著者
山田 哲也
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.148, no.1, pp.28-33, 2016 (Released:2016-07-13)
参考文献数
18

体重の調節メカニズムは,摂食とエネルギー消費の調節に集約されるが,近年,エネルギー消費における褐色脂肪組織(brown adipose tissue:BAT)の働きが注目されている.BATは脱共役タンパク質(uncoupling protein-1:UCP-1)の発現に特徴づけられ,熱産生に特化した組織である.BATが担っている熱産生の内で食事誘発性熱産生は,食物摂取に呼応するエネルギー消費調節の仕組みと捉えることができるため,個体レベルのエネルギー代謝調節メカニズムの一つと考えられる.本稿では,BATの食事誘発性熱産生を調節する臓器間神経ネットワークに焦点を絞り,体重調節のメカニズムとその意義について考察する.
著者
山田 哲司
出版者
日本プロテオーム学会
雑誌
日本プロテオーム学会誌 (ISSN:24322776)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-4, 2018 (Released:2018-07-21)
参考文献数
11

大腸がんの90%以上の症例でAPC,CTTNB1,TCF7L2等のWntシグナル伝達経路の遺伝子に変異があり,同経路が恒常的に活性化している.Wntシグナルは細胞増殖,細胞死の抑制に加え,幹細胞機能の維持にも重要であり,このシグナルを遮断することで大腸がんが治療できると考えられてきたが,医薬品として実用化されたものはない.これは,大腸がんの80%以上でAPC遺伝子に機能喪失変異があり,その下流でWntシグナルを遮断する必要があるからである.我々はAPCの下流でWntシグナルの実行因子として働くTCF4(T-cell factor-4)転写複合体と相互作用する分子を徹底的にプロテオーム探索し,TNIK(TRAF2 and NCK-interacting protein kinase)キナーゼを同定した.TNIKはWntシグナルの活性化,大腸がん細胞の増殖に必須であり,その活性を抑える化合物はヒト大腸がんマウス移植腫瘍に対し著明な増殖抑制効果を示し,有望な臨床候補化合物と考えられた.
著者
長谷川 大祐 坂口 顕 山田 哲 日高 正巳 川口 浩太郎
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Fb0796-Fb0796, 2012

