著者
佐藤 建吉 白井 靖幸 赤坂 拓郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.74, no.746, pp.2429-2434, 2008-10-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
8

The working model of Brunel's atmospheric railway (BAR) was made and demonstrated at a museum event and a university festival event. The original system of BAR was run commercially in England for a year during 1847-1848. The driving system of BAR is very simple but there were many difficult problems in working service. In this paper, the authors made the working model of BAR to realize and show the Brunel's challenge : the driving mechanism, the design know-how, the dream and passion, etc. The all person played with and watched at the model enjoyed very much due to the running by a vacuum cleaner. The present paper describes the summary the detail of the model, such as materials, sizes and shapes, performance, problems, and further applications.
著者
森棟 隆弘 佐藤 恒義
出版者
富山大学工学部
雑誌
富山大学工学部紀要 (ISSN:03871339)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.77-81, 1954-03

静電気利用の一方面として鉱物或は粉体相互の分離乃至選別は,静電気の特性に依り一般の選鉱法とは全く別個の原理で行われるので,通常の選鉱で困難を感じる石英,蛇紋岩の様なものが別け易いと云う様な現像が出て来る。従って此の選別法を浮選叉は比重選鉱と結合したり,叉これ単独での処理法が完成すれば,原料処理の方面に大いなる進歩が期待出来る。本事項についての研究は米国に於けるJohnsonの研究がその基本と成り得るとも云い得るもので,選別機は大小2個のドラムから成る普通のものであるが,鉱物に依り正負の帯電あるのを利用し,且つ各種の鉱物及び岩石の反撥する電圧を実験的に定めたのが大いなる功績である。即ちこれが吾々の研究にも大いに役立ち,その上著しく静電選別の技術を向とせしめたと云って過言で無い。吾国に於ては真鳥正市,作井誠太氏は平板の極に対し長い円筒の極を縦に対立させ微粉を円筒内を通過せしめて上昇せしめることについて,及び帯電粒子を電極に衝突せる場合の運動,円筒の直径と粉の上昇との関係について研究した。鳥山四男氏は板状2極間に半導体叉は導体を入れたものについて,静電気及び交流高電圧を用いた基礎実験である。同じく鳥山,佐々木,山川氏等は不導体及び半導体ベルトを用いた選別と,平行ならざる電極間,平行2極間に金網を入れた時の粉体の運動を調べた。佐々木正入学士は傾斜平板に対し多数の針状電極を用いた場合の黒鉛の運動,並びに優良黒鉛を選別採取する事について報告した。著者及び林克済学士はクロム砂鉱の静電選別につき,特殊の装置を考案して選別し,叉湿式法を始めて行い好成績を得た。金谷秀一博は傾斜ベルト式のものを考案し,黒鉛の選別を工業的規模に迄進めた。本報告はクロム砂鉱及び低品位赤鉄鉱を取り扱ったもので,この試料について実験を行ったのは従来之等の選鉱成績が比較的良く無かったから静電的に試みたのである。前者は砂鉱であるから角の鋭い部分が少なく粉砕したものに比し帯電が一様であるから,理論的にも良く分れる。叉赤鉄鉱の方は粉砕したので,前者の様な好条件は得られないが,石英と赤鉄鉱両者の電気的性質の差異から,分け易いと考えたものである。
著者
佐々木 直文 佐藤 直樹
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.279, 2010

特定の種における複数の環境型を同時に解析することにより、これらのゲノムで共通な仮想的なゲノムの構造を知ることができる。これらのゲノムは、「ゲノムコア」と呼ばれるゲノム間で共通に保存されているシンテニー・ブロックと、HGTによる遺伝子の出入りが確認される、「ゲノムアイランド」領域のモザイク構造になっていることが知られているが、従来の遺伝子の隣接関係に基づく組み合わせ探索の方法では、非常に近縁であるこれらのゲノム間において、ゲノムアイランド領域とゲノムコアのゲノム上での再構成単位を同時に可視化することは難しかった。我々はこれらを可視化することが可能な「位置プロファイル法」を開発した。前回の報告では我々の開発した位置プロファイル法による、シアノバクテリア16種間の解析結果を報告した。本発表では、本手法の近縁ゲノム間の解析への活用事例として、拡張したデータセットによる手法の評価と既存法との比較、およびシアノバクテリア36種での解析と根粒形成菌の近縁種間の解析によって明らかになった、近縁ゲノム間のゲノムの構造的進化とその働きについて報告する。
著者
佐藤 捨三郎
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.1912, no.361, pp.217-241, 1912-03-26 (Released:2018-08-31)
被引用文献数
1

