著者
緒方 潤 花尻(木倉) 瑠理 吉松 嘉代 木内 文之 合田 幸広
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.128, no.11, pp.1707-1711, 2008-11-01 (Released:2008-11-01)
参考文献数
11
被引用文献数
4 10

Cannabis plants show a high Δ9-tetrahydrocannabinol content and are used as a psychoactive drug. Therefore the cultivation of hemp and its possession are prohibited by law in Japan. Meanwhile, Cannabis seeds have been used as a component of shichimi-togarashi (a Japanese spice), bird feed, or a crude drug (mashinin). To exclude the possibility of germination, it is officially noticed that hemp seeds must be killed. However, the number of violators has increased in recent years. To judge the ability of seed germination, a germination test is performed. However, the test requires several days and thus has not been used for on-site inspection. In this study, we developed a rapid detection method to determine the ability of Cannabis seeds to germinate using 2,3,5-triphenyl-2H-tetrazolium chloride (TTC). The principle of the assay is as follows. The endogenous respiratory enzymes in hemp seeds convert added colorless TTC into red 1,3,5-triphenylformazan. Consequently, a living embryo is stained red, while red does not appear in the dead seeds. The reaction was active over a pH range of 8.0-9.0, and the optimum activity was found from 40 to 50°C. Under the optimum conditions, we were able to determine the ability of seeds to germinate based on the presence of color within 20 min. Since this method is rapid and simple, it is applicable to on-site inspections. In addition, it could be used as an alternative technique to the germination test, because erroneous decisions is cannot occur under the assay principle.
著者
庄山 正仁 倉地 敏明 二宮 保
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.614-620, 1995-11-25

力率改善形コンバータの出力端子間には,通常,大容量の電解コンデンサが用いられており,高周波スイッチングによるリプル電圧の低減と同時に低周波リプル電圧の低減も行っている.この場合,電解コンデンサにリプル電流が流れることにより,その等価直列抵抗において電力損失を生じ,素子温度を上昇させ,ひいては素子の寿命を短くしかねない.従って,この電解コンデンサを流れるリプル電流の実効値を正確に見積もることは,電解コンデンサの選定を的確に行い,期待寿命を確保するうえで非常に重要である.本論文では昇圧形の力率改善形コンバータを例にとり,出力端子間に用いられる電解コンデンサのリプル電流について詳細な解析を行った.具体的にはリプル電流を低周波成分と高周波成分に分け,それぞれの周波数成分におけるリプル電流の実効値を導出した.また,解析の妥当性を実験により確認した.
著者
熊倉 泰久 増田 勝紀 加藤 明 鈴木 方紀子 高島 みさ子
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.713-722, 2008 (Released:2012-03-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1

我々は, 人間ドックの上部消化管検診として内視鏡検査を積極的に導入し, 一次スクリーニングを行っている。その対象となる主な胃病変に関し, 2005年の一年間にドック内視鏡検診を行った症例を検討対象とし, 背景の胃粘膜萎縮と病変の存在との関連を調べ, 高危険群の検討を行なった。また逐年受診の際の病変に対し, 前年判定の胃粘膜萎縮も合わせて検討した。「胃癌」「胃腺腫」症例では, 全例でC2以上の背景胃粘膜萎縮を有していた。男性, 特にO1, O2萎縮症例では, 高率に胃癌を認めた。背景に広範な胃粘膜萎縮を有するC3-O1, O2-O3の症例では, C2以下の症例を基準とすると, 胃癌のオッズ比が有意に高値であった。また胃粘膜萎縮C0, C1であった症例からは, 翌年の内視鏡検診にて胃癌は認めなかった。以上より, 胃癌検診において, 胃粘膜萎縮は重要な背景因子であることが再確認された。胃内視鏡検診としては, C2, C3以上を胃癌高危険群とし症例の絞りこみを行い逐年検診とすることがひとつの目安となり, C0, C1の場合は, 胃がん検診の観点からは翌年の内視鏡検診は不要と考えられた。ドック内視鏡検査は, 胃癌だけでなく, 食道炎・食道癌・胃十二指腸潰瘍などもその対象であり, 初回は内視鏡検査を行うことが多い。したがってその後の個々の絞り込みが重要であり, 限られた医療資源の中で効率の良い内視鏡検診を構築していく上で, 背景の胃粘膜萎縮は重要な評価項目である。
著者
門倉 暁 伊藤 啓 宮本 武明 稲垣 博
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.419-425, 1981
被引用文献数
2

