著者
室伏 広治 山口 大輔
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

アスリートが高レベルのパフォーマンスを維持するためには、怪我なく長期間トレーニングを継続することが重要である。負荷の高いトレーニングを長時間続ける事により負傷につながるため、多くのエリートアスリートが現役を続けることが困難となる。申請者は、現役時代に腰や股関節などの負傷による困難を打開するため、「ハンマロビクスエクササイズ」を考案し, 負傷部位への過度な負担なくトレーニングの継続が可能となり、38歳でオリンピック銅メダルを獲得できた。本研究では表面筋電、3次元動作解析、フォースプレートを用いてハンマロビクスエクササイズの運動特徴を解明し、アスリートの傷害予防への効果を検討する。
著者
坪井 良介 各務 裕太 山口 大輔 倉光 君郎
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.22, 2018-06-26

型推論は,構文パターンから型を推論する方法で,型アノテーションなしで静的型付けを実現する.ただし,構文パターンからの型推論はアルゴリズムが複雑になりがちですべての言語に採用しにくい問題がある.本発表は,よりお手軽に型推論を実現するため,名前からの型推論を提案する.まず,実際のソース・コードを解析し,型と名前の法則性を調べる.それに基づき,名前からの型を推論するシステムと言語設計を定義した.我々は,これらのアイディアを関数型スクリプト言語konoha 5λに実装し,その使いやすさを検証し報告する.
著者
小山 善哉 石飛 進吾 久松 徳子 松下 新子 山口 大樹 平田 あき子 山見 由美子 大井 久美子 林 善彦
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.243-252, 2012-12-31 (Released:2020-06-07)
参考文献数
15

【目的】 高齢者や頸部可動域に制限がある患者でも安全に実施しやすく,実際の食物嚥下動作に近似した口腔期・咽頭期の嚥下リハビリテーション手技として,われわれは栄養カテーテルチューブを用いた「蕎麦啜り様訓練」を考案し,表面筋電図を用い,嚥下リハビリとしての有効性を評価した.【方法】健常成人16 名(20~25 歳,平均年齢22.2 歳)を被験者とし,舌骨上筋群,舌骨下筋群,胸鎖乳突筋に双極電極を貼付し,① 空嚥下,② 開閉口,③ 頸部左右回旋,④ メンデルゾーン手技,⑤ シャキア訓練,⑥ 12 フレンチ(Fr)「蕎麦啜り様」チューブ吸い,⑦ 12Fr チューブ一気吸い,⑧ 8Fr「蕎麦啜り様」チューブ吸い,⑨ 8Fr チューブ一気吸いの各手技を実施させ,表面筋電位変化を記録した.得られた原波形は,平滑化時定数100 ms で二乗平均平方根(RMS)に整流化し,各被験者から得られた%MVC の平均値を,各筋群について,一元配置分散分析し,有意差が認められた場合はボンフェローニの補正による多重比較を行った.【結果】「蕎麦啜り様」チューブ吸いは,舌骨上筋群ではシャキア訓練に匹敵する高い%MVC を示し,舌骨下筋群ではメンデルゾーン手技より有意に大きく,シャキア訓練の値の2/3 に近い高い平均%MVC を示した.一方,胸鎖乳突筋では,空嚥下やメンデルゾーン手技と有意差なく,きわめて低い%MVC を示した. 【結論】チューブ吸い「蕎麦啜り様訓練」は,舌骨上下筋群に高い筋活動を認め,胸鎖乳突筋は低い筋活動しか認めず,頸椎症や高齢者など頸部運動に制限のある患者に対しても応用可能な,安全で簡便な口腔期および咽頭期の嚥下リハビリ手技として評価できる.
著者
金森 悟 甲斐 裕子 山口 大輔 辻 大士 渡邉 良太 近藤 克則
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.21-141, (Released:2022-06-30)
参考文献数
23

