著者
川村 恭也 松原 隆 古賀 義亮
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.81, no.10, pp.1141-1148, 1998-10-25

本論文では, 内部の誤り検出および誤りを訂正するフラッシュ型A-D変換器の構成法に関し, 従来提案されている方法についてまとめた結果を紹介し, 誤りの補正・訂正を行うと共に誤りの検出結果を単一誤りと多重誤りに区別して外部に表示するA-D変換器の構成法を提案する.従来の方法では, 回路内部の誤りの処理についての詳細情報が外部に表示されないため, A-D変換器がどの程度誤りの処理を行っているか判定できないという問題がある.提案する構成法では, A-D変換における単一誤り, 多重誤りの情報を外部に表示することができるので, A-D変換器の状態および出力データの信ぴょう性を判定することができる.
著者
原 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.448, pp.108-115, 2004-01-05

芸能人の隠し芸大会、ドラマやバラエティ番組のNG集、プロ野球の珍プレイ好プレイ集など、おせち料理同様、お正月のテレビ番組にもそろそろ飽きてきたのでは。今年のお正月は趣向を変えてブロードバンドコンテンツを楽しんでみてはいかがだろう。パソコンにはテレビのようにチャンネルや放送時間の制限はない。無数の番組がいつでも楽しめる。
著者
矢原 隆行
出版者
九州大学大学院人間環境学研究院人間科学部門共生社会学講座
雑誌
共生社会学 (ISSN:13462717)
巻号頁・発行日
no.6, pp.59-71, 2008

社会構成主義(social constructionism)をその理論的背景に持ち、現在では心理学、社会学、福祉学、医学等、様々な学問領域に影響を与えつつあるナラテイヴ・セラピーの諸潮流のなかでも、ノルウェーの精神科医トム・アンデルセンによって提唱されたリフレクテイング・プロセスの社会学的可能性に関しては、国内においてこれまでほとんど言及されていない。本稿では、リフレクティング・プロセスにおける「会話についての会話」が有する理論的および実践的な意義を社会システム論の観点から観察するとともに、その社会学的応用可能性について検討する。
著者
中山 浩太郎 原 隆浩 西尾 章治郎
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.2917-2928, 2006-10-15

シソーラス辞書は,情報検索や自然言語処理,対話エージェントなどの研究領域において幅広くその有用性が実証されてきた.しかし,自然言語処理などによる従来のシソーラス辞書自動構築では,形態素解析や同義語・多義語の処理など,語の関連性を解析する前段階の処理において精度低下を招く要因がいくつかある.また,辞書作成時と利用時のタイムラグにより最新の語や概念への対応が困難であるという問題もある.そこで本論文では,これら2 つの問題を解決するために,ここ数年で急速にコンテンツ量を増加させたWiki ベースの百科辞典である「Wikipedia」に対し,Web マイニングの手法を適用することでシソーラス辞書を自動構築する方法を提案する.
著者
小原 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.317, pp.72-73, 2002-12-13

「おーい,こっちの草を刈るぞー」——。2002年8月,愛知県との県境に近い長野県南部の山あいに,男たちの威勢のいい声がこだました。彼らは地元・長野県阿南町の建設会社,かどや工務店の社員たち。長野県が発注した森林整備業務を指名競争入札で落札し,急斜面の草刈りに初めて挑んだ。
著者
乗原 隆 加藤 譲 奥村 修造 小林 智 山本 光雄 池永 哲二 出口 隆志 平田 正
出版者
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
雑誌
薬物動態 (ISSN:09161139)
巻号頁・発行日
vol.6, no.6, pp.887-897, 1991
被引用文献数
1

