著者
大島 洋志
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.197-209, 2004-10-10 (Released:2010-02-23)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

筆者は長年, 鉄道の地質技術者として主に鉄道トンネルの路線計画や設計・施工計画にかかわってきた. 本稿は, 筆者が体験してきたことがらのうち, トンネルの路線選定を対象に, 一地質技術者としてどのような点に留意してきたかを, 事例を交えながら随想風にまとめたものである.
著者
大島 洋志
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.257-281, 2020-05-28 (Released:2020-08-21)
参考文献数
36

筆者は,当時の国鉄に就職し,鉄道技術研究所地質研究室に配属されて以来,これまで55年以上に渡って山岳トンネル,とくに地下水が関わる様々な問題の解決に携わってきた。日本地下水学会誌の特集号に論文を投稿する機会を得たことから,筆者の知見の集大成として,トンネルと地下水に関してこれまでに学んだことを事例とともに紹介する。トンネル内に湧出する地下水を「トンネル湧水」と呼ぶ。論文では,まず,「トンネル湧水のイロハ」として,トンネル湧水の処理および区分,トンネル恒常湧水量の考え方や経緯,トンネル工事の難易は湧水と地圧で決まる理由を事例とともに概説する。そして,「トンネルと地下水との関係について調査・研究したこと」として,水文調査法等の体系化,路線選定,施工法や湧水の有効活用,湧水量実態調査,近接するダムとトンネルとの相互関係,トンネル湧水の水質等の各項について述べることとする。この論文が,トンネルに関わる研究者や技術者の一助になれば,幸いである。
著者
大島 洋志 松本 雄二 市橋 学 柿原 宏
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.123-130, 2001-06-10 (Released:2010-02-23)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

南九州には特殊地質のシラスが広域に分布している. このシラス地帯に新幹線を建設する場合, 地下水面下のトンネルの設計・施工法が大きな課題となる. ここではこの課題に対して, 路線選定段階, トンネルの設計段階ならびに施工段階で払った3つの対策, すなわち縦断線形での配慮, 透水性路盤の採用, 切羽の自立性を確保するためのウェルポイントによる地下水位低下工法の採用, について記述する.
著者
大島 洋一 溝口 陽子 後藤 春彦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.605, pp.159-166, 2006-07-30 (Released:2017-02-17)
参考文献数
20

The Companies' branch locations are selected by weighting financial merits and the work efficiency merits in Osaka. The office market is competitive and the office centers are changing in Osaka. The relocation objectives showed characteristics of the each office center. The Office centers starategies can be positioned 3 different ways in the matrix of financial merit and work efficiency merit. Such as "New Development","Change of Use", and "Stagnant".
著者
池田 和彦 大島 洋志
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.51-63, 1971-03-01 (Released:2010-02-23)

The route for SANYO SHIN KANSEN (New Sanyo Line) between Okayama and Hakata was selected as to connect every significant cities along the line with straight lines and as aconsequence it includes many tunnels amounting to 218km of the total distance of 400km. According an outline of the project for construction is described laying emphasis on geological problems relating to tunnel construction.
著者
大島 洋志
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.113-128, 1968-09-01

The author was engaged in the construction of the Yokohama line, from Higashi-Kanagawa to Kikuna, in Japanese National Railways as the engineering assistant headman of the Higashi-Kanagawa construction division. The work was executed without a hitch at March `68, however there are some grate difficulties from the constructional point of view. They were very important problems for the division to carry out safely near the Tokaido line, the largest artery for Japanese transportation, and to administer the amount of construction. Provided that mentioned to pure engineering problems, they were cleared that there were some soil mechanical problems in considerable wait. The geology in this area consists of alluvial sand and mud, diluvial sand, mud and loam, and pleistcene sandy mudstone. There were such difficulties as to difine the length of piles, to give consideration for the consolidation settlement and excavation for the reaseon of existence of deep soft ground, drowned valley, water saturated sand strata and etc... In this paper the author describes above mentioned engineering geological problems and feelings on this on this division in a few words
著者
大島 洋平 森 裕樹 佐藤 達也 濱田 涼太 吉岡 佑二 佐藤 晋 松田 秀一
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.480-483, 2021-06-20 (Released:2021-06-20)
参考文献数
9