目的 高齢者の中には運動行動に関心が低くても,健康の保持・増進に必要な歩行時間(1日30分以上)を満たしている者が存在する。しかし,そのような集団の特性は明らかになっていない。そこで,本研究では,運動行動の変容ステージ別に,1日30分以上の歩行を行っている高齢者の特性を明らかにすることとした。方法 本研究は2019年度に日本老年学的評価研究(JAGES)が行った自記式郵送法調査を用いた横断研究である。対象者は24都道府県62市町村在住の要介護認定を受けていない65歳以上の高齢者45,939人とした。調査項目は1日の歩行時間,運動行動(1回20分以上で週1回以上)の変容ステージ,身体活動の関連要因(人口統計・生物学的要因8項目,心理・認知・情緒的要因3項目,行動要因8項目,社会文化的要因40項目,環境要因3項目)とした。分析は変容ステージで3群に層別し(①前熟考期,②熟考期・準備期,③実行期・維持期),目的変数を1日30分以上の歩行の有無,説明変数を身体活動の関連要因,調整変数を人口統計・生物学的要因全8項目としたポアソン回帰分析とした。結果 調査への回答者24,146人(回収率52.6%)のうち,分析に必要な項目に欠損がある者,介護・介助が必要な者を除いた18,464人を分析対象とした。前熟考期のみ,または前熟考期と熟考期・準備期のみ,1日30分以上の歩行ありと有意な関連が認められた要因は,人口統計・生物学的要因3項目(配偶者あり,負の関連では年齢80歳以上,および手段的日常生活動作非自立),行動要因2項目(外出頻度週1回以上,テレビやインターネットでのスポーツ観戦あり),社会文化的要因6項目(手段的サポートの提供あり,友人と会う頻度が週1回以上,町内会参加,互酬性高い,趣味が読書,負の関連では趣味が囲碁)であった。結論 高齢者において,前熟考期のみ,または前熟考期と熟考期・準備期のみで1日30分以上の歩行と関連が認められたのは,人口統計・生物学的要因,行動要因,社会文化的要因の中の11項目であった。変容ステージの低い層でも1日30分以上の歩行を促すには,身体活動を前面に出さず,人とのつながりなどを促進することが有用である可能性が示された。
著者
竹林 正樹 甲斐 裕子 江口 泰正 西村 司 山口 大輔 福田 洋
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.73-78, 2022-02-28 (Released:2022-04-16)
参考文献数
22

目的:第29回日本健康教育学会学術大会シンポジウム「わかっていてもなかなか実践しない相手をどう動かす? —身体活動促進へのナッジ—」における発表と討議の内容をまとめることで,今後の身体活動・運動促進支援に資することを目的とする.現状と課題:心理・社会的特性に沿った行動促進手法の1つに「ナッジ」がある.ナッジでの身体活動・運動促進に関する先行研究では,「プロンプティング(例:階段をピアノの鍵盤模様にし,利用時に音が鳴る)」に一定の効果がある可能性が示唆されている.しかし,日本では,ナッジによる身体活動・運動促進に関する先行研究が少なく,特に行動継続に関する見解が十分とは言えない状況にある.知見と実践事例:身体活動・運動促進には,ナッジの枠組みである「FEAST(Fun: 楽しく,Easy: 簡単に,Attractive: 印象的に,Social: 社会的に,Timely: タイムリーに)」とヘルスリテラシー向上を組み合わせた介入が効果的と考えられる.この実践例に,青森県立中央病院が実施する「メディコ・トリム」事業がある.この事業では「笑い」を取り入れた健康教室を行った後,参加者が生活習慣改善を継続した可能性が示唆された.さらなる研究・実践を蓄積していくことにより,継続性のある身体活動・運動促進に関する方略の確立が求められる.
著者
曽根 智之 野中 一晴 佐々木 紀樹 山口 大美
出版者
JAEA
雑誌
JAEA-Technology 2007-063
巻号頁・発行日
pp.1-42, 2008-01