KW-2228およびrhG-CSFを,10μg/kgカニクイザルに静脈内および皮下投与時の血漿中動態,白血球数増多作用について検討した.また,反復皮下投与についても検討した.<BR>1.KW-2228を単回静脈内投与により,末梢血白血球数(WBC)の著明な増加が認められた.WBCは,投与後12時間に最高値,投与前の約2倍を示し,24時間後においてほぼ投与前値まで回復した.一方,単回皮下投与においては投与後12時間に最大に達し,投与前値の約4倍を示した.反復皮下投与では投与を重ねるに従い,WBCは上昇し,10日目の12時間値では初回投与前の約6倍を示した.白血球の上昇は主に分葉核好中球の上昇によるものであった.rhG-CSFについても同様なWBC増多作用が認められ,KW-2228と有意な差は認められなかった.また,赤血球数および血小板数には大きな変動は認められなかった.<BR>2.血漿中KW-2228は,静脈内投与後二相性に消失し,このときの半減期は0.43±0.09時間(%alpha;),1.34±0.35時間(β)であった.rhG-CSFもKW-2228と同様に二相性の消失パターンを示したが,αおよびβ相の半減期はそれぞれ0.40±0.04,1.11±0.05時間であり,KW-2228に比較し短いものであった.<BR>3,血漿中KW-2228およびrhG-CSFは皮下投与後,共に2時間にC<SUB>max</SUB>13.20±3.76,8.37±2.81ng/mlを示し,その後一相性に消失した.このときKW-2228濃度は2,6,8,10,12時間においてrhG-CSF濃度に比べ有意に高く,1.5~2倍の血漿中濃度を示した.KW-2228およびrhG-CSFの消失相の半減期はそれぞれ2.03±0.64,1.34±0.49時間であった.<BR>10回反復投与後の血漿中KW-2228のC<SUB>max</SUB>は,初回投与に比べ約2/5に減少し,半減期も約2/3と短いものであった.また,AUCは初回投与の約1/4であった.rhG-CSFについてもほぼ同じ傾向であった.反復投与後の血漿中濃度においては,KW-2228とrhG-CSFの間に差は認められなかった.
著者
荒木 直幸 古田 貴音 小原 隆由 山内 直樹 執行 正義
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.230-235, 2003-05-15
被引用文献数
1 2

ワケギ5品種から構成される9系統(ウイルスフリー系統;広島1号〜広島9号)を用いて,16通りのプライマー組み合わせについて,AFLP分析を行い,品種・系統識別の可能性を検討した.ワケギのAFLP分析には,16通りのプライマー組み合わせのうち12通りが有効で,用いた9系統において総数678本のピークが観察された.ワケギ栽培系統を識別するために利用できる11種類のAFLPマーカー(総数の1.62%)が得られた.これらのマーカーの有無により,広島1号('下関')と広島2号('寒知らず'早生系)との識別は不可能であったが,他の系続開の識別は可能であった.ワケギの祖先種であるネギおよびシャロットを用いて,同じ12プライマー組み合わせに関する分析を行ったところ,ワケギ9系統から得られた総ピーク698本は,26.3%がネギに, 23.5%がシャロットにそれぞれ由来していると考えられた.さらに,11種類のワケギAFLPマーカーに関しては,5種類がネギに,3種類がシャロットにそれぞれ由来していることが推定された.これらの結果は,ネギとシャロットがワケギの祖先種であるとするこれまでの報告を支持するものであった.本研究で得られたAFLPマーカーは,ワケギ栽培系統の識別に利用可能で,異品種もしくは異系統の混同防止に役立つものと考えられる.
著者
大家 寛 森岡 昭 小林 香 飯島 雅英 小野 高幸 宮岡 宏 岡田 敏美 小原 隆博
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.19-49, 1990-01

