著者
袖山 悦子 志田 久美子 小林 由美子 北谷 幸寛 Sodeyama Etsuko Shida Kumiko Kobayashi Yumiko Kitatani Yukihiro
出版者
新潟医療福祉学会
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.41-47, 2012-11

The present study aimed to provide knowledge on the promotion of interprofessional collaboration including health professionals who implement care for the elderly with a wide variety of needs. A survey was carried out to understand elderly care professionals awareness of their specialties and cooperation with other specialists. Subjects were 49 physical therapists, speech therapists, occupational therapists, dietitians, nurses, and care workers who have been working for approximately four years in long-term care health facilities, hospitals, and care stations in Prefecture A. Survey items included: 1) specialties and disadvantages regarding the professions of the subjects, 2) the necessity of collaborating with other professionals and its reasons, 3) priorities in collaborating with other professionals, and 4) the degree of ease in collaborating with other professionals and its reasons. Data were analyzed by tallying up scores by survey item. Descriptions were classified according to their similarities, and category names reflecting their themes were added. Associations among the categorized data were then examined to identify factors contributing to the promotion of collaboration. The results were as follows: The subjects collaborated with other health professionals while recognizing its necessity, and most of them cooperated with nurses. Health professionals involved in elderly care were aware of their specialties and disadvantages, and attempted to provide care that compensates for those weak points in collaboration with other professionals. It is also necessary to set up meetings and other opportunities for opinion exchange to promote interprofessional collaboration.本研究は、多様なニーズを持つ高齢者ケアを実践している各専門職が多職種の中で自己の職種をどのように捉え、他職種をどのように活用しているのかの実態を調査し、連携促進への示唆を得ることを目的とする。研究対象は、A県内の介護老人保健施設、病院、ケアステーションに勤務する就職後4年目の理学療法士、言語聴覚士、作業療法士、栄養士、看護師、介護福祉士の49人である。調査内容は、①自己の属する職種の専門性・弱点、②他職種との連携の必要性とその理由、③連携する職種の優先順位、④他職種との連携し易さとその理由である。データ分析方法は、調査項目ごとに単純集計した。自由記述については、意味内容の類似性に従い分類し、その内容を反映したカテゴリーネームをつけてデータを分析した。次に分析したデータ間の関連性を解釈し、連携促進への要因があるのか考察した。その結果、「各専門職は連携の必要性を認識して多職種と連携しており、看護師が連携する職種の第1位だった」「各専門職は、自己の職種の専門性・弱点を自覚し、他職種と連携して弱点を補完したケアをしようとしていた」「多職種連携では意見交換ができる時間や場を設定することも必要である」ことが明らかになった。
著者
小林 久
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.573-577, 2012-03-30 (Released:2013-03-30)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1
著者
奈良原 光隆 松井 三枝 宮崎 淳 小林 恒之 西条 寿夫
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-7, 2011 (Released:2011-06-30)
参考文献数
28

The purpose of this study was to examine the relationships between moral conscious and self conscious emotion such as shame and guilt, and to investigate the neural mechanism of moral conscious using near-infrared spectroscopy (NIRS). Healthy adult participants were investigated with NIRS as they were presented brief stories including description of deviant behavior and were asked to image what happened before and after the stories and to write down the added stories of their images. There were three conditions: self deviant condition, other deviant condition and control condition. The story in each condition consisted of content related to social deviant situation. Self evaluation score of shame and guilt in self deviant condition was significantly higher than that in other deviant condition. The results also showed that arousal of self conscious emotion brought an increase of oxygenated hemoglobin concentrations in the prefrontal area. Especially, concentration change of oxygenated hemoglobin in the prefrontal area under self deviant condition increased more than that under other deviant condition. This result showed arousal of self conscious emotion would have been related to activation of prefrontal area. These findings suggest that it will be important to arouse self conscious emotion for production of moral conscious.
著者
古川園 智樹 石元 龍太郎 小林 慶太 笠井 賢紀 赤松 正教 井庭 崇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.85, pp.99-106, 2004-08-05
被引用文献数
1

