著者
戸倉 征雄
出版者
The Japanese Society of Printing Science and Technology
雑誌
日本印刷学会誌 (ISSN:09143319)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.216-221, 1996-07-31 (Released:2010-09-27)
参考文献数
3

Computer-To-Plate imaging has given the impact on the graphic arts market in terms of saving an intermediate film step and transferring computer data to the remote output device easily through the communication line. Many Computer-To-Plate imaging devises were exhibited at DRUPA '95 held in Germany and are expected to be widely used this year. This paper describes the background of developing imagesetters at Dainippon Screen first and the various exposing methods are explained precisely from the viewpoint of the optical system. Also some consideration is given for the CTP imagesetter to become more popular in the future.
著者
齊藤 匠 土居 健次朗 河原 常郎 大森 茂樹 倉林 準 門馬 博 八並 光信
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1133, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】神経モビライゼーション(以下NM)とは末梢神経系の感受性,伸張性,運動性を改善する手技であり,その目的には疼痛やしびれの改善,二次的障害の予防がある。NMによって神経伝導速度低下との関係性が示されている。しかし,理学療法分野で臨床的指標となる,筋力や可動性について十分な検証がなされていない。本研究は橈骨神経NMの手関節背屈筋力と手関節掌屈角度に対しての効果を検証することを目的とした。【方法】対象は,健常成人18人(男性15人女性3人:25.8±3.9歳)とした。測定装置は,徒手筋力測定器IsoforceGT-310(OG技研),ストップウォッチ(CASIO HS-70W)とした。NMの対象は利き手側の橈骨神経とした。手法はMaitlandConceptのgrade4の位置から,ULTT2bを選択した。神経の伸張は頸部の側屈を行って確認し,10秒間の伸張位を保持した。NM施行前後に筋の伸長度,筋出力を測定した。筋の伸長度は日本整形外科学会および日本リハビリテーション医学会が制定した関節可動域測定法を参考に,手関節掌屈の角度を測定した。筋出力は手関節背屈筋群の等尺性収縮にて計測した。測定肢位は,椅子座位となり,机の上に前腕を置き,肘関節屈曲90°,肩関節内外旋および,前腕中間位とし,手関節中間位,手指屈曲位とした。解析は可動域と筋力それぞれのNM前群とNM後群の差を検証した。さらに,手関節掌屈の可動域の値の変化をもとに,母集団をA,Bの2群に分け検証した。A群は手関節掌屈可動域の変化量が平均値以上のものとし,平均値以下のものをB群とした。統計処理は対応のある一元配置分散分析とし,有意水準は5%未満とした。【論理的配慮,説明と同意】所属施設における倫理委員会の許可を得た。対象には,ヘルシンキ宣言をもとに,保護・権利の優先,参加・中止の自由,研究内容,身体への影響などを口頭および文書にて説明し同意が得られた者のみを対象に計測を行った。【結果】手関節掌屈の可動域の平均は,NM前は70.9±8.1度,NM後は76.3±7.6度と増加し有意差を認めた(p<0.05)。筋出力の平均は,NM前は1.5±0.3N/kg,NM後は1.7±0.4N/kgと増加したが,有意差は認めなかった。NM前後の手関節掌屈の可動域変化量は,5.4±2.5度であり,筋出力変化量は0.2±0.3N/kgであった。NM後の可動域と筋出力の変化は弱い相関が認められた(r=0.5)。手関節掌屈可動域の変化量は平均5.4度であり,A群7名,B群11名であった。NM前後の筋出力変化量はA群:21.6±19.5Nkg,B群:6.5±23.3N/kgであり,AB間に有意差を認めた(p<0.05)。【考察】NMを行う事で,神経線維の緊張が緩み,神経の伝導速度は低下することが言われている。その際に,神経のみならず周辺組織の緊張が緩むことで全体として可動域の向上がみられたと考えられた。筋出力はNM前後で統計学的有意差は得られなかったが,ほぼ全対象でNM後の増加を確認した。また,A群はB群と比較し筋出力の変化量が大きくなった。A群はNM後の反応が大きかったことから,運動の阻害要素に神経線維が貢献する割合が大きかったと考えた。可動域がNMに対して反応を示す場合は,適度なNMにより筋出力を促す可能性が示唆された。【理学療法学研究としての意義】本研究よりNMは可動域・筋力に対し有効な結果をもたらすことが示唆された。しかしながら,適切な伸長の強度,持続時間,頻度など検討すべき項目は残存している。近年,超音波診断装置の普及が目覚ましい。これらの計測装置をNMと併用することで,より客観的かつ効果的な治療の提供につながるものと考えられる。
著者
呉 俊剛 黒倉 寿 平野 禮次郎
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.749-754, 1990-05-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
8
被引用文献数
3 6

