著者
平田 オリザ 山崎 孝史 伊藤 裕夫
出版者
大阪市立大学
雑誌
新学術領域研究(研究課題提案型)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、アーツマネジメントを社会的弱者の現場において活用し、社会包摂の一環に組み入れることによって、文化による社会の再構築を行うという、アーツマネジメントの新しい意味と作用を見出した。また、それを支えるシステムとして、大阪市立大学を日本のハブ、チュラロンコン大学をタイのハブ、ガジャマダ大学とインドネシア芸術大学の共同をインドネシアのハブとし、多核的な国際ネットワークの基礎が構築できた。
著者
山崎 孝史
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.412, 2008

地政学の「魅力」と地政言説<BR>言葉による表現が、特定の空間や場所をめぐる想像や表象を意味し、歴史的・政治的な文脈の中である種の真実性を持つものとして扱われることがある。その政治的に重要な例が「地政言説」である。オトゥーホール(O' Tuathail)によれば、地政学は「国家間の競争と権力の地理的な側面を強調した世界政治に関する言説」である。オトゥーホールは、現代において地政学がジャーナリスト、政治家、戦略思想家などにとって魅力であるという。ジャーナリストや政治家は地政学をとおして、混沌とした日常的な出来事を超えた、本質化された差異にもとづく永続的な対立や根源的な闘争を見出そうとする。そこで地政学を言説としてとらえるならば、特定の政治家や戦略思想家が「現実」として示す世界が、実は特定の時間と空間の文脈から描き出されていることや、多様で複雑な現実を特定の視点から単純化されていることに気づくことができる。<BR><BR>地政言説の構成と物質的基礎<BR>言説は単に書かれたものとして主体の位置、実生活、あるいは社会の諸制度から遊離しているわけではなく、それらの中に埋め込まれている。地政言説を例にとれば、世界政治の表象は特定の国家の物質的な要素(人口・資源・産業・資本など)と無関係ではなく、それを基礎としてつくり出される。オトゥーホールは地政学の概念的構成を図解している。図の上部におかれるのが三つのタイプの地政言説とその具体的な形態であり、これらの言説は地政的想像力によってつくり出される特定の地政的伝統から派生している。地政的伝統とは、特定の国家の構造を基礎としている。こうした図式は国際関係の分野での言説構成の理解には有効であるが、それ以外のスケールではどうだろうか。<BR><BR>スケールと言説<BR>政治地理学的にみると、地理的スケールは重要な政治的意味を持つ。個人または集団による政治行動は特定の場所において展開し、一定の空間的広がりを持つ。スミス(Smith)が分類する身体からグローバルにいたる7つのスケールは、政治行動が展開される空間的広がりの程度を示している。特定の政治問題や政治行動は特定のスケールを基盤に発生・展開し、またそのスケールの操作をめぐって政治的な駆け引きが起こる。これを「スケールの政治」と呼ぶが、問題のスケールが重層的な場合「スケールのジャンプ」と呼ばれる現象が起こる。こうしたスケールの政治にも地政言説が関係する。それを「スケール言説」と呼び、政治行動の理念的部分において重要な役割を果たす。政治問題や政治運動は単一のスケールで展開するものではなく、多様なスケールの間を往復する。故にスケール言説の分析についてもマルチスケールの視角が求められる。<BR><BR>言説分析の方法<BR>では言説はどのように分析されるのであろうか。社会運動における主体と場所や空間との関係とを明らかにするために、フレーム分析の手法を用いることができる。フレーム分析は、社会運動を「枠づける=フレーミング」言説に着目する。社会運動は特定の信念、価値観、あるいは世界観のもとに組織され、運動組織は自らの活動を正当化し、敵対する立場や組織の考え方を否定する。フレーミングとは、そうした運動の理念を言語的に表現する行為である。フレーミングに着目することで、特定の組織の活動理念の形成過程のみならず、組織内あるいは組織間での異なった理念の同調や対立を検討することができる。こうしたフレーミングは複雑な現実を言説的に単純化することで人々の支持を得ようとする。この点では地政言説と同様の働きをもっている。<BR><BR>地政言説から政治を読む<BR>地政言説と政治との関係を理解することは、地理学という観点から政治を分析する上で有効となる。また、特定の個人や集団が空間や場所を表象する行為から政治的な意図や権力関係を読み取ることは、政治という営みに対する感受性や批判的思考力を高めることにもつながる。そして、私たちがより賢明な市民や有権者であるためには、地政言説の作用に敏感であるばかりでなく、そうした言説の基礎をなすもっと複雑で錯綜した世界や社会の物質的構成(人口・権力・その他資源の配分、すなわち地理そのもの)を理解せねばなるまい。
著者
山崎 孝史
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.74, no.9, pp.512-533, 2001-09-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
135
被引用文献数
2