【はじめに、目的】 理学療法士が、整形外科疾患やその他外科手術後の症例を担当することは非常に多い。術後に生じる術創部周辺の「硬い浮腫」は、疼痛の遷延や関節可動域制限の原因となることが多い。一方、微弱電流刺激(MCR)は、生体に1mA以下の微弱な電流を流す電気刺激療法である。近年、急性外傷後の疼痛軽減効果、腫脹軽減効果や組織修復促進を目的に、主にスポーツ現場などで使用されている。同様に外科的処置によって生ずる術創も、その部位に組織の損傷が起きており、MCRが効果を発揮できる病態であると考える。MCRがこのような術創部周囲の腫脹を軽減できれば、その後の修復過程を促進することができるのではないかと考える。そこで本実験では、創部硬度の観点から検証するとともに、MCRによって、創部がどのように変化するかを検証することを目的とした。【方法】 Wistar系雌性ラット(8匹、6週齢)を無作為にControl群、Sham群、MCR群に分けた。Sham群、MCR群は背側を剃毛し、背側皮膚をメスにて2cmの長さに縦切開し、6針縫合した。翌日より、Control群、Sham群は、1日1回の麻酔のみを行った。MCR群は麻酔下にて、1日20分のMCRを行った。刺激は、交流電流を、刺激強度を500μA、周波数0.3Hzに設定し、電極配置は、創傷中央から左右に配置した。実験期間は10日間とし、毎日行った。創部の硬度は介入5日目より10日目まで測定した。創部硬度の測定方法は、歪みゲージ(協和電業社製、LTS-1KA)と、デジタルノギスを用いて、創部に対する圧迫力と創部の厚さを測定することで算出した。算出方法は、創部圧迫力と創部の厚さから回帰直線y=‐ax+bの関数式を導き出し、その傾き(回帰係数a)をもって創部硬度とした。創部硬度の群間比較は統計解析ソフト(PASW Ver.18.0)を用い、Kruskal-Wallis検定にての一元配置分散分析(ANOVA)を行った。【倫理的配慮、説明と同意】 兵庫医療大学動物実験委員会の承認(承認番号2010-18-1)を得て行った。【結果】 創部硬度では,Control群は5日目から10日目まで変化がなかった。一方、Sham群とMCR群は5日目の硬度ならびに厚さが増加していた。これら2群については、それぞれの日数では統計学的な有意差は認められなかったものの、日数によって硬度が変化する様式が異なる傾向を示した。Sham群は5日目に一度硬度が上昇した後、10日目には硬度が低下する傾向を示した。一方MCR群では、5日目よりも10日目の方が、硬度が上昇する傾向を示した。【考察】 術後創部周囲の「硬い浮腫」は、炎症反応後の組織修復期に、ヒアルロン酸等のムコ多糖類が増加することに由来するといわれている。これらのムコ多糖類は、保水性に優れることから、水分を吸収し、そのため術創部の周囲に「硬い浮腫」が生じる。本研究においても、創を作成したSham群、MCR群の組織修復期にあたる5日目以降において、Control群に比べて硬度が上昇し、「硬い浮腫」が存在していた。介入5日目の回帰係数はMCR群よりもSham群が高値を示していることから創部硬度はSham群が高い傾向にあると考えられる。介入10日目の回帰係数はMCR群が高値を示す傾向となり、創部硬度がMCR群とSham群で逆転した。結果からMCR群は他群と比較して創部硬度増加率が高い。この理由として、組織修復には多くの過程がオーバーラップしていることを考慮しなければならない。ムコ多糖類の合成が落ち着いた後には、線維芽細胞分泌が上昇する。これによりMCR群では、5日目のムコ多糖類や水分の蓄積が抑えられ、10日目ではコラーゲン線維が増加したことで、Sham群とは異なる組織硬度の変化を呈したのではないかと考える。坂口らは、足関節周囲の術後早期からMCRを使用することで、足部周囲の腫脹軽減や足関節関節可動域制限の進行抑制に対して、効果があると報告している。本実験結果から得られる仮説として、MCRの早期からの使用は炎症反応と修復過程が早められ「硬い浮腫」を軽減するとともに、線維芽細胞の増殖過程が早期に起こす可能性を示唆するものである。今後、それぞれの組織回復期に準じた検証と、組織学的あるいは生化学的な検証が必要であるとともに、長期的な検証が必要である。【理学療法学研究としての意義】 本研究は、例数も少ないため、この結果を持って、MCRの効果を絶対的に論じることはできない。しかしながら、MCRを術後早期から使用することにより、「硬い浮腫」軽減に対して何らかの影響を及ぼすことが考えられる。これは組織修復の進行速度に対して影響を及ぼしている可能性が示唆され、術後早期の理学療法を行う時の、創部そのものへのアプローチを考えるきっかけとして意義あるものである。
著者
山田 哲好
出版者
史料館
雑誌
史料館研究紀要 (ISSN:03869377)
巻号頁・発行日
no.10, pp.p51-84, 1978-03
著者
山田 哲弘
出版者
Japan Thermosetting Plastics Industry Association
雑誌
ネットワークポリマー (ISSN:13420577)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.344-354, 2009

オリゴロイシン基を導入した両親媒性化合物を用い,その化合物が形成する超分子フィルムの物性を,加圧や熱処理によって向上させた事例を示した。この分子は,自己組織化してβ-シート構造を形成すると,隣り合うシートの間でロイシン側鎖の噛み合いが可能になる。そこで,気水界面に展開した分子を凝縮したり,油圧プレス機を用いてキセロゲルを力学的に加圧したりすると,β-シート同士を接着できることがわかった。この噛み合いは分子ジッパーの一種で,ここではロイシンファスナーと呼ぶことにする。ロイシンファスナーは,π-A 曲線に現れる一時的な表面圧の増加や,原子間力顕微鏡(AFM)による表面形態観察の結果から間接的に判断できるが,ロイシンファスナー形成が推測されるフィルムのMAIRS解析を行うと,メチル基の非対称伸縮振動に帰属される吸収帯(ν<sub>as</sub>CH<sub>3</sub>)の一部が 2955cm<sup>-1 </sup>付近から2985cm<sup>-1 </sup>にまでシフトすることがわかり,これが直接的な検出手段になることを明らかにした。また,ロイシンファスナーが形成されると引っ張り応力が増加し,ヘキサロイシン基を有する化合物で最大2.5MPaの応力が得られた。加圧によって向上する性質は引っ張り応力だけではなく,柔軟性の向上という点にもあらわれ,ロイシンファスナーが形成されたフィルムは折り曲げても割れることのない柔軟性を持つようになることもわかった。

