著者
吉田金一著
出版者
近藤出版社
巻号頁・発行日
1974
著者
吉田 安規良 吉田 はるか 馬場 壮太郎
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.585-588, 2021

<p>生徒の科学的思考力等を育成し,それを測る問題を作成し,適切に評価できる理科教員を育成するため,中学校・高等学校の理科教員免許取得希望学生を対象として,「思考・判断・表現」の評価を目的とした火成岩の同定を問うペーパーテストの出題内容をどのように捉えているのかを調べた.出題内容に違和感を感じた学生もいたが,ほぼ全員が出題者の想定通りに「正答」した.27人中15人が岩石の判断理由を答えさせた点を,11人が火成岩に関するいくつかの知識を組み合わせて解答させた点を肯定的に評価していた.全体的な色の特徴から岩石を特定することの困難さを7人が,採点基準の曖昧さや採点の難しさを6人が,出題構成と配点に関する問題を4人が指摘していた.学習内容に関する専門性を高めるとともに,ある種の受験技術で容易に解答可能な問題を科学的な思考力等を問う問題として出題すべきでないことを学生が学ぶ必要性をこの結果は示している.</p>
著者
白石 涼 佐藤 圭祐 千知岩 伸匡 吉田 貞夫 尾川 貴洋
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.572-578, 2021

<p>【目的】大腿骨近位部骨折患者を対象に,腹部Computed Tomography(CT)の大腰筋面積で推定した骨格筋量と機能的予後の関連を調査した。【方法】回復期病棟に入院した113 名を骨格筋量減少群と対照群に分け,患者背景,機能的予後を比較した。Functional Independence Measure(以下,FIM)利得を目的変数とした重回帰分析を行い,骨格筋量との関連性を検討した。【結果】平均年齢は83.5 ± 8.3 歳,男性35 名,女性78 名であった。骨格筋量減少群は56 名だった。骨格筋量減少群は対照群に比べ,高齢で,痩せており,入院時認知FIM,退院時FIM 合計,FIM 利得が有意に低かった。多変量解析で,骨格筋量減少とFIM 利得に有意な関連を認めた。【結論】大腿骨近位部骨折患者における大腰筋面積で推定した骨格筋量減少は,機能的予後不良と関連することが示唆された。</p>
著者
神谷 大介 赤松 良久 赤星 拓哉 吉田 護
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.143-149, 2021
被引用文献数
1

<p> 豪雨災害時に避難行動を起こす一つの重要な情報に避難勧告等の避難情報がある.また,近年の災害では高齢者等の要配慮者が利用する施設の被災が報告されており,この対応が喫緊の課題である.要配慮者利用施設においては,福祉避難所等の他の施設への避難もしくは垂直避難を行う必要がある場合も存在する.本稿ではコロナ禍において発生した令和2年7月豪雨を対象に,防災気象情報と避難情報の関連を整理し,要配慮者利用施設における避難の実態を調査した.この結果,避難準備・高齢者等避難開始情報はあまり発表されていないこと,河川水位を避難の判断基準としていた要配慮者利用施設では避難の判断に苦慮していたこと,避難には自治会や自治体との話し合いが重要であること等が明らかになった.</p>
著者
フレディアント 梶山 拓也 吉田 準史
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
Dynamics & Design Conference
巻号頁・発行日
vol.2019, 2019

<p>Vibration reduction of vehicle is essential to improve the ride comfort. For evaluating the ride comfort, the vehicle vibration is occasionally analyzed in time domain. In this study, we propose a method to obtain the high contributing vehicle body vibration behavior deteriorating the ride comfort at a transient condition in time domain. We considered and applied two methods to realize the time domain analytical method. In the first method, we applied principal component (PC) analysis to the time domain vibration acceleration signals of the multiple body points at the transient condition to obtain the important vibration behavior. In the second method, we applied the PC analysis to the frequency domain signals and re-generated time domain signal by inverse FFT (IFFT). Through a simple vehicle vibration test at a transient condition and the comparison of the result, both methods were found to have ability to extract the high contributing body behavior at the transient condition but the second method utilizing IFFT was clarified to be more useful and accurate method.</p>
著者
井上 一博 フレディ アント 吉田 準史
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会
巻号頁・発行日
vol.2020, 2020