曩ニ内務省東京衛生試驗所ニ奉職中東京市内ノ混砂米及之カ淘洗米ニ就テ試驗セシ結果假令混砂米ト雖トモ水洗宜シキヲ得レハ砂粉ヲ附着スルノ虞ナク從テ衛生上何等障害ナキヲ報告セリ當時精米業者ハ玄米搗精ノ目的ヲ以テ珪酸及其當時ヨリナレル早搗粉(俗ニ荒粉ト云フ)ノ少量ヲ加フルノミニテ他ニ何物ヲモ混セサルモノト信セシガ其後京都府ニ轉任シ當市ニ於ケル精米業者ヲ觀ルニ彼等ノ多クハ搗精ノ目的ヲ以テ使用スル荒粉ハ極メテ少量ナルニ反シ増量若クハ化装用トシテ土粉(俗ニ青本粉ト云フ)又ハ石粉ト稱スル粉末ノ多量ヲ混シ以テ不正ノ利ヲ貪リツ、アルヲ知レリ故ニ當府ニ於テハ昨年市内販賣店ヨリ收去セル混砂米百九十六種ニ就キ試驗ヲ遂ケシ結果灰分ノ量無水物レシテ一プロセント」以上ノモノハ混砂ノ量多キモノト認メ警察犯處罰令ニ據リ相當取締ヲ加フルコト、ナセリ
著者
佐藤 功人 近藤 雄樹 清田 雄策
雑誌
研究報告システム・アーキテクチャ(ARC) (ISSN:21888574)
巻号頁・発行日
vol.2016-ARC-222, no.14, pp.1-7, 2016-09-29

データの保存に用いられる記憶媒体がディスク装置 (HDD) からフラッシュメモリ (SSD) へと移行し,Linux OS におけるストレージ装置のプロトコルスタックも従来の SCSI 規格に加えて SSD に特化した NVMe (Non-Volatile Memory Express) 規格が導入された.NVMe デバイスドライバでは,従来存在したマルチコア CPU で生じるコア間の排他制御競合によるボトルネックが解消されている.本報告では,高性能共有ストレージ装置へのアクセスインターフェースとして NVMe 規格を適用することで,ローカルの SSD と同様にボトルネックが解消することを定量的に示す.また,初期の NVMe デバイスドライバの実装方法では運用上のデメリットが発生するが,運用性を損なわずボトルネックを解消するために後に Linux に導入された,ブロックマルチキューについて述べる.
著者
佐藤 英晶
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学地域連携推進センター紀要 (ISSN:21889791)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-19, 2019-09-30 (Released:2019-12-12)
参考文献数
13

近年,成年後見制度の利用を希望する人々の増加により申立て件数が過去最高を記録している。そうした中で,親族後見による不正状況も増し,第三者後見の選任は増加してきている。そのため第三者後見を担う成年後見人等が不足してきている実態がある。特に中山間地域の郡部・過疎地において,第三者後見を担える専門職の量的確保が課題となっている。そこで国や最高裁判所は親族後見の支援に乗り出し,成年後見人等の選任の親族後見への回帰を試みている。しかし,少子高齢化や過疎化により親族後見が期待できない利用者も多く,中山間地域では親族後見に頼らない成年後見人等の選任を検討せざるを得ない。そのため,中山間地域の第三者後見の在り方を検討した結果,専門職後見を担う人材の不足する中山間地域では,法人として行う法人後見が有効であると結論付けられた。また,法人後見には様々な運営主体があり,中山間地域にあった法人後見の推進が求められるため,法人後見の運営主体やその特徴から類型化したうえで,中山間地域に適した法人後見の在り方を検討した。そこから明らかになったことは,町村社会福祉協議会による法人後見が公益性や継続性で他の法人後見に比して優位であると結論付けられた。しかし,一方で町村社会福祉協議会は現状では小規模であったり,財源的に体制を整備したり,十分な人員の配置が困難となっている。そこで,町村が中核機関や後見実施機関の設置を町村社会福祉協議会が担うことで財源や人員配置の問題を緩和でき,地域の成年後見人等の確保につながると結論付けられた。
著者
佐藤 力郎 佐々木 正剛 阿部 喜充 岡部 陽子
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.46, pp.175-177, 1995