二次廃棄物が多量に発生する等の理由により焼却処理が適さない有機系廃棄物(リン酸トリブチル廃溶媒,フッ素油を含む廃油等)の処理技術として、水蒸気改質処理法の開発を実施している。本試験では、模擬廃溶媒(TBP/n-ドデカン混合物)及び模擬廃油(フッ素油/鉱物油混合物)に対する実証規模水蒸気改質処理試験装置の処理性能の確認及び運転条件の最適化等を行った。試験の結果、次の成果が得られた。(1)水蒸気改質処理による模擬廃溶媒及び模擬廃油のガス化率は98wt%以上であった。また、二次廃棄物として回収された残渣は十分に無機化されていた。(2)模擬廃油の処理において、放射性物質除去用フィルタの閉塞が確認されたが、水蒸気供給量を1.5kg/hから3.0kg/hに増加させることで閉塞の原因となっている無機炭素が生成しにくくなり、フィルタの閉塞を抑制できることが明らかになった。(3)模擬廃溶媒の処理において、ガス化プロセスにおける加熱温度を600sim650circCに設定することでTBPの分解で生成したリン酸の大部分が蒸発した。この条件で廃溶媒を処理することにより放射性二次廃棄物になる残渣の発生量低減の可能性が示された。 著者所属: 日本原子力研究開発機構(JAEA)
著者
溝端 裕亮 藤田 真敬 大類 伸浩 菊川 あずさ 小林 朝夫 高田 邦夫 立花 正一 岩本 鉄也 山口 大介 木村 幹彦 別宮 愼也
出版者
航空医学実験隊
雑誌
航空医学実験隊報告 (ISSN:00232858)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.79-93, 2016 (Released:2020-04-11)
参考文献数
54
被引用文献数
1

Spatial disorientation (SD) is a false perception of position, motion or attitude by the pilots, and the largest risk factor for fatal accidents. Prevention of SD is difficult. Early realization and withdrawal from SD using instrument flight is the best way to prevent accidents. To prevent accidents due to SD, aircraft’s systems have been developed, and SD training have been conducted. Terrain Awareness and Warning System (TAWS) provides pilots with visual and auditory warning. Automated Ground Collision Avoidance System (Auto GCAS) recovers flight attitude automatically when aircraft goes near into the ground. Spatial Orientation Retention Device (SORD) is multi-sensory warning system. Tactile Situation Awareness System (TSAS) gives vibration to the pilots to indicate pilot’s posture. Three Dimensional Landing Zone (3D-LZ) System projects view of landing zone to the cockpit even in bad weather. In this study, we collected information related to SD training among 21 military forces belong 17 countries. SD training usually includes lecture and experience learning. Pilots receive initial training and periodic training in 17/21 forces. Average frequency was 4 years (range: 6 months to 6 years). Japan Air Self-Defense Force has not conducted periodic SD training. The way of experience with SD is use of simulator similarly JASDF or in-flight demonstration. The simulator training is lower cost and safer than the in-flight training. To maintain and develop aircraft’s systems and SD training is continuously necessary.
著者
石倉 恭子 加藤 美生 甲斐 裕子 山口 大輔 吉葉 かおり 福田 吉治
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.254-265, 2021-08-31 (Released:2021-09-03)
参考文献数
43

目的:小型通信機器搭載アプリ等にて,身体活動を促進する一連のしかけ(ツール)に使用されたナッジを明らかにした.方法:「physical exercise」等と「app」等を検索語として,データベース検索(Scopus, Pubmed, Web of Science, CiNii)により2014~2019年に発行された論文を抽出した.論文で扱われた身体活動を促進する無作為化比較介入試験(RCT)を抽出したのち,ツール毎にナッジチェックリストMINDSPACEの9要素(“Messenger”“Incentives”“Norms”“Defaults”“Salience”“Priming”“Affects”“Commitments”“Ego”)の有無を分類した.国内実装事例を全国紙新聞記事から抽出し同様に分類した.結果:抽出されたRCTは32本であり,全て海外で実施されていた.使用されたツールは32 件で,MINDSPACE要素は平均4.2(範囲0–9)個であった.多用された要素は“Priming”(n=30, 93.8%),“Ego”(n=26, 81.3%),“Norms”(n=17, 53.1%),“Commitments”(n=15, 46.9%)であった.国内実装事例で使用されたツールは36件で,要素は平均1.4(範囲0–9)個であり,“Incentives”(n=31, 86.1%)が最も使用されていた.結論:有効なツールに使用された“Priming”や“Ego”,“Norms”,“Commitments”は,国内実装事例では殆ど使用されていなかった.今後,身体活動促進を意図しツールを開発する際は,これらを考慮することが望まれる.
著者
新岡 大和 成尾 豊 山口 大輔 若井 陽香 上野 貴大 荻野 雅史 鈴木 英二
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101399-48101399, 2013

