著者
加國 尚志 北尾 宏之 榊原 哲也 古荘 真敬 村井 則夫 吉川 孝 村上 靖彦 川瀬 雅也 神田 大輔 谷 徹 野間 俊一 佐藤 勇一 田邉 正俊 田口 茂 伊勢 俊彦 小林 琢自 浜渦 辰二 和田 渡 亀井 大輔 池田 裕輔 廣瀬 浩司 林 芳紀 青柳 雅文 松葉 祥一
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

2017年度は講演会、ワークショップを開催することができた。講演会、ワークショップについては、マーティン・ジェイ氏(カリフォルニア大学名誉教授)を招聘し、本共同研究研究分担者が翻訳した『うつむく眼』(The Downcast Eyes)について、ワークショップと講演会を開催した。ワークショップでは同書の翻訳を担当した研究分担者6名(亀井大輔氏、青柳雅文氏、佐藤勇一氏、神田大輔氏、小林琢自氏、田邉正俊氏)がそれぞれの視点から同書について発表を行い、ジェイ氏がそれに意見を述べ、討議を行った。また講演会ではジェイ氏は西洋の視覚文化と東洋の視覚文化とを比較考察し、「間文化性」と「視覚」について共同研究を行ってきた本共同研究にとって大きな寄与をもたらした。同じく2017年度には、共同研究の年度別研究テーマである「倫理」について考察するために、共同研究のテーマを「水俣」として、ワークショップを行った。研究分担者の吉川孝氏がコーディネーターを務め、発表者として福永真弓氏(東京大学)、佐藤靜氏(大阪樟蔭女子大学)が発表を行った。このワークショップにより、「水俣」という具体的な事件から、「実践」についての現象学的倫理を考察する可能性が開かれた。これらの研究に加え、研究分担者による研究も進捗し、著書 本、論文 本、学会発表 本が成果公表され、共同研究の成果を挙げることができた。また本共同研究が二年前に行ったワークショップの論文を『立命館大学人文科学研究』(立命館大学人文科学研究所発行)に掲載することができた。
著者
佐藤 勇一 三浦 秀一 辻岡 一明
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.70, no.694, pp.1566-1572, 2004-06-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
9

This paper describes the experimental and analytical study on the parallel orientation of pins by sinusoidal vibration. A pin with a point at one end and a small spherical head at the other on a horizontally vibrating table is oriented in the direction parallel to the vibration. As long as the vibration amplitude and its frequency are appropriate, reorientation phenomenon occurs. Analytical study shows that the orientation depends on the magnitude of the maximum vibration speed of the table, that is, amplitude times frequency. The sense of the orientation of a pin depends on the initial condition.
著者
佐藤 勇夫
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.24, pp.55-71, 1991-10-01 (Released:2010-02-22)
参考文献数
63

My object in writing this paper is to disclose the process of the literary intercourse between Shoyo and Yakumo chiefly by Shoyo's diary, the letters which had passed between Shoyo and Yakumo and some pieces of writing in the then Yomiuri newspaper and discuss what meaning their literary intercourse may have today in the era of the international cultural exchange.Yakumo was given the professorship in English literature at Tokyo Imperial University in September, 1896. He, however, was forced to resign his post against his will and left the university in the end of March, 1903, because of the new policy adopted by the university.In 1904 Yakumo accepted a call to the professorial chair of English literture at Waseda University. According to Shoyo's diary, Shoyo first met Yakumo on 9th of March, 1904. After that Shoyo and Yakumo cultivated a close acquaintance with each other rapidly. Shoyo earnestly wished Yakumo to translate some pieces of the Japan's Kabuki dramas into English and introduce them into the Western countries.When Yakumo sent his letter to Shoyo asking him what of the Japan's plays he should translate into English, Shoyo advised Yakumo to translate Chikamatsu's Shinju Ten no Amijima, or The Loue Suicide at Amijima into English by writing Yakumo a long letter in English and by visiting him with Prof. Shiozawa of Waseda University as interpreter for Shoyo in the early evening of July 6th besides. On the other hand, Shoyo learned Yakumo's own view of translating Shakespeare from someone who, I should say, was one of the students whom Yakumo taught at Tokyo Imperial University that the works of Shakespeare should be translated into ordinary speech of Japanese language. After Yakumo's death, Shoyo succeeded in translating Hamlet into colloquial style.Yakumo died feeling in his mind the problem of translating Shinju Ten no Arnijima into English on 26th of September, 1904. Shoyo and his wife are said to have been the first callers for condolences on the day of Yakumo's death. Shoyo deeply grieved over Yakumo's sudden and early death to know that his plan was left unfinished by his death. Probably Shoyo thought, it seems to me, that we, the Japanese, lost our best interpreter of the classical Kabuki dramas to the West in the death of Koizumi Yakumo.
著者
大場 啓介 長嶺 拓夫 森 博輝 佐藤 勇一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.81, no.824, pp.14-00593, 2015 (Released:2015-04-25)
参考文献数
8