Crossbreeding between Pseudocentrotus depressus egg and cryopreserved Anthocidaris cras-sispina sperm were performed, in order to obtain several information concerning the influence of maturation of egg and sperm donors on the morphological appearance of parental characters in hybrids. Hybrid larvae were reared up to metamorphosis at 20°C, and Chaetoceros gracilis was used as the food. Skeletal structure of hybrid larvae exhibited intermediate characters, such as incomplete compound basket body structure, structural differences in postoral rod, postero dorsal rod and posterior transverse rod. Utilization of cryopreserved sperm in the experiment, permitted the use of sperm collected during the breeding season of the paternal species. This in turn is thought to have enhanced the probability of producing intermediate characters in the hybrid larva.
著者
倉嶋 利雄 薄 知規 田中 郁昭 佐藤 昌志
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.397-400, 1997 (Released:2010-06-04)
参考文献数
12

構造物の安全性・信頼性の評価を行う上で、構造物自体の損傷の程度を的確に捉えることは重要である。従来実施されている構造物の損傷の発生・進展の程度を調べるための評価手段は、歪みゲージなどの電気的なセンサを用いた方法であり、構造物の変状を連続的に調査するために多くのセンサを用いらなければならないだけでなく、センサ毎に電力・信号ケーブルを必要とするなど設置および維持管理上問題点が多かった。本論では、これらの問題点を解消するための手段として期待されている、光ファイバ歪み・損失統合型OTDRを用いた構造物の変状計測手法について検討を行った。モデル実験として、コンクリート単純梁の曲げ試験を行い、コンクリート構造物の弾性変形限界約100μmの歪みを光ファイバを用いて測定可能であることを実験的に確認し、本手法が構造物の歪み分布を測定する手段として有効であることを明らかにした。
著者
倉島 郁 阿部 一好 伊藤 幸介
出版者
新潟県森林研究所
雑誌
新潟県森林研究所研究報告 = Bulletin of Niigata Prefectural Forest Research Institute (ISSN:13438999)
巻号頁・発行日
no.59, pp.31-36, 2019-03

広葉樹20樹種のオガ粉を用いてナメコ菌床栽培試験を行い単独で使用した場合の栽培適性を明らかにした。収量の多少により4グループに分類した。ハクウンボク,アオダモ,キハダ,ブナ,カラスザンショウ,アカイタヤで収量が最も多く,次いでミズキ,オニグルミ,クヌギのグループで収量が多かった。最も収量が少なかったのは,ケヤキ,クリのグループだった。栽培日数の長短により4グループに分類した。最下位グループのクリ,ケヤキで栽培日数が長く栽培に不適だった。
著者
倉重 恵子 曽我 俊博 横山 和仁
出版者
一般財団法人 日本健康開発財団
雑誌
日本健康開発雑誌 (ISSN:2432602X)
巻号頁・発行日
pp.202142G04, (Released:2020-11-24)
参考文献数
39

