著者
小原 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.308, pp.74-75, 2002-07-26

梶谷エンジニアの元盛岡支店長だった名久井亮さん(62歳)は,会社が倒産した翌日,再就職先を世話してもらおうと大学時代の先輩に連絡した。先輩は岩手県土木部のOBだったので,県内の建設コンサルタント業界に顔が広かった。 再就職の話を切り出そうとした途端,名久井さんは先輩に怒鳴られた。「お前は支店の責任者だろう。自分のことだけを考えていていいのか」。
著者
永田 宏文 萩原 隆一
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.379-385, 1981

<p><tt><b>ガソリン注油中のポリエチレン製携行缶での発火事故,ネオプレンゴム製ボール圧送による油送管内の残油処理中の爆発事故,LPGタンク車から貯蔵タンクヘLPG移充填中の火災事故,およびアルミ粉製造プラントにおけるアルミ粉回収用パグフィルタ室爆発事故の以上4件の事例は,事故原因の調査解析の結果,いずれも静電気が着火源と考えられた.ここでは,静電気の災害に結びつく帯電過程を明らかにするための実験や,事故の発生要因等の検討結果について解説し,静電気災害防止のための一資料として提 </b></tt><tt><b>供する. </b></tt></p>
著者
古川 安彦 荻原 隆
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.47-52, 2016 (Released:2016-07-07)

パルス燃焼噴霧熱分解法により炭素を複合化したリン酸鉄リチウム(LFP/C)ナノ粒子を合成した。SEM観察からLFP/C粒子は、球状、楕円状、不規則形状などが含まれていた。粒度分布測定により求めたLFP/Cナノ粒子の粒径は50 nmであった。ICP分析によるLFPの化学組成は、出発溶液の組成とほぼ一致していた。熱処理後のXRDからはLFP/Cの結晶構造は、空間群Pnmaのオリビン構造であった。DTGから求めたLPF/Cナノ粒子の炭素含有量は出発溶液濃度と良く一致していた。LFP/Cを正極活物質とした2032コインセルを作製し、2.5 V~4.3 Vの範囲で充放電試験を行った。1C充放電によるLFP/Cの放電容量および500サイクル後の容量維持率はそれぞれ170 mAh/gおよび93 %であった。充放電レートの増加に伴いLFP/Cの放電容量および容量維持率は減少し、30 Cではそれぞれ95 mAh/gおよび85 %であった。50 ℃のとき、LFP/Cの放電容量は30 Cで100 mAh/gを示し、100サイクル後の容量維持率は89 %であった。
著者
若山 滋 藤原 隆
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.405, pp.141-147, 1989
被引用文献数
6 1

We find out the Japanese emotion in mediaeval times with one's architectural space, as the result of analizing and considering the architectural terms in KOKINSYU and SHINKOKINSYU. In KOKINSHU,in the terms represent house, YADO is superior to other terms. And it find out the pessimism is related life from poet that include SUMAU. In SHINKOKINSHU, YADO is ordinary used, and IHO is appeared. These mean that the aesthetic of temporary and WABI residence are developed in emotion of this age. And we find out that emotion of architectural space grew variety from the terms represent part increased.
著者
土井 啓員 榊原 隆次 岸 雅彦 露崎 洋平 舘野 冬樹 平井 成和
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1382-1385, 2013-11-01 (Released:2013-11-29)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

パーキンソン病(PD)において消化管運動機能障害は高頻度でみられる自律神経系の合併症である.とくに胃排出能低下は,小腸上部へのL-ドパの到達を遅らせる可能性があり,薬物治療管理の視点から重要である.実際胃排出能低下がみられるPD患者では,L-ドパの血中濃度の立ち上がりが遅くなる割合が有意に高い.L-ドパの吸収遅延は薬効の発現に影響し,wearing-off,delayed-onを惹起する要因の一つといえる.六君子湯などの消化管運動機能改善薬は胃排出能の改善に有用である.経腸的L-ドパ持続投与法も進行期PD患者のL-ドパの血中濃度を安定させる選択肢として期待されている.
著者
大島 悦男 佐藤 秀幸 小場瀬 宏之 内村 達雄 桑原 隆 小林 智
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.2552-2554, 1992-09-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
8
被引用文献数
2 6

