著者
鍋谷 圭宏 永田 松夫 齋藤 洋茂 滝口 伸浩 池田 篤 貝沼 修 早田 浩明 趙 明浩 外岡 亨 有光 秀仁 栁橋 浩男 河津 絢子 實方 由美 掛巣 孝則 羽田 真理子 福原 麻后 近藤 忠 佐々木 良枝 前田 恵理 吉澤 直樹 内山 友貴 上野 浩明 高橋 直樹 山本 宏
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.1299-1305, 2014 (Released:2014-12-20)
参考文献数
12
被引用文献数
2

食道がん外科治療は「高リスク患者に対する高度侵襲手術」であり、特に高齢者では、日本外科代謝栄養学会ESSENSEプロジェクトの基本理念である「侵襲反応の軽減」、「身体活動の早期自立」、「栄養摂取の早期自立」、「周術期不安軽減と回復意欲の励起」を心掛けた手技と管理が必要である。近年、高齢食道がん患者に対する根治切除術も低侵襲化され、「身体に優しい」治療になりつつある。しかし、70歳以上の高齢者では、術後合併症が多い傾向で、食事開始後退院まで時間を要し、経腸栄養継続の意義が高いことが示唆された。高齢者では、oncological(がん治療としての有効性を踏まえた手術選択)、physical(肉体的)、mental(精神的)、social(社会的)な援助が適切に行われ、全人的支援があってこそ、「心にも優しい」術後早期回復が可能になると思われる。そのためには、NST・精神科医や医療ソーシャルワーカーなどを含めた多職種連携が必須である。
著者
前田 泰希 金川 哲也
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.140-147, 2020-03-15 (Released:2020-04-02)
参考文献数
20
被引用文献数
2

Weakly nonlinear propagation of plane pressure waves in a flowing water uniformlycontaining many spherical microbubbles is theoretically investigated. At the initial state, the gas and liquid phases have different flow velocity distributions as a small nonuniform effect in bubbly flows. The basic equations based on a two-fluid model are utilized to describe velocity distributions of gas and liquid phases. By using the method of multiple scales and the determination of size of three nondimensional ratios, we can systematically derive two types of nonlinear wave equations describing long-range propagation of waves. i.e., the Korteweg-de Vries-Burgers (KdVB) equation and the nonlinear Schrödinger (NLS) equation with variable coefficients. As a result, initial velocity distributions affect an advection effect of waves induced by a relative velocity between gas and liquid phases and a moving bubble.
著者
茶谷 成 布袋 裕士 村尾 直樹 田原 浩 前田 佳之 三好 信和
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.183-187, 2008 (Released:2008-05-15)
参考文献数
12
被引用文献数
1

症例は67歳,男性.嘔気,腹部膨満を主訴に当院救急部を受診.CT検査にて十二指腸下行脚から水平脚の壁肥厚および同部位での狭窄を認めた.壁外の後腹膜には広範囲に低吸収陰影がみられた.上部消化管内視鏡検査では十二指腸粘膜の鬱血,狭窄を認めるも,明らかな腫瘍の露出は認められなかった.第8病日に十二指腸通過障害の改善,胆嚢摘除,および確定診断目的に開腹手術を施行した.手術時,術中迅速病理検査にて悪性疾患は疑われなかったため,通過障害改善の手術を行い,臓器切除は施行しなかった.病理組織学的検査にて後腹膜脂肪織炎と診断された.術後経過は良好で,術後9日目に食事を開始し,術後18日目に退院した.
著者
前嶋 信次
出版者
三田史学会
雑誌
史學 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.256-321, 1952
著者
大前 加陽子 福留 紘二 遠城 道雄
出版者
鹿児島大學農學部
雑誌
鹿児島大学農学部学術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-14, 2003-03

