著者
鶴来 雅人 澤田 純男 入倉 孝次郎 土岐 憲三
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.612, pp.165-179, 1999-01-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
29

本研究では, 大阪府全域を対象としてアンケート震度調査を実施し, 1995年兵庫県南部地震の詳細な震度分布を求めた. 得られた震度分布の信頼性を確認するため, 地震観測記録から算出される計測震度との比較および他機関が実施したアンケート震度調査結果との比較を行なった. その結果, 太田方式によるアンケート震度は計測震度で補正する必要があることが明らかとなった. そこで, 本調査結果に対しても補正を行い, 信頼性の高い震度分布を得た. さらに, 震度分布から見かけの震源, 伝播経路およびサイト特性を分離し, 断層破壊伝播による指向性の影響, 震度の距離減衰特性, サイト特性による高震度あるいは低震度域を明らかにした.
著者
長倉 稔
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.676-688, 1980-11-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
128
被引用文献数
1 1

2 0 0 0 OA 破壊力学入門

著者
小倉 敬二
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.32, no.361, pp.1194-1199, 1983-10-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2
著者
佐藤 洋介 高尾 昌幸 近藤 拓也 大森 茂樹 斉藤 剛史 三宅 英司 門馬 博 倉林 準 八並 光信
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Ca0271, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに、目的】 我々は、第46回日本理学療法学術大会でバドミントン選手において、股関節内転可動域は立位での回旋動作に影響することを報告した.体幹の動作解析は、前後屈における腰椎骨盤リズムなど矢状面上の解析が多く報告されているが、回旋動作の動作解析を報告したものは少ない状況である.体幹の回旋動作は日常生活、スポーツでも頻繁に行われる動作であり、同動作で症状を訴える症例は臨床でもよく経験する.それらの症例を前にして、体幹の回旋動作に影響する因子を知っておくことは、障害予防・パフォーマンス向上においても重要であると思われる.本研究は、健常成人を対象に回旋動作の2次元動作解析を行い、メディカルチェック(以下、MC)との関連性を明らかにし、評価・治療の一助とすることを目的とした.【方法】 対象は立位における体幹回旋動作で痛みが生じない健常成人47名(男性37名、女性10名、平均年齢25.4±3)とした.静止画撮影は、デジタルカメラ(HIGH SPEED EXILIM EX-ZR 10BK、CASIO)を用い、反射マーカを両側肩峰・両側第5肋骨・両上前腸骨棘の計6点に貼り、正面から行った.運動課題は、足隔を肩幅に開いた静止立位から体幹の立位最大回旋動作を行った.運動課題時は、体幹回旋時に肩甲帯の前方突出を防ぐため、上肢を固定した.さらに口頭にて足底全面接地、両膝関節伸展位保持を指示し、確認しながら計測を行った.得られた画像に対して画像処理ソフトウェアImageJで各反射マーカの座標を求め、肩峰・肋骨・上前腸骨棘レベルにおいて静止画像と体幹回旋後の画像から左右のマーカの直線距離を算出し、三角関数を用いて回旋角度を求めた.MCは、関節可動域表示ならびに測定法:日本リハビリテーション医学会(以下、ROM)に準じた方法で、座位体幹回旋、股関節内転、股関節内旋(背臥位)の可動域を測定した.さらに腹臥位で膝関節90度における股関節内旋(以下、股関節内旋(腹臥位))可動域を測定した.得られた座位体幹回旋、股関節内転、股関節内旋(背臥位)の可動域は、関節可動域の参考可動域を基準として、制限がある群とない群の2群に分類した.股関節内旋(腹臥位)の可動域はこの計測データにおける中央値を基準に、制限がある群とない群の2群に分類した.体幹の立位最大回旋動作時の肩峰・第5肋骨・上前腸骨棘の各レベルに対する回旋角度について、一元配置分散分析を行い、要因の主効果が認められた場合に多重比較検定を行った.有意水準は危険率5%とした.【倫理的配慮、説明と同意】 所属法人における倫理委員会の許可を得た.対象には、ヘルシンキ宣言をもとに、保護・権利の優先、参加・中止の自由、研究内容、身体への影響などを口頭および文書にて説明した.同意書に署名が得られた対象について計測を行った.【結果】 座位体幹回旋制限群と股関節内旋(腹臥位)制限群の双方は、肩峰、第5肋骨、上前腸骨棘の各レベルにおいて有意差を認めた(P<0.05).股関節内転可動域制限群は、肩峰レベルでのみ有意差が認められた(P<0.05).背臥位での股関節内旋可動域制限群は各レベルで有意差を認めなかった.【考察】 前回報告したバドミントン選手における傾向と同様に、体幹の立位最大回旋動作は、股関節内転が参考可動域より下回ることで、制限を受けることが認められた。体幹の立位最大回旋動作と股関節内旋(腹臥位)とで関連性が認められた.股関節内旋(腹臥位)は、測定肢位が股関節中間位であり、股関節周囲の軟部組織における緊張が、立位と同様である点が反映したものと考えられた.股関節内旋(背臥位)と体幹の立位最大回旋動作で関連性が見られなかったのは、股関節内旋可動域(背臥位)は股関節屈曲位で測定するため、軟部組織の緊張や股関節面の適合度が立位での回旋動作と異なったためと考えられた. 今回の結果では、座位体幹回旋と股関節内旋可動域(腹臥位)と、体幹の立位最大回旋動作との関連が考えられた.股関節内旋可動域(背臥位)は立位での体幹回旋動作と関連しないと考えられた.体幹の立位最大回旋動作は、股関節中間位における関節面適合度と股関節周囲における軟部組織の影響が及ぶと考えられた.同じ股関節の運動で、肢位によって関連性に差がみられたことから、各種作業やスポーツ動作それぞれに応じた姿勢で評価しなければ動作を反映しているとは言い難く、姿勢に合わせた評価・治療が重要であると考えた.【理学療法学研究としての意義】 体幹の回旋動作は日常生活、スポーツ動作でも頻繁に行われる動作である.今回の実験結果から、立位での体幹回旋動作は体幹回旋可動域と腹臥位での股関節内旋に着目していく必要性が示唆された.
著者
倉住 薫
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.54-57, 2013 (Released:2018-06-14)
著者
高瀬 弘行 藤本 英亮 笹倉 良一 浅原 俊一郎 岩井 正秀 福永 秀行
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.1443-1446, 2003-09-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
12

