著者
三友 信夫 松倉 洋史 松岡 猛 Nobuo MITOMO Hiroshi MATSUKURA Takeshi MATSUOKA 運輸省船舶技術研究所システム技術部 運輸省船舶技術研究所システム技術部 運輸省船舶技術研究所システム技術部
出版者
運輸省船舶技術研究所
雑誌
船舶技術研究所報告 (ISSN:0495775X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.77-141, 2000

For large and complex systems, full and enough investigation is required not to damage the public or operators, before design, construction and operation. Especially chemical plant, nuclear power plant and ships etc. must not cause any large accidents because of the safety of the public or lots of people working there. So, the new assessment, PSA (Probabilistic Safety Assessment), becomes popular in addition to deterministic safety assessment for these complex systems. In this paper, as an example of an application of PSA for the marine field, the event tree analysis method was applied to the Titanic accident. Factors which related to the Titanic accident were all selected under the those day's surrounding condition. The occurrence probabilities of the factors have been estimated from various data. The probability that the Titanic encounters the sever accidents, and number of fatality have been calculated. This report has shown the detailed procedure of event tree analysis for a marine accident. It has also shown the effectiveness of event tree analysis for the analysis of accident causes and for the improvement of the safety for various large complex systems.
著者
山本 光璋 前田 敏博 小倉 久直 井上 昌次郎 佐藤 俊輔 武者 利光
出版者
東北大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1992

本総合研究では、まず班員全員により、生体1/fゆらぎ現象についてレビューを行い、続いて代表者を中心として、ネコの心拍リズムの長時間計測と解析、さらには、脳単一ニューロン活動の計測と解析を行い、その結果について討論してきた。1.これまでに知られているあらゆる生体信号における1/fゆらぎ現象のサーベイをまず行った。細胞レベルでは、下等動物の神経系における自発発射や軸索中のインパルス伝導、ネコの脳単一ニュロン活動のレム睡眠時における1/fゆらぎ、器官のレベルでは、最も典型的な心拍リズム、血圧、呼吸リズム、瞳孔径及び焦点調節、自律神経活動、α波の周波数ゆらぎ、さらに個体レベルでは、身体動揺やヒトの手による拍子とりリズム、これら広範囲にわたる生体現象に1/fゆらぎ現象がみられることを再確認した。周波数範囲は現象により異なるが、10^<-5>から10Hzの帯域に及ぶ。2.これらの生体1/fゆらぎ現象における最も重要な関心事は、その低周波限界である。ヒトの心拍リズムでは、10^<-1>Hz以下10^<-4>から10^<-5>Hzまで1/fゆらぎがみられるこいうことが経験的に知られてきた。10^<-5>Hzとは約一日のタイムスケールに相当する。本研究では、ネコを用いた長時間心拍記録実験が中心的に行われた。3.ネコの心臓に直接電極を取り付け、連続4日間にわたる計測を異なる条件下で3回成功させた。その結果、10^<-4>Hzまで大枠としては、1/fスペクトル特性を示すことが確認された。また、連続6日間(144時間)にわたって行った記録実験の結果では、10^<-5>〜10^<-4>Hzの帯域に於いて、スペクトルは平坦化する傾向を見せた。スペクトルの低域での平坦化傾向は、ネコが有限の大きさのケージ内で、外界と遮断されたことにより行動が抑制され、心拍リズムの超低周波成分が減弱したものと推測された。ネコの脳単一ニューロン活動については、レム睡眠時における1/fゆらぎがエピソードを越えて一貫したものであることが示され、これがホップフィールド型の相互結合型ニューラルネットワークモデルのダイナミクスとして説明することが示された。また、確率過程として見たときの1/fゆらぎ現象の新しい解釈が与えられ、今後の数理的な研究の基礎固めができた。
著者
佐藤 恒久 倉田 まゆ子 石田 尚志 江橋 博 寺尾 保
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.183-193, 1985-06-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
15