種々の可溶化羊毛ケラチンと2価銅イオンとの錯生成反応をゲル濾過法を用いて詳細に検討した. 試料としてシスチン残基にカルボキシメチル, α, β-ジカルボキシエチル, アミノエチル, およびスルホン酸基を導入した4種類の誘導体を調製した. ゲル濾過実験はSephadex G-25ゲルカラムを使用し, 溶出液に0.05M酢酸緩衝液を用い, pH 4.5~6.5の範囲で行った. 結合等温線は系のpHのみならず試料タンパク質間で非常に異なり, 導入された置換基の影響を強く受けることがわかった. 結合等温線から錯体の結合定数およびケラチンタンパク質の結合サイト数の算出はケラチンタンパク質中の結合サイト群を結合定数の大きい強いサイト群と小さい弱いサイト群の2種類に大別して行い, それぞれの結合パラメータを求めた. ケラチンタンパク質に導入されたアミノ基は非常に強いサイト群として作用するのに反し, カルボキシル基は比較的弱いサイト群を形成することがわかった.
著者
高倉 聡 大城 昌平
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.315-319, 2005 (Released:2006-02-14)
参考文献数
14
被引用文献数
2 5

高齢者用バランスボードN型(BN)を使ったバランス機能評価法と,高齢者の歩行移動能力との関連について検討した。対象は,高齢者45名であった。BNによるバランス機能評価は,BNの高さと保持時間によって4群(BNグレードI~IV)に分類した。その結果,BNグレードが低くなるに従って歩行レベルも有意に低かった。また,多項ロジスティック回帰分析の結果から,非歩行自立群の歩行自立群に対するリスク要因として,10 m最大歩行速度とBNグレードが有意であった。したがって,BNによるバランス機能評価は,高齢者の歩行移動能力と関連がみられ,歩行移動手段を検討する際の指標の一つと成り得ることが示唆された。
著者
新倉俊一著
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
1982
著者
小倉鏗爾 著
出版者
文政社
巻号頁・発行日
1934
著者
佐藤 和彦 倉重 健太郎 岡田 吉史 佐賀 聡人
出版者
CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.94-99, 2011

問題解決型のソフトウェア開発演習は,与えられた課題に対するゴールまでの道筋を学生自身が探し出し,解決を目指すグループ演習である。グループごとに開発の進め方や解決方法が異なるため活動状況が見えにくく,グループの能力差によって指導方法も大きく異なる。本研究では,「活動状況」「グループ特性」「課題」の3つの見える化を演習に取り入れることでそれらの問題を解決し,学生のやる気を引き出す「見える」ソフトウェア開発演習を実現する。本稿では演習に取り入れた見える化の工夫について述べるとともに,平成18年度と平成22年度に難易度を変えて同じ課題を実施した演習結果について評価を行う。
著者
安井 浩樹 網岡 克雄 青松 棟吉 阿部 恵子 平川 仁尚 倉田 洋子 野田 雄二 植村 和正
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.289-293, 2011-10-25 (Released:2013-03-25)
参考文献数
5
被引用文献数
1

1)地域の医療・介護現場における医師,薬剤師,看護師,介護士などの多職種連携推進を考えるワークショップを行った.2)「地域における多職種連携に必要なものとは?」,「地域における多職種連携を妨げている要因とは?」,「地域における多職種連携を妨げている要因への対策」についてディスカッションを行った.3)重要な課題として,コミュニケーション,情報共有,リーダーシップ,その他が抽出され,その他には,医療・介護の制度面の改善の他,多職種連携の意義の明確と共有が挙げられた.
著者
尾形 薫 八代 将慶 佐藤 尚 倉橋 明宏 近藤 邦雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.1-2, 1994-03-07

我々は分散環境下でのオプジェクト指向言語の実装についての研究を行なっている。これはCSCWやグループウェア、CGなどの研究環境の整備を目的として行なわれており、この環境に対しては、ネットワークに関する深い知識なしに分散プログラムを記述できること、という要求があった。ORCHESTRAはSCORE言語とその実行系からなるシステムである。SCORE言語はクラスオブジェクトとメメソッドを記述することができるオブジェクト指向言語で、単一継承を許している。ORCHESTRAではメソッドは並行に動作でき、メッセージはブロックされることがない。クラスツリーは分散環境全体で唯一つしか存在しない。また、ORCHESTRAは複数者利用を前提にしているため、オブジェクトやメソッドに所有者と権限の概念が導入されている。類似する分散オブジェクト環境としてはArgus、分散化したSmalltalk-80などがあげられるが、Argusは弱い意味でのオブジェクト指向言語であり継承などの機能を備えておらず、また、Smalltalk-80は基本的に単一利用者での使用が前提になっているため、複数利用者が使用した場合の所有権の問題が生じる、などの点でORCHESTRAと異なっている。