著者
佐藤 悌介 高木 直温
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.35, no.409, pp.74-80, 1969-02-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
10
被引用文献数
1

Recently, high energy rate forging has been developed.In a high speed stamp forging, the indentation velocity reaches to the range of several decades or 100m/s.High speed indentation involves numerous interesting problems from the view points of plasticity, metal physics and metallurgy. The high speed indentation for mild steel test piece has been investigated using cylindroconical punches with several cone angles.High speed was obtained by firing the gun powder.This paper deals with the comparisons on the velocity, resistance and microstructure in both cases of dynamic and static indentations. The results obtained are as follows.1) High speed indentation gets deeper depth than that of static one.2) The zone of the microstructure deformed by the high speed indentation is smaller than obtained in the static case.3) Mechanical twins are observed in the case of high speed indentation.4) The coefficient of friction in the high speed indentation seems to be smaller than that of static one.
著者
佐藤 田實
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.211-215, 2002-05-20
参考文献数
18
被引用文献数
2 1

治療に際し処方の効きが鈍いとき,少量の附子を加えると効果を著しく高めた。これは附子と薬との相乗効果の結果と思った。その解明のため自験例と古典の記載を分析し考察を加えた。第1例は22歳女性の紅斑性狼瘡で小柴胡湯合当帰芍薬散に附子1gを追加し6週間で紅斑が消えた。第2例は25歳女性のニキビで当帰芍薬散+補中益気湯に附子末1gを追加して8週間でニキビが治った。第3例は44歳男性で慢性微熱に補中益気湯に附子末2gを加えて6週間で治癒した。附子はどんな症状に効果的なのか。3症例には冷えは認めずむしろ熱のある例も含まれた。また症状はまちまちで一定の傾向がなかった。そこで症例を増せば大凡の傾向が出るものか,古典の附子加味の例を集め分析した。すると症状は陰陽虚実,気血水で見ても,自験例と同様に,様々であった。この結果を説明するに,多様な症状に応じ附子に各の効能を想定すると,多数の効能が必要となりそれは不自然である。そこで附子は,分量が少なくそれ目体の効果は少ないが,組む相手薬の効能を高めると仮定すると,説明し易いことを示した。以上の議論を集約し,附子の働きには薬への感受性を高める間接効果即ち相乗効果と,四逆湯のような熱薬としての直接効果との,2通りの様式があることを述べた。最後に附子加味の臨床に有用な事柄を古典をもとに纏めた。
著者
菊地 敬夫 犬井 正男 佐藤 真知子 吉村 作治 矢澤 健
出版者
東日本国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題の対象となったアムドゥアト書は、エジプト・アラブ共和国、王家の谷にあるアメンヘテプ3世王墓の埋葬室の壁面を飾る葬祭文書である。このアムドゥアト書をありのままに示す高精細デジタル画像の作成のための研究を重ね、壁面ごとに高精細デジタル画像としてビューアで表示し、詳細な観察が可能となった。このような画像を利用して、アムドゥアト書の壁面への筆写の手順について解明した。さらに、アメンヘテプ3世王墓のアムドゥアト書の翻字と邦訳を、デジタル画像を参照しつつ、古代エジプト語の章句の構成ルールを踏まえておこなった。同王墓のアムドゥアト書を底本とする翻字と翻訳は、世界初となるものである。
著者
長谷川 勉 坂根 茂幸 佐藤 知正
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.112-121, 1991-02-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
31
被引用文献数
9
著者
佐藤 晃矢 岡 瑞起 橋本 康弘 加藤 和彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.667-674, 2015-09-01 (Released:2015-08-27)
参考文献数
19