長距離レースを想定した速度で, 全力走トレーニングを17日間連日実施した1名と, 運動強度: 2/3VO2max (150m/min, 勾配+3度) のトレッドミル20分走を10年間連日実施した1名の, 健康な男性非鍛練者の経時的心電図を解析した.その結果前者では, 運動開始後21日目には, 心室内変行伝導を伴った上室性期外収縮が頻発した.23日目には, 上室性期外収縮とともに, 洞性不整脈もみられた.44日目には, 洞性徐脈と心室内変行伝導を伴った上室性二段脈, 213日目でも, 上室性二段脈が持続した.一方後者では, 運動開始5年後初めて問入性心室性期外収縮が出現し, 9年後には心室性期外収縮の頻発を認めたが, 10年目には心室性期外収縮の散発をみるに過ぎなかった.すなわち, 過激な運動では, 短期間の運動でも長期にわたって病的不整脈が観察されたのに対し, 適度な運動では, 長期にわたる負荷でも治療を要する不整脈は全くみられなかった.

1 0 0 0 OA 閥族の解剖

著者
神長倉真民 著
出版者
四方社
巻号頁・発行日
1917
著者
鹿倉 潤二 井上 勝夫 天川 恭一 大川 周一郎 大川 平一郎
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.23, no.53, pp.171-176, 2017 (Released:2017-02-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

The car tire and the rubber ball are standard impact sources to measuring floor impact sound. Both impact sources have same impact time, but different frequency characteristics. Purpose of this paper is to examine the correlation of two impact sources by comparing with frequencies in each floor impact sounds, and clarify the compatibility of two impact sources. We found that both floor impact sounds are correlated with octave frequency of 63Hz and under, uncorrelated with 125Hz and over. Therefore, we can make equivalent evaluation of heavy weight floor impact sound at 63Hz band.
著者
原 豪志 戸原 玄 和田 聡子 熊倉 彩乃 大野 慎也 若狭 宏嗣 合羅 佳奈子 石山 寿子 平井 皓之 植田 耕一郎 安細 敏弘
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.289-295, 2014-01-14 (Released:2014-01-24)
参考文献数
35

過去に,喉頭挙上筋が開口筋であるため嚥下機能の評価を目的として開口力測定器を開発し,健常者の開口力を測定した。本研究では開口力が嚥下障害のどのような要素を反映しているかを調べるために,開口力と誤嚥,咽頭残留の有無との関係を調べた。 対象者は慢性期嚥下障害の患者95名 (男性49 名,女性46 名) で平均年齢は男性75.4±9.7 歳,女性 79.3±9.6 歳である。 誤嚥あり群 (男性:4.1±2.8 kg,女性:3.4±1.7 kg) と誤嚥なし群 (男性:5.6±2.9 kg,女性:4.4±1.8 kg) では,男女別で開口力に有意差を認めた。喉頭蓋谷に残留あり群 (男性:4.2±2.3 kg,女性:3.6±1.4 kg) となし群 (男性:8.5±3.4 kg,女性:5.0±2.0 kg) では,男女別でともに有意差を認めた。梨状窩に残留あり群 (男性:4.1±2.1 kg,女性:3.5±1.5 kg) となし群 (男性:6.7±3.6 kg,女性:4.7± 1.9 kg) においても,男女別でともに有意差を認めた。 誤嚥は口腔期の問題でも生じるが不十分な咽頭収縮や喉頭挙上により起こり,咽頭残留は不十分な喉頭蓋の翻転や咽頭短縮が主な成因である。これらはいずれも不十分な舌骨,喉頭の挙上に起因する。以上より開口力は,嚥下時の機能評価において誤嚥と咽頭残留の有無を反映していることが示唆された。
著者
松倉 啓太 平嶋 裕輔
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.1049-1067, 2020 (Released:2020-12-24)
参考文献数
21

The aim of this study was to shed light on preparatory sequences performed by elite goalkeepers for defense against shots in response to variations in the position from where a shot at goal is taken, and in the number of touches ahead of the shot. The samples were extracted from videos of shots in all 64 matches of the 2018 FIFA World Cup in Russia. First, to analyze the characteristics of shots in elite games, data on shots from different areas and after various numbers of touches were studied. Then, to analyze the preparatory sequences taken by goalkeepers to defend against those shots, the shots were classified into 6 groups based on ‘the presence or absence of a specific prejump’, ‘a change in the distance between the feet during the preparation period’, and ‘whether the goalkeeper was still in a moving position or had completed the move’. The results of this analysis of the characteristics of the elite game made it possible to divide the positions from where shots were taken in 2 types, based on the probability of the shot being on target and the probability that a goal would be scored. In addition, it was shown that when one-touch shots were on target, it was difficult for goalkeepers to defend against them. Next, as an overall trend, the most frequent preparatory sequence performed by goalkeepers was to prepare for a shot with a slight jump in order to widen the distance between the feet after they had finished moving into position. In addition, a breakdown of the preparatory sequences for various numbers of touches ahead of the shot revealed that – for onetouch shots – a proportion of goalkeepers moved into position until immediately before the shot was taken. Overall, from these analyses, it was concluded that elite goalkeepers must engage in different preparatory sequences depending on the circumstances of the shot.
著者
倉光君郎
雑誌
第54回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.27-34, 2013-01-11