This paper describes the investigations of the characteristic about the sound generation of a nose flute experimentally. The nose flute is attached to the upper part of a container. If air is passed to a nose flute, sound will occur. The volume of a container is changed and the generated sound is measured. The natural frequencies of an experimental device are calculated and we confirm that it is in agreement with frequency of sound generated in experiment. We show that nose flute is a unique musical instrument with the point that a nose flute has only an edge part and uses people's mouth for a resonance body part. The frequencies of resonance sound can be calculated from the capacity in a mouth, the thickness and the area of an opening of a nose flute. When people play a nose flute, it is thought that only the first mode of vibration is used.
著者
佐藤 勇二
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.1006-1008, 2014 (Released:2016-09-30)
参考文献数
10

一般名:イソソルビド薬価収載日:2005年7月8日
著者
相原 一貴 小野 武也 石倉 英樹 佐藤 勇太 松本 智博 田坂 厚志 梅井 凡子 積山 和加子 沖 貞明
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.41-44, 2016-04-30 (Released:2016-07-29)
参考文献数
16
被引用文献数
1

[目的]本研究は身体の柔軟性の評価である指床間距離(Finger-Floor Distance:以下FFD)を用いて,睡眠前後でのFFD の変化を明らかにするために行った。[対象と方法]健常大学生34名(男性14名,女性20名)を対象とした。朝と夜のFFD と睡眠時間を3日間測定した。なおFFD は,①夜の入浴前と②朝の起床後に測定した。[結果]FFD の値は朝の方が夜よりも有意に高値であった。[結語]睡眠後に身体の柔軟性が低下していることが明らかとなった。
著者
佐藤 勇太 田中 聡 飯田 忠行 積山 和加子 古西 恭子 瀬尾 優奈
出版者
一般社団法人 日本地域理学療法学会
雑誌
地域理学療法学 (ISSN:27580318)
巻号頁・発行日
pp.JJCCPT22011, (Released:2023-08-01)
参考文献数
35