本稿は, 1980年代以降の英語圏の研究動向に即して,グローバル化,国民国家,そしてナショナリズムの関係を理解するための地理学的視角について検討する.グローバル化に伴う昨今の動態的な政治・経済・社会的変化は,一方において国家の基盤である主権,領土,あるいは国民的均質性を問題化し,他方においてナショナリズムに喚起された新国家形成や国家分裂という事態を招いている.本稿はまず,こうした一見矛盾した世界政治の現状を最近の研究を通して把握し,国民国家とナショナリズムの今日的意味を理論的に検討する.次に,ナショナリズムの現代的諸理論を近代主義アプローチを中心に論評する.最後に,ナショナリズムを領域的視点から検討することの有効性を,中心-周辺関係,領域的アイデンティティ,地理的スケールの三つの空間的概念を基に考察する.これらの考察を通して,グローバル化時代における国民国家とナショナリズムに関する政治地理学的研究の方向性を提示する.
著者
石井 裕一 増田 龍彦 安藤 晴夫 山崎 孝史 清沢 弘志
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.51-57, 2021 (Released:2021-03-10)
参考文献数
12

国内の清澄な河川において, 外来付着珪藻Cymbella janischiiの侵入と分布拡大に伴う生態系サービスの低下が懸念されている。C. janischiiの侵入が確認されている多摩川水系において, その分布と季節消長を検討した。多摩川上流域では, C. janischiiは目視確認できるミズワタ状の群体を形成していた。中流域では顕微鏡下でのみ確認されたが, 下流域では出現はしておらず, 水域ごとに差異が認められた。多摩川の上流から中流域に合流する支川においてもC. janischiiが分布していたが, 現存量はごく僅かであった。多摩川上流域では4月から5月にかけてC. janischiiは群体を形成していた。その期間の水温は, C. janischii原産地における生育河川の水温とよく一致していた。
著者
小川内 良人 山崎 勉 山崎 孝成 菊池 章 小原 喜幸 保坂 金雄
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
地すべり (ISSN:02852926)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.38-45_1, 1998-09-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
6
被引用文献数
3 3

1997年5月, 八幡平熱水変質地帯に発生した澄川地すべりは, 地すべり発生と同時に水蒸気爆発と土石流が発生した特異な地すべりである。すべり面は, モンモリロナイトを多量に含む変質した第四系の澄川凝灰岩上面に形成されている。ボーリングの孔内温度は, すべり面に近づくにしたがって上昇し, すべり面以深では100度に達する。地すべり地内の地下水は弱アルカリ性を示し, 埋没した澄川温泉の酸性泉とは際だった違いを見せている。澄川凝灰岩を覆う焼山火山噴出物には, キレツの発達した安山岩溶岩が分布し, 地下水の通路となっている。地すべり発生の素因は, 変質して粘土化した澄川凝灰岩の存在と, 基盤が円弧スベリを発生しやすい凹面型を呈していたことである。
著者
山崎 孝史
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2020年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.127, 2020 (Released:2020-12-01)

現代世界は生態系・金融・テロなどに関わるグローバルな危険(リスク)にさらされている。そうした危険は、近代化自体の反作用として、新たな政治主体の出現と政治の動態をもたらすと考えられる。現代の「地政学」はこれら危険に触発された主体の対立や連携から多面的かつ重層的に構成されると考えられる。そうした危険の一つがパンデミック(感染症のグローバル化)である。本発表は、COVID-19の世界的拡大によって、近代国家による公衆衛生管理(生政治 biopolitics)と空間や場所をめぐる支配や管理の実践(地政治 geopolitics)がどのように接合され、展開されてきたかについて、日本の対策を軸に考える。
著者
木下 篤彦 坂井 佑介 大野 亮一 田畑 三郎 川島 正照 山崎 孝成
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.11-20, 2013-01-15 (Released:2015-08-03)
参考文献数
11
被引用文献数
8

Tree roots with an underground lateral network play a very important role in slope stability. In studies such as those by Tsukamoto(1987)and Abe(1997), the authors focused on roots that have a vertical connection between the surface soil layer and below, but they did not place much emphasis on the lateral spread of roots. Because slope failures occur in three dimensions, horizontal roots fully demonstrate their resistance against the failure. This paper aims to describe the resistance force Δ C that lateral roots provide. Two types of field investigations were made. One was the root pulling test to monitor the strength of a root pulled by a clamp. The other surveyed the lateral root distribution exposed in vertical sections excavated in the plots of Japanese cypress and cedar forests. The observed root distribution was used to calculate the resistance force Δ C. The field data show that as the distance between two trees increases, the Δ C value gets smaller. Their relationship can be described by a negative power function. It has also been proven that as the age of a tree increases so does the Δ C, but its increment gets smaller in the later stages of the tree's lifecycle. Intensive work with the field data has shown that forest thinning operations might decrease the root volume after felling and bring about an increase of Δ C that lasts for several decades. Moreover, thinning operations produce good results in slope stability when lateral roots are effectively increased. However, if the increase is insufficient, it might not contribute to slope stability.
著者
山崎 孝 滝田 健一 石川 延男
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.11, pp.2131-2139, 1985-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
22
被引用文献数
10

トリフルオロメチル基を有する化合物の中でもっとも入手しやすいトリフルオロ酢酸エチルおよび,これから2段階で容易に合成できるトリフルオロアセトアルデヒドを原料として,[2-(トリフルオロメチル)アリル]トリメチルシラン,[2-(トリフルオロメチル)-1-(t-ブトキシカルポニル)ビニル]トリメチルシランをそれぞれ合成した。これらとアルデヒドやケトンとが触媒量のフッ化物イオンを用いることにより,良好な収率で付加体を与え,さらに他の求電子試薬との反応やMichael付加反応においても良好な結果を与えた。
著者
山崎 孝史
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨 2008年 人文地理学会大会
巻号頁・発行日
pp.412, 2008 (Released:2008-12-25)

地政学の「魅力」と地政言説 言葉による表現が、特定の空間や場所をめぐる想像や表象を意味し、歴史的・政治的な文脈の中である種の真実性を持つものとして扱われることがある。その政治的に重要な例が「地政言説」である。オトゥーホール(O' Tuathail)によれば、地政学は「国家間の競争と権力の地理的な側面を強調した世界政治に関する言説」である。オトゥーホールは、現代において地政学がジャーナリスト、政治家、戦略思想家などにとって魅力であるという。ジャーナリストや政治家は地政学をとおして、混沌とした日常的な出来事を超えた、本質化された差異にもとづく永続的な対立や根源的な闘争を見出そうとする。そこで地政学を言説としてとらえるならば、特定の政治家や戦略思想家が「現実」として示す世界が、実は特定の時間と空間の文脈から描き出されていることや、多様で複雑な現実を特定の視点から単純化されていることに気づくことができる。 地政言説の構成と物質的基礎 言説は単に書かれたものとして主体の位置、実生活、あるいは社会の諸制度から遊離しているわけではなく、それらの中に埋め込まれている。地政言説を例にとれば、世界政治の表象は特定の国家の物質的な要素(人口・資源・産業・資本など)と無関係ではなく、それを基礎としてつくり出される。オトゥーホールは地政学の概念的構成を図解している。図の上部におかれるのが三つのタイプの地政言説とその具体的な形態であり、これらの言説は地政的想像力によってつくり出される特定の地政的伝統から派生している。地政的伝統とは、特定の国家の構造を基礎としている。こうした図式は国際関係の分野での言説構成の理解には有効であるが、それ以外のスケールではどうだろうか。 スケールと言説 政治地理学的にみると、地理的スケールは重要な政治的意味を持つ。個人または集団による政治行動は特定の場所において展開し、一定の空間的広がりを持つ。スミス(Smith)が分類する身体からグローバルにいたる7つのスケールは、政治行動が展開される空間的広がりの程度を示している。特定の政治問題や政治行動は特定のスケールを基盤に発生・展開し、またそのスケールの操作をめぐって政治的な駆け引きが起こる。これを「スケールの政治」と呼ぶが、問題のスケールが重層的な場合「スケールのジャンプ」と呼ばれる現象が起こる。こうしたスケールの政治にも地政言説が関係する。それを「スケール言説」と呼び、政治行動の理念的部分において重要な役割を果たす。政治問題や政治運動は単一のスケールで展開するものではなく、多様なスケールの間を往復する。故にスケール言説の分析についてもマルチスケールの視角が求められる。 言説分析の方法 では言説はどのように分析されるのであろうか。社会運動における主体と場所や空間との関係とを明らかにするために、フレーム分析の手法を用いることができる。フレーム分析は、社会運動を「枠づける=フレーミング」言説に着目する。社会運動は特定の信念、価値観、あるいは世界観のもとに組織され、運動組織は自らの活動を正当化し、敵対する立場や組織の考え方を否定する。フレーミングとは、そうした運動の理念を言語的に表現する行為である。フレーミングに着目することで、特定の組織の活動理念の形成過程のみならず、組織内あるいは組織間での異なった理念の同調や対立を検討することができる。こうしたフレーミングは複雑な現実を言説的に単純化することで人々の支持を得ようとする。この点では地政言説と同様の働きをもっている。 地政言説から政治を読む 地政言説と政治との関係を理解することは、地理学という観点から政治を分析する上で有効となる。また、特定の個人や集団が空間や場所を表象する行為から政治的な意図や権力関係を読み取ることは、政治という営みに対する感受性や批判的思考力を高めることにもつながる。そして、私たちがより賢明な市民や有権者であるためには、地政言説の作用に敏感であるばかりでなく、そうした言説の基礎をなすもっと複雑で錯綜した世界や社会の物質的構成(人口・権力・その他資源の配分、すなわち地理そのもの)を理解せねばなるまい。
著者
松原 永吏子 山崎 孝 伊藤 直之 堀 秀昭 山門 浩太郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0110, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】肩関節疾患における理学療法において結帯動作の改善に難渋することは多い.一般的に結帯動作は肩甲上腕関節での伸展-水平伸展-内旋の複合運動とされているが,結帯動作の獲得には肩甲上腕関節の可動域だけではなく肩甲胸郭関節の運動が不可欠である.そこで肩甲胸郭関節に着目し,結帯動作に必要な運動について検討した.【方法】肩関節に異常のない健常成人40名,利き肩40肩を対象とした(男性20名,女性20名,平均年齢24.4歳).端坐位での安静時・L5レベル・Th7レベルでの結帯動作における脊柱と肩甲骨棘三角間距離(以下,棘三角距離),脊柱と肩甲骨下角間距離(以下,下角距離),spino-trunk angle(以下,S-T角),肩甲骨下角の挙上距離(以下,下角挙上)を体表より測定した.検討項目は,安静時からL5と安静時からTh7での肩甲骨の移動距離を男女別と男女間で比較検討した.統計処理は対応のないt検定を用い危険率5%で検定した.【結果】1.男性の肩甲骨の位置安静時・L5・Th7のそれぞれの肩甲骨の位置は,棘三角距離8.6±1.0 → 8.9±1.0 → 8.9±1.0 cm,下角距離10.2±1.1 → 9.6±1.5 → 9.5±1.4 cm,S-T角97.7±4.2 → 93.7±3.3 → 90.7±2.4°であった.安静時からL5と安静時からTh7のそれぞれの下角挙上は2.5±1.1 → 3.8±1.5 cmであった.L5とTh7での肩甲骨の移動距離の比較では,有意なS-T角の減少(p=0.005)と下角挙上(p=0.002)が認められた.2.女性の肩甲骨の位置肩甲骨の位置は,棘三角距離7.9±0.9 → 7.9±0.9 → 7.8±0.8 cm,下角距離9.2±1.2 → 8.6±1.2 → 8.4±1.2 cm,S-T角94.3±2.9 → 93.7±3.3 → 92.4±3.5 °であった.安静時からL5と安静時からTh7のそれぞれの下角挙上は1.4±1.0 → 2.4±1.3 cmであった. L5とTh7での肩甲骨の移動距離の比較では,有意な下角挙上が認められた(p=0.007).3.男女間によるL5とTh7間の移動距離の比較移動距離の比較では男性にS-T角の有意な減少が認められた(p = 0.004).【考察】結帯動作は通常L5レベルとされるが,女性の更衣動作等においてはTh7レベルで行われることもあり様々な高さでの動きが日常生活に必要である.肩甲胸郭関節の運動を男女別に検討したところ,結帯動作における肩甲骨の運動は男女で異なっていた.男性においては肩甲骨の下方回旋と挙上が,女性は挙上が特に重要と考えられた.より高位への動作を行うためには,肩甲胸郭関節の大きな運動が必要であることが示唆されたことから,肩関節疾患における結帯動作の改善のためには,肩甲胸郭関節の可動性も含めた治療が必要と考える.
著者
和泉 賢一 藤瀬 剛弘 井上 佳奈子 森 仁恵 山崎 孝太 本郷 優衣 高木 聡子 山内 寛子 蘆田 健二 安西 慶三
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.542-545, 2013 (Released:2013-09-19)
参考文献数
16
被引用文献数
3 6