Mini Konoha�は、究極の、もう少し具体的にいえば人類が開発する最後のスクリプト言語処理系、つまりもう新しいスクリプト言語は設計しなくてもよいといえる仕様の実現を目指している。本稿では、Konoha/KonohaScriptの開発経験からふりかえり、言語性能、応用領域、文法やプログラミング教育、ソフトウェア工学との関係など、様々な面から究極なスクリプト言語の設計を考えてみたい。
著者
植田 憲一 鹿倉 博和 岡部 雄太郎
出版者
電気通信大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1985

UVファラデー回転子の開発研究は大きく分けて、大口径UVファラデー回転子および薄膜偏光子の開発と、UVファラデー回転子のKrFレーザーへの応用に分けられる。紫外線用薄膜材料の吸収係数の測定から蒸着技術の開発にいたる幅広い基礎的研究と、大電流高強度磁界発生装置の設計製作を前者は含み、後者には新しいレーザー制御技術としての偏光回転パルス列発生などを含んでいる。以下に研究成果の概要を列挙する。1)低損失で高い損傷強度を有する薄膜偏光子を製作するために、誘電体薄膜の光吸収係数を光音影効果を利用して測定し膜材料を決定した。我々の開発した測定法は1.5波長厚さの光学薄膜吸収をk<10^<-4>の低吸収まで定量計測が可能で、従来計測の200倍の感度を実現した。2)Sc_2O_3/Na_3AlF_3の25層構成で偏光子を製作し、入射角60度で直接偏光度1:200以上、透過率90%以上の性能を確認した。研究開発当初の透過率13%から大きく進歩し、レーザー損傷強度も2J/cm^2以上に改善された。3)合成石英の光学的均質性の向上を図り、10^<-5>以上を実現したい。4)大電流コイル、全固体素子磁場電源を製作し、2%以下の一様性で5kGを発生した。5)ファラデー回転性能を測定し、11x11cmの大口径ビームに対し、KrFレーザー波長である248nmにおいてレーザー用1方向伝播素子としての性能を確認した。6)共振器内部にファラデー回転子を挿入し、外部から短パルス直線偏光レザーを注入して、"偏光回転多重パルス発生"を行う新しいレーザー発振方式を開発し、10J出力レーザーから10nsパルスのパルス列を得ることに成功した。
著者
津田 はるみ 門倉 芳枝 道 喜美代
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.90-93, 1958

1. 疏菜中のビタミンCは爺ではじめの水温が低いと沸騰水に投じて茄でたものに比し概してビタミンCの損失が多い。芽キャベツ, さやえんどうでもその傾向が見られるが春菊に顕著に見られる。<BR>2. 今回行つた疏菜の中, 春菊, さやえんどう, 芽キャベツはビタミンC酸化酵素の存在が見られた。春菊中のビタミンCを酸化する酵素はカテコラーゼとアスコルビン酸酸化酵素の混合と思われる。一般に酵素作用の強い疏菜に調理中のビタミンCの損失が多いことを認めた。<BR>3. 春菊の不活性酵素液においても或程度ビタミンCの酸化作用が認められた。これは酵素調製中に春菊中のフェノール物質がカテコラーゼで酸化され生成したキノン様物質がピタミンC酸化作用をすると考えられる。<BR>4. 春菊を茄でる時に食塩を添加すると茹身のビタミンCの損失を少くする。ビタミンC酸化酵素に食塩添加の影響を試験した所, 1M濃度ではビタミンC損失を抑制するが, それ以下の濃度では殆んど影響は見られなかつた。
著者
陸田 明智 小倉 由佳理 佐藤 愛子 寺井 里沙 鈴木 崇之 升谷 滋行 宮崎 真至 本淨 学 角野 奈津
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.276-282, 2014 (Released:2014-06-30)
参考文献数
25