(Z)-11-[3-(Dimethlamino)propylidene]-2-(methoxycarbonyl)methyl-6, 11-dihydrodibenz[b, e]oxepin-9-acrylic acid (5) was prepared for application to the radiommunoassay of KW-4679 (1, (Z)-11-[3-(dimethylamino)propylidene]-6, 11-dihydrodibenz[b, e]oxepin-2-acetic acid hydrochloride). The acrylic acid moiety in the 9-position of 5 was employed for coupling with an amino group of bovine serum albumin (BSA) to provide 17. Subsequently, the conjugate 17 was treated with aquenus NaOH to hydrolyze the terminal methoxycarbonyl group in the 2-position of the BSA conjugated 5. Antiserum raised against the antigenic BSA-conjugate 4 finally obtained was specific for 1.
著者
矢箆原 隆造 伊藤 慎英 平野 哲 才藤 栄一 田辺 茂雄 林 美帆 加藤 翼 海藤 大将 石川 裕果 澤田 雄矢 宮田 恵里 山田 唯 藤範 洋一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】我々は,立ち乗り型パーソナル移動支援ロボットとテレビゲームを組み合わせたバランス練習アシストロボット(Balance Exercise Assistant robot:以下,BEAR)を考案した。BEARで使用しているロボットは,搭乗者が前後に重心を移動するとその移動に合わせてロボットが前後移動し,左右に重心を移動するとロボットが旋回する装置である。従来のバランス練習には,適切な難易度が存在しない,動きが少ないためフィードバックが得にくい,退屈な練習内容,またバランス戦略への転移性が乏しいという問題点があった。一方でBEARを用いたバランス練習では,ロボット制御による練習者に適した難易度設定,実際の移動という形での重心移動のフィードバック,ゲーム感覚で飽きずに楽しく継続できる練習内容,ankle/hip strategyのバランス戦略に対して高い転移性を持つ類似課題,と改善が図られている。本研究では,中枢神経疾患患者に対しBEARを用いたバランス練習を行い,そのバランス能力の改善効果について検討を行った。【方法】対象は,当大学病院リハビリテーション科の通院歴があり,屋内歩行が監視以上の中枢神経疾患患者9名(脳出血3名,脳梗塞2名,脳腫瘍1名,頭部外傷1名,脊髄損傷2名)とした。対象の詳細は,年齢60±18歳,男性7名,女性2名,発症後35±27ヶ月,Berg Balance Scaleは47±8点であった。BEARのゲーム内容は,ターゲットに合わせて前後方向に能動的な重心移動を行う「テニスゲーム」,ターゲットに合わせて左右方向に能動的な重心移動を行う「スキーゲーム」,組み込まれた多様な外乱に抗してゲーム開始位置を保つ「ロデオゲーム」の3種類を実施した。1回の練習は各ゲームを4施行ずつ,予備練習を含めた合計20分間で構成されており,週2回の頻度で6週間あるいは8週間実施した。練習期間の前後には,バランス能力の改善指標としてTimed Up and Go Test(以下,TUG)および安静立位時の重心動揺を計測した。重心動揺計測はアニマ社製のツイングラビコーダ(G-6100)を用い,30秒間の安静立位から矩形面積を算出した。加えて,下肢の筋力も併せて計測を行った。測定筋は腸腰筋,中殿筋,大腿四頭筋,ハムストリングス,前脛骨筋,下腿三頭筋の6筋とし,アニマ社製ハンドヘルドダイナモメータを用いて等尺性で計測を行い,その最大値を採用した。統計解析にはWilcoxonの符号付順位検定を用い,各評価について練習期間前後の比較を行った。【結果】TUGは,練習期間前後の平均値が21.5秒から17.4秒と有意な改善を認めた(p<.05)。安静立位時の重心動揺は,練習期間前後の矩形面積の平均値が3.3cm<sup>2</sup>から2.7cm<sup>2</sup>と有意な改善を認めた(p<.05)。下肢の筋力においては,練習期間前後の中殿筋の平均値が20.8kgから24.2kgと有意な改善を認め(p<.01),下腿三頭筋の平均値が44.0kgから47.7kgと有意な改善を認めた(p<.05)。一方で,その他の4筋については変化量が小さく有意差は認められなかった。【考察】本研究ではBEARを用いたバランス練習の効果を検討した。BEARの練習において前後方向の重心移動を行うテニス・ロデオゲームでは下腿三頭筋が,左右方向の重心移動を行うスキー・ロデオゲームでは中殿筋がそれぞれ求心性・遠心性収縮を繰り返し行う必要がある。このことが筋力増強に必要な条件を満たし,効果を発揮したと考えられた。このようにBEARの練習が3つのゲームにより構成されていることが,前後・左右方向どちらの制御の改善にも効果を示すため,安静立位時の重心動揺の改善にも効果的であったと考えられた。またTUGは総合的なバランス能力を表す指標であるため,この改善には筋力や姿勢制御の改善が反映されていると考えられた。TUGは転倒リスクに関連するとされていることから,BEARの練習には転倒予防の効果もあるのではないかと期待される。今後は,中枢神経疾患のうち特に効果を認めやすい対象を明確にしていくとともに,従来バランス練習群との比較を行う必要があると考えられる。【理学療法学研究としての意義】バランス能力低下を認め,日常生活活動能力が低下している中枢神経疾患患者は非常に多い。したがって,効果の高いバランス練習を考案し,転倒による二次的な障害を予防していくことは理学療法研究として大変意義のあるものである。
著者
原田 貴弘 宮原 隆 中嶋 直敏 栗原 和枝
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.792-799, 2002-12-25 (Released:2010-03-15)
参考文献数
30