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著者
山田 哲三
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.5, no.11, pp.508-509, 1956-10-20 (Released:2011-03-18)
著者
岩井浩一 滝澤恵美 阪井康友 山田哲 佐藤たか子 木村知美 豊田和典 山本健太 冨田和秀 大瀬弘高 居村茂幸
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.141-148, 2009-03

茨城県常陸大宮市において、平成19年度の介護予備事業としてバランスアップ教室を実施した。教室の開始時および終了時には体力測定を実施し、参加者の体力の変化について検討したが、今年度は併せて呼吸機能の検査を実施した。高齢化の進展に伴って、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の有病率も増加することが懸念されており、住民の呼吸機能の現状を把握するとともに、運動指導によって呼吸機能がどの程度改善するかについて検討した。バランスアップ教室には55名が参加し、平成19年5月から11月までの6ヶ月間、市内の3つの会場でインストラクターの指導のもと、1回60分の教室を月3回の頻度で実施した。教室開始時の呼吸機能検査において、1秒率(FEV1.0%)が70%以下で、COPD疑いと判定された者は3名であった。呼吸機能検査結果と体力測定結果との関連では、FVCは、身長、体重、および反復横跳びの成績と有意な正の相関が見られた。V50/V25は、上体起こし、シャトルラン、立ち幅跳び、および得点合計と有意な負の相関がみられ、体力年齢と正の相関が見られた。V25は、立ち幅跳び、得点合計、および体力年齢と有意な相関がみられた。また、バランスアップ教室の開始時と終了時における測定値の変化は、介入の前後で平均値に有意な差が見られ測定項目はなかったが、多くの測定項目で成績向上の傾向がみられた。教室開始時にCOPD疑いと判定された者は、教室終了時に全員1秒率が70%を超え、呼吸機能の改善がみられた。
著者
本村 哲朗 近藤 雄樹 山田 哲也 高田 雅士 仁藤 拓実 野尻 徹 十山 圭介 斎藤 靖彦 西 博史 佐藤 未来子 並木 美太郎
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.28, pp.1-6, 2013-03-06

今日の組込みシステムは,リアルタイム制御と情報処理のような独立の複数の機能を扱う必要があり,マルチコア上への搭載が有効である.この時,リソース保護のため,仮想化の一技術であるリソースパーティショニングが必要となる.我々は,リアルタイム性の実現に向けリソースパーティショニングのオーバヘッドを削減する,ハードウェア支援技術ExVisor/XVSを開発した.その主要技術は物理アドレス管理モジュールPAM*で,組込みシステムのメモリ利用方法の特徴を活かした階層のないページテーブルによるダイレクトなアドレス変換で高速化を図る.RTLシミュレーションとFPGA実装で評価を行った結果,シングルコアと比較してリソースアクセス時のオーバヘッドは高々5.6%であることを確認した.*PAM : Physical Address Management module
著者
山田 哲子
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.245-254, 2012-03-10

The purpose of this paper is to find explanations to the research questions; "what are the experiences of the elderly mothers before making children be residential institutes unexpectedly and after?" 2 mothers of children with mental retardation have participated. The process of making children be out-of-home consists of 3 stages: &lt;1.the emergency phase&gt;, &lt;2.the complicated phase of residential placement utilization&gt;, &lt;3.the stable phase&gt;. The promotional thought for the mothers to use of their children- living away from home is giving up for taking care of children any more. After starting utilization of residential placement, the mothers felt guilty strongly. To feel trust toward stuffs of residential institutes is important for mothers and related to positive evaluations toward the residential institutes. To support these mothers, information provision and attentive hearing is needed.
著者
上野 茂昭 大川 博美 市原 史基 山田 哲也 島田 玲子
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.193, 2018-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
5