温室メロンの夏期、秋期、春期栽培において牛糞堆肥の施用が生育、収量、品質と培養土の理化学的性質に及ぼす影響について検討した。1.牛糞堆肥の窒素無機化特性は化学肥料に比べ緩効的で、全窒素量の6割程度が栽培期間中に無機化され作物に利用される形態となることが明らかになった。2.栽培土壌中の無機態窒素量、茎葉生体重、葉面積は3作とも栽培期間中終始化学区が堆肥区よりも大きかった。しかし、果実重については処理区間差は認められず、収量にも差がなかった。その理由として(1)堆肥の緩効的な肥効特性(2)堆肥施用による土壌物理性変化に伴った低く安定的な土壌水分含量(3)堆肥区の安定的なpHなどが考えられた。3.果実の品質については堆肥区のほうが糖度、ビタミンC含量が高く、品質の保存性が高い傾向がみられた。これらの原因は化学区に比べて、堆肥区の低窒素、低水分などに起因するものと推察された。
著者
永美 大志 大谷津 恭之 加藤 絹枝 前島 文夫 西垣 良夫 夏川 周介
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.44-49, 2010-05-30 (Released:2010-06-24)
参考文献数
15
被引用文献数
1

石灰硫黄合剤は,春先に果樹の殺虫,殺菌に使用される農薬である。製剤は,強アルカリであり,しばしば難治性のアルカリ腐食を本態とする深達性の潰瘍を引き起こす。 我々も2007年に50代男性の症例を経験した。患者は,3月上旬,防水性の防護具を着用せず庭木に本剤を散布し,ズボンなどへの付着にかまわず,そのまま作業を続行した。夕方より皮膚付着部の疼痛が惹起し,翌朝になっても継続したため受診した。初診時,両下腿後面に白色潰瘍を伴う3度の熱傷を認めた。第6病日デブリードマン術を施行したが,潰瘍は真皮層から脂肪層に及んでいた。人工真皮で被覆して肉芽形成を促した後,第20病日に植皮術を施行した。経過は順調で,約1か月で退院となった。 わが国において2000年代に入ってからほぼ毎年,本剤による化学熱傷の症例が報告されており,他の研究報告を見ても,この熱傷の発生数がなかなか減少していないことが伺われた。 この熱傷を防止するには,(1) 防水性の防護具で全身を覆うようにすること,(2) 万一本剤が身体に付着した場合は,迅速に洗浄すること,の2点が肝要である。障害防止のためのさらなる啓発活動が必要と考え,啓発パンフレットを作成した。
著者
前田勉著
出版者
ぺりかん社
巻号頁・発行日
2002
著者
前田 朗
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.170-175, 2020-04-01 (Released:2020-04-01)

本稿では筆者の経験を事例として示しつつ,インフォプロを対象に仕事でのプログラミングへの向き合いかたを提示する。プログラミングができることで,仕事における課題をコンピュータにより解決すべく取り組んでいける。副次的に身につくプログラミング的思考は,自らが情報システムのありかたを考えるにあたり助けになる。プログラミングは必ずしも難しくなく,簡単なプログラミングであっても,仕事の課題を解決していけることも多い。プログラミング自体に楽しみを見出すことも,周囲やベンダーとのコミュニケーションに役立てることもできる。
著者
今井 茂雄 久野 裕明 山田 剛 前田 拓也 高麗 寛紀
出版者
無機マテリアル学会
雑誌
無機マテリアル (ISSN:2185436X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.283, pp.451-456, 1999-11-01 (Released:2011-03-07)
参考文献数
14

The silver-doped ceramics is the whitewares coated with low-temperature lime zinc glaze containing silver, and has bactericidal activity. In this study, the mechanism of the bactericidal action of the silver-doped ceramics against bacteria, mainly Escherichia coli K12 W3110, was investigated. The silver-doped ceramics had high bactericidal activity when it was irradiated by visible light. Since the eluted silver ions from the surface of ceramics were not detected by ICP measurement and the supernatant had no bactericidal activity, it was proved that the eluted silver ions do not contribute to the bactericidal action of the ceramics. The bactericidal activity was extremely inhibited in the presence of radical scavengers such as L-cysteine, L-alanine or I-. After the silver-doped ceramics was removed from the cell suspension irradiated for 60 min, the bactericidal activity was still maintained, and was inhibited by L-cysteine. The silver-doped ceramics also had bactericidal activity against Bacillus subtilis ATCC6633.These results suggest that the bactericidal action of silver-doped ceramics is caused by the hydroxyl radical which is generated on the surface of the ceramics by light irradiation and is converted to a living radical in bacterial cells.
著者
財前 翔一 藤崎 清孝
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成22年度電気関係学会九州支部連合大会(第63回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.46-47, 2010 (Released:2012-02-24)