燃料用アルコールを自殺目的で服用した重篤なメタノール中毒患者 (女性, 44歳) に2回の血液透析を施行し, その有効性について検討を行うと同時に血中メタノールのクリアランス値の検討を行った.第1病日の血液透析前のメタノール値は3,018mg/Lと致死量を超える極めて高い値を示したが, 3時間の血液透析により1,059mg/Lまで顕著な低下を認めた. そして翌日の透析前のメタノール濃度は693mg/Lに低下し, 2時間の血液透析で415mg/Lまで低下した. その後は, 最も危惧された視力障害の後遺症も残さず順調に回復し, 第11病日で退院するに至った.一方, Kt/Vの数理モデルを用いて, 血液透析前後のメタノール値より2回の血液透析中のメタノールのクリアランス値を算出したところ, 1回目は171mL/min, 2回目は131mL/minと高いクリアランスを示した.以上の結果, 血液透析はメタノールに対して高いクリアランスを有することが示唆され, 重篤なメタノール中毒患者に対して, 短時間にメタノールの除去を行う場合, 血液透析は有効な治療法であると考えられた.
著者
牧野 拓哉 野呂 智哉 岩倉 友哉
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.117-134, 2017-02-15 (Released:2017-05-15)
参考文献数
15

本論文では,ユーザからの自然文による問い合わせを対応する Frequently Asked Question (FAQ) に分類する文書分類器を用いた FAQ 検索手法を提案する.本文書分類器は,問い合わせ中の単語を手掛かりに,対応する FAQ を判別する.しかし,FAQ の多くは冗長性がないため,FAQ を学習データとして文書分類器を作成する方法では,ユーザからの多様な問い合わせに対応するのが難しい.そこで,この問題に対処するために,蓄積されたユーザからの問い合わせ履歴から学習データを自動生成し,文書分類器を作成する.さらに,FAQ および文書分類用に自動生成した学習データを用いて,通常使われる表層的な手がかりに加えて,本文書分類器の出力を考慮するランキングモデルを学習する.ある企業のコールセンターの 4,738 件の FAQ および問い合わせ履歴 54 万件を用いて本手法を評価した.その結果,提案手法が,pseudo-relevance feedback および,統計的機械翻訳のアライメント手法を用いて得られる語彙知識によるクエリ拡張手法と比較し,高いランキング性能を示した.
著者
高倉 かほる 酒井 一夫 朝野 武美 安田 秀世 石川 光男
出版者
国際基督教大学
雑誌
核融合特別研究
巻号頁・発行日
1987