【目的】本研究の目的は,生きがい感の違いがシルバーリハビリ体操事業参加1年後の高齢者の心身機能に与える影響について明らかにすることとした.【方法】対象はシルバーリハビリ体操事業への参加者とし,初年度の高齢者向け生きがい感スケールの調査票(K-Ⅰ式)の得点を用いてK-Ⅰ式高得点群とK-Ⅰ式低得点群に分けた.評価項目は,初年度および次年度の握力,開眼片脚立位保持時間,うつや不安障害に対するスクリーニング調査票(K6 日本語版),K-Ⅰ式とした.【結果】対応のある二元配置分散分析およびBonferroni法の結果,両群の握力,開眼片脚立位保持時間,およびK6 日本語版は初年度と次年度間に有意差を認めなかった.K-Ⅰ式総得点や下位尺度「生活充実感」「生きる意欲」「存在感」の得点は,K-Ⅰ式低得点群にて初年度より次年度が高い結果であった.【結論】本研究において,シルバーリハビリ体操事業への参加は,生きがい感が低いとしても参加1年後の高齢者の身体機能の維持および健康心理面の維持・改善に効果を有する可能性があることが明らかとなった.
著者
梅井 凡子 小野 武也 大塚 彰 沖 貞明 大田尾 浩 積山 和加子 田坂 厚志 石倉 英樹 相原 一貴 佐藤 勇太
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48100050, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】虚血再灌流後の骨格筋は浮腫により運動障害を引き起こす。運動障害の原因は浮腫に付随する炎症反応と疼痛であると推察される。先行研究により抗酸化物質により炎症反応が軽減することを確認した。しかし,その際の行動観察が不十分であったため,今回,虚血再灌流後にラット後肢への重量配分を測定することで鎮痛評価を行った。本研究においては抗酸化物質投与と運動負荷が,虚血再灌流後の骨格筋に与える影響を検証することを目的とした。【方法】対象は8 週齢のWistar系雌性ラット20 個体である。これらを5 個体ずつ無作為に「再灌流のみ群」「運動群」「アスコルビン酸群」「トコフェロール群」の4 群に振り分けた。すべての群は麻酔下にて右後肢に対し駆血を行った。駆血圧は300 mmHgで駆血時間は90 分間である。「アスコルビン酸群」「トコフェロール群」は12 時間毎にそれぞれを投与した。運動負荷はトレッドミルにて再灌流開始24 時間後より4 日間行った。運動負荷は1 日2 回とし,運動時間は20 分間とした。トレッドミルの速度は10 m/secより開始し20 m/secまで増加させた。また,すべての運動負荷時には歩行状態を観察するとともに 鎮痛評価は右後肢の重量配分を測定した。すべての群は実験終了時に対象肢からヒラメ筋を摘出した。摘出したヒラメ筋は,液体窒素で急速冷凍させ凍結ヒラメ筋標本を作製した。凍結ヒラメ筋標本はクリオスタットを使用して,10 μm厚のヒラメ筋筋組織横断切片を作製し,H&E染色を施した。顕微鏡デジタルカメラを使用して標本毎に組織学的検索を行った。重量配分の統計処理は実験開始前と比較し,対応のあるt検定を行った。危険率5%未満をもって有意差を判定した。【倫理的配慮、説明と同意】本実験は,動物実験モデルであるために演者所属の動物実験倫理委員会の承認を受けて行った。【結果】重量配分は実験開始前「再灌流のみ群」48.3%,「運動群」51.6%,「アスコルビン酸群」47.0%,「トコフェロール群」48.2%であった。虚血再灌流翌日には「再灌流のみ群」33.6%,「運動群」32.0%,「アスコルビン酸群」28.9%,「トコフェロール群」41.3%と変化し,実験最終日には「再灌流のみ群」25.8%,「運動群」35.0%,「アスコルビン酸群」33.1%,「トコフェロール群」36.2%であった。「トコフェロール群」以外の3 群において実験開始前に比較して虚血再灌流翌日,実験最終日ともに重量配分は有意差に減少していた。運動負荷時の歩行状態は,運動1 日目では「運動群」は5 個体,「アスコルビン酸群」「トコフェロール群」はともに3 個体で右下肢が十分背屈できずに足関節底屈位のまま歩行をしていた。運動2 日目は「運動群」は3 個体,「アスコルビン酸群」2 個体,「トコフェロール群」3 個体で右下肢が十分背屈できず,「運動群」2 個体,「アスコルビン酸群」2 個体,「トコフェロール群」1個体に擦過傷による出血を認めた。運動3日目は「運動群」は1個体,「アスコルビン酸群」2個体,「トコフェロール群」2 個体で右下肢が十分背屈できず,「運動群」2 個体,「トコフェロール群」3 個体に擦過傷を認めた。「アスコルビン酸群」2 個体は途中休憩を入れていた。運動4 日目は「運動群」,「アスコルビン酸群」,「トコフェロール群」それぞれ1 個体で右下肢の背屈が弱く,途中休憩を入れていた。筋線維の組織学的検索において「再灌流のみ群」は正常に比較し細胞間が広く,細胞自体も丸みを帯びていた。「運動群」「アスコルビン酸群」は「再灌流のみ」に比較して細胞間は狭い。核の膨化を認めるとともに中心核が存在した。「トコフェロール群」多数の炎症細胞の増加と壊死した筋線維の痕跡を認めた。【考察】虚血再灌流障害により発生する浮腫及び炎症反応により虚血肢への重量配分が減少する。しかし,「トコフェロール群」においては虚血再灌流翌日の重量配分の減少が抑制された。トコフェロールには血流改善,細胞膜保護作用があるため虚血再灌流後に発生する浮腫を減少させ,浮腫に伴う疼痛を減少させることが出来たものと考える。また,運動負荷により重量配分は増加していた。このことは運動負荷により浮腫が改善したものであると推察される。筋線維の組織学的検索においても「再灌流のみ群」に比較してその他の群では細胞間が狭かった。虚血再灌流後の浮腫の抑制には抗酸化物質の投与および運動負荷が有効であると示唆された。【理学療法学研究としての意義】虚血再灌流後の浮腫の抑制に抗酸化物質投与と運動負荷が効果的であり,早期から運動療法を施行する裏付けとなると考える。
著者
田上 泰子 花井 潤師 野町 祥介 水嶋 好清 佐藤 勇次 藤田 晃三 福士 勝 楠 祐一 山口 昭弘
出版者
札幌市衛生研究所
雑誌
札幌市衛生研究所年報 = Annual Report of Sapporo City Institute of Public Health (ISSN:09170294)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.32-37, 2000