災害時などの緊急用の通信や,有線回線を敷設できない山間部や過疎地の通信を補完するネットワークの一つとして衛星通信が挙げられる.しかし,広帯域の衛星回線を利用した通信の場合,通信プロトコルに従来のTCP(Transmission Control Protocol)を用いると,回線の大きい遅延時間と通信品質の変動から回線のもつ性能を十分に活かすことができないことが分かっている.本発表では,既存のTCPのウィンドウサイズの制御アルゴリズムを改良することにより,衛星回線に適した性能を持たせることを検討した結果について報告する.
著者
松木 圭介 菅谷 啓之 前田 和彦 森石 丈二 望月 智之 秋田 恵一
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.213-215, 2007 (Released:2008-01-30)
参考文献数
6
被引用文献数
14

The purpose of this study was to examine the anatomy of the infraspinatus including the orientation of muscle fibers and the insertion to the greater tuberosity. Ninety-three shoulders from 52 cadavers were minutely dissected. After resection of the acromion and removal of the coracohumeral ligament, the infraspinatus muscle was carefully investigated macroscopically. After the orientation of muscle fibers was confirmed, the muscle was peeled from the proximal part to the distal part and the insertion of the infraspinatus tendon was examined. In 4 shoulders, muscle fibers were completely removed in water and the direction and insertion of the tendon were examined. The infraspinatus muscle originated both from the inferior surface of the spine of the scapula and the infraspinatus fossa, and inserted to the greater tuberosity. The muscle fibers originated from the spine were running dorsally and horizontally to the greater tuberosity. On the other hand, the fibers from the fossa were running ventrally and diagonally to the greater tuberosity. These fibers were merged at the insertion. The infraspinatus tendon had vast insertion to the greater tuberosity, and the most anterior part of the tendon was inserted to the most anterior portion of the greater tuberosity, bordering on the most anterior part of the supraspinatus tendon. The supraspinatus tendon is regarded as the most affected tendon in rotator cuff tears. However, the results of this study suggested that the infraspinatus tendon could be involved in the majority of rotator cuff tears. The infraspinatus may act not only in external rotation but also in abduction, because the infraspinatus tendon was inserted to the most anterior part of the greater tuberosity.
著者
前川勇樹 内山彰 山口弘純 東野輝夫
雑誌
研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2014-ITS-56, no.17, pp.1-8, 2014-02-27

本稿では,快適な鉄道利用を実現するため,鉄道旅客の乗車車両および各車両の混雑状況を推定する手法を提案する.提案手法は,乗客の持つ携帯端末が受信した近隣端末の Bluetooth シグナルをサーバに集約し,各端末間で観測された RSSI から,それらが同じ車両に存在する確率 (同一車両確率) および端末間の混雑確率を算出する.次に,得られた同一車両確率および一部の端末の (信頼度の高い) 乗車車両情報を用いて全端末の乗車車両を推定し,その結果と端末間の混雑確率を用いて車両毎の混雑を推定する.この際,電車内の乗客移動は一般にあまり見られないことを利用し,同一車両確率を継続的に更新することで,乗降車が発生しても高精度かつ迅速な推定を実現する.大阪都市部における 4 路線において 259 分間に渡り収集したデータを用いて提案手法の評価を行った結果,16 名の各車両位置を精度 83%,車両毎の混雑の有無を F 値 0.75 で推定できることがわかった.