワチンガ村において,住民によく利用されている水系から,特に利用頻度の高い2ケ所(Site 6,Site 19)を選び,水中のセルカリア密度を,Prentice(1984)の方法を用いて測定した。さらにセルカリアの種を同定するために,4匹ずつの未感染ハムスターを調査地の水に暴露し,約3カ月後剖検して住血吸虫の感染の有無について調べた.Site 6では,401の水からわずかに1隻のセルカリアが回収されただけで,4匹のハムスターには,いずれも住血吸虫の感染は見られなかった.これに対して,Site 19では81の水から231隻のセルカリアが検出され,また4匹のハムスターからも,合計31個体の住血吸虫成虫(雄20,雌11)が回収された.これらのハムスターの肝臓には多数の住血吸虫卵が見い出され,形態学的特徴からビルハルツ住血吸虫のものと同定された.住血吸虫症流行地のいろいろな水系の水の危険度を測定する際のセルカリオメトリーの有用性について考察した.
著者
佐藤 克之 勝又 達哉 青木 克己 野田 伸一 Muhoho Ngethe D.
出版者
長崎大学熱帯医学研究所
雑誌
熱帯医学 Tropical medicine (ISSN:03855643)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.81-85, 1987-06-30

ビルハルツ住血吸虫症の流行地であるケニア国クワレ地区ムワチンガ村において,住民によく利用されている水系から,特に利用頻度の高い2ヶ所(Site 6, Site 19)を選び,水中セルカリア密度の日内変動をセルカリオメトリーにより測定した.測定は,メトリフォネートによる集団治療と水道水供給とを組み合わせたコントロール対策実施の前後2回にわたって行なった.(1983年11月及び1984年8月)Site 19では,コントロール対策実施前には,90リットルの水から合計567隻のセルカリアが検出され,水中のセルカリア密度は正午をピークとする日内変動を示した.コントロール対策実施後6ヶ月経た時点でも,90リットルの水から354隻のセルカリアが回収され,水中セルカリア密度は13時をピークとする日内変動を示した.このことから,Site 19では正午から午後1時にかけて感染の危険度が最も高く,早朝や夕方は低いことが考えられる.また,コントロール実施後でも、まだ感染の危険が相当残っていることが明らかとなった。一方, Site 6ではコントロール対策実施前に180リットルの水から2隻のセルカリアが検出されただけで,コントロール実施後には,セルカリアは回収されなかった。このようにもともとセルカリア密度の低い水系では,本実験で用いたセルカリオメトリーでコントロール対策が住血吸虫症の伝搬に及ぼす効果について評価することは困難と思われる.住血吸虫症コントロール対策が感染の危険度の減少に及ぼす効果を判定する際に,セルカリオメトリーを用いた場合の問題点について考察した.
著者
臼井 昭子 佐藤 克美 堀田 龍也
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.42, no.Suppl., pp.105-108, 2018-12-20 (Released:2018-12-21)
参考文献数
9
被引用文献数
2

美術科の鑑賞の授業に用いる教材を充実させる手立ての一つにVR(Virtual Reality)の活用がある.本研究では,生徒が作品を鑑賞して感じたことや考えたことをワークシートに記述するという鑑賞の授業を実施し,従来の教材を用いた場合とVR 教材を用いた場合とで,(1)生徒がワークシートに記述する語に違いが見られるのか,(2)生徒の「意欲」や感じた「没入感」「ストレス」に差が見られるのかについて検討した.その結果,VR 教材を使用した授業では,使用しなかった授業に比べて,その場で作品を鑑賞しているような語が多く用いられるなどの特徴が見られたほか,生徒の意欲が高く没入感も得られていたことなどが示唆された.
著者
佐藤 克矢 山田 浩史
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:2188871X)
巻号頁・発行日
vol.2017-DBS-165, no.16, pp.1-6, 2017-09-11