チミン (T) およびアデニン (A) を末端に有する両親媒性分子を用いて, 雲母基板上に核酸塩基を表面に有する単分子膜を調製した. 水溶液中 (pH4~10) において, 調製した核酸塩基表面間に作用する力を, 表面力装置 (SFA) を用いて, 表面間距離の関数として測定した. (i) T-TおよびA-A表面間では, 核酸塩基の酸解離を反映して, それぞれ, pH7以上またはpH4以下において電気二重層斥力が観察された. また, A-Aの場合, pH8以上でも斥力となり, 水酸化物イオンの吸着による電気二重層斥力と考えている. それ以外のpH領域では, 90nmに及ぶ長距離引力が作用した. これは主に核酸塩基の疎水性による引力と考えられる. (ii) 相補的なT-A表面間においては, pH4~10の領域においてつねに長距離から引力が観察され, 特に純水中においては, 60nmの長距離から引力が観察された. 生理的pH条件下において, 相補的な核酸塩基間にpKaと疎水性の最適化が起こっていると考えられる. (iii) 接着力は, T-A表面間でもっとも強く, 特に中性のpH領域で接着力は極大となった. この事実は, 生理的pH条件下で, 相補的な核酸塩基対がもっとも効果的にその分子認識能を発現していることを示している.
著者
桑原 隆一 池内 浩基 皆川 知洋 堀尾 勇規 佐々木 寛文 蝶野 晃弘 坂東 俊宏 内野 基
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.671-679, 2018-11-01 (Released:2018-11-30)
参考文献数
29

目的:クローン病(Crohn’s Disease;以下,CDと略記)は再発を繰り返す原因不明の難治性炎症性腸疾患であり,複数回の手術を必要とすることが多い.そこで当院で施行したCD腸管切除症例1,143症例の臨床的特徴,術後経過について検討した.方法:1974年9月から2014年7月までに当科で腸管病変に対して手術を行ったCD 1,143例,延べ手術回数2,001回を対象とし,臨床的特徴および再手術率などをretrospectiveに検討した.結果:男女比は827:316(2.6:1),初回手術時年齢は30.0(7~78)歳,病悩期間は20.4(2.5~43.2)年で初回手術時の病型は小腸型380例,大腸型104例,小腸大腸型659例であった.手術適応に関しては非穿孔型が604例(52.8%),穿孔型は539例(47.2%)であった.術後合併症(Clavien-Dindo III以上のもの)は66例(3.3%)に認め,そのうち縫合不全が45例(2.2%)と最も多かった.累積5年の再手術率は22.2%であった.再手術のリスク因子に関しては性別,初回手術時年齢,病型,病変部位,飲酒歴,喫煙歴は有意差を認めず,初回手術時の“肛門病変あり”のみに有意差を認めた(P=0.001).死亡症例は24例(2.1%)で癌死が16例と最も多かった.結語:累積5年の再手術率は22.2%で再手術のリスク因子は初回手術時の肛門病変の存在であった.死亡原因は癌死が多数を占めた.
著者
矢原 隆行
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

国内外の研究成果を収集・整理し、多様な福祉実践の場における参加と協働の技法としてのリフレクティング・プロセスの有効性の検討をおこなうため、①文献研究、②北欧における視察調査、③国内における協働的アクションリサーチを実施した。文献研究および海外での視察調査により明らかとなった多様な領域でのリフレクティングの活用実態と、その基本となる理論のまとめ、さらに、精神保健福祉専門職による研究会、および、大規模社会福祉法人をベースとした協働的アクションリサーチのプロセスと結果については、学術論文、学会報告、著書の形で広く発信をおこなった。
著者
榊原 隆次 福武 敏夫 平山 恵造
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.161-166, 1992-08-01
被引用文献数
1

単純ヘルペス脳炎(HSE)自験30例を,臨床症候・画像検査により側頭葉型,側頭葉脳幹型,脳幹型に分けると,脳幹型(7例,23%)は他の2型に比し,発病早期には頭痛,発熱が少なく,GOT・GPT値の異常高値がみられず,初回腰椎穿刺時の髄液圧が平均85mmH_2Oと低く,病像完成期には意識障害が高度であったが,脳波上での周期性同期性放電がみられないなどの特色を示した。脳幹障害を示唆する症候として,corectopiaや対光反射消失などの瞳孔異常,眼頭反射の消失や緩徐・急速相のない自発眼振などの眼球運動異常,無呼吸や吃逆様呼吸などの呼吸異常を認めた。硬膜下水腫の合併が2例にみられたが非手術的に軽快し,死亡例・再発例がなく,自然軽快例もみられるなど予後良好であった。以上の脳幹型HSEの特徴はHSEの早期診断および治療にとって重要と考えられた。
著者
阪田 安彦 岩本 康男 菅原 隆文 阿部 圭輔 赤木 恵 宮森 伸一 伊藤 充矢 大谷 彰一郎 雑賀 隆史 野間 純 檜垣 健二 二宮 基樹 開 浩一
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.12, pp.780-784, 2012-12-10 (Released:2013-12-10)
参考文献数
10