【はじめに、目的】ボツリヌス療法(botulinum toxin therapy;以下、BTX)は筋弛緩作用のあるボツリヌス毒素を痙縮筋へ直接注射することにより筋緊張の緩和を図る治療法である。脳卒中治療ガイドライン2009では痙縮に対する治療として推奨グレードAとされており、標的筋への直接投与による局限的効果とその手技の簡易さ、副作用の少なさから現在広く普及し始めている。しかしながら効果は可逆性で、個人差はあるものの薬剤効果は3ヶ月程度とされていることから、痙縮抑制効果の持続のためには反復投与が必要といった側面がある。木村らはBTXのみによる痙縮改善効果を報告しているが、一方でイギリスの内科医師ガイドラインではBTXはリハビリテーションプログラムの一部であるとされ、中馬はBTXと併せたリハビリテーションの重要性を指摘している。しかし、海外においてはBrinらがBTX後の適切なリハビリテーションの実施による薬剤効果の長期化を報告しているものの、国内では継続したリハビリテーションによる効果報告が少ない状況である。当院では維持期脳卒中患者へBTXを実施した後、薬剤効果の消失期限とされている3ヶ月間にかけて、理学療法を継続して併用介入しながら効果判定を行っている。今回、その効果判定結果より若干の知見が得られたので報告する。【方法】対象は2012年6月より2012年11月の間に、当院で脳卒中後の下肢痙縮に対してBTXを実施した43名のうち9名(男性7名、女性2名、平均年齢60.4±9.4歳)であった。対象者の下肢痙縮筋(腓腹筋、ヒラメ筋、後脛骨筋)にGlaxo Smithkline社製のボトックス(R)を投与した。注射単位数は対象者の痙縮の程度によって医師とともに判断した。投与後より3ヶ月間、週1~2回、各40分程度の理学療法を外来通院にて行った。理学療法プログラムは各種物理療法(電気刺激療法、温熱療法)、関節可動域練習、筋力強化、歩行練習などを実施した。また、対象者に対してBTX施行前、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後にそれぞれ理学療法評価を行った。評価項目は足関節底屈筋群の筋緊張検査としてModified Ashworth Scale(以下、MAS)、足関節背屈の関節可動域検査としてROM検査(以下、ROM)、歩行能力検査として10m歩行時間とした。統計学的手法にはSPSS for Windows10.0を用い、Friedman検定、wilcoxon検定を行い、有意水準を5%とした。【倫理的配慮、説明と同意】調査にあたって対象者に対して本研究の目的及び内容を説明し、研究参加への同意を得た。【結果】対象者の疾患内訳は脳出血7名、脳梗塞2名であり、発症からBTXまでの経過年数は8.3±4.0年であった。MAS、ROMに関しては、施行前と比較して、1週間後に有意な改善を認め、以後1ヶ月後、3か月後では有意な差を認めなかった。歩行時間に関しては、施行前、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後の順に有意に改善が認められた。【考察】BTX施行1週間後では、施行前と比べて全ての評価結果の向上を認めた。BTXによる効果は1週間程度で最大となるといわれており、この改善は主にBTXによる効果と考えられた。その後、1ヵ月後、3ヶ月後の評価においては、筋緊張、関節可動域はBTX施行1週後の状態が維持されており、歩行能力に関してはこの間も経時的に改善を認めていた。これはBTXの後療法としての理学療法の併用と継続介入の有用性を示唆していると考える。理学療法介入効果について検討すると、筋緊張に関しては、姿勢や動作の改善、拮抗筋の活動性向上といった筋緊張亢進を抑制する因子に介入できたことが推察された。関節可動域に関しては、筋緊張が改善された状態を維持したことに加え、継続した介入により筋の柔軟性向上が促されたことが推察された。歩行能力に関しては、筋緊張と関節可動域が改善している状況下での動作練習により、運動学習が促され、ADL上の動作能力改善に繋がったことで3ヶ月間改善し続けたものと考えられた。これらの効果が維持期脳卒中患者において得られたことは有意義といえる。今回の研究では理学療法の継続介入が効果的であることは示唆できたが、理学療法の介入手段までは詳細に規定できていない。よって、今後はどのような理学療法の介入手段が有用なのか、また歩行動作がどのように変化するのか検証していくことが必要だと考えられる。【理学療法学研究としての意義】本研究は我が国ではまだ報告の少ない維持期脳卒中患者の下肢痙縮に対するBTXの後療法としての理学療法の併用、及びその継続介入の有用性を示唆できたことに意義があると考える。
著者
山口 大介 新谷 洋二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.293-300, 1999-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
19
被引用文献数
1

城を構成するものには、天守・櫓・門・堀・土塁・石垣など様々なものがある。この中でも石垣は天守や櫓などの土台として、また城の防御の要として重要な役割を果たしてきた。石垣の施工上の留意点としては、安全性や耐久性、経済性などを十分に考慮しなければならない。また、使用される石材をみても一つとして同じ形状のものはなく、その材料をいかに組み合わせて堅固に築いていくかが重要である。本研究では、石垣を構成する石材の中でも築石に注目して、その形状や配置状況などについて、石垣の工事報告書などをもとに幾つかの城の石垣を例に取り、調査を行った。その結果、築石の配置状況はその加工の程度やその置き方によって左右されるのではないかと考察した。
著者
大野 和朗 山口 大輔 マリヤナ ニナ 嶽崎 研 嶽本 弘之
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-9, 1999-03-25
被引用文献数
2

マメハモグリバエの幼虫寄生蜂4種6系統について, 増殖効率を明らかにするとともに, 羽化蜂を効率的に回収するためペットボトル容器を用いた羽化蜂回収容器の有効性を検討した.1) 飼育箱に一定数の雌蜂を放飼し, 数百頭の寄主幼虫を与えた場合, 雌蜂あたり次世代数には種間で有意な差は認められなかった.2) しかし, 性比はC. pentheus, D. isaeaおよびH. varicornisで雄に偏り, 雌の割合が低かった.対照的に, N. formosaでは極端に雌に偏り, 雄はわずかであった.3) D. isaea(DI-KGS)の放飼雌数を5, 10, 20頭に変えて約800頭の寄主を供試した場合, 次世代の生産に利用された寄主の割合は20頭供試区でも27%と低く, 寄主体液摂取の対象となった寄主すなわち死亡幼虫の割合は30∿50%と高かった.4) ハモグリミドリヒメコバチN. formosaの産雄性単為生殖系統(NF-KHO)および産雌性単為生殖系統(NF-KGS)の成虫数百頭を飼育箱に維持しながら, 数百頭の寄主を供試した場合, 前者の次世代数は後者の2倍近い値となった.しかし, 前者の性比は雄に偏り, 後者ではほとんどの個体が雌であった.5) ペットボトルを用いた羽化蜂回収容器にはいずれの種も80%以上の個体が試験管に回収されたが, その割合はC. pentheusで有意に低かった.6) 以上の結果から, N. formosaの産雌性単為生殖系統が大量増殖に最も適していると考えられた.
著者
四十九院 仁子 四十九院 静子 山口 大介
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.159-165, 2011-09-30 (Released:2011-10-27)
参考文献数
12