数年前, 賀田らによって発見された, 核酸の形質転換能のトリチウムによる不活化が, 照射線量率が低い程効率よくおこるという研究結果は, 学問的に興味深い結果であるだけでなく, 生物的には重要な発見であると考えられた. 高倉,石川は, 大腸菌とそのプラスミドDNAの系を用いて追実験し, 同様な結果を得て, 昨年の科研費研究報告で報告した. この賀田効果が, トリチウムに特異的な現象であるかどうかは, 大変重要な事であるが, 本年度は, この点を明らかにするべく, Coー60ガンマ線を用いて, 同様な実験を行い, その結果トリチウム照射と同じ様に, 照射線量率依存性が存在することが明らかとなった. この事により, トリチウム水の照射効果のRBEが正しく評価できるよりどころが生じ, 核酸の一本鎖切断のRBEには, 約0.3〜0.4形質転換能の不活化に対するRBEは, 約1であることがわかった.酒井は, 高線量率でトリチウム照射された細胞の中の核酸の主鎖切断を調べた. 照射直後の主鎖切断は, RBEが0.6でX線照射に比べ少ないのに, 10時間の修復期間の後の切断は, RBEが1というように, X線照射と, 同ど程度である事を報告している. 朝野は, 放射線分解を抑制して核壊変効果を観測する「希釈剤添加法」を用いて, とりちうむの糀壊変による〔2ー^<>C,5ー^3H〕ウラシルの分解を酸素胞和水液中と, 脱気水溶液中とで調べた. 核壊変による生成物が5種類検出され, そのうちの1つとしてトリチウムがOH基におき変わった. インソバルビツール酸が推定された. 安田は, 核酸にとり込まれたトリチウムによる主鎖切断を調べる研究に取り組むため, その予備実験をPー32を用いて行った. Pー32でラベルされたdCTPが1ヶ所だけ入ったプラスミドDNAの作成に成巧し, Pー32の崩壊に伴う鎖切断をシークエンスゲルで確認することができた.
著者
戸倉 規仁 山本 剛 原 邦彦
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.112, no.9, pp.799-806, 1992-09-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
10

Current sensing function is indispensable to modern intelligent power semiconductor devices to detect whether or not a load is driven at a predetermined power level and/or an overcurrent at the time of overload, in order to protect the load and the power device.In this paper, a new current sensing device technology is presented firstly, in which the operation principle is based on detecting voltage drop through a field effect resistance (FER) consisting of mainly channel resistance in DMOSFET. Our new current sensing device consists of DMOS, FER & voltage sensing cell, and lateral MOSFET operated as a temperature compensation resistor in a same chip. The FER-cell has the same structure as DMOS cell, and lateral MOSFET is electrically isolated from substrate by p-n junction. The accuracy of current sensing is within ±2% in a temperature range from -40 to 150°C.The new current sensing device technology which can be integrated easily into power MOSFETs realizes intelligent power MOSFETs with high accurate current sensing and control in a wide temperature range.
著者
大倉 沙江
出版者
三重大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究の目的は、政治エリートとのネットワークや財政基盤などのリソース面で「弱い少数者」であるマイノリティ集団の利益が実現するための条件とその因果メカニズムを明らかにすることである。2017(平成29)年度は、研究実施計画にもとづき、マイノリティの政治参加に関連した基礎的な資料の収集と文献調査を進めるとともに、関係者に対するインタビュー調査を実施した。また、2018(平成30)年度に予定していたアンケート調査の一部を前倒しして実施した。なお、本年度は、マイノリティのなかでも障害者と女性に対象を絞って研究を行った。基礎的な資料の収集については、国内の学術研究機関に加え、最高裁判所や厚生労働省などの公的機関と連絡をとり、障害者の政治参加の実態や政策の動向についての文献やデータの所在を確かめた。また、データの一部については、すでに提供を受けた。さらに、学術研究機関の有識者、政府関係者、メディア、民間企業等から当該テーマに関する情報を多角的に入手し、吟味することで、状況の理解、精査に注力した。インタビュー調査については、2017(平成29)年7月~8月、2018(平成30)年1月の2回にわけ、障害がある議員、障害者団体の関係者、その支援者(弁護士など)に対して実施した。障害者の政治参加の実態、歴史的経緯などについて、立体的に情報を得ることができた。また、研究実施計画では2018(平成30)年度に予定していた「障害がある有権者に対する調査」および「障害がある議員に対するアンケート調査」を本年度に前倒しして実施した。「障害がある有権者に対する調査」は、株式会社ゼネラルパートナーズ・障がい者総合研究所との共同調査である。2018(平成30)年度は統一地方選挙の準備の年にあたるため、議員やその支援者の協力が得られにくくなると考えられるための措置である。