目的 : レジンペーストの保管温度条件がその硬化物の機械的性質に及ぼす影響について, 曲げ特性および表面硬さを測定するとともに, レーザー顕微鏡を用いてコントラクションギャップの観察を行うことによって検討した.  材料と方法 : 供試したレジンペーストは, ユニバーサルタイプのEstelite Σ Quick, BeautifillⅡ, Filtek Supreme UltraおよびSolareの4製品, インジェクタブルタイプのMI Fillの合計5製品とした. レジンペーストの保管温度条件は, 5℃冷蔵庫保管 (冷蔵条件), 23℃室温保管 (室温条件) およびコンポジットレジン加温器を用いて45℃にした条件 (加温条件) の合計3条件とした. これらの保管温度条件で硬化させた試片について, 曲げ強さ, 曲げ弾性率およびヌープ硬さを測定するとともに, レーザー顕微鏡を用いてウシ抜去歯にレジンペーストを充塡した際のコントラクションギャップの観察を行った.  成績 : レジンペーストの保管温度条件が, 曲げ強さおよび曲げ弾性率に及ぼす影響は, いずれの製品においても, 冷蔵条件と比較して室温および加温条件で有意に高い値を示した. ヌープ硬さについては, いずれの製品においても, 冷蔵条件と比較して室温および加温条件で有意に高い値を示したが, その傾向は製品によって異なるものであった. コントラクションギャップの観察については, いずれの製品においても, 冷蔵条件においては窩洞隅角部にギャップの形成が顕著に観察されたが, 室温条件ではギャップ幅が減少し, さらに加温条件では, ほかの条件と比較してギャップ幅の減少が観察された.  結論 : レジンペーストの保管条件としての環境温度は, その機械的性質および窩壁適合性に影響を及ぼすことが示唆された.
著者
小倉進平 著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
vol.下卷, 1944
著者
中川 幸恵 石川 祐一 渡辺 啓子 朝倉比 都美 西村 一弘 藤井 文子 林 進 今 寿賀子 井上 小百合 貴田岡 正史 増田 創 米代 武司
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.813-819, 2014-11-30 (Released:2014-12-01)
参考文献数
17

栄養指導の糖尿病改善効果は指導頻度を高めるほど得られやすいと考えられている一方,糖尿病罹病期間が長くなるほど得られ難くなることも知られている.本研究では,栄養指導の糖尿病改善効果に対する指導頻度の影響が罹病期間に依存するか否かを調査した.281病院に通院する2型糖尿病患者725名を対象とし,管理栄養士による栄養指導の開始時と6ヶ月後の臨床データを収集した.HbA1cは罹病期間が長い者に比べ短い者の方が(P<0.001),指導頻度が低い者に比べ高い者の方が(P<0.001)改善した.指導頻度依存的なHbA1c改善効果は長期罹病患者でも認められた(P<0.05).ロジスティック回帰分析を用いて年齢,性別,糖尿病家族歴,糖尿病薬の変更,HbA1c初期値,罹病期間で補正したところ,指導頻度はHbA1c改善の有意な規定因子になった(P<0.001).高頻度な栄養指導は,糖尿病患者の罹病期間に係わらず病態改善効果を高めることが判明した.
著者
小松 督 植之原 道宏 飯倉 省一 三浦 宏文 下山 勲
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.712-720, 1990-12-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 3

We developed a two dimensional operation testbed for an autonomous free-flying space robot such as an orbital maneuvering vehicle. This system is named ASROT (Autonomous space robot operation testbed) . Basically, ASROT consists of a satellite robot, a target, a host computer and a planar base. A host computer is only used for observation and data gathering of the system. A satellite robot is a satellite which can establish various tasks with a manipulator. A satellite is 620mm (W) ×805mm (H) ×620mm (L) . Its weight is 120 kg. This system is floating on a planar base using air bearings, and is able to fly around using thrusters for position control and a control moment gyro for attitude control. A manipulator is a flexible arm and 1.4m long. This paper proposes an operating system which is needed for real time autonomous control. A satellite robot installs hardware systems such as vision systems, board computers, image processing units, and software systems such as algorithms for path planning.