著者
原 隆 TaKaCM Xapa
雑誌
札幌法学
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.99-123, 1994-03-31
著者
安原 隆雄 伊達 勲
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.197-202, 2009 (Released:2016-05-11)
参考文献数
23

神経疾患に対する細胞移植・再生療法は, 分子生物学的技術の発展により, 新しい治療戦略として注目されている. 脳虚血に対して我々はこれまで, カプセル化細胞移植や成体由来神経幹細胞移植を中心に多くの研究報告を行ってきた. また, もやもや病に対する間接血行再建術時にVEGF遺伝子導入を併用する治療法や, くも膜下出血後の脳血管攣縮に対するタンパク質セラピー法についても研究を行った. 本稿では, 最近の脳性麻痺モデルを用いた基礎研究を交えて, 我々が行ってきた脳虚血に対する研究を解説する. 最後に, 細胞移植・再生医療分野の臨床研究をレビューし, 神経疾患に対する細胞移植・再生療法について今後の方向性を検討する.
著者
杉原 隆之 中川 照彦 三森 甲宇 石突 正文 四宮 謙一
出版者
Japan Shoulder Society
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.511-514, 2001

We performed a comparative study on shoulder injuries between snowboards and skis.<BR>1665 patients injured by snowboarding or skiing visited our hospital from 1997 to 1999 (males: 1173, females: 492, averagc age: 25.3). There were 883 patients injured by snowboarding (males: 667, females: 216, average age: 23.6) and 782 patients injured by skiing (males: 506, females: 276, average age: 27.3).<BR>There were 523 patients (59.2%) with upper extremity injuries caused by snowboarding. Among them there were 191 patients (21.6%) with shoulder injuries. There were 62 fractures (clavicle: 40, proximal end of the humerus: 22),78 dislocations (acromioclavicular joint: 32, shoulder joint: 46) and 1 dislocation fracture (shoulder joint). There were 235 patients (30.1%) with upper extremities injured by skiing. Among them there were 133 patients (17.0%) with shoulder injuries. There were 53 fractures (clavicle: 36, proximal end of the humerus: 14, scapula: 3),41 dislocations (acromioclavicular joint: 10, shoulder joint: 31) and 6 dislocation fractures (shoulder joints).<BR>Snowboarders fall on their hands frequently. Therefore upper extremity injuries and shoulder injuries caused by snowboarding are considered to be more than by skiing.
著者
宇賀 大祐 遠藤 康裕 森本 晃司 福原 隆志 中澤 理恵 坂本 雅昭
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101342, 2013

【はじめに、目的】 野球選手において,肩関節障害はパフォーマンス低下や選手生命を左右する問題であり,その予防が重要となる.障害発生要因の一つとして,肩関節内外旋筋力バランスの不良があり,特に肩関節外旋筋力低下が問題になる.また,回旋筋腱板の付着部位である肩甲骨の安定化が重要視されているが,肩甲骨周囲筋の筋活動を報告したものは上肢挙上運動時のものがほとんどであり,外旋運動時の筋活動を報告したものは少ない.さらには,異なる上肢挙上角度における肩関節外旋運動時の肩甲骨周囲筋や棘下筋の筋活動特性を報告したものはほとんどないため,本研究では,表面筋電図を用いて,それらを明確にすることを目的とした.【方法】 肩関節に整形外科的疾患を有さない健常男性20名(年齢22.4±1.5歳,身長172.9±4.4cm,体重67.1±5.8kg)40肩を対象とした.表面筋電図の記録および解析は,能動電極(DL-141, S&ME Inc.),データ収録システム(Powerlab 16/35, AD Instruments),解析ソフトウェア(LabChart7,AD Instruments)を使用し,サンプリング周波数1,000Hz,デジタルフィルタは10-500Hzの帯域通過とした.被検筋は棘下筋,僧帽筋上部線維,僧帽筋中部線維,僧帽筋下部線維,前鋸筋の5筋とした.測定課題は,肩関節最大等尺性外旋運動とし,上肢下垂位,肩甲骨面45度,90度,135度挙上位の4肢位で実施した.体幹部をベルトで固定した椅座位にて,肘関節90度屈曲位,肩関節内外旋中間位とし,上腕遠位部は安定した台の上に設置させた.測定は5秒間実施し,中3秒間の各筋の波形の実効値を算出し,肩関節外旋運動時の筋活動量を求めた.筋活動量は,最大等尺性随意収縮(Maximum Voluntary Contraction:MVC)時の筋活動量で正規化し,%MVCとした.各肢位3回ずつ測定し,その平均値を算出した.算出項目は,各肢位における5筋の筋活動量および棘下筋の筋活動量に対する各肩甲骨周囲筋の筋活動量(以下,筋活動比)とした.統計学的処理は,IBM SPSS Statistics 21.0を使用し,各肢位における同筋の筋活動量および筋活動比の比較を,Friedman検定を行った後, Bonferroniの方法に基づいて有意確率を調節したWilcoxonの符号付き順位検定を用いて多重比較を行った.有意水準は5%とした.【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には本研究の目的および内容, 対象者の有する権利について十分な説明を行い, 参加の同意を得た上で測定を実施した.【結果】 各肢位における筋活動量の比較では,棘下筋は97.3~64.8%MVCと挙上角度増加に伴い有意に筋活動が減少した.僧帽筋上部線維は,いずれの肢位においても有意差は認められなかった.僧帽筋中部線維および僧帽筋下部線維は,それぞれ59.1~41.0%MVC,70.9~54.7%MVCと,挙上角度増加に伴い筋活動が緩やかな減少傾向を示した.前鋸筋は,22.7~59.4%MVCと挙上角度増加に伴い筋活動が増加傾向を示した.各肢位における筋活動比の比較では,僧帽筋中部線維および僧帽筋下部線維は,それぞれ0.63~0.78,0.81~0.93と全挙上角度においてほぼ一定した筋活動比を示したが,僧帽筋上部線維および前鋸筋はそれぞれ0.31~0.65,0.24~0.99と挙上角度増加に伴い筋活動比が増加した.【考察】 肩関節外旋筋である棘下筋の効率的な外旋トルク発生のためには,付着部位である肩甲骨の安定化が重要であり,肩甲骨周囲筋の協調的な作用が重要となる.今回の結果から,僧帽筋中部線維および下部線維は,全挙上角度において,棘下筋に対し中等度以上の一定した活動をすることが分かった.また,挙上角度増加に伴い前鋸筋の貢献度が大きくなった.僧帽筋中部線維および下部線維は,棘下筋や前鋸筋による肩甲骨外側偏位力に抗して常に内側に引きつける作用として重要と考える.今回の測定方法では,挙上角度増加に伴いゼロポジションに近似した肢位となる.ゼロポジション肢位は,筋線維の配列から,本来上腕骨の回旋が生じないとされているため,外旋トルク発生には肩甲骨の後傾運動も必要となる.前鋸筋は肩甲骨後傾作用を有する唯一の筋であるため,挙上角度増大に伴い筋活動が増加したと考えられ,肩甲骨安定化,外旋トルク発生の両方の働きを担ったと考えられる.肩関節は可動範囲が大きく,特に野球などのオーバーヘッドスポーツにおいては,挙上位での動作が要求される.このような対象者のより動作を想定した評価およびトレーニングを実施するためには,一定の角度のみでなく,様々な挙上角度で実施することが重要であると考えられる.【理学療法学研究としての意義】 肩甲骨安定化には多数の筋が貢献するが,上肢挙上角度の変化に伴いそれらの筋の貢献度が異なり,また回旋トルクの力源にもなりうるため,様々な上肢挙上角度での評価の重要性や,目的動作に応じた挙上角度を設定してトレーニングすることの重要性が示された.
著者
福原 隆志 坂本 雅昭 中澤 理恵 川越 誠 加藤 和夫(MD)
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101862, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】足関節底背屈運動時には,腓骨の回旋運動が伴うとされている.しかしながら,回旋方向についての報告は一定の見解を得ていない.また,先行研究は屍体下肢を用いての報告がほとんどであり,生体を対象にした報告はほとんど行われていない.本研究の目的は,Bモード超音波画像を用い,足関節底背屈運動時の腓骨外果の回旋運動について検討するものである.【方法】対象は,足関節に既往のない健常成人男女5名(24.6±2.5歳)の足関節10肢とした.測定姿位は,長坐位にて膝30°屈曲位とした.超音波画像診断装置(LOGIQ e,GEヘルスケア,リニア型プローブ)を用い,腓骨外果最下端より3cm近位部にて足関節前外方よりプローブを当て,短軸像にて脛腓関節を観察した.被験者は自動運動にて足関節背屈及び底屈運動を行った.足関節最大背屈時及び足関節最大底屈時において,脛骨及び腓骨の運動方向を画像上にて確認した.また脛骨及び腓骨間の距離を画像上にて0.01cm単位で測定した.さらに脛骨及び腓骨の接線を描画し,両者の成す角を0.1°単位で測定した.なお,測定は1肢につき3回行い平均値を測定値とした.なお,測定はすべて同一検者1名で行った.統計学的解析方法として,足関節背屈時と底屈時に得られた測定値についてWilcoxonの符号付順位和検定を用い検討した.解析にはSPSS ver.17を使用し,有意水準を5%とした.【倫理的配慮、説明と同意】対象者全員に対し,研究の趣旨について十分に説明し,書面にて同意を得た.【結果】全ての被験者において,関節背屈時に腓骨の外旋が観察された.また,足関節底屈時には腓骨の内旋が確認された.脛骨及び脛骨間の距離は,底屈時では0.27±0.08cm,背屈時では0.36±0.13cmであり,底屈時と比べ背屈時では有意に距離は開大していた(p<0.01).脛骨及び腓骨の接線の成す角は,底屈時では4.8±5.8°,背屈時では10.0±6.42°であり,底屈時と比べ背屈時では有意に角度は増加していた(p<0.01).【考察】足関節の運動学は理学療法実施上,注目すべき重要なポイントであると考えられる.しかしながら足関節底背屈運動時における腓骨の運動方向について,これまで一定の見解を得ていなかった.今回の結果から足関節の自動運動時において,背屈時には腓骨は脛骨に対し外旋し,底屈時には内旋することが明らかとなった.今回の知見を活かすことで,足関節に対する理学療法実施の際,より適切なアプローチを実施することが可能となると思われる.【理学療法学研究としての意義】本研究は足関節底背屈運動に伴う脛腓関節の運動について明らかにし,適切な理学療法実施のための一助となる研究である.
著者
葛原 隆
出版者
徳島文理大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

抗インフルエンザウイルス化合物を探すために、ウイルス株間で保存性の高い、インフルエンザウイルスRNAポリメラーゼ内のエンドヌクレアーゼの阻害化合物の探索を行った。インフルエンザRNAポリメラーゼのエンドヌクレアーゼドメインタンパク質を精製し、サリドマイドアナログ化合物・コケ由来の天然物であるマルカンチン・緑茶カテキンがこのエンドヌクレアーゼ阻害活性を有し、抗インフルエンザ活性を有することを見いだした。
著者
篠原 隆 川本 康裕 柳田 藤寿
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.215-223, 1998-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
22

1.ワイン酵母(S.cerevisiae)の有する三種のグリコシダーゼ活性をYM培地,ブドウ果汁培地および栄養源補添ブドウ果汁培地により培養して測定した。供試酵母は25℃で2日間培養した後,あるいは対数増殖期と定常期に集菌し,pH5,0およびpH3.5にて合成基質と反応させて活性を求めた。2.YM培地による培養の場合,供試105株のβ-グルコシダーゼ活性は,pH5.0において159-1539nmolであったが,pH3.5の場合に70-817nmolであり,本酵素活性の低下が示された。供試20株におけるα-アラビノシダーゼおよびα-ラムノシダーゼ活性は,それぞれユ2-53(pH5.0), 9-80(pH3.5)nmolおよび2-24(pH5.0), 1-29(pH3.5)nmolであった。これらのグリコシダーゼ活性は菌株およびpHにより変動が認められたが,いずれも低活性であった。3.ブドウ果汁で培養した場合,βブルコシダーゼ活性は,対数増殖期の菌体が定常期の場合より高活性の傾向であった。しかし,その対数増殖期の活性は, 66-318nmol,pH5.0および19-307nmol,pH3.5であり,低活性であった。また,培養上清液のβ-グルコシダーゼ活性について,対数増殖期および定常期において4-35μU/mlおよび1-10μU/mlと極めて低活性であった。4.ブドウ果汁培地への栄養源補添の効果が,一部の菌株について示されたが,そのグリコシダーゼ活性は低いレベルにとどまった。5.ネオマスカットブドウを用いた試験醸造を1995年度および1996年度に実施した。酵母区について,そのワイン中のテルペノール濃度は果汁より0.2-0.4mg/l増加したが,菌株間の差異が0.1mg/l以下であり,供試ワイン酵母のグリコシダーゼがテルペノール生成に及ぼす効果は小さいと推定した。一方,酵素区ではテルペノールが明確に増加しており,その増加量が0.7-1.6mg/lであった。また,供試ブドウ果汁中には有意のテルペノール配糖体の存在することが示された。最後に,本研究遂行に当たりご助言を賜りました本研究施設高柳勉博士に感謝いたします。また,酵素標品をご提供下さいました明治製菓(株)生物科学研究所高野敏明氏に感謝いたします。
著者
塚原 隆裕 川口 靖夫 田邉 真明 高橋 通博 嶺岸 卓也 原 峻平 池上 明人 井上 俊
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

二方程式モデル(非等方性/等方性k-εモデル,k-ωモデル)およびレイノルズ応力方程式モデルをフレームワークとして,粘弾性流体の抵抗低減流れを再現し得る乱流モデルの構築を目的とした.直接数値解析および界面活性剤水溶液の実験も行い,そのデータベースを元にa-prioriテストを通じて,粘弾性寄与項やGiesekus構成方程式に現れる非線形項について新たなモデルを提案した.粘弾性流体における複雑流路(有限平板周りやバックステップ流路)の乱流を調査し,Kelvin-Helmholtz渦の抑制効果,剥離点距離の延長,および主流揺動を見出し,それらの解明と(乱流モデルによる)予測を行った.
著者
兵頭 政光 相原 隆一 河北 誠二 湯本 英二
出版者
日本喉頭科学会
雑誌
喉頭 (ISSN:09156127)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.64-70, 1995-06-01 (Released:2012-09-24)
参考文献数
14
被引用文献数
2 5

The hypopharyngeal constrictor muscle consists of the thyropharyngeal (TP) and cricopharyngeal (CP) muscles. These two muscles cooperatively and, in a sense, competitively work at the pharyngeal swallowing stage. Contraction of the TP muscle drives bolus into the esophagus, while the CP muscle ralaxes and allows the bolus to pass through the upper esophageal sphincter which is made by a contraction of the CP muscle.We investigated histochemical properties of these two muscles. Acetylcholine esterase stain showed that the neuromuscular junctions of the CP muscle were scattered in the horizontal direction compaired to those of the TP muscle. Glycogen depletion test showed that the glycogen-negative muscle fibers were distributed uniformly througout the TP muscle, while those of the CP muscle decreased in number from the stimulated side toward the unstimulated side. These results suggested that the CP muscle fibers terminate in the belly of the muscle, and that length of the CP muscle fiber is not uniform. Actomyosin ATPase stain revealed that type 2B fiber was predominant in the TP muscle, while type 1 fiber was predominant in the CP muscle. The mean diameter of the TP muscle fibers was larger than that of the CP muscle.In conclusion, the histochemical properties of the TP and CP muscle showed a great contrast to each other. But these different properties gradually change around the border of the two muscles.
著者
竹下 正哲 中西 一弘 高橋 丈博 蓑原 隆 前山 利幸 戸祭 克 益満 ひろみ 後藤 元
出版者
日本農作業学会
雑誌
農作業研究 (ISSN:03891763)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.183-194, 2018 (Released:2019-06-20)
参考文献数
50
被引用文献数
2

ドリップ灌漑はヨーロッパ,イスラエルなどを中心に世界に普及しているが,日本では全灌漑地の2%でしか使用されていない.その理由は,日本は四季を通じて十分な降雨があるため,露地栽培でドリップ灌漑は必須ではないとみなされてきたためと考えられる.本研究では,降雨が十分にある日本の露地において,ドリップ灌漑を導入することで,ピーマンの単位面積あたり収量を増加させることができるのではないかという仮説を検証した.「ドリップ灌漑の有無」「固形肥料・液体肥料の違い」の2要因を設定し,そのどちらが影響しているか,あるいは交互作用があるかを検証するために,ピーマンを用い,二元配置の分散分析実験を行った.結果は,「固形肥料・液体肥料の違い」に関わらず,ドリップ灌漑をした試験区の方が,ドリップ灌漑をしなかった試験区(天水のみ区)より収量(生重量),乾燥重量,着果数が増加した.とくに収穫量が落ちてくる9,10月の収量が,ドリップ灌漑区で多くなっていた.その差の要因は多頻度灌水にあると考えられ,日本の露地のように十分な降雨がある耕地においても,ドリップ灌漑により毎日定期的に灌水することで,ピーマンの着果数を増やし,収量を増加させることができることが示唆された.
著者
秋葉 崇 小川 明宏 寺山 圭一郎 土谷 あかり 中川 晃一 榊原 隆次 丸岡 弘
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.695-699, 2017 (Released:2017-10-23)
参考文献数
16
被引用文献数
2

〔目的〕足関節底背屈運動が血行動態と自律神経系に与える影響を検討し,起立性低血圧の対処法としての一助とすること.〔対象と方法〕対象は健常男性8人(年齢28.8 ± 5.3歳)とした.プロトコルは,5分間の安静座位の後,1分間の足関節底背屈運動を行い,再度5分間の安静座位を保持した.その間,循環動態と自律神経の反応を評価した.〔結果〕心拍数,一回拍出量,心拍出量は,安静時の値と比較して,足関節底背屈運動中の値が有意に高値を示した.また,その効果は運動後1分まで持続した.LF/HF,HFなどの自律神経系の反応は,有意な変化が認められなかった.〔結語〕足関節底背屈運動の即時効果が認められ,その効果は1分程度持続した.足関節底背屈運動が,起立直後の血圧低下を回避する方法としての一助となる可能性が示唆された.
著者
新海 航一 海老原 隆 鈴木 雅也 加藤 千景
出版者
日本歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

Er,Cr:YSGGレーザーを用いた歯の切削は、微小水蒸気爆発により歯面が粉砕されて生じることを確認した。レーザー切削象牙質面には熱変性層が生成されるが、熱変性層はリン酸処理後に次亜塩素酸ナトリウム処理を行った場合に除去された。レーザー切削面にリン酸処理あるいはリン酸と次亜塩素酸ナトリウムの併用による前処理を行うと2ステップセルフエッチシステム(歯質接着システム)の単独処理より接着強さが向上した。
著者
豊田 新 高原 周一 宮川 和也 守田 益宗 青木 一勝 佐藤 幸子 坂根 弦太 青木 宏之 蜂谷 和明 矢城 陽一朗 重松 利信 那須 浩郎 篠原 隆 宮宅 康郎 渡邉 誠 今井 剛樹 今山 武志 兵藤 博信 片山 敏和 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構理科教育センター 岡山理科大学教育支援機構学習支援センター 岡山理科大学教育支援機構学習支援センター 岡山理科大学理学部応用物理学科 岡山理科大学理学部応用物理学科 岡山理科大学自然科学研究所 岡山理科大学自然科学研究所 岡山理科大学非常勤講師
雑誌
岡山理科大学教育実践研究 = Okayama University of Science Educational Practice Research (ISSN:24339946)
巻号頁・発行日
no.1, 2017
著者
野嶽 勇一 深澤 昌史 榊原 隆三 Yuichi NODAKE Masashi FUKASAWA Ryuzo SAKAKIBARA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.239-248, 2010
被引用文献数
2

乳酸を環状に重合した化合物である環状重合乳酸(CPL)が、ガン細胞の増殖を強力に抑制することが見出されている。CPLのこの特異な生理活性が脚光を浴び、CPLを新しいタイプの機能性食品や抗ガン剤として応用するための試みが精力的に実施されている。 CPLはガン細胞のピルビン酸キナーゼおよび乳酸脱水素酵素の活性阻害に効果を示し、ガン細胞の解糖系を特異的に抑制する特長を示す。この結果、解糖系の機能が低下したガン細胞においては、エネルギーおよび細胞構成成分の産生・供給が停滞状態に陥る。また、CPLの作用によりガン細胞ではアポトーシスも誘導されることから、ガンの成長が抑制されることが示されている。現在では、ガン患者を対象としたCPLの臨床試験も実施されており、腫瘍の縮小や症状の改善に関する症例報告がある。
著者
福原 隆志 坂本 雅昭 中澤 理恵 川越 誠 加藤 和夫(MD)
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101862, 2013

【はじめに、目的】足関節底背屈運動時には,腓骨の回旋運動が伴うとされている.しかしながら,回旋方向についての報告は一定の見解を得ていない.また,先行研究は屍体下肢を用いての報告がほとんどであり,生体を対象にした報告はほとんど行われていない.本研究の目的は,Bモード超音波画像を用い,足関節底背屈運動時の腓骨外果の回旋運動について検討するものである.【方法】対象は,足関節に既往のない健常成人男女5名(24.6±2.5歳)の足関節10肢とした.測定姿位は,長坐位にて膝30°屈曲位とした.超音波画像診断装置(LOGIQ e,GEヘルスケア,リニア型プローブ)を用い,腓骨外果最下端より3cm近位部にて足関節前外方よりプローブを当て,短軸像にて脛腓関節を観察した.被験者は自動運動にて足関節背屈及び底屈運動を行った.足関節最大背屈時及び足関節最大底屈時において,脛骨及び腓骨の運動方向を画像上にて確認した.また脛骨及び腓骨間の距離を画像上にて0.01cm単位で測定した.さらに脛骨及び腓骨の接線を描画し,両者の成す角を0.1°単位で測定した.なお,測定は1肢につき3回行い平均値を測定値とした.なお,測定はすべて同一検者1名で行った.統計学的解析方法として,足関節背屈時と底屈時に得られた測定値についてWilcoxonの符号付順位和検定を用い検討した.解析にはSPSS ver.17を使用し,有意水準を5%とした.【倫理的配慮、説明と同意】対象者全員に対し,研究の趣旨について十分に説明し,書面にて同意を得た.【結果】全ての被験者において,関節背屈時に腓骨の外旋が観察された.また,足関節底屈時には腓骨の内旋が確認された.脛骨及び脛骨間の距離は,底屈時では0.27±0.08cm,背屈時では0.36±0.13cmであり,底屈時と比べ背屈時では有意に距離は開大していた(p<0.01).脛骨及び腓骨の接線の成す角は,底屈時では4.8±5.8°,背屈時では10.0±6.42°であり,底屈時と比べ背屈時では有意に角度は増加していた(p<0.01).【考察】足関節の運動学は理学療法実施上,注目すべき重要なポイントであると考えられる.しかしながら足関節底背屈運動時における腓骨の運動方向について,これまで一定の見解を得ていなかった.今回の結果から足関節の自動運動時において,背屈時には腓骨は脛骨に対し外旋し,底屈時には内旋することが明らかとなった.今回の知見を活かすことで,足関節に対する理学療法実施の際,より適切なアプローチを実施することが可能となると思われる.【理学療法学研究としての意義】本研究は足関節底背屈運動に伴う脛腓関節の運動について明らかにし,適切な理学療法実施のための一助となる研究である.
著者
中山 浩太郎 伊藤 雅弘 Erdmann Maike 白川 真澄 道下 智之 原 隆浩 西尾 章治郎
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.49-60, 2009-12-24

Wikipediaは,インターネットを通じて誰でも編集可能なオンライン百科事典であり,ここ数年で爆発的に成長したソーシャルメディアの一種である.特に,自然言語,人工知能,データベースの研究分野で活発に研究が進められており,連想関係抽出や,対訳辞書構築,オントロジ構築など,数多くのWikipediaを対象とした研究が行われてきた.また,最近では多様なアプリケーションへWikipediaマイニングの成果を適用する事例が報告されており,その有用性が示されてきた.しかし,多量の研究発表が行われる一方で,全体像を把握することが困難になりつつあるのも事実である.本サーベイ論文では,これら最新のWikipedia研究を紹介しつつ,概観することで研究の目的面・技術面から分類し,Wikipedia研究の動向を探る.Wikipedia, an Wiki based online encycropedia, has become an emergent social media because of the significant effeciency for sharing huge amount of human knowledge via Web browsers. Especially, in NLP, AI and DB research areas, a considerable number of researches have been conducted in past several years. Relatedness measurement, bilingual dictionary extraction and ontology construction are ones of main Wikipedia Mining research areas. Furthermore, researches on application based on structured data extracted by Wikipedia Mining are becoming one of the essentials of Wikipedia research areas. In this survey paper, we introduce the new research papers and summarize the researches from both technical aspect and directional aspect.
著者
伊藤 聡史 志摩 政幸 菅原 隆志 地引 達弘 秋田 秀樹 雨澤 弘機 大貫 晃
出版者
公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会
雑誌
マリンエンジニアリング (ISSN:13461427)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.269-275, 2010 (Released:2012-12-06)
参考文献数
8
被引用文献数
2 6

A basic study on the development of sliding materials which can be used in seawater is made in this paper. As well known, stainless steel and titanium alloy are both fine anti-corrosive materials in seawater, but these are easily worn as resulting from corrosive type of wear in seawater. In order to overcome the disadvantage silicon (Si) particles were embedded into the surface layers of them, by applying the rubbing treatment process which was developed by the authors. The wear tests were done in artificial seawater by using the reciprocating wear apparatus. The results show that the coefficient of frictions are not so improved, but wear resistant properties are improved, especially for Si treated stainless steel mated by the same substrate material. Based on the results the wear mechanism of the developed materials is discussed.