リンゴクビレアブラムシの越冬卵の密度はリンゴの品種間で異なり, ふじで高く, さんさやレッドキングで低かった。調査枝の方位では東側が西側よりも高く, また, 調査枝の高さでは地上1.5~3.0mの位置で高かった。福島県の県北地方の8ほ場から得られた卵の平均密度と平均こみあい度の関係から, 本種の卵が集中分布をすることを明らかにし, その関係を利用した二段抽出法 (第一次抽出単位は樹, 第二次抽出単位は果台) による密度調査法について検討した。
著者
寅屋敷 哲也 杉安 和也 花田 悠磨 佐藤 翔輔 村尾 修
出版者
一般社団法人 地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.243-252, 2019

<p>The authors conducted interview survey to the member of disaster management headquarter and also conducted questionnaire survey to all town officials of the Minamisanriku town government at the time of the Great East Japan Earthquake and Tsunami in 2011, in order to evaluate the impact of business continuity of municipality government in alternative facility after the tsunami. Firstly, it is revealed that the facts and issues in the initial disaster response by them. Secondary, we suggested considerations in two perspectives, "delay in composing member of the disaster management headquarter" and "issues of layout of alternative facility and other disaster response bases", based on the results of the surveys.</p>
著者
大島 栄司 後藤 忠則 佐藤 倫造
出版者
北海道農業試験場
雑誌
北海道農業試驗場彙報 (ISSN:00183415)
巻号頁・発行日
no.83, pp.87-99, 1964-03

当場のトマト圃場のモザイク斑紋,糸状葉あるいはシダ葉状奇形などを生じた株から分離接種試験を行った結果,55例中51例からトマトの病徴に関係なく,サムスンタバコに斑紋と灰白色や褐色の壊疽,N. glutinosaとN. sylvestrisに局所病斑を生じ,菜豆「大手亡」には生じないウイルスが分離された。この外,空知や函館地方から採集されたモザイク病のトマトからも同様のウイルスが分離された。これらはその感染植物から病徴のTMVの特殊な系統群と思われた。上記の系統の一つであって,不明瞭な黄色斑紋を示すトマトから分離され,局所病斑をとおして純化された系統(TMV-L)について普通系統のTMV(TMV-O)と比較研究を行なった。その結果このウイルスは既述の特徴の外にChenopodium amaranticolorやC. muraleにTMV-Oと異なる病状を発生し,トマトにはTMV-Lを分離したトマトと同様の病状の外に葉先がとがり,シダ葉状の奇形を生じた。これはトマトの生育段階の相異が病徴に影響を与えたためと思われる。またタバコ「アンバレマ」「ジャバ」「ホワイト・バーレー」およびツクバネアサガオに局所病斑のみを生じた。キャベツ「サクセッション」および寄居カブには感染せず,TMV-Cと区別された。この外,トウガラシ「札幌大長なんばん」,シロバナヨウシュチョウセンアサガオ,N. glutinosa,N. glauca,タバコ「キサンチ」にはTMV-Oとほぼ同様の症状を発生した。TMV-Lは85℃,10分処理で不活性化し,1,000,000倍希釈でも完全には不活化せず,180日以上室温で活性を保った。また電子顕微鏡で観察した結果,ウイルス粒子は棒状で,長さ280~300mμであった。TMV-LとTMV-O間の交互免疫作用をトマト,N. gylvestris,タバコ「ホワイト・バーレー」およびツクバネアサガオで試験した結果,いずれの場合も保護作用は不完全であったが,TMV-L単独感染の場合よりいずれも軽い病徴を呈した。また,菜豆「大手亡」に両ウイルスを混合接種した結果,TMV-Oによる局所病斑数は対照の15~30%に減少し,TMV-Lによる保護作用は明らかに認められた。トマト葉とサムスンタバコ葉のディスク内のTMV-LとTMV-Oの接種48時間後の増殖を調べたところ,前者ではTMV-Lの増殖がまさり,後者ではTMV-Oがわずかによく増殖した。以上の結果からTMV-Lは特にトマトに親和性のあるTMVの一系統と判定された。
著者
佐藤 真理 / 渥美 みはる
出版者
東京女子大学論集編集委員会
雑誌
Science reports of Tokyo Woman's Christian University (ISSN:03864006)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.1961-1975, 2013-03-29

本報では物質の色を利用した化学実験について報告する.具体的なテーマは以下の通りである.
著者
鬼柳 善明 加美山 隆 古坂 道弘 宇野 彰二 持木 幸一 篠原 武尚 木野 幸一 佐藤 博隆 長谷美 宏幸 甲斐 哲也 塩田 佳徳 岩瀬 謙二 矢代 航 大竹 淑恵
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

パルス中性子源を用いたエネルギー分析型透過イメージング法の高度化と応用分野の拡大を行った。まず、解析コードを改良し、焼き入れ鉄のマルテンサイト相、日本刀や新材料の結晶組織構造情報の分布を得、硬さ分布の非破壊測定法を見いだした。さらに、CT法の開発を行った。水素貯蔵合金への適応可能性を示すとともに、小角散乱イメージング法を開発し、共鳴吸収スペクトルの定量解析を可能とした。磁気イメージング法の定量性の評価と磁性薄膜への応用、さらに、世界初のパルス中性子による位相コントラスト測定を成功させた。また、高計数率2次元検出器やカメラタイプで短時間チャンネル飛行時間測定ができる検出器の開発に成功した。
著者
佐藤 節子
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 = Bulletin of Saitama Women's Junior College (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
no.4, pp.53-79, 1993-03

The purpose of this study was to see how the impressions of dance works change, when works were presented at different orders. Subjects of this experiment were the students of junior college who were not specialists in dance. As stimuli, 10 dance works in the world were selected from videos, 3 terms such as music+movement, music alone, and movement alone were provided, and also 3 kinds of orders were provided. Subjects rated 35 adjectives in 4 scales for each stimuli. Methods used in this study to calculate the data were factor analysis and other statistics. As the results, following inferences were derived. 1.Most works didn't change their impressions by different orders. Causes of changing impressions were considered to be following 4 points, (1)the work had special charateristics, (2)the work was presented at its earlier order, (3)the work was presented under the term of movement alone, (4)the work was influenced by preceded works. 2.When the work was under the terms of previous 4 points, the scores of ratings would vary. Because subjects were not ready to decide the standard points. 3.The first impression theory was not clearly derived in this study. Bcause it may have been experienced, but was not a strong influence to calculate in a figure.
著者
佐藤 暁子
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.39, no.154, pp.14-18, 2019

<p> マイクロ・ナノスケールの研究で使われる材料やその反応などは,肉眼で見ることが難しい.これらを伝える手段として顕微鏡写真や化学記号等があるが,それだけで他者に理解して貰うには限度がある.そこで欠かせないのがイラストやCGなどのビジュアルである.筆者は微細加工が得意な科学研究室に所属するサイエンスビジュアライザーであり,科学研究を可視化するということを生業としている.ここでは筆者が描いてきたグラフィックデザインの一部を紹介する. また科学先端機器を使用して制作したアート作品「マイクロサイズの心臓彫刻」「原子間力顕微鏡で作成した極小アニメーション」,バイオ素材を使った「細胞の雪が降る脳型スノードーム」を紹介する.マイクロ・ナノスケールだからこそできる表現や, このサイズだからこそ感じられる面白さを,作品を通してお伝えしたい.</p>