著者
木村 初司 杉山 雅人 小島 昇 松川 昌章
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会年次大会講演予稿集 (ISSN:09191879)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.67-68, 1993

This paper describes a CNR(CNR : Chroma Noise Reducer) for MUSE decoder. This system adopts a frame recursive type NR after MUSE decoding, it is able to take effect for motion-adaptive and motion-compensation.
著者
小島 健
出版者
立正大学
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.1-33, 2004-09-30

本稿は、戦後ヨーロッパ統合の先駆となったベネルクス関税同盟について、おもにベルギーの側から研究したものである。第二次大戦期にロンドンにあった亡命政府によって締結されたベネルクス関税協定は、戦後構想と密接な関係を持っていた。英米とくにアメリカを中心とした戦後世界においてヨーロッパ小国が経済的に自立し政治的発言権を確保する意図がベネルクス同盟にはあった。だが、大戦が終結し亡命政府が帰国しても関税協定の発効は遅れた。その要因はオランダの経済困難、ベルギーのオランダ農業に対する恐怖感、税制の不一致など国益にかかわる重大な問題があったからである。ベネルクス諸国はこれらの問題を解決するか、先送りすることによって1948年から関税同盟を発足させた。ベネルクス同盟は、EECのモデルとなり欧州統合の実験室となった。また、小国が大国に対して結束することで人口や経済規模に比較して大きな発言力を確保できた点は今日のEUにあっても注目される。
著者
小島 健
出版者
立正大学
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.105-129, 2005-03-20

1993年の憲法改正によってベルギーは連邦国家に移行した。ベルギーの連邦化は第二次大戦後の国内における地域対立の激化と地方自治要求の高まり、ヨーロッパ統合の進展など国内外の環境変化に対応したものであった。本稿はベルギー建国以来、劣位におかれてきた北部フランデレンの発言力向上、2度の世界大戦による影響に留意しながら、1970年の戦後最初の憲法改正以来、4度の憲法改正によって徐々に形成されたベルギー連邦制の歴史的意味を考察することを目的とする。また、本稿では、ベルギー連邦制がヨーロッパ統合の進展と同時進行的であったことに注目して、ヨーロッパ統合の議論における連邦制につながる地方自治の要求の高まりについても考察する。この点については、まずヨーロッパ審議会で採用され、ついでまーすとりひとじょうやくにもとりいれられた「補完性原理」受容の過程に即して検討する。
著者
木村 努 佐藤 健 酒井 崇 本田 宗央 高見澤 一裕 岡田 邦宏 小島 淳一
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集 第38回地盤工学研究発表会
巻号頁・発行日
pp.2319-2320, 2003-03-05 (Released:2005-06-15)

土壌汚染対策法の施行により、土木建設を行うためには土壌汚染対策は重要である。重金属による汚染土壌の対策として、浄化や封じ込めが行われてきた。浄化は、二次汚染物の発生や浄化のための費用が高くなるなどの問題点がある。さらに、土壌汚染対策を市民と合意し行うためには、それらの問題の解決が重要である。そこで、本研究では、環境への負荷が少なく、比較的コストのかからない植物を利用した浄化(Phyoremediation)に注目し、鉛汚染土壌への適応を目的とする。本論文では、植物による鉛汚染土壌の浄化機能についてのラボ実験の結果および射撃場跡地の鉛汚染土壌の分析より植物による浄化の現地適応の可能性について報告する。
著者
小島 秀信 Hidenobu Kojima
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.1261-1279, 2018-03-15

ポランニー晩年の共著『意味』の読解を通じて、彼の暗黙知論、社会論、宗教論を統体的に把握する。
著者
小島 雪子
雑誌
宮城教育大学紀要 = Bulletin of Miyagi University of Education (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
no.48, pp.315-326, 2014-01-27

「虫めづる姫君」が生まれたのは、社会と仏教との相互浸透が加速した時代であり、仏教の言葉、観念の他の領域への流用、何らかのずれを生じざるを得ない引用は、同時代においては広くみられる言説のありようであった。しかも、そうした仏教の言葉への依拠は、何らかの権威をまとい、自らの述べるところを正当化するためになされてもいたのである。姫君の発言のいくつかにも同様のあり方が認められるが、その過剰さ、ちぐはぐさゆえに、通常は見過ごされてしまいがちな同時代の言説のあり方を意識化することを読者に促す可能性をもっていると考えられる。また、この物語は、人々の信仰のあり方を問題化する側面をも潜在化させている。平安貴族の多くは、日常生活の場においては、仏教の根本にふれるような教えを内面化していたとは言い難く、信仰を使い分けていた。姫君の笑われるべきちぐはぐなありようは、実は相対立するかにみえる周囲の者たちのありように通じるものでもある。物語は、明るくにぎやかな笑いの中に、姫君の過剰でちぐはぐなありさまを語りながら、まっとうに見える人々の仏教とのかかわり方がどのようなものであるのかに改めて気づかせる側面をももっている。
著者
田代 良彦 宗像 慎也 杉本 起一 栁沼 行宏 小島 豊 五藤 倫敏 今西 俊介 北出 真理 八尾 隆史 坂本 一博
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.122-127, 2015 (Released:2016-02-29)
参考文献数
25
被引用文献数
2