KVS は高性能さやスケーラビリティの確保のしやすさから多くのサービスで利用されている.KVS の構成要素として Log-Structured Merge Tree (LSM-Tree) が広く利用されている.LSM-Tree は write-intensive なワークロードに適しており,近年のアクセスパターンに適しているためである.しかし,既存の LSM-Tree では PCIe SSD ような高速な I/O デバイスを有効に活用することはできない.LSM-Tree では Disk への書き込みはコンパクションをしながら行われるが,その処理の並列性が乏しいため,高速 I/O デバイスの帯域を活用することができないためである.そこで,本論文では PCIe SSD のような高速 I/O デバイスを想定し,LSM-Tree における I/O 帯域利用の高効率化手法を提案する.本論文では,Key の範囲や DB 全体に対してロックを取得せず,関連する各レベルのコンパクションをパイプライン実行する.提案手法を RocksDB (4.10.0) をベースとして実装を行い実験,評価を行った.既存の LSM-Tree を用いた RocksDB と比較し提案手法において約 10% のスループットの向上を達成した.
著者
小松田 辰郎 佐藤 克巳 成重 崇 熊谷 純 石橋 弘二
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.305-308, 2001-08-02 (Released:2012-11-20)
参考文献数
8
被引用文献数
2

[Purpose]The present study was undertaken to elucidate the pathological conditions of both the capsule and subacromial bursa of contracted shoulders associated with rotator cuff tears.[Materials and methods]Twenty-six shoulders of 26 patients,22 males and 4 females, aged from 37to 75 years old (mean 57) received brisement procedures prior to cuff surgeries. There were 8 large,12 small and 6 partial thickness tears. Arthroscopic observation was done to find out the site of the capsular injury after the brisement procedures. Macroscopic observation of torn cuffs and the adhesion of the bursa were also performed.[Results]Arthroscopic findings after brisement procedures revealed redness, proliferations, and bleeding of the synovium in the glenohumeral joint. There were two types of capsular injuries. TypeA: tear of the axillar region(17 shoulders), Type B: tear of the axillar and rotator interval regions(9 shoulders). The number of cases of (Type A: Type B) was (7: 1) with large tears, (6: 6) with small tears and (4: 2) with partial thickness tears. If cuff tears included the rupture of the anterior band of the supraspinatus tendon, the number of (Type A: Type B) was (12: 3), while it was (1: 4) without a rupture of the band. Although there were adhesions between the bursa and cuff in 85% shoulders, no disruptions were found in the subacromial bursae.[Conclusion]The main cause of a shoulder contracture assosiated with rotator cuff tears was located at the axillar and rotator interval capsules and was influenced by the size of the location and cuff tears.
著者
佐藤 克美 海賀 孝明 渡部 信一
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, no.Suppl., pp.145-148, 2011-12-20 (Released:2016-08-08)
参考文献数
4

神楽継承用教材として立体視CGにどれほど効果があるかを明らかにするため,フレームシーケンシャル方式の3D眼鏡を採用したプロジェクタ用およびパララックスバリア方式を採用した裸眼立体視モニター用の2方式の立体視CGを評価した.予備調査として高校生に立体視CGを視聴してもらったところ,3D眼鏡をかけた立体視の方がよいとの回答が多く,没入感やリアリティーの高さが教育に役立つと考えれた.また神楽の師匠と弟子たちに調査をしたところ全員が裸眼立体視がよいと答えた.明るく,はっきりしていることがその理由だった.立体視CGは複雑で理解が難しいものに対して学習者の理解を助ける役目が期待されていると思われた.
著者
高橋 晃周 飯田 高大 佐藤 克文 佐藤 克文 森 貴久 坂本 健太郎
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

南極海におけるペンギン類の個体数変動の種間・地域間の違いをもたらすメカニズムを明らかにするために、最新の動物装着型記録計による採餌行動の研究を行った。ペンギンの採餌行動とその環境要因(特に海氷分布)との関係は、同所的に生息する種間および同種の地域間で異なることが明らかになった。採餌行動の種間・地域間の違いにより、海洋環境変化がペンギンの繁殖に与える影響は異なり、それによって個体数変動の違いが生じていることが示唆された。