科学衛星あけぼの(EXOS-D)衛星に塔載されたプラズマ波動及び波動励起観測実験(PWS)装置は, アンテナ伸展が行なわれた1989年3月以来, 順調に観測を開始した。自然プラズマ波動の観測では, 全軌道領域において20kHzから5MHzの周波数帯域のダイナミックスペクトラム観測を行っている。その主要な結果は以下のとおりである。i)高域混成共鳴放射(UHR放射)があけぼの衛星の全軌道域において観測され, この放射の空間分布からプラズマ圏の構造が明らかにされた。ii)オーロラ粒子加速域領域に関連してオーロラキロメータ放射(AKR)が観測されている。このAKRの偏波とポィンティングフラックスの計測も同時に行なわれている。これ等の観測データからAKRの放射メカニズム及びオーロラ粒子加速域の構造を研究することが可能となる。観測データは加速域においてAKR波動の成分として静電的プラズマ波動とZ-モード波動が共存していることを示している。iii)プラズマ圏の赤道域において, 高域混成共鳴(UHR)放射が強い強度をもって出現することが発見された。この放射の強度増大は2つの種類の擾乱を示唆している。即ち, 第1は, EPWAT (Equatorial Enhancement of the Plasma Wave Turbulence)と名付けられた現象に対応し, 高域混成共鳴放射の強度を増大させるミクロナなプラズマ不安定であり, 第2は, EPDET (Equatorial Plasma Density Turbulence)と名付けられた現象に対応し, プラズマ密度の乱れに起因する高域混成共鳴放射時の不規則変化である。EPWAT現象は高度1,000kmから9,000kmの磁気赤道域をdisc状にとりかこむものであり, 一方EPDETは高度1,000kmから9,000kmの領域の地理的赤道をもう1つ別のdiscを形成して存在する。iv) PWSのサウンダー実験も順調に成果を出しており, 基本的なプラズマ共鳴である周波数f_<UHR>における高域混成共鳴, 周波数nf_C (n=1,2,3,…)における電子サイクロトロン高調波共鳴, 及びプラズマ共鳴(f=f_P)が観測されている。拡散型プラズマ共鳴系列であるf_<Dn>もまた静電的プラズマ共鳴であるf_<Qn>と伴に観測されている。この現象が観測される高度は3,000km以上にも及んでいる。非常に長い継続時間をもつダクトエコーが, 6,000kmの高度においても観測された。これらすべての結果は, PWSデータが, オーロラ粒子加速域に加えて, プラズマ圏, 電離圏のすべての領域におけるプラズマ及びプラズマ波動の研究に極めて重要な貢献をするであろうことを約束している。
著者
坂田 好輝 杉山 充啓 小原 隆由 森下 昌三
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.135-140, 2006-03-15

台木品種がキュウリ穂木のうどんこ病抵抗性に及ぼす影響を明らかにするため,台木用品種そのもののうどんこ病抵抗性,また,抵抗性のレベルの異なる台木品種に接ぎ木されたキュウリ穂木の抵抗性について評価した.近年発表されたブルームレス台木'ときわパワーZ'および'ホワイトパワー'は,子葉から第10本葉に至るまで,20℃程度の冷温から26℃,加温ハウスレベルの適温条件まで,高いレベルのうどんこ病抵抗性を示した.PPMR-1は,成育が進むにつれ,高度な抵抗性を示した.従来から利用されているブルームレス台木'ひかりパワーG'及びブルーム台木の'新土佐'は罹病性であり,'ひかりパワーG'はより激しく罹病した.うどんこ病抵抗性が異なる台木を用いた場合にも接ぎ木されたキュウリ穂木の子葉の抵抗性には有意な差異はなく,幼苗期においては台木品種が抵抗性に及ぼす影響はないまたは小さいと考えられた.一方,接ぎ木キュウリの成育に伴い,PPMR-1あるいは'新土佐'に接ぎ木された穂木(第5本葉,あるいは17本葉)は,うどんこ病に対して抵抗性あるいは耐性を増した.うどんこ病に高度な抵抗性を有する'ときわパワーZ'および'ホワイトパワー'を台木に用いた場合には,キュウリ穂木が抵抗性になることはなかった.ブルームレス台木の'ひかりパワーG'は穂木の抵抗性を弱めた.これらの結果から,台木品種は穂木のうどんこ病に対する抵抗性または耐性を変え,PPMR-1のような抵抗性または耐性を付与することのできるカボチャ台木品種を利用することにより,うどんこ病被害を軽減できることが示唆された.
著者
竹森 敬祐 磯原 隆将 川端 秀明 窪田 歩 高野 智秋 可児 潤也 西垣 正勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.135, pp.425-432, 2013-07-11

情報収集モジュールなどを組み込んだスマホアプリからの勝手な情報送信が問題となる中、利用者に送信情報を説明するアプリ向けのプライバシーポリシー(以後、アプリプラポリ)の策定が求められている。我々は、情報送信を伴うアプリとアプリプラポリの実態調査を行い、63%のアプリが情報送信を行い、うち9割がアプリプラポリを持たないか、持っていたとしても送信情報を正しく記載していないことがわかった。そこで本研究では、Marketがアプリの第三者検証機関として審査役を担い、正確で解りやすいアプリプラポリを生成・提示することで、利用者判断を仰ぐフレームワークを提案する。特徴として、アプリ解析力のある技術検証機構を持つことで、誤った申告とアプリプラポリの生成を予防できる。ここで、アプリのダウンロードや利用実績に応じた報酬を支払うレベニューシェアを適用する。これにより、過剰な情報送信や目的が判然としないアプリは利用者から倦厭され、報酬が低下する経済論を働かせる。本手法をアプリMarketに実装・運用した結果、16%のアプリしか情報送信を行わないこと、アプリの趣旨に沿った必要最低限の情報送信に限られることを確認する。
著者
伊藤 剛志 清見 礼 今堀 慎治 上原 隆平
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.9, pp.1-8, 2009-01-23

本稿では 「じゃばら折り」 に関する新しい折り紙の問題を提案する.本問題では与えられた n 個の山折り/谷折りの割り当てに対して,紙をその割り当てに従って等間隔に折ることを目的とする.扱う紙のモデルは以下の通り. (1) 紙は厚み 0 で重ねて一度に複数枚折ることができる. (2) それぞれの折り状態は平坦である. (3) それぞれの折り目はそこで最後に折られたときの折り状態を記憶する. (4) 紙は n 箇所の折り目を除いて剛体である.このモデルにおいて,与えられた割り当てを実現する効率の良い折り操作を見つけることがこの問題の目的である.一般の山谷割り当てに対する問題を単位長折り問題と呼び,山谷割り当てが 「MV MV MV ...」という形をしているときは特にじゃばら折り問題と呼ぶことにする.アルゴリズムの複雑さは折りの回数によって測り,折りを開く回数は無視する.この問題には自明な上界、と自明な下界 log (n + 1) が存在する.本稿ではまず以下の非自明な 2 つの上界を示す. (a) どんな山谷割り当てでも高々 [n/2] + [log (n+1)] 1 回の折りで実現することができる. (b) 任意の ∊>0 に対してじゃばら折りは 0 (n∊) 回の折りで実現することができる.次に以下の非自明な下界を示す. (c) ほとんどすべての山谷割り当ては Ω (n/log n) 回折らなければ作ることができない結果 (b) と (c) より,じゃばら折り問題は単位長折り問題の中では簡単な部類に入ることがわかった.We introduce a new origami problem about pleats foldings. For a given assignment of n creases of mountains and valleys, we make a strip of paper well-creased according to the assignment at regular intervals. We assume that (1) paper has 0 thickness and some layers beneath a crease can be folded simultaneously, (2) each folded state is flat, (3) each crease remembers its last folded state made at the crease, and (4) the paper is rigid except at the n given creases. On this model, we aim to find efficient ways of folding a given mountain-valley assignment. We call this problem unit folding problem for general patterns, and pleats folding problem when the mountain-valley assignment is "MVMVMV…" The complexity is measured by the number of foldings and the cost of unfoldings is ignored. Trivially, we have an upper bound n and a lower bound log [(n+1).] We first give some nontrivial upper bounds: (a) any mountain-valley assignment can be made by [n / 2 ] + [log (n+1) ] foldings, and (b) a pleats folding can be made by O (n∊) foldings for any ∊>0. Next, we also give a nontrivial lower bound: (c) almost all mountain-valley assignments require Ω(log n / n) foldings. The results (b) and (c) imply that a pleats folding is easy in the unit folding problem.
著者
美馬 圭介 引原 隆士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.309, pp.1-6, 2010-11-19

本報告では,リチウムイオン電池と電気二重層キャパシタの併用効果の検討に向け,各素子の数式モデルを導出する.このモデルは,素子内部における電流密度,電位のほか,電気伝導に関与するイオン濃度の分布に着目し,充放電における各々の現象の支配方程式に基づく動的挙動の表現可能な偏微分方程式系となる.実験結果およびモデルを用いた数値計算結果に基づき,両蓄電デバイスの電気的特性の検討を行なう.