本研究では鶏唐揚げの保存性を向上するために,種々の条件で保存した鶏唐揚げの衣の食感,肉のやわらかさ,ジューシーさ等を測定し,揚げたての品質を保つための保存条件の検討を行った.破断圧縮試験では25℃40%RH 条件が揚げたてに近い結果となった一方,高温度または高湿度条件では試料の脱液の進行に伴い硬化が認められた.40℃や40%RH 程度で保存することにより,他の条件に比べて鶏唐揚げは歩留まりよく,サクサクでジューシーな状態を保持可能であることが分かった.
著者
山田 哲久 名取 良弘 熊城 伶己 三股 佳奈子 松元 宗一郎 香月 洋紀
出版者
日本脳死・脳蘇生学会
雑誌
脳死・脳蘇生 (ISSN:1348429X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.58-61, 2020-08-11 (Released:2020-08-11)
参考文献数
11

[Purpose] Our hospital is the only emergency and critical care center in the region serving a population of 420,000. The number of emergency transports is 7,000-7,500 annually, and the number of cardiopulmonary arrest cases is 250-300. Early intervention is necessary to return of spontaneous circulation in patients with cardiopulmonary arrest. Herein, we analyzed the transition of treatment interventions by emergency medical service paramedics annually and examined pre-hospital interventions for return of spontaneous circulation before arriving at the hospital.[Methods] We included 2,010 adults with out-of-hospital cardiopulmonary arrest between 2011 and 2018. We conducted an annual review on the following aspects: number of cases per year, rate of return of spontaneous circulation before arrival at hospital, rate of bystander witness, rate of bystander cardiopulmonary resuscitation, rate of cardioversion by paramedics, rate of securing venous access by paramedics, rate of adrenaline administration by paramedics, and rate of advanced airway management by paramedics.[Results] The number of cases remained approximately 250, and the rate of return of spontaneous circulation before arrival at the hospital increased. As for treatment by a paramedic, the cardioversion rate remained unchanged at 10-15%, and the venous access rate and adrenaline administration rate increased. There was no change in the rate of advanced airway management, and it remained at approximately 10%.[Conclusion] To return of spontaneous circulation before arriving at the hospital, it was considered for the paramedic to perform venous access and administer adrenaline.
著者
山田 哲久 名取 良弘
出版者
一般社団法人 日本神経救急学会
雑誌
Journal of Japan Society of Neurological Emergencies & Critical Care (ISSN:24330485)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.32-36, 2023-06-22 (Released:2023-06-23)
参考文献数
14

Introduction: We report the case of a patient transported to emergency outpatient department by ambulance due to cardiopulmonary arrest following a head injury. He underwent systemic management, leading to organ donation.Case: A 56-year-old man.Current illness history/course: The patient sustained a head injury after falling from the bed of a truck and then suffered cardiopulmonary arrest. He was transported to the emergency department by ambulance. After his heart resumed beating, his intention to donate his organs was confirmed on the back of his health insurance card. Discussions with the organ donation hospital coordinator reveal that, donating organs after brain death was difficult due to the general condition; still the possibility of organ donation after cardiac arrest was considered. Systemic management was continued in the emergency department, and upon obtaining consent from his family, post-cardiac arrest organ donation was carried out.Conclusion: Establishing a system to confirm the intention to donate organs is important. Donor management can be done by performing normal life-saving measures, but certain donor-specific matters require attention.
著者
山田 哲久 名取 良弘
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経外科救急学会 Neurosurgical Emergency
雑誌
NEUROSURGICAL EMERGENCY (ISSN:13426214)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.1-5, 2023 (Released:2023-09-21)
参考文献数
14