本論文の目的は、成長するネットワーク上で社会・経済シミュレーションを行う ための基盤を構築することである。まず、ネットワーク形成のシミュレー ションにマルチエージェント・モデルが有効であることを示した上で、成長す るネットワークにおける代表的な3つのモデルを再現する。再現するモデルは、「ランダム選択成長モデル」、「優先的選択成長モデル」、「適応度を付与した優先的選 択成長モデル」である。さらに、社会・経済シミュレーションへの拡張が容易 であることを示すために、成長するネットワーク上での情報伝播のシミュ レーションを行う。The purpose of this paper is to construct the basis of the social and economic simulation on evolving network. To achieve the purpose, we first suggest that multi-agent model is useful in simulating network formation and second replicate three typical models of evolving network.The models are ``random network model'' , ``scale-free network model'' and ``fitness network model''. Finally, we simulate ``information propagation model'' on evolving network and demonstrate that it is easy to expand multi-agent model on evolving network to social and economic simulation.
著者
小林 由希子 陳 省仁
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
no.106, pp.119-134, 2008

出産前後の「里帰り」は他の先進国には見られないわが国独特の慣習であるが,これまで心理学分野ではほとんど注目されておらず,医療の視点から周産期リスクとして取り上げられ,否定的な側面が強調されてきた。日本では高度成長期,急速な都市化と核家族化が進み,出産場所は自宅から病院施設へ移行した。また,地域近隣との関係は希薄化し,子育ての環境も大きく変化した。その変化の中,否定的見解が示されても里帰り慣行は依然として続いていることから,そこに多くのニーズがあり,「里帰り」は現代も最初期の子育て支援システムとして養育性形成に関わる場となっている。しかし,この子育ての状況が変化し,支えとなっていた地域共同体が崩壊した現代において,里帰りの役割や持つ意味もまた変化してきており,里帰りが現代の子育て支援システムとして機能するためにはいくつかの課題があると思われ,本論文ではそれらの課題について論じる。

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著者
小林鶯里 著
出版者
文芸社
巻号頁・発行日
1927
著者
宮下 一博 小林 利宣
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.297-305, 1981-12-30

本研究では,疎外感尺度を作成し,青年期における疎外感の発達的変化および疎外感と適応との関係を検討した。主な結果は,次の通りである。1.疎外感は青年期において発達的に減少する。2.疎外感は自我同一性(古沢の尺度による)と負の有意な相関がある。3.問題児は,問題を持たない者に比べ有意に高い疎外感を示す。しかし,次のような問題や限界も考えられる。第1に,疎外感の発達的変化は,横断的方法により分析されたが,これは,対象の選択の仕方により,結果が若干異なる可能性もある。今後さらに,縦断的研究によって,この点を検討することが必要であろう。第2に,疎外感と適応との関連を分析する場合に,疎外感の強弱という量的側面からの接近のみでは,十分でないことが考えられる。たとえば,疎外感をどうとらえるか(受容できるもの,或は拒絶すべきものと感じるなど)により,適応の様相も異なってくると想定される。このような観点からは,疎外感は問題行動などのネガティヴな心理側面と密接な関わりを持つと同時に,独創性や創造性や創造性などの人問の積極的な行動特性との関連において,ポジティヴな側面から問題にすることも可能であろう。
著者
沖中 健 野島 義照 小林 達明 瀬戸 裕直
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.125-134, 1994-03-25
被引用文献数
17

最近夏期における建物の冷房を中心として,省エネルギーや都市のヒートアイランド現象がクローズアップされてきた.この対策としては,つる植物によって建物を被覆することが先ず考えられる.筆者等は,東京都心部のコンクリートアパートにおいて,ナツヅタ被覆の有無によって,夏期に壁面や室内温度がどのような影響を受けるかを,熱電対等によって計測した.その結果,気温特に日射の変動による壁面や室内温度の変化を知る事が出来た.同時にナツヅタの蒸散量や樹液流速と温度緩和との相関を探った.
著者
小林 郁夫 土居 寿 高橋 正史 中野 毅 米山 隆之 浜中 人士
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.406-413, 1995-07-25
被引用文献数
20

外科用インプラント材として知られているTi-6Al-7Nb合金の歯科領域での臨床応用をはかるため, この合金の試験片を歯科鋳造法によって作製し, その鋳造性ならびに鋳造体の力学的性質を評価した.その結果, マグネシア系埋没材と遠心鋳造機を使用したときにもっとも良好な鋳造体が得られた.また引張試験の結果, Ti-6Al-7Nb合金は0.2%耐力, 最大引張強さではTi-6Al-4V合金にやや劣るものの, 破断伸びでは勝っており, およそ1.4倍の伸びを示すことがみいだされた.このときのTi-6Al-7Nb合金の組織は, 旧β相粒内に針状α相が微細に析出した組織を呈しており, この微細な二相組織がこの合金の強さを支えているものと考察された.以上の結果から, Ti-6Al-7Nbを従来どおりの歯科鋳造法によって利用することができると結論した.
著者
小林 龍生
雑誌
研究報告デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.9, pp.1-6, 2011-11-11