<p>In this study, we considered a method to extract a hammering sound in noise environment by removing the noise component using noise transfer function for carrying out correct inspection of the target construction. In the first experiment, hammering test was performed using two tiles (defective and normal tiles) with or without loud white noise from a speaker. Through the proposed method using two microphones (single response and reference microphones), the hammering sound could be extracted well as the sound without noise. Subsequently, another hammering test was carried out when a drone was operated as an instance of the driving noise. However, the method using two microphones could not extract the hammering sound accurately. Then, the number of the reference microphone was increased from one to four to catch the generated noise of each rotating blade. As the result, the hammering sound difference between normal and defective tiles could be grasped better.</p>
著者
望月 浩志 大谷 優 大森 沙江子 吉田 美沙紀 渡辺 楓香 藤山 由紀子 新井田 孝裕
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.73-79, 2018 (Released:2019-03-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1

【目的】斜視や弱視で通院中の患児における三歳児健康診査(以下、三歳児健診)の判定状況を調査した。【対象および方法】斜視や弱視によりA病院に通院中の患児30名(男16名・女14名、年齢9.1±3.2歳)の保護者に、三歳児健診で眼科医療機関への受診(3次健診)を勧められたか、勧められなかった場合の眼科受診のきっかけについて聞き取り調査を行った。調査結果と患児の視機能の関係を検討した。【結果】30名中24名(80.0%)は三歳児健診で3次健診を勧められていなかった。勧められなかった24名のうち斜視は15名で、内訳は内斜視5名、外斜視2名、間欠性外斜視7名、上斜視1名であった。24名のうち弱視は13名(斜視と重複含む)で、内訳は屈折異常弱視4名、不同視弱視5名、斜視弱視4名であった。斜視15名の眼科受診のきっかけは、保護者の気づきや保育園や幼稚園教員の指摘11名、保育園や幼稚園、小学校での健診を含む3歳以降の健診4名であった。斜視弱視を除く弱視9名の受診のきっかけは、保育園や幼稚園教員の指摘2名、3歳以降の健診7名であった。【考按】所管する市町村によって携わる医療職や健診内容に差があるが、本調査では斜視や弱視を有する患児の80.0%は三歳児健診で3次健診を勧められていなかった。1次および2次健診の精度向上をめざし、屈折検査の導入などの視機能異常の検出方法の改善や視能訓練士などの眼科専門職の参加が必要であると考える。
著者
吉川 敏一 吉田 憲正 近藤 元治
出版者
日本炎症・再生医学会
雑誌
炎症 (ISSN:03894290)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.413-421, 1993-09-30 (Released:2010-04-12)
参考文献数
64
被引用文献数
1 1

Oxygen-derived free radicals are mainly produced by phagocytic cells and hypoxanthine-xanthine oxidase system at inflammatory site. These oxygen metabolites and lipid peroxidation have been implicated in cell damage, interactions with other inflammatory mediators and modulation of vascular response. It is very important to modulate free radical-induced inflammatory reaction in various organs by administration of radical scavengers and antioxidants.
著者
吉田 正義 出島 富士夫
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.244-250, 1958