Social Tagging System (STS) which is one of the content management techniques is widely adopted in the online content sharing service. Using STS, users can give any strings (tags) to contents as annotations. It is important to know the usage of tag statistics for accomplishing an effective database design and the information navigation. The frequency of tag usage as well as their dynamics are similar to the ones found in the natural language. It is possible to reproduce the branching process of the tag dynamics using a classical model called Yule-Simon process. Another characteristic aspect of tags is the tag co-occurrence generated from the simultaneous use of tags. Using the tag co-occurrence, STS is able to reconstitute the hierarchy of tags, and recommend the tag which is probably used next. However, Yule-Simon process does not consider the tag co-occurrence and thus how the tag co-occurrence is generated from the model like Yule-Simon has not been addressed yet. In this paper, we propose to expand the Yule-Simon process to model the tag co-occurrence. From the point of view of network hierarchy, we confirm the similarity in the structure of the tag co-occurrence with the empirical data obtained from a social network service called ‘RoomClip’. The present result suggested that this simple model like extended Yule-Simon process generates the tag co-occurrence feature.
著者
佐藤 範和 竹内 伸太郎 梶島 岳夫 稲垣 昌英 堀之内 成明
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:18848346)
巻号頁・発行日
vol.79, no.803, pp.1219-1231, 2013 (Released:2013-07-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

A new discretization scheme of a Cartesian grid method for flow with heat transfer is proposed. The energy transport equation is discretized directly even in the boundary cells involving either the Dirichlet (isothermal) or the Neumann (iso-heat-flux/adiabatic) boundary conditions in order to ensure the energy conservation in those cells. The basic idea of this discretization is the same as the discretization scheme which is previously proposed by the present authors for boundary forcing in incompressible flow simulations. Moreover, the temperature gradients in both the normal and tangential directions at boundaries are required in the present method for representing the Neumann boundary condition on the Cartesian grids which do not necessarily coincide with the body geometries. The tangential components of the temperature gradients at boundaries are calculated by the extrapolations from the surrounding temperature field. Accuracy evaluations are conducted in a convective heat transfer problem in a flow between concentric cylindrical walls under the several different types of thermal boundary conditions applied at the inner and outer walls. It is confirmed that the present method significantly improves the accuracy orders for the temperature as well as the error magnitudes under both types of thermal boundary conditions. In particular, because the temperature gradients are correctly considered at the boundary cells where the Neumann boundary conditions are enforced, the same level of accuracy order is also maintained even in cases of non-uniformly distributed temperature at those boundaries.
著者
佐藤 修伊 馬場 重司
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.70-77, 1965-08-15 (Released:2011-08-11)
参考文献数
9

Fluctuation of sensitizing effects of 5, 5'-diphenyl-3, 3', 9-triethyl oxacarbocyanine bromide on silver chloride emulsion was studied, it is owing to gelatins presented in emulsions.Some of gelatins remarkably reduce sensitizing effect of the dye, but the others slightly or not.It was confirmed that reducing of dye sensitization is due to inhibiting of the dye adsorption on AgCl by gelatin impurity, which is soluble in methanol.
著者
佐藤 正明
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

翻訳論、メディア論、精神分析を理論的に結びつけることを目指した本年度の研究では、フリードリヒ・キットラーのテーゼ「文字が保存するものは、ただ文字のみなのであり、それ以上でもそれ以下でもない」(『グラモフォン・フィルム・タイプライター』)に注目し、「翻訳が保存するものは、オリジナルではなく、ただ翻訳のみである」という仮説を立てることから出発した。メディア論の観点に立てば、文字という物質が記録しているのは、その背後に広がるアイディアの世界ではなく表面の文字だけであり、読み手がそこから読み取る意味と厳しく峻別されなければならない。同様に、「翻訳」と呼ばれる文字列が記録しているのは「翻訳されたもの」だけであり、その媒体の中に「翻訳されるべきもの」であったオリジナルは含まれていない。原文と翻訳の「等価性」や「誤訳」の問題は翻訳論で常に焦点を当てられてきたが、そこでは二つのテクストの連続性が前提され、かつ要求されている。これに非連続性、恣意性を対置させることで、翻訳論は精神分析的なダイナミズムへの広がり獲得する。原文の刺激に由来しつつもそこから断絶されて別の言語体系に現れた「翻訳」は、その国語に運動をもたらし、話者を新たな連想の連鎖に置くことができる。このとき翻訳は、原文の代理としての「翻訳されたもの」ではなく、独自の(シニフィアンの)論理に従って振舞う(話者/主体を)「翻訳するもの」となる。フロイトの用語において「翻訳」は「解釈」の意味で使用されることがあるが、彼が「翻訳/解釈」によって目指していたのは真理としての原文の正しい再構成ではなく、翻訳の連鎖としての連想が先に進むことだけである。ラカンが日本語の特徴として名指した「永遠の翻訳」とは、漢字というフェティシズム化された対象のまわりで「翻訳するもの」が循環してしまい、機能不全に陥った状態を指すといえる。
著者
佐藤 寛 高橋 史 松尾 雅 境泉 洋 嶋田 洋徳 陳峻 〓 5貝谷 久宣 坂野 雄二
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.15-30, 2006-03-31