札幌市では、痙攣や意識障害などの臨床症状により先天性代謝異常症が疑われた児を対象としたハイリスク・スクリーニング検査を実施している。1996年4月から2000年3月までの4年間の受検者数は、スクリーニング開始から6年間の受検者数の約2.8倍にあたる1040人で、15名に何らかの代謝異常症を示す診断結果が得られた。本スクリーニングは、診断が困難な患児の早期発見、早期治療にむすびつけるための検査として、その必要性は非常に高い。
著者
綿貫 啓一 楓 和憲 佐藤 勇一 堀尾 健一郎
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.6_104-6_111, 2011 (Released:2011-12-06)
参考文献数
8
被引用文献数
2 1

In this paper, we implement a new style of manufacturing education on the basis of internships with local businesses as well as by using an interactive skills transfer and skill training system. Our system integrates virtual reality (VR) technology and information communications technology (ICT) which were developed at Saitama University. We have created an interactive technology and skills-sharing network linking the knowledge resources and technical resources of our university with the skill resources of local businesses. Our objective is for our students to learn the skills of the local businesses and their business needs and to be able to effectively acquire knowledge and skills for manufacturing. We report our findings from performing practical training that uses specialized knowledge acquired from lectures combined with VR technology with the objective to provide students with more thorough skills. Our undergraduate curriculum provides practical education that links experiments, practical training, and lectures, in mechanical engineering experiments, mechanical engineering seminars, mechanical engineering practical training, and internships.
著者
佐藤 勇一
出版者
日本ミシェル・アンリ哲学会
雑誌
ミシェル・アンリ研究 (ISSN:21857873)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.111-132, 2016 (Released:2017-02-01)
参考文献数
33

Cet article traite de la lecture henryenne de Franz Kafka. Pour le philosophe et romancier Michel Henry, Kafka est un antécédent qui écrit un expression de la vérité philosophique et qui cherche un chemin de la vérité toujours égaré. Dans les aphorismes de Kafka, en effet, il y a deux vérités : celui de « l’indestructible », qui est exprimée par « l’arbre de la vie » , c’est-à-dire, une expérience d’Adam avant qu’ il n’ait été obligé de quitter le Paradis, et celui de la connaissance, c’est-à-dire une expérience de l’égarement exprimée par « l’arbre de la connaissance ». Henry considère ce que Kafka appele « l’indestructible » la vérité de la vie, en faisant état de l’Évangile de Jean et du texte de Fichte. Le refus du « monde », le refus de la mort de Jésus-Christ sont les points communs entre l’interprétaion henryenne de Jean et son interprétation fichtienne. Au centre de la lecture henryenne de Kafka se trouvent les mots du Christ en Jean : « Moi, je suis le Chemin et la Vérité et la Vie » et « C’est Moi qui suis la Porte : celui qui entretra par moi [...] il ira et il viendra et il trouvera pâture... ». Les aphorismes de Kafka et « l’affiche du Grand Théâtre d’Oklahoma » dans Amerique sont les expressions de la communauté (« Fond », « Fils dans le Fils » etc.). Dans la philosopie de Henry, Kafka est un « penseur religieux » qui pense à la vérité de la vie et à la communauté.
著者
佐藤 謙伍 小林 聡幸 齋藤 暢是 佐藤 勇人 須田 史朗
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.339-345, 2019-03-15

抄録 高齢化社会の現在,精神科病院での看取りが増えている。本稿では栃木県内の精神科病院(282床)の20年間(1996年1月〜2015年12月)の計251名の死亡診断書を調査し,器質性精神障害(F0圏)と統合失調症(F2圏)の入院患者の死因について比較した。精神科的診断はICD-10分類でF0圏が115名,F2圏が79名,その他が23名,記載がないのが34例であった。F0圏の患者の死因では呼吸器感染症が63%と最多であった。F2圏の患者では呼吸器感染症が39%と最多で,悪性腫瘍,消化器疾患,突然死がそれに続いた。死亡時年齢はF0圏に比してF2圏では約10歳若かった。F2圏では抗精神病薬の長期使用や,患者など種々の因子が患者の予後に影響していることが他研究から推察されるため,さらなる研究が望まれる。
著者
佐藤 勇太 小野 武也 石倉 英樹 相原 一貴 松本 智博 田坂 厚志 沖 貞明 梅井 凡子 積山 和加子
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.409-412, 2015 (Released:2015-07-07)
参考文献数
33
被引用文献数
5 4