1) 圃場におけるハリガネムシの分布の実態を知らんがため,春(大麦畑)秋(白菜畑)の2期ハリガネムシが耕土上層に棲息する時期をねらって,作物を中心とした区劃および植物の根株を単位にハリガネムシを採集して,2年目以降の幼虫に対する個体群の分布様式について調査した。<br>2) 秋期および春期における区劃ならびに根株単位の分布様式はいずれもP&oacute;lya Eggenberger分布に適合した。根株単位の頻度分布は区劃単位のそれに比して&chi;<sup>2</sup>検定は高い信頼度で適合した。<br>3) 白菜の根部以外の区劃内に棲息するハリガネムシの数は,根部の土壌に棲息するそれに比較してきわめて少ないので,密度を推定するには1区劃全部の土壌を調査する方法より植物の根部の土壤のみを対象とするほうが得策かも知れない。<br>4) ハリガネムシの分布が栽培植物に対して高い集中性を示したが,その理由としてa)成虫の産卵は栽培植物の周辺の土壤にばらばらに行われることb)摂食期の幼虫は栽培植物に好んで潜入する性質をもつことc)非摂食期においても栽培植物の真下に当る耕土の下部に潜入していることが考えられる。<br>5) 集中性をはばむ事柄として,マルクビクシコメツキの幼虫のように経過の長い昆虫では,栽培植物に集中したものを耕転により分散させることが考えられるが,春期の甘藷の畝立作業や秋期の麦作は2年目以降のハリガネムシが耕土の下層に潜入した後に当るため大きな影響は考えられない。<br>6) 大麦畑における頻度分布もおおむね白菜畑におけると同様な傾向を示した。<br>7) 調査圃場はいずれも西側が高く東側に低いゆるやかな傾斜地であったが,分布は何れも低い場所に多く認められた。これは成虫が風の当らない日だまりの低地に集中産卵を行うことによるものであろう。<br>8) 棲息密度の増加と集中性について,<i>S<sup>2</sup>/x</i>により比較すれば,各区とも1より大きく,密度が高くなるにつれて高い集中性がみられ,各区ともP&oacute;lya Eggenberger分布に当てはまった。<br>9) 白菜の被害程度の異なる株を任意に選び根部に棲息するハリガネムシの数を調査した。採集虫数は枯死葉と健全葉の混合株区に最も多く,次は枯死株区,健全株区,欠株区の順であった。<br>10) アリの巣やモグラの孔のある場所ではハリガネムシは比較的少なく採集された。また圃場はコガネムシ類の多数棲息する場所であるが,ハリガネムシの密度の多い場所では,コガネムシの幼虫はほとんど採集できず圃場の周辺にのみ少しずつしか採集されなかった。<br>11) 圃場に栽培されている植物が少ない場合はハリガネムシもコガネムシの幼虫も根部に集中するが,ハリガネムシは肉食性でもあるのでコガネムシの体内に潜入して同虫を倒すためであろう。<br>12) このことはハリガネムシを採集する時,しばしば1頭のコガネムシの幼虫に10数頭のハリガネムシが集中して潜入しているのを観察したり,同じ容器でヒメコガネの幼虫とハリガネムシを混合して飼育する時,コガネムシ幼虫の体内に多数のハリガネムシが潜入することなどにより容易に推察される。
著者
磯前 順一 小倉 慈司 苅田 真司 吉田 一彦 鍾 以江 Pradhan Gouranga 久保田 浩 山本 昭宏 寺戸 淳子 岩谷 彩子 小田 龍哉 藤本 憲正 上村 静
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

西洋近代に由来する人権思想の世界的な普及にもかかわらず、当の西洋においても、あるいは日本などの他のさまざまな地域においても、差別(人種差別だけでなく、いじめや戦争、 テロまでを含む)が依然としてなくならないのは、なぜだろうか。本研究では、これまで「聖なるもの」と「俗なるもの」の二分法で説明されてきた「宗教」と「社会」とのありかたの理解を、日本宗教史と世界諸地域の比較宗教史との学問の蓄積からあらたに問いなおし、現代社会における公共性の問題と結びつけて検討する。そのことで、公共空間における差別と聖化の仕組みがあきらかになり、より具体的な公共性のあり方についての議論が可能になることが期待される。