症例は73歳男性.主訴は貧血.家族歴,生活歴ともに特記事項なし.既往歴に2型糖尿病,橋本病を認めた.血液検査所見にてMCV高値の大球性貧血を認めた(赤血球数279万/μL,ヘモグロビン12.2 g/dL,MCV 121.9 fL).葉酸は基準値内であったが,ビタミンB12を測定したところ,57 pg/mL(基準値:180~914)と低値を認めた.消化管内視鏡であきらかな貧血の原因と思われる所見を認めず,また,抗内因子抗体は陽性であった.治療について,本人と相談したところ,注射は絶対に拒否するとのことであった.同時期に糖尿病の神経障害の治療のため,メコバラミンを内服処方したところ,著明にHb,MCVに改善を認めた.経口によるビタミンB12投与により,悪性貧血が改善したと考えた. 高齢者に貧血は多く,その中でも,悪性貧血は高齢になるにつれ頻度の高くなる疾患であり,注意が必要である.悪性貧血は,ビタミンB12製剤の注射治療が主に行われており,内服治療は一般的ではない.しかし,最近,ビタミンB12大量内服で効果を認めた症例が報告されるようになった.本症例も,ビタミンB12経口内服後に貧血の改善を認めており,効果があると考えられた.身体機能が低下する傾向にある高齢者にとって,安全・安価に加え,侵襲度の低い治療選択肢が増えることは望ましい事と思われる.内服投与も,今後の高齢者悪性貧血の治療の選択肢として考慮して良いのではないかと考え,本症例を報告する.
著者
勝海 一郎 山崎 孝子 都築 民幸 北村 和夫 石井 隆資 前田 宗宏 小倉 陽子 好士 連太郎 阿川 透久 宮里 尚幸 大島 克郎 大村 朋己 丸山 博吉 木津喜 美香 小山 征哉 遠藤 春江
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.846-853, 2006
参考文献数
32
被引用文献数
1

On 6 types of Ni-Ti spreader (Roeko NiTi # 15; Roeko NiTi # 25; Roeko NiTi # 35; Roeko NiTi D11T; Brasseler Naviflex NT D11T; Brasseler Naviflex NT 4SP), dimensions were measured under digital microscope, and a load application test was performed in the axial direction of the spreader. The results were as follows: 1. In Roeko NiTi # 15, D<sub>3</sub> was 0.38 mm, D<sub>16</sub> was 0.61 mm, taper was 0.018, and tip angle was 28.9°. Similarly, the above values were 0.32 mm, 0.68 mm, 0.027, and 28.0° respectively in Roeko NiTi # 25. The values were 0.50 mm, 0.70 mm, 0.016, and 32.5° respectively in Roeko NiTi # 35, and the values were 0.37 mm, 0.88 mm, 0.039, and 10.6° respectively in Roeko NiTi D11T. The values were 0.27 mm, 0.77 mm, 0.038, and 29.9° respectively in Brasseler Naviflex NT D11T, and 0.30 mm, 1.06 mm, 0.059, and 35.9° respectively in Brasseler Naviflex NT 4SP. 2. When a load was applied in the axial direction of the spreader, the load was 0.56 kgf in case the portion of 16 mm in length from the tip in Roeko NiTi # 15 was bent at a stroke. When the portion of 5 mm in length from the tip was fixed and the portion of 11 mm in length from the tip was bent at a stroke, the load was 4.32 kgf. The above values were 1.13 kgf and 7.52 kgf respectively in Roeko NiTi # 25, 1.24 kgf and 8.58 kgf in Roeko NiTi # 35, 0.82 kgf and 10.28 kgf in Roeko NiTi D11T, 0.63 kgf and 7.27 kgf in Brasseler Naviflex NT D11t, and 1.02 kgf and 17.61 kgf in Brasseler Naviflex NT 4SP. 3. The Ni-Ti spreader has super-elasticity and is flexible. Thus, it is difficult to apply pressure on it in the axial direction, during lateral condensation. However, this study revealed that sudden bending may be avoided if at least the tip portion of 5 mm in length from the tip is inserted into the root canal.
著者
山崎 孝史
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.15-15, 2011

橋下徹大阪都知事が代表となる「大阪維新の会」が提唱する「大阪都構想」について、橋下知事と平松邦夫大阪市長との意見交換会の討議内容をコーディング分析し、関西における大都市圏ガバナンスのゆくえについて、リスケーリングの政治という概念から考察する。