Docetaxel is used to treat various types of carcinomas. Since docetaxel is insoluble in water (solubility, 0.002 mg/mL), to improve its solubility, it is administered with alcohol. The amount of alcohol required to improve the solubility of Onetaxotere® is twice as much as that required to improve the solubility of Taxotere®.In this study, we investigated the immediate breath alcohol level of and feeling of drunkenness experienced by patients after administration of chemotherapy with Onetaxotere®. The study was performed in 50 patients, from March 2012 to June 2012. In addition, 25 patients served as controls: these patients were administered chemotherapy with paclitaxel. Breath tests revealed no alcohol in any of the patients who were administered Onetaxotere®. Furthermore, none of these patients experienced a feeling of drunkenness. In contrast, breath tests performed in the control patients revealed alcohol in 15 cases, and 4 out of the 15 patients experienced a feeling of drunkenness.Breath tests revealed alcohol in 60.0% of the patients who were administered paclitaxel. The result is similar to those reported in other studies. No alcohol was detected in any of the patients who were administered Onetaxotere®. Moreover, these patients did not experience a feeling of drunkenness. These findings suggest that the patients who received Onetaxotere® were unaffected by the alcohol used to administer the drug.
著者
野原 隆博 新村 核 小木曽 沙織
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.G4P2340, 2010

【はじめに】<BR> 当院は月間平均350台の救急車を受け入れている急性期病院である.病状に応じて入院日に医師より処方され,訓練が開始となる早期リハビリテーション医療を提供できる体制を整えている.急性期病態で訓練を実施する際,リスク管理が重要となりハイリスクの状況の中,より安全で,充実した訓練を実施する必要がある.と同時に,医師・看護師だけでなく,コメディカルスタッフも急変時に際して対応できる知識・技術を習熟する必要がある.なぜなら,現代のリスクマネジメントのあり方としては当然の事と考えるからである.<BR> 今回,当院脳神経外科専門医の協賛のもと,理学療法士(以下PT)をはじめとするコメディカルスタッフ対象にBLS(一次救命処置)・ACLS(二次救命処置)勉強会の活動を行ったので考察を加え以下に報告する.<BR><BR>【目的】<BR> 急変時に際して対応できる知識・技術の向上を目的とした.<BR><BR>【方法】<BR> 当院PTをはじめとするコメディカルスタッフ対象に, AED(自動除細動器)を用いた心肺蘇生法であるBLS(一次救命処置),及び除細動器,薬剤を用いた心肺蘇生法であるACLS(二次救命処置)に関する基礎知識の講義及び実技を中心に勉強会を行った.<BR><BR>【説明と同意】<BR> 勉強会にあたり,当院脳神経外科専門医に同意を得て協賛のもと行った.<BR><BR>【結果】<BR> 勉強会にはリハビリテーション科スタッフ全員参加,また看護師・臨床工学技師・レントゲン技師など多職種の参加があった.勉強会実施後のアンケートでは,「急性期病院に従事する者として有意義な講義であった.」などの意見が多く,救命救急に対しての関心が高まった結果となった.<BR><BR>【考察】<BR> 今回,主にBLS(一次救命処置)に重点を置き勉強会を行ったが,医療従事者であるPTは,より高度な救命処置を提供できるようACLS(二次救命処置)まで理解しておく必要があると考える.臨床の場においては,急変時に対する救命処置を実施するのは医師・看護師が中心となるが,実際にPTがサポートできるよう知識・技術を習得しておくことは重要なことであり,そういった体制を整えていることで,リハビリテーション業務をより安全に行うことができると考える.<BR> 今後の展望として,当院ではPTが中心となり急変時に対する勉強会の活動を継続して行うべく,日本救急医学会認定の講習会に随時参加して質を高めるよう努めている.<BR><BR>【理学療法学研究としての意義】<BR> 近年,PTが従事する環境は,病院・クリニック・施設に留まらず,在宅や予防教室,スポーツ大会など多岐にわたっている.そのため,医療従事者がPTのみという場面もありうる現状において,PTはリスク管理に努め,緊急時の対応方法を熟知しておく必要があり,BLS(一次救命処置)・ACLS(二次救命処置)の知識・技術を習得しておくことは重要であり,PTが積極的に活動しなければならない分野でもある.<BR><BR>