〔目的〕関節固定により発生する関節拘縮に下肢への非荷重がおよぼす影響を検討した.〔対象〕Wistar系ラットとした.〔方法〕関節固定と後肢懸垂の実施の有無により,対象の後肢を,無処置の対照群,関節固定のみ行う固定群,後肢懸垂のみ行う懸垂群,両方行う固定懸垂群に分けた.実験開始前と1週間後において,足関節背屈角度を測定した.〔結果〕1週間後において,足関節背屈角度の減少は,固定群と固定懸垂群に生じており,固定懸垂群の方が,固定群と比較して著明であった.〔結語〕下肢への非荷重は,関節固定により発生する関節拘縮の進行を著明にさせる.
著者
相原 一貴 松下 和太郎 小野 武也 石倉 英樹 佐藤 勇太 松本 智博 田坂 厚志 積山 和加子 梅井 凡子 沖 貞明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】整形外科的手術で出血量抑制のために使用されるターニケットは,虚血再灌流障害を引き起こし骨格筋の浮腫や炎症,萎縮を発生させる可能性が報告されている。我々は先の動物実験において,圧力300mmHgで90分間ターニケットを使用すると,虚血再灌流後に筋収縮力の低下が生じ,その低下は再灌流後7日目においても完全回復に至らないことを明らかにした。しかし,7日目以降の筋収縮力の変化に関しては不明である。そこで,虚血再灌流後の筋収縮力の変化を明らかにする目的で,虚血再灌流後14日目における筋収縮力の測定,および歩行動作との関係について検討した。【方法】10週齢Wistar系雄ラット12匹(体重360.1±14.2g)を6匹ずつ正常群(以下C群)と虚血再灌流群(以下IR群)に分けた。IR群は,まず麻酔下で後肢にターニケットカフを巻き,圧力300mmHgで90分間の駆血を実施した。そして14日後に,両群の筋収縮力の測定と歩行観察を実施した。歩行観察は傾斜0°のラット用トレッドミル上を分速10m/minで歩行させ,その様子をビデオカメラで撮影し,その動画から足指伸展角と踵骨高を測定した。足指伸展角は爪先離地時に踵骨と第4中足骨を結ぶ線と床に平行な線がなす角度とし,値が小さい程伸展していることを示す。また踵骨高は足底接地時の踵骨と床の垂直距離とした。筋収縮力の測定は,ヒラメ筋を摘出し95%酸素および5%二酸化炭素の混合ガスを常時通気しているリンゲル液で満たしたオーガンバス内へ入れ,電気刺激を加え測定した。測定後のヒラメ筋は,凍結させHE染色し筋横断面短径を測定した。統計学的解析は,対応のないt検定を用い,危険率5%未満をもって有意差を判定した。【結果】筋収縮力はC群116.5±7.4g,IR群69.2±13.3g,筋横断面短径はC群58.6±2.8μm,IR群46.3±4.2μmであり,どちらもC群に比べIR群に有意な低下が認められた(P<0.05)。一方,歩行に関する測定項目である足指伸展角および踵骨高では,両群間に有意差は認められなかった(P<0.05)。【結論】本研究結果にて,筋収縮力や筋横断面短径はC群よりもIR群が有意に低下していたが,歩行に関する評価項目に有意差は認められなかった。一般的に筋収縮力は,筋横断面積と比例関係にある。また,虚血再灌流障害の症状として浮腫や炎症,筋萎縮が報告されている。そのため,IR群では虚血再灌流により低下した筋収縮力が完全回復していないことが推測できる。一方で,歩行に関して差がなかったことについては,歩行自体は低負荷の運動であるため,運動から筋機能の状態を評価するには,より負荷の高い運動に対する反応から判断する必要性が示唆されたと推測する。よって,虚血再灌流後14日では,歩行が正常であっても,筋機能の回復は完全ではない可能性があることを明らかにした。
著者
佐藤 勇夫
出版者
日本英学史学会
雑誌
英学史研究 (ISSN:03869490)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.23, pp.29-39, 1990

My object in writing this paper is to disclose European and American poets' real names selected and their poems translated into Japanese by Ohwada Takeki for his book <I>Ohbei Meika Shishu</I> (<I>Selected Poems from the works of the Famous European and American Authors</I>, 1894) and discuss his way of translating European and American poetry into Japanese and the characteristics that distinguish the book from other Japanese translation books of Western poetry.<BR>Ohwada Takeki was born on 29th of April, 1857, in the province of Iyo where is now called Ehime Prefecture and died a scholar in Japanese literature at the age of 54, in 1910, in Tokyo. During his life he wrote his 97 books, 154 volumes of his travel diary and many dozens of his songs. Among them, the book is well-known to the Japanese and may deserve to be studied in the field of historical studies of English poetry translated to suit Japanese readers.<BR>Almost twelve years earlier than the book appeared, a book entitled <I>Shin-Taishi Sho</I> (<I>A Selection of Poems in New Style</I>, 1882) was published by Maruya Zenshichi in Tokyo. By publishing this book the three co-authors may be said to have tried a literary experiment in writing their poetry in new style.<BR>Ohwada Takeki chose 65 European and American poets and their 106 poems for the book and translated them into Japanese poems in new style, I should say, to improve the results of the experiment.<BR>Focusing on 99 English and American poems from among 106 poems taken in the book, it might be worth noting that they were familiar to the Japanese of those days; all the images of nature and human life are dealt with in them; they took their share in the making of the literary movement towards romanticism in history of Japanese litrature; they are quite different from English poetry which the Japanese poets of the symbolist school were influenced by; and they are translated in the middle way between paraphrase and imitation according to Dryden's theory of translation, therefore, Ohwada Takeki's aim was, I may add, to translate poetry, not simply the words of poems.
著者
田上 泰子 花井 潤師 野町 祥介 水嶋 好清 佐藤 勇次 藤田 晃三 福士 勝 楠 祐一 山口 昭弘
出版者
札幌市衛生研究所
雑誌
札幌市衛生研究所年報 = Annual Report of Sapporo City Institute of Public Health (ISSN:09170294)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.32-37, 2000

札幌市では、痙攣や意識障害などの臨床症状により先天性代謝異常症が疑われた児を対象としたハイリスク・スクリーニング検査を実施している。1996年4月から2000年3月までの4年間の受検者数は、スクリーニング開始から6年間の受検者数の約2.8倍にあたる1040人で、15名に何らかの代謝異常症を示す診断結果が得られた。本スクリーニングは、診断が困難な患児の早期発見、早期治療にむすびつけるための検査として、その必要性は非常に高い。
著者
森 博輝 長嶺 拓夫 堀崎 大 佐藤 勇一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.855, pp.17-00241-17-00241, 2017 (Released:2017-11-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1

A long flexible shaft such as a lance tube in a soot blower or a drill string in a rotary drilling system exhibits friction-induced vibration resulting in a whirling motion. This paper investigates the whirling motion of a long flexible shaft induced by frictional force and examines the effect of an intermediate support position on the whirling motion. The experimental apparatus investigated has a vertical shaft which rotates at a constant speed by means of an electric motor mounted at the top of the shaft. At the bottom end of the shaft is located a rubber ring so that frictional force acts on the tip of the shaft when the shaft is deflected. Comparing experimental and calculated results we clarify the vibration characteristics, such as whirling frequencies and amplitudes, at various rotational speeds and show the effective position of an intermediate support to suppress shaft vibration.
著者
佐藤 勇気 山田 崇恭 泉井 一浩 西脇 眞二
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.851, pp.17-00081-17-00081, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
29
被引用文献数
2

This paper proposes a scheme for imposing geometrical constraints in topology optimization for molding and milling so that optimal configurations that guarantee manufacturability can be obtained, based on the fictitious physical model. First, a level set-based topology optimization method is briefly described, and geometrical requirements for molding and milling are clarified. In molding, molded products must embody certain geometrical features so that mold parts can be separated, and milling cannot proceed unless the desired shape allows tool cutting faces to reach the workpiece. A fictitious physical model described by a steady-state advection-diffusion equation is then constructed based on the requirements. In the fictitious physical model, material domains are represented as virtual heat sources and an advection direction is aligned with a prescribed direction, along which mold parts are moved, or attitude in the case of a milling tool. Void regions, where the value of the fictitious physical field is high, represent either undercut geometries which would prevent the mold from being parted, interior voids that cannot be manufactured, or regions that a milling tool cannot reach. Next, a geometrical constraint is formulated based on the fictitious physical model. An optimization algorithm is then constructed. Finally, in the numerical examples, the proposed method yields manufacturable optimal configurations, confirming the validity and the utility of the proposed method.