無気肺・排痰困難に対して標準的な呼吸リハビリテーションの効果が乏しく,トランポリンを用いた運動療法が有効であった2例を経験した.1例は原発性肺癌に対して右下葉切除術を施行し,無気肺が遷延した症例,1例は重症肺炎発症後に排痰困難となり,呼吸不全及び呼吸困難が残存した症例である.この2例に排痰手技を含む標準的な呼吸リハビリテーションを施行するも,改善は乏しかった.そこで,トランポリン運動を試みたところ,著明な喀痰の自己喀出を得て,画像所見及び低酸素血症の改善を認めた.トランポリン運動が腹部臓器を介して横隔膜の受動運動を誘発し,換気を促進させたことで痰の喀出が得られたものと推察された.
著者
玉木 彰 大島 洋平 解良 武士
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.DcOF1088, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】呼吸理学療法では,胸郭柔軟性の改善を目的に,胸郭伸張法,肋骨の捻転,胸郭の捻転,シルベスター法などの徒手的な胸郭可動域練習を実施している。これらの治療対象は呼吸器疾患のみならず,神経筋疾患や脳血管障害患者など幅広く,呼吸理学療法におけるコンディショニングの一つとしてプログラムに組み込まれることが多い。ところで,これらの胸郭可動域練習によって期待できる治療効果としては,胸郭柔軟性の改善だけでなく,換気量の増大,胸郭周囲筋の筋緊張抑制,リラクセーションなどが挙げられているが,これらの効果を裏付ける根拠となるデータは殆どないのが現状である。そこで本研究では,徒手的な胸郭可動域練習の効果を明らかにする目的で,治療前後における肺・胸郭のコンプライアンスや呼吸運動出力などを分析し,胸郭可動域練習の生理学的意義について検討した。 【方法】対象は健常な成人男性13名とした。年齢は22.1±2.8歳,身長は176.1±5.4cm,体重は66.5±9.7kgであった。各対象者に対し,初めにスパイロメーター(ミナト医科学社製AS-407)を用いて肺活量(VC)を測定した。測定は3回行い最大値を採用した。次に背臥位となり安静時の一回換気量,呼吸数などの換気パラメーターおよび,呼吸運動出力の指標として気道閉塞圧(P0.1)を測定した。方法は気道閉塞装置(Inflatable Balloon-Type™ Inspiratory Occlusion)に流量計とマスクを直列に接続し,対象者の口から息が漏れないよう,測定担当者が固定した。さらに最大吸気位からゆっくり力を抜いて段階的に息を吐かせ,各肺気量位における肺容量と気道内圧の関係から圧量曲線を求め,肺・胸郭のコンプライアンスを測定した。これらの測定を以下に示す胸郭可動域練習の治療前後で同様の手順で実施した。 治療として実施した胸郭可動域練習は,全て背臥位における徒手胸郭伸張法,肋骨の捻転,胸郭の捻転の3種類とした。手技方法は,「呼吸理学療法標準手技(2008)」に掲載されている方法に準じて両側の胸郭に対し実施した。治療時間は実際の臨床を想定し,各手技の実施時間を約2分間,合計約6分間とした。統計解析は,治療前後における各測定項目について,対応のあるt検定を実施し,有意水準は5%未満とした。【説明と同意】全ての被験者には,本研究の主旨を口頭および書面で説明し,同意を得た上で測定を実施した。【結果】肺活量は治療前後でそれぞれ,4.98±0.57L,5.01±0.61Lと有意な増加は認められず,また圧量曲線から求めた肺・胸郭のコンプライアンスは治療前後でそれぞれ,5.22±1.59L/cmH2O,5.65±1.86 L/cmH2Oと有意な改善は認められなかった。一方,安静時のおける一回換気量も治療前後で変化が認められなかったにも関わらず,呼吸運動出力を示すP0.1(1.81±0.45cmH2O,1.18±0.45cmH2O)や呼吸数(14.21±4.33回/分,12.76±3.59回/分),吸気時間(1.96±0.54秒,2.64±0.84秒),呼気時間(2.32±0.55秒,2.84±0.78秒),吸気呼気時間比(0.85±0.11,0.93±0.13)には治療前後で有意な改善が認められた。【考察】本研究では,呼吸理学療法におけるコンディショニングとして実施されている胸郭可動域練習の生理学的意義について,呼吸機能や肺のコンプライアンス,呼吸運動出力の面から検討した。その結果,肺活量や肺のコンプライアンスには治療前後における改善は認められなかったが,P0.1や吸気時間,呼気時間などにおいて有意な改善が認められた。P0.1は中枢からの呼吸運動出力を反映すると考えられ,横隔神経活動との相関があることから,呼吸努力を間接的に捉えることができるため,呼吸困難に関する研究の指標として使われている。したがって,従来は胸郭可動性を改善することで胸郭柔軟性(胸郭コンプライアンス)や肺活量(肺のコンプライアンス)の改善などが得られると考えられてきたが,本研究の結果から,胸郭可動域練習の生理学的意義は呼吸運動出力の低下,すなわち呼吸困難の軽減やリラクセーション効果であることが示唆された。【理学療法学研究としての意義】 本研究の結果は,これまで実施されてきた胸郭可動域練習の効果に関する生理学的意義を明らかにするものであり,今後の呼吸理学療法のエビデンス作りに寄与するものである。
著者
大島 洋志 徳永 朋祥 宮島 吉雄 田中 和広 石橋 弘道
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.351-358, 1996-10-10
参考文献数
24
被引用文献数
1 6