症例は34歳,女性.開腹歴はなく,30歳時に子宮内膜症の診断を受けたことがあった.腹痛を主訴に前医を受診し,腸閉塞の診断で入院となり,イレウス管による保存的治療が施行された.小腸造影検査で回腸末端に狭窄像を認め,骨盤MRI検査では腸管子宮内膜症による小腸狭窄が強く疑われた.腸閉塞症状が軽快した後,精査加療目的で当院に紹介となった.回腸子宮内膜症に対してホルモン療法後に,腹腔鏡下手術を施行した.腹腔内を観察すると後膣円蓋と直腸前壁に子宮内膜症による軽度の癒着を認めた.また,回腸末端部より約20cmの回腸に漿膜の引きつれと硬化を認め,小腸部分切除術を施行した.病理組織検査では,狭窄を認めた回腸の粘膜下層から漿膜下層に子宮内膜腺および間質細胞が分布しており,回腸子宮内膜症と診断した.術後経過は良好で第9病日に退院となった.
著者
古谷 良輔 岡田 保誠 稲川 博司 小島 直樹 石田 順朗 佐々木 庸郎 吉村 幸浩
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.106-112, 2008-02-15 (Released:2009-06-09)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

今回われわれはフェノバルビタール合剤を大量服用し,初期治療によりいったん意識レベルの改善を認めたものの再度意識障害が再燃するという特異な臨床経過をたどったために治療に難渋した症例を経験した。症例は31歳の男性。統合失調症で他院通院治療中であった。自室でベゲタミン®を大量服用し昏睡状態に陥っていたため当院に搬送された。到着時の意識レベルはE1V1M1/GCS,両側縮瞳・対光反射あり,努力様呼吸30/min,血圧107/60mmHg,脈拍111/min,SpO2 95%,気管挿管人工呼吸管理下で治療を開始した。服薬後,長時間が経過していたため当初活性炭投与は施行しない方針であったが,自発呼吸と脳幹反射の消失を認めたこと,カテコラミン抵抗性の遷延性低血圧が顕在化したこと,血中フェノバルビタール濃度が122.8μg/mlと致死的濃度であったこと,さらに胸腹部レントゲン写真で胃内に薬物塊様の像を認めたことから,胃洗浄,活性炭の反復投与,さらに活性炭吸着カラムによる血液吸着療法(DHP)を施行した。DHPを 3 回施行後,血中フェノバルビタール濃度は22.5μg/mlと低下,意識レベルはE3VTM6/GCSまで回復した。しかし12時間後血中濃度は101.2μg/mlと再上昇,意識レベルは再び低下し脳幹反射も消失した。この現象は,過量服用した製剤に含有されるクロルプロマジンとプロメタジンの抗コリン作用と,活性炭反復投与によって麻痺性イレウスとなり,腸管内に残存した活性炭-薬物複合体から腸管内へフェノバルビタールが遊離し,さらに腸管内と血中の濃度勾配の拡大に伴う受動拡散・再吸収が生じたことによると思われた。そのため,腸管洗浄を併用下で,DHPをさらに 4 回施行し,その後フェノバルビタール濃度は中毒域以下となった。ベゲタミン®製剤の致死的過量服用症例に対して,活性炭を反復投与する場合には,活性炭による腸管閉塞を回避するばかりでなく,活性炭-薬物複合体の排泄を促進するためにも,下剤の同時投与や,投与後12時間で活性炭便の排泄がない場合は全腸管洗浄の併用を考慮すべきである。
著者
池田 章一郎 田代 憲子 伊藤 要 小島 洋彦 伊藤 勝基 近藤 達平
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.7-10, 1978

Glucose sensor for implantable artificial pancreas has been developed in our laboratories. Glucose oxidase is immobilized on the surface of the Nylon membrane filter with glutaraldehyde. This type of sensor is much better than the sensor with GOD entarapping method, in the response range of the glucose concentration and in the length of the life.<br>The exact relationship between sensor current and blood sugar level is recognized in animal experiment.