著者
小林 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.261, pp.33-40, 1998-09-10
被引用文献数
4

音声分析の代表的な手法の一つであるケプストラム分析法について概説する.まず, オリジナルのケプストラム法について, ケプストラムや複素ケプストラムの定義とその性質, 準同形逆たたみ込みの概念を簡単に述べた後, 実際の音声分析への適用例を示す.次に, スペクトル推定の観点から, より良い対数スペクトルの推定値を求めるための手法として, 対数スペクトルの不偏推定と一般化ケプストラムモデルに基づいた音声分析法を述べる.さらに, 聴覚周波数スケールを導入した指数形モデルに基づくメルケプストラム分析について述べる.また, 他のスペクトル分析パラメータとケプストラムとの関係やケプストラムパラメータへの変換式, 各手法による音声スペクトルの推定例もあわせて紹介する.
著者
東野 和幸 杉岡 正敏 小林 隆夫 境 昌宏 湊 亮二郎 笹山 容資 大塚 雅也 沖田 耕一 青木 賢司 川島 秀人 東 伸幸
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.57, no.670, pp.445-452, 2009 (Released:2009-11-25)
参考文献数
10
被引用文献数
2 4

Liquified Natural Gas (LNG) is one of the most promising propellant for near future space transportation rocket engine because of its low cost and fewer handling concerns. However, for LNG propellant, erosion of engine material by sulfur (sulfur attack) and coking by LNG pyrolysis are significant problems in a regenerative cooling passage. In this study, the effects of sulfur attack and coking are experimentally evaluated for material candidates such as Inconel600, SUS316, Hastelloy-X, and some copper alloys. In the sulfur attack tests, EPMA and Raman analysis indicate that metallic sulfide can be observed only on the surface and XRD analysis indicates that sulfur attack are hardly recognized for all of material in the test conditions. In coking tests, it is clear that coking of methane with 5% propane can proceed more than those of pure methane. The thermal decomposition temperature is significantly decreased by catalytic effects of Ni in engine material. The results of coking tests will be included in the design criteria of combustion chamber, nozzle of the LNG rocket engines.
著者
小林 隆夫
出版者
一般社団法人 日本血栓止血学会
雑誌
日本血栓止血学会誌 (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.600-606, 2021 (Released:2021-10-22)
参考文献数
14

COVID-19感染妊婦に関する海外の系統的レビューでは,7~10%がICUに入院し,母体死亡率は1%前後,新生児死亡率は1%以下であったが,わが国では感染者数および重症者数は少なく,家庭内感染が最多であった.海外の報告では,妊婦のCOVID-19重症化と関連しているのは,高年齢,肥満,慢性高血圧,糖尿病などであった.COVID-19は凝固障害をきたすので,妊婦ではDダイマー,血小板数,FDPs,フィブリノゲンなどを定期的に測定する.妊婦を敢えて特別扱いする必要はないが,妊婦は過凝固状態であるためCOVID-19に罹患すると一層静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism: VTE)リスクは高くなる.VTEリスクを充分に評価したうえで,理学的予防法やヘパリンによる抗凝固療法を行う.抗凝固療法としては海外では低分子量ヘパリンが推奨されているが,日本ではVTE予防に適応がないため,未分画ヘパリンを使用する.
著者
徳田 恵一 益子 貴史 小林 隆夫 今井 聖
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.192-200, 1997-03-01
被引用文献数
104

動的特徴 (音声のデルタ及びデルタデルタパラメータを含む混合連続分布HMMから音声パラメータ列を生成するための高速アルゴリズムを提案する。ここでは, 尤度最大の意味で最適な音声パラメータ列を生成することを考え, この問題を現実的な演算量で解くため, 適応フィルタリングにおけるRLSアルゴリズムと類似の手法を用いて高速アルゴリズムを導出した。また, 提案アルゴリズムにより, 静的及び動的特徴の統計情報(平均及び共分散)を反映した音声パラメータ列の生成が可能となることを例によって示すと共に, 提案アルゴリズムの音声の規則合成への応用について考察を加えている。
著者
小林 隆志 村木 太一 直井 聡 横田 治夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.715-726, 2005-03-01
被引用文献数
9

我々はこれまでに, 講義や研究発表などで使用されるプレゼンテーションの資料と動画をメタデータによって統合し蓄積する手法と, その統合されたデータの特性にあった適合度指標を利用した検索手法であるUPRISE (Unified Presentation Slide Retrieval by Impression Search Engine)を提案してきた.本論文では, UPRISEを適用した蓄積検索システムを実現するために, 多様なコンテンツを格納し検索できるメタデータ定義とその抽出方法を議論し, UPRISEを用いた統合コンテンツの蓄積検索の実現方法に関して議論する.また実際に蓄積検索システムのプロトタイプを作成することでその有効性を確かめる.
著者
小林 隆
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.105-107, 2004-09-30 (Released:2017-04-30)

現代方言の社会的意味について,共通語と対比しつつ,方言の性格や機能の変貌という視点から考える.結論として,現代方言には「アクセサリー化」とでも呼ぶべき質的変容が起こりつつあることを指摘する.
著者
小林 隆夫 コバヤシ タカオ Takao Kobayashi
雑誌
史苑
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.83-99, 1989-09
著者
阿南 光洋 小林 隆志
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