背景・目的 集中力は、知的労働生産性や運動パフォーマンスに深く関与すると言われている。“集中”とは「一つの事柄に“注意”を向けて物事に取り組むこと」である。近年、カシスポリフェノールによる脳血流改善効果が、ヒト大脳動脈血管を用いたex vivo試験で報告されている。本研究では、カシスポリフェノール摂取による認知機能(注意・集中力)への影響を検証することを目的とした。方法 健康成人女性7名を対象とし、カシスポリフェノール(アントシアニン50mg含有)の8日間連続摂取による認知機能(注意・集中力)への影響について、同一被験者内比較単群介入試験により検証した。聴覚オドボール課題中の脳波および心電図を客観的指標として測定した。対象の体調面を視覚的評価スケール(VAS)で、精神面を気分プロフィール検査(POMS)で主観的に評価した。得られた値の平均をpaired-t検定で比較した。結果 カシスポリフェノール摂取により、課題中のP300潜時が有意に短縮された一方、振幅に変化はなかった。Fzθ波の平均パワー積分比率は有意に増加し、心拍変動周波数成分のパワー比LF/HFは有意に減少した。VASの「頭の覚醒(集中度)」上昇、POMSの「緊張~不安」減少など自覚においても有意差が得られた。考察 カシスポリフェノールの連続摂取(8日間)により、認知機能(注意・集中力)が高まる可能性が示唆された。
著者
高倉 耕一
出版者
社団法人 大阪生活衛生協会
雑誌
生活衛生 (ISSN:05824176)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.145-152, 2009

Recently, there have been fears that an influenza pandemic is approaching in the near future and the importance of preventing infection has often been discussed. The possibility of controlling the evolution of virulence has however received less attention. In the present paper, I first introduce the evolutionary ecology of infectious disease virulence based on the existing theoretical work and then explain three possible selection pressures that favor very serious virulence and suggest promising methods to reduce the effect of each. Most of these methods are consistent with methods to prevent the spread of infection, while one also emphasizes the importance of international cooperation in the elimination of poverty and conflict. I suggest thus that evolutionary ecological thinking has the potential to provide a new point of view in the control of infectious diseases.
著者
白石 聖稀 李 根浩 豊田 彬敏 米倉 裕貴 野口 尚人
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.16-00471, (Released:2017-04-14)
参考文献数
10

This paper addresses the mechanical issue of a novel wheel design capable of step climbing toward more convenient utilization of assist vehicles such as wheelchairs and walkers. Despite the promotion of barrier-free environments, uneven floors with dips and depressions, thresholds, and steps have still been encountered in our daily routines. To overcome these difficulties, a step-climbing mechanism and its device are developed, allowing wheeled robots to ascend a step where its height is higher than the radius of the wheel. By applying the proposed step-climbing device into the robot, it enables potential users to minimize a physical burden during step climbing. This helps the users live independently and maintain their daily routines, not requiring caregivers and/or medical staff. What is the most important aspect from the practical point of view is how to realize the mechanism without additional wheels and linear guides. This paper describes the mechanical design by controlling axial translation in detail. By using a robotic wheelchair equipped with the proposed device, extensive evaluations are tested and analyzed.
著者
小倉 幸雄 井上 芳光 近藤 徳彦
出版者
大阪国際大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

高温下運動時における摂取水分の温度と量が体温・循環調節反応に及ぼす影響を,(1)摂取水温の相違,(2)夏季スポーツ活動時の飲水量と飲みやすさ,(3)摂取水温の相違と飲水量,から検討した.その結果,摂取水温の相違は,飲水量が等しい場合には低水温ほど運動の早期から物理的な冷却効果により直腸温を抑制し,自由飲水の場合には低水温の冷却効果と飲水量の調節による影響が推察された。さらに,実際のフィールド運動時においても 5℃水温では物理的冷却効果による体温上昇の抑制,発汗量の抑制,脱水率の軽減を導くことが窺え,5℃程度の水分補給が生体負担度を軽減し,ひいては熱中症予防に有効であることが示唆された.