Greek culture has had an enduring influence on the West⁄Western countries. There is an abundance of studies on ancient Greek language as well as philosophy and arts. However, there is comparatively very little reported on the topic of food culture, especially those related to the traditionally celebrated annual events. Therefore, we examined the Greek Orthodox Δωδεκαη´μερο to study the celebratory food culture among the people living in urban areas and in rural provinces of Greece.   The outcome of this study pointed out the following. In the urban areas there is a weakening of observances of traditional customs. This is likely due to diversification of life-style tends to change people′s sense of values. On the other hand, in the rural province, a traditional celebratory food,Kοτο´σουπα, has always been cooked for annual events. It became evident that food culture is influenced by the natural setting as well as by the religious environment that surround various groups of people.
著者
山口 大貴 前田 敦司 山口 喜教
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.63-63, 2012-08-20

多くのスクリプト言語同様,RubyはCやJavaといった従来の言語と比較して非常に複雑な文法を持っている.そのため,構文解析器の作成において現在主流となっている,yacc(またはbison)とlexを用いて構文解析器と字句解析器を生成しそれらを組み合わせる手法では,文法の記述や実装が困難であったり実装が複雑化しメンテナンスが困難となってしまったりする場合がある.たとえばRubyでは,文字列リテラルに任意の式を埋め込み可能な文法を実現するため等の理由で,手書きの字句解析器を含めて8000行以上にもおよぶ巨大な文法定義を行っている.これは,現在用いられている構文解析アルゴリズムが字句解析をベースとしているために,字句解析器に状態を付加する等のアドホックな実装を行わなければこのような文法を実現することができないためである.そこで本研究では,Parsing Expression Grammar(PEG)をベースとした,強力な解析力を持つ構文解析アルゴリズムPackrat ParsingをRuby処理系(JRuby)に導入することを提案する.Packrat Parsingを実際にRuby処理系に用いることで,従来の構文解析アルゴリズムで問題となっていた部分を改善し,文法定義の保守性を向上させることが本研究の目標である.本研究の構文解析器の実装は,PEGをベースとした文法定義をPackrat Parser生成系Rats!に与えることで行い,その文法定義は従来の文法定義を変換することで作成する.また提案手法による処理系と従来手法による処理系に対して実際のスクリプトを使用した比較評価を行い,その結果として,提案手法によって文法定義の保守性が向上することを示す.
著者
正村 啓子 岩本 美江子 市原 清志 東 玲子 藤澤 怜子 杉山 真一 國次 一郎 奥田 昌之 芳原 達也 Keiko MASAMURA Mieko IWAMOTO Kiyoshi ICHIHARA Reiko AZUMA Reiko FUJISAWA Shinichi SUGIYAMA Ichirou KUNITSUGU Masayuki OKUDA Tatsuya HOBARA 山口大学医学部保健学科・医学科 山口大学医学部保健学科 山口大学医学部保健学科 山口大学医学部保健学科・医学科 山口大学医学部保健学科・医学科 山口大学医学部医学科 山口大学医学部医学科 山口大学医学部医学科 山口大学医学部医学科 Faculty of Health Sciences Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Health Science Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Health Science Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Health Sciences Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Health Sciences Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine Faculty of Medicine Yamaguchi University School of Medicine
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.13-21, 2003-04-30
参考文献数
34
被引用文献数
1

The purpose of this study was to investigate the stress level and resources of student's nurse engaged in clinical practice and examine the relationships between their stress and daily life. Data were obtained by self-report questionnaires from 63 nurse students who had just finished the clinical practice component of a Junior College Diploma Course. A 59-item questionnaire, that investigated the student's nurse stress (55-items) and their daily life (4-items), as well as a demographic data questionnaire was used. Data were analyzed via t-tests and factor analysis. The findings revealed that the student nurses found the time required to write practical records after school and conflicts with nurses to be the most stressful aspect of their clinical practice experience. Factor analysis revealed that the stress level of the students who were living with family was lower than that those living by themselves (p<0.1). In addition, the stress level of the students having interchange with other students' was significantly lower than that of the students having little interchange with other students (p<0.05). These findings suggest that the stress level of nursing students may be decreased through decreased paperwork requirements of the practical records form and by encouraging interchange between students.