新型コロナウイルス感染症の流行や緊急事態宣言の発令で人々の生活は感染対策が中心となった.この状況下で脳神経外科疾患の症例数に変化が生じたか検討した.当院脳神経外科で2017年1月から2022年12月までに入院加療を行った症例を対象とした.対象症例を2017年~2019年まで(コロナ禍前)と2020年~2022年まで(コロナ禍)に分けて,総数および脳腫瘍,脳血管障害,神経外傷,慢性硬膜下血腫,その他に分けて前後で症例数を比較した.コロナ禍前の年平均値とコロナ禍の年平均値は総数および脳血管障害以外で減少していた.総数は2020年に減少し,2021年は変化なし,2022年にさらに減少していた.脳腫瘍,脳血管障害は2020年に減少し,2021年以降はコロナ禍前に戻っていた.神経外傷,その他は,2020年に減少し,2021年は変化なし,2022年にさらに減少していた.慢性硬膜下血腫は,2020年は変化なし,2021年に減少し,2022年は変化なしであった.病院側の要因と患者側の要因が考えられた.外出の自粛で交通量を減少させることで神経外傷が減少した可能性が考えられた.
著者
大西 真美 曽山 いづみ 杉本 美穂 大瀧 玲子 山田 哲子 福丸 由佳
出版者
一般社団法人 日本家族心理学会
雑誌
家族心理学研究 (ISSN:09150625)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.137-154, 2022-03-31 (Released:2023-05-19)
参考文献数
15

In Japan, more than 200,000 children experience their parents' divorce annually. To help parents and children cope with problems that result from divorce, a psychoeducational program called Families in Transition (FAIT) has been conducted with Japanese families since 2013. The current authors have noted the importance of understanding the differences and similarities between custodial parents (CPs) and non-custodial parents (NCPs). The purpose of the current study was to examine differences and similarities between the experiences of CPs and NCPs. This study also examined how conflicts occur and ways to improve the program. Participants were 17 parents who participated in the FAIT program. Data were collected via semi-structured interviews and analyzed using the KJ method. The main findings were as follows. Both parents felt hurt and unstable after the divorce. CPs felt as if they were the victims of the divorce, and NCPs felt ignored and lonely as a result of the divorce and not being able to see their children. These emotions hampered their ability to relate to the other parent. Both parents also felt that they had not received sufficient support and information during the divorce. As a result of participating in the FAIT program, both parents felt accepted by sharing their experiences and emotions and they also learned the importance of the child's perspective. CPs changed their view towards visitation, and NCPs' emotions changed when they were treated the same as CPs. Results revealed the importance of understanding both parents' point of view and keeping a balance between sharing personal experiences and maintaining the framework of a psychoeducational program.
著者
原 采花 河野 健一 大下 裕世 矢部 広樹 長嶋 史子 名村 晋哉 一柳 浩志 森山 善文 西田 裕介 山田 哲也
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11618, (Released:2020-02-27)
参考文献数
27

【目的】維持血液透析患者の栄養状態,身体機能の代表値ならびにカットオフ値を下回る患者の割合を年代別に明らかにした。【方法】670 例の維持血液透析患者に対して,患者背景,Body Mass Index(BMI),Geriatric Nutritional Risk Index(以下,GNRI),握力,膝伸展筋力,通常歩行速度,Short Physical Performance Battery(以下,SPPB)を横断的に調査した。サンプルサイズの妥当性を確認し,代表値の算出とカットオフ値を下回る患者の割合を年代間で比較した。【結果】50 歳以上の年代では十分なサンプルサイズを設定できた。GNRI,握力,膝伸展筋力,歩行速度,SPPB はいずれも年代が高いほど低値で,80 歳代においてカットオフ値を下回る割合が高かった。【結論】維持血液透析患者の栄養状態,身体機能の年代別代表値と高齢患者における低下の実態を示すことができた。
著者
山田 哲也 Yamada Tetsuya
出版者
金沢大学大学院人間社会環境研究科
雑誌
金沢大学大学院人間社会環境研究科博士論文要旨(論文内容の要旨及び論文審査結果の要旨)
巻号頁・発行日
vol.平成21年6月, pp.9-14, 2009-06-01

取得学位:博士(文学), 授与番号:人博甲第2号, 授与年月日:平成21年3月23日, 授与大学:金沢大学, 論文審査委員長:岡田, 文明, 論文審査委員:柴田, 正良 / 砂原, 陽一 / 森, 雅秀 / 竹内, 義晴 / 三浦, 要
著者
橋本 樹明 山田 哲哉 菊池 準仁 池永 敏憲 Hashimoto Tatsuaki Yamada Tetsuya Kikuchi Junