著者
佐藤 和人 間所 洋和 門脇 さくら
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.363, pp.207-212, 2008-12-11

本論文では,心理的ストレスレベルに起因する表情の覚醒度合いとその時間的遷移が作り出す時系列パターンを表情表出リズムと定義し,顔の静的多様性と動的多様性に着目した個人固有な表情空間チャートを利用して,人間が創り出す表情表出リズムの可視化する手法を提案する.本手法は,SOM(Self-Organizing Maps)とFuzzy ART(Adaptive Resonance Theory)の2種類の教師なしニューラルネットワークをハイブリッド化して得られる表情の覚醒度から表情空間チャートを生成し,更にFuzzy ARTMAPで学習することにより表情空間をモデル化するためのコードブックを作成し,HMM(Hidden Markov Model)を用いて表情の時系列パターンの変化から表情表出リズムを抽出する.18歳から22歳までの男子学生5名と女子学生5名の計10名を対象とした評価実験では,HMMが推定した状態遷移系列は表情表出に伴う表情変化の範囲を適切に捉えており,表情表出プロセスにおける中間表情の覚醒パターンを抽出する際にHMMの状態数を用いて制御可能であることを確認した.
著者
反町 晋康 佐藤 格夫 澤口 正俊 小司 利昭 森田 修己
出版者
Japan Prosthodontic Society
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.112-116, 1997-02-01
被引用文献数
12 3

In order to clarify the reliability of measurement accuracy of the SDM apparatus, thickness of 9 palatine mucosal regions of 2 normo-dentulous subjects was determined and its correlation with the measured values for the same regions by puncturing was examined. Furthermore, thickness measurement was made of 10 palatine mucosal regions of 25 males and 11 females. The results were as follows:<BR>1. Intra-individual change in the measured value tended to be smaller by SDM method than by puncturing.<BR>2. A high correlation was noted between the measured values of palatine mucosal thickness diameter by puncturing and SDM method.<BR>3. As for the palatine mucosal thickness by SDM method:<BR>1) Palatine median region and retropalatine lateral region showed the smallest and the greatest thicknesses, respectively.<BR>2) Males tended to have greater thickness in all regions that were measured than females.
著者
坂江 千寿子 秋庭 由佳 上泉 和子 佐藤 真由美 藤本 真記子 福井 幸子 木村 恵美子 角濱 春美 小山 敦代 杉若 裕子
出版者
青森県立保健大学
雑誌
青森県立保健大学雑誌 (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.341-348, 2005-12-28

看護師がイノベーションと認識し、かつ、研究的根拠が明白な看護技術の採用程度とその看護師が所属する看護部の組織的要因との関連性について探求することを目的に、病床数規模別に無作為抽出した看護部責任者141名、及び、各病院10名のスタッフナース計1410名を対象に調査した。スタッフには根拠のあるイノベーティブ看護技術22項目について、E.M.Rogersの普及決定過程における段階モデルを用い質問し採用度を算出した。責任者には、個人的特性の他、雇用状況、研修費用、病院の管理運営会議への参加、研修機会、情報収集の手段、地域交流、専門看護師の勤務形態等、24項目の組織特性を質問し、返送された127部(90.1%)中、有効回答124部、スタッフナースの有効回答886部を分析対象とした。その結果、イノベーティブ看護技術の採用度と看護部の組織特性の関連では、「専門看護師や認定看護師の配置」*、「病院機能評価をうけている」*、「教育・研究機関の併設」**、「院内教育プログラムやセミナーの公開」**、「院内情報ネットワークの整備」*、「文献検索手段としてのインターネットの利用」*、「院外研修の伝達共有の場」**の質問項目で、有意な関連が認められた。さらに、「看護部の意志決定を委員会に委譲することがある」*、「専門性の高い看護師の勤務形態の工夫」***という回答は、組織特性であると同時に、その組織特性を形成する責任者個人の特性としても解釈でき、改めて、看護部責任者の姿勢の重要性が明らかになった。*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001
著者
今城 周造 佐藤 俊彦
出版者
東北文化学園大学
雑誌
保健福祉学研究 (ISSN:13484567)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-11, 2004-03-31