Data on various hydrological and geochemical fluctuations caused by the 1995 Hyogo-ken Nanbu Earthquake were accumulated. We reported fluctuations of the relatively shallow groundwater at the Nuruyu area, the Northern Awaji Islands, and those of the deeper one at the regional (about 300km&times;300km) scales. Then, we briefly reviewed the precursory geochemical changes in groundwater.<BR>Groundwater gushed out soon after the earthquake at around the Nuruyu and Nojima-Tokiwa areas, which are situated to the east of the Nojima fault, and then has dried up within the several months. There has been no sign of the recovery of groundwater level in wells one year after the earthquake. The water springing out at the hanging wall side along the Nojima fault seemed to be moved from the eastern mountainous area where groundwater has dried up.<BR>Groundwater in deep underground also fluctuated by the earthquake and their spatial distribution seemed to be related to the distance and the direction from the epicenter of the earthquake. Temperature increase at several hot springs has also been observed after the earthquake.<BR>The investigation of the groundwater fluctuations is important not only for the prediction of earthquakes but also for the engineering geological activities, such as planning water supply for the mountainous villages, monitoring and solving groundwater pollution problems, and evaluating long-term stability of deep underground environments. We proposed several plans to monitor and manage data on groundwater fluctuations both in usual times and at earthquakes. We also showed the recommended countermeasure for the fluctuations of hot springs, and pointed out the importance to prepare water supply plans for the places where the drops of water levels have been observed by the previous earthquakes.
著者
長谷川 聡 大島 洋平 宮坂 淳介 伊藤 太祐 吉岡 佑二 玉木 彰 陳 豊史 伊達 洋至 柿木 良介
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.De0029, 2012

【はじめに、目的】 生体肺移植は,健康な二人の提供者(ドナー)がそれぞれの肺の一部を提供し,これらを患者(レシピエント)の両肺として移植する手術である.生体肺移植ドナーは肺の一部をレシピエントに提供することで呼吸機能が低下することは知られているが,手術における呼吸器合併症の発症や術後の呼吸機能,運動耐容能および健康関連QOLの中期的経過に関する報告は世界的にもあまりみられない.本研究の目的は,生体肺移植ドナーが手術を受けることによる術後の呼吸機能および身体機能,生活の質に与える影響を明らかにし,本手術施行におけるドナーの予後を検証することである.【方法】 2008年6月から2010年12月までの期間に当院で施行された生体肺移植術におけるドナー28名(男性9名、女性19名)を対象とした.尚,全症例に対して,術前後のリハビリテーションを実施した.術後の短期成績として,術後呼吸器合併症の発症を検証した.さらに,呼吸機能の評価として,術前, 3ヶ月,6ヶ月に努力性肺活量(以下FVC),1秒量(以下FEV1),肺拡散能(DLCO)を測定した.また,術前,術後1週,3ヶ月における6分間歩行距離(以下6MWD),および咳嗽時疼痛をNumerical Rating Scale (NRS)を用いて測定し,術後経過を検証した.手術における健康関連QOLに与える影響を検証するために,術前,術後3ヶ月,6ヶ月にMOS 36-item Short Form Health Survey (SF-36)を用いてQOL評価を行なった.測定値の各評価時期における平均値を算出するとともに,反復測定一元配置分散分析およびScheffe's法による多重比較検定を用い,各時期における平均値の比較を行なった.統計学的有意水準は危険率5%未満とした.【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には口頭および文章にて本研究の主旨および方法に関するインフォームド・コンセントを行い,署名と同意を得ている.本研究はヘルシンキ宣言に沿った研究であり,京都大学医学部医の倫理委員会の承認を得ている.【結果】 術後呼吸器合併症(肺炎・無気肺)の発生症例は無かった.FVCは,術後3ヶ月,6ヶ月においてそれぞれ術前の79.4±6.4%,86.1±7.0%の回復であった.FEV1は,術後3ヶ月,6ヶ月においてそれぞれ術前の81.8±7.8%,85.7±9.7%の回復であった.DLCOは,術後3ヶ月,6ヶ月においてそれぞれ術前の80.0±1.0%,85.2±9.7%の回復であった.呼吸機能は,術後3ヶ月において有意に低下しており,術後6ヶ月経過しても完全には回復しなかった.術後3ヶ月における6MWDは,術前の101.2±7.7%まで回復し,咳嗽時疼痛はNRSで0.4±1.1とほぼ消失し,術前と比較して統計学的な差を認めなかった.QOLに関しては,SF-36の下位尺度は,術後3ヶ月では十分に改善せず,術後6ヶ月では,全項目で国民標準値を超えていたが,術前の得点にまでには改善しない項目がみられた.【考察】 呼吸機能は術後6ヶ月の時点においても術前と比較して機能低下は残存するものの,切除肺区画量から算出される予測機能低下よりもはるかに良好な値であった.運動耐容能は術後1週で,呼吸機能の回復よりも高い回復率を示し,術後早期から良好であり,さらに術後3ヶ月の時点で術前レベルに回復することが明らかとなった.これらの結果より,ドナーは少なくとも術後3ケ月経過すれば,呼吸機能低下の残存に関わらず,運動耐容能の結果からも術前の生活レベルには復帰できるが,健康関連QOLの観点からみるとまだ不十分であり,6ヶ月経過してもQOLの改善は完全ではないことが示唆された.本研究の結果より,術前後のリハビリテーションを実施した生体肺移植術ドナーは,術後呼吸器合併症を発症することなく,安全に術前の運動耐容能を取り戻すことが出来るが,健康関連QOLは術後半年経過しても完全には回復しておらず,継続的かつ包括的な治療介入が必要であることが示唆された.【理学療法学研究としての意義】 生体肺移植手術は,脳死肺移植手術とともに,難治性の呼吸器疾患患者の生命予後を改善する非常に有用な先端医療であり,本邦においても今後様々な施設において手術施行例が増加すると思われる.レシピエントに対するリハビリテーションにおける臨床研究は,無論,重要であるが,ドナーに関しても,臨床研究を進めるとともに,手術における身体機能やQOLへの影響を検証し,我々理学療法士がエビデンスに基づき適切に介入していく必要がある.本研究はこのような新たな視点を示した点で意義深く,重要な研究である.
著者
村上 英樹 小林 祐記 大島 洋紀 小田野 直光 澤田 健一 大西 世紀 近内 亜紀子 奥田 博昭 村木 克行
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2006年春の年会
巻号頁・発行日
pp.56, 2006 (Released:2006-04-06)