脳梗塞の病態に関与する炎症性サイトカインをターゲットとして、遺伝子改変マウスを用いた動物実験により、くも膜下出血後の病態への関与を研究してきた。研究は未だ途中の段階だが、得られた結果から、幾つかの炎症性サイトカインが、くも膜下出血後の急性期脳浮腫に関与していることが判明した。今後の研究で、さらにくも膜下出血の病態を解明し、治療法に繋げていくことを目指す。
著者
清水 奈緒 大澤 義明 小山 泰代 小林 隆史
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.74, no.639, pp.1059-1066, 2009-05-30 (Released:2009-11-30)
参考文献数
27

The balance of the sexes affects economic and social relationships within a community. The imbalances in the number of men and women may affect marriages and fertility patterns, labor force participation and the sex roles within the society. Therefore, many types of regional and urban planning such as community services requires sex ratios. First, we show the quantitative procedure to evaluate such imbalance based on a test of statistical hypothesis. Then, we measure such an imbalance of prefectures and cities in Japan.
著者
小林 隆
出版者
佛教大学教育学部
雑誌
教育学部論集 = Journal of the Faculty of Education (ISSN:09163875)
巻号頁・発行日
no.24, pp.21-33, 2013-03

「知識基盤社会」では、「知識の消費者」ではなく「知識の創造者」を育てることが求められる。このような基本的視座から、本小論では子どもと切り離された現実社会を知識として転移するのではなく、現実と結びついた経験に基づいて子どもと教師・子どもと子ども・教室と地域社会などの社会的関係性の中で知識を構築している「社会科の初志をつらぬく会」実践を再評価した。そして、「知識は社会的に構成される」との構成主義の立場から、実践における集団思考と知識構築の様相を読み取った。研究の結果、集団思考において頑なに認識を変えない子、柔軟に認識を変容する子、集団思考が深まる場面でキーとなる子どもが存在することが明らかになった。そして、これらの子どもの意見を中心として、集団思考による知識の調整や再構成が行われ、概念的知識が社会的に構成されたことが明らかになった。社会科の初志をつらぬく会構成主義集団思考知識構築

2 0 0 0 OA 家出人の行方

著者
小林隆之助 著
出版者
鳳生社
巻号頁・発行日
1925
著者
諸 和樹 皆川 昌広 高野 可赴 滝沢 一泰 三浦 宏平 永橋 昌幸 坂田 純 小林 隆 小杉 伸一 若井 俊文
出版者
新潟医学会
雑誌
新潟医学会雑誌 = 新潟医学会雑誌 (ISSN:00290440)
巻号頁・発行日
vol.129, no.7, pp.401-407, 2015-07

症例は35歳男性. 検診腹部エコーで脾門部に2cm大の腫瘤を指摘された. 2年後検診で腫瘤の増大傾向を認め, 腹部造影CT検査で膵尾部に44mm大の多房性分葉状腫瘤を認めた. 血算・生化学・凝固系, 腫瘍マーカー, 各種ホルモン値は正常範囲内であった. SPIO造影MRIを施行したが, 腫瘍より尾側におけるT2強調画像信号低下を確認したのみで, 確定診断を下すことができなかった. 腹腔鏡下膵尾部切除を施行し, 術後病理診断で膵内副脾に生じた類上皮嚢胞と診断された. 診断に苦渋した1例を報告する.
著者
全 炳河 徳田 恵一 益子 貴史 小林 隆夫 北村 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.323, pp.53-58, 2001-09-21
参考文献数
12

多空間上の確率分布に基づくHMM(multi-space probability distribution HMM:MSD-HMM)により, ピッチパターンをモデル化し, 学習したMSD-HMMからピッチパターンを出力する手法を提案し, 音声合成に適応した.しかしこれまでは, 有声/無声境界における動的特徴量を考慮せずにピッチをモデル化していたため, ピッチパターンを生成した際, 無声区間を挟んだ2つの有声区間の間でピッチパターンが不連続に変化する場合があった.本論文では有声/無声境界の動的特徴量を考慮してMSD-HMMによりピッチパターンをモデル化し, より自然性の高いピッチパターンを生成する手法について述べる.
著者
京極 真 寺岡 睦 小林 隆司 河村 顕治
出版者
三輪書店
雑誌
作業療法ジャーナル (ISSN:09151354)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.521-524, 2014-06-15

Abstract:本論では,作業療法教育における学部・大学院5年一貫教育プログラムの概要を紹介し,実践報告を通してその利点と課題を明らかにした.今回,わが国の作業療法業界で初めて学部・大学院5年一貫教育プログラムに選抜された学生に対し,大学院教育を行った.その結果,意義として,①作業療法学の発展に貢献し得る人材を早期に育成しやすい,②作業療法養成課程におけるキャリアプランを豊かにし,学生のモチベーションの向上に資する,の2点があると論じた.他方,課題として,①教育体制の充実と工夫が必要である,および②大学院教育期間の短縮により受ける制約の検証が必要である,の2点があると論じた.