システムやソフトウェアの構築に当たっては,利用者側が要求する事項とそれを実現するために開発者側が提供する成果物との間に,程度の差こそあれ必ず差異が生じる.その多くは要求者側と開発者側の間の意思疎通の齟齬に起因する.また,要求者側が要求事項と混同して,自らの知見の範囲内でいわば場当たり的な解決策を提示した結果,開発者側が潜在的に提供しうる高い機能性が実現できないことや,開発者側が要求事項を字義通り鵜呑みにして実装を行った結果,要求者側の本来の意図が実現されないことが多発する.本稿では,主としてEPUBの最新仕様に日本語組み版に必要とされる縦組み機能やルビ機能を盛り込む過程を通して,要求事項の言語化とその要求事項に基づく実現方法のモデル化を試みると同時に,要求する側とそれを実現する側それぞれの留意点を手案する.In IT system development scene, gaps between requirements and solutions are frequently happens. The reasons are usually dis/mis-communication between requirement side and solution side. Especially, confusion between requirements and arbitrary solution in requirement side, and ad Hoc solution for requirements with "word by word solutions" in solution side, are very common and difficult issue. In this paper, a case study from the standardization of EPUB Japanese text layout functionality is reported and a hypothetical model for communication between requirement side and solution side is duscussed. With this duscussion model, some recommendations will be proposed.
著者
濱田 維子 小林 益江 佐藤 珠美 江島 仁子
出版者
日本赤十字九州国際看護大学
雑誌
日本赤十字九州国際看護大学intramural research report (ISSN:13478877)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.10-16, 2006-12-22

ピアエデュケーションの特徴は、同世代の仲間意識の共感・支持による教育効果が高い点と、知識提供だけではなく個人の自信や自己評価を高めることを目標としている点にある。本学では、2004 年度より、大学生ピアエデュケーターの養成とともに、大学生による小学生への性教育活動を展開している。小学5 年次から6 年次にかけた2 年間の継続的な授業展開を通して、子どもたちへの質問紙や感想をもとに授業評価を行い、小学生へのピアアプローチの効果について明らかにした。その結果、(1)小学生と年齢差のある大学生とのコミュニケーションを重視した活動展開によって、両者の関係性を構築することができた。(2)複数の大学生が体験談を語るという共感的アプローチによって、授業内容の理解が促進された。(3)自己肯定感の向上を目的とした授業展開により「自分を好きだ」といえる子どもが増加した。以上のことより、小学生とのコミュニケーションを重視したプログラムと、年齢差のある対象者に対しても、関係性を重視したピアアプローチによる効果的な性教育が可能であることが示された。
著者
神保洋介 岡本秀輔 小林亮太
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.361-363, 2011-03-02

近年、ソーシャルネットワーキングサービス (SNS) の中でも、Twitter は特に注目を集めている。我々は、Twitter のリアルタイム性の高さに着目し、Twitter に投稿されたメッセージの中から、文化祭を楽しむ上で有効な情報のみを抽出し、ユーザに提供するサーバを構築した。2010年度秋に行われた文化祭においてつぶやきを抽出して、出店、イベント内容で分類し、人気の単語と統計情報などを提供した。本発表ではこの結果を受けて、リアルタイム情報の収集と文化祭に有効な情報の提供において Twitter を使用することの有効性を考察する。
著者
伊東 明彦 小林 由美子 杉原 正泰
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.5-10, 1989-02-20
被引用文献数
1

The significance of depth of score, the kinds of binders and granules for compression on dividing of scored tablets was investigated. Scored tablets with the rate of depth of score per thickness varying with 10, 20 and 30% were prepared using hydroxypropylcellulose (HPC), potato starch, acacia and gelatin as binder and sieved granules in three particle sizes and no sieved granules as granules for compression. Dividing strength of the scored tablets decreased with an increase in depth of score and was affected by the kinds of binders. Weight variation of the divided tablets was the smallest on the tablet of 30% depth of score prepared from sieved granules irrespective of the kinds of binders and physical characteristics of granules. However, when the rate of depth was lower than 20%, the weight variation of the divided tablets was affected by the kinds of binders and physical characteristics of the granules. With 20% depth of score, tablets using potato starch and gelatin as binder showed little weight variation. In case of the 10%, tablets using potato starch and granules of 16-32 mesh showed better results. Tablets prepared with non-sieved granules showed effect of particle size distribution of granules on weight variation of divided tablets even in the case of the 30% depth.