珪藻土は、多孔体であると同時にSiO2を主成分とするため、耐熱性を持つ。また、溶液化したジルコニウムやハフニウムと親和性があり、フッ化水素酸を除く酸性溶液にも耐性があるため、これら元素及びホウ素など、放射線遮蔽効果を持つ元素の添加が容易である。本研究では、珪藻土の放射線遮蔽素材としての適性を評価した。
著者
大島 洋志
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.202-209, 1986-12-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
6

There are some empirical roules to be observed in the tunnel route location. The author discusses mainly on the tunnel route selection concerned the problems of depletion of water resources from his engineering experiences from a standpoint of environmental geology.
著者
大島 洋志
出版者
一般社団法人 日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.113-128, 1968-09-01 (Released:2010-06-04)
参考文献数
5

The author was engaged in the construction of the Yokohama line, from Higashi-Kanagawa to Kikuna, in Japanese National Railways as the engineering assistant headman of the Higashi-Kanagawa construction division.The work was executed without a hitch at March '68, however there are some grate difficulties from the constructional point of view. They were very important problems for the division to carry out safely near the Tokaido line, the largest artery for Japanese transportation, and to administer the amount of construction.Provided that mentioned to pure engineering problems, they were cleared that there were some soil mechanical problems in considerable wait. The geology in this area consists of alluvial sand and mud, diluvial sand, mud and loam, and pleistcene sandy mudstone. There were such difficulties as to difine the length of piles, to give consideration for the consolidation settlement and excavation for the reason of existence of deep soft ground, drowned valley, water saturated sand strata and etc.In this paper the author describes above mentioned engineering geological problems and feelings on this on this division in a few words
著者
大島 洋志
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.333-339, 2000-02-10
被引用文献数
1 1

今から20年ほど前, 山陰本線奈古-長門大井間で大規模斜面崩壊があった.崩壊は2か月の間に前後3回生じた.第2回目の崩壊の後現地調査をした筆者は, 運転再開は上部の土塊を除去したうえで行うべきと主張したが, 不本意ながら地すべり観測による運転規制をするという条件で, 運転再開に妥協してしまった.しかし, 不安は現実のものとなり, 再開2週間後に第3回目の崩壊が発生した.列車通過40分後の崩壊であり, まかり間違えば大惨事になる可能性をもった災害であった.なぜ, こういう事態になったのか, 過去のデータやメモ・記憶等をもとに, 災害を再度振り返り, そこから得られる反省と教訓とを整理する.