本研究では、問題解決能力を測定する尺度であるSocial Problem-Solving Inventory-Revised(SPSI-R)日本語版を作成し、信頼性と妥当性の検討を行った。一般対象者(大学生863名、平均年齢20.6±2.8歳:成人210名、平均年齢43.4±14.1歳)のデータについて確認的因子分析を行った結果、SPSI-R日本語版は原版と同様に「ポジティブな問題志向」「ネガティブな問題志向」「合理的問題解決」「衝動的/不注意型問題解決」「回避型問題解決」の5因子構造であることが示された。また、SPSI-R日本語版には十分な内的整合性と併存的妥当性、および中程度の再検査安定性が認められた。さらに、臨床対象者(46名、平均年齢35.1±9.4歳)は一般対象者に比べてポジティブな問題志向が低く、ネガティブな問題志向が高く、全般的な問題解決能力が低い傾向にあることが示唆された。
著者
佐藤 千登勢
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2002

制度:新 ; 文部省報告番号:甲1675号 ; 学位の種類:博士(文学) ; 授与年月日:2002/9/26 ; 早大学位記番号:新3426
著者
佐藤文隆 小玉英雄著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
2000
著者
佐藤 秀美 畑江 恵子 島田 淳子
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.904-909, 1996-08-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
6
被引用文献数
1

食パンを赤外線ヒータで加熱した時の内部の水分分布が経時的にどのように変化するかを,特にクラムに着目し,調べるとともに,この水分分布の変化に及ぼすヒータの放射波長特性の違いの影響を検討した.その結果,以下のことが明らかになった.(1) 上下2層に分けて測定したクラムの水分含量はともに,加熱直後に一旦低下し最低値をとった後,加熱前の水分含量よりも高くなった.この加熱過程において,上層の方が下層よりも水分含量は早く,しかも大きく変化した.(2) ヒータの放射波長特性は食パン内部の水分分布に影響を及ぼした.長波長領域の赤外線を放射するヒータで加熱した場合ほど,食パンの部位により,水分含量は大きく異なった.
著者
関 一誠 佐藤 健 宮崎 正己
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

本年度は携帯型GPSレシ-バを使用して、携帯電話による補正位置情報サービスによる補正された位置情報を取得した。この取得された位置情報を基にSISという地図情報システム(Geographic Information System)にその位置データを基にした移動軌跡図を描いた。また、同時に生体情報(心拍数、呼吸数、節電図)も携帯型データレコーダによって取得した。位置情報は携帯電話を利用しているため電波を受信できない状況(例えば地下など)も生じてくるが、精度の高い位置データの取得が可能であった。このことにより、二次元的及び三次元的な人の移動距離の実測が可能となった。また、同時に取得した生体情報は人の移動距離の生体の状況を説明できるものとして有用なことが示された。今後は、位置情報のデータ・生体情報をオンライン化することや位置情報の補正サービスを受けた際のデータの補間法などがいくつかの点での問題が残された。