本研究の目的は喫煙行動の規定因の検討であった。計画的行動の理論によれば行動意図は、行動への態度や、主観的規範、統制認知の影響を受ける。本研究では、これらの変数を測定する質問紙調査を行った。対象者は大学生159人(男75、女84)であった。その結果、喫煙への態度には喫煙者と非喫煙者の間に差はなく、両者とも喫煙をむしろ否定的に捉えていた。一方、喫煙者は非喫煙者よりも、重要他者から喫煙を是認されていると感じていた。また喫煙者は喫煙を容易なことと認知するが、非喫煙者はむしろ困難と認知していた。階層的重回帰分析の結果、行動意図と統制認知の間には強い正の相関があった。態度と主観的規範はいずれも行動意図と正の相関を示すが、その関係は弱い。これらの結果は、計画的行動の理論が、喫煙行動の理解と予測に有効な道具となりうることを示す。また喫煙・禁煙に伴う困難さが、分煙・防煙の成否を左右する可能性が示唆された。
著者
風間 健太郎 佐藤 雅彦
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.30-32, 2008-05-01 (Released:2008-05-21)
参考文献数
9
被引用文献数
1
著者
宇都 浩三 風早 康平 斎藤 元治 伊藤 順一 高田 亮 川辺 禎久 星住 英夫 山元 孝広 宮城 磯治 東宮 昭彦 佐藤 久夫 濱崎 聡志 篠原 宏志
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.110, no.2, pp.257-270, 2001
被引用文献数
7 13

To understand the eruptive mechanism of the 2000 Miyakejima volcanic activity, we conducted intensive geological, petrographic, and mineralogical studies on the pyroclastics of the August 18 eruption. Volcanic ashes, which were rich in accretionary lapilli, covered most of the islands. Cauliflower-shaped bombs and lapilli were ejected along with accidental lava blocks. Black-colored angular scoriaceous particles with abundant vesicles 10 -100 μm in diameter are found among ashes, comprising about 40 wt. % of total constituents. These bombs, lapilli, and black ashes have identical bulk chemical compositions and constituent mineral compositions, suggesting a common origin. Existence of oxidized ashes and accretionary lapilli attached to a large flattened bomb and chemicallyreacted anhydrite particles trapped in the voids of bombs suggest that bombs were still hot and ductile when they were emplaced on the ground. We, therefore, conclude that the August 18 eruption was a phreatomagmatic eruption and cauliflower-shaped bombs and black ashes were essential magmatic materials. Significant SO<SUB>2</SUB> emissions from the volcano after August 18 also suggest convective upwelling of magmas to a shallower level beneath the volcanic edifice. We propose a magma-ascending model in which vesiculating magmas continuously ascend through the wall of subsided piston-like blocks.
著者
桑野 玲子 佐藤 真理
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.673-677, 2009 (Released:2009-08-05)
参考文献数
8

近年都市部で頻発している道路陥没は, 多くの場合老朽埋設管の破損部等から土砂が流出することに起因し, 社会的損失が大きいにもかかわらず, 対症療法的な対策が中心となっているのが現状である.また, 道路や住宅造成地等で起こる比較的大規模な陥没にははっきりした原因が特定できない場合もあり, 埋設構造物周辺の埋戻し不良や地下の水みちに沿った土砂流出等が長年にわたって地盤内ゆるみを助長し陥没に至ったと推定される.舗装下の地表近傍で顕著な空洞が存在するような陥没寸前の状態においては, 現状のレーダー探査技術により比較的高い確度で探知可能であるが, 空洞が深層部にある場合, 空洞・ゆるみの境界が不明瞭な場合, 輻輳した地下埋設物と空洞・ゆるみ部が渾然としている場合などは, 探知技術の限界により問題箇所の検出が困難である.本研究では, 地盤陥没を未然に防止するための探知手法を提案するために, 地盤内空洞・ゆるみの形成過程を明らかにし空洞・ゆるみのパターンを類型化すること, さらに陥没に至る“危険な”ゆるみを抽出することを目指している.まだ本取組みは継続中であるがその概要を紹介する.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
佐藤 悟
出版者
実践女子大学
雑誌
實踐國文學 (ISSN:03899756)
巻号頁・発行日
vol.73, 2008-03
著者
梶原 誠司 佐藤 康夫
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.3_71-3_77, 2008-01-01 (Released:2011-03-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1

半導体製造プロセスの微細化やSoC(System-on-a-Chip)の高速化に伴い,遅延故障のテストの重要性が高まっている.論理回路の遅延故障のテストには,高精度な測定を可能にするDFT(Design for Testability)やテストパターン印加の仕組み,フォールスパスを考慮し故障の伝搬経路長を考慮したATPG(Automatic Test Pattern Generation:自動テストパターン生成),SoCのテストでは,高速クロック生成,複数クロックドメインへの対応等の総合的アプローチが必要である.本論文では,基本となる遅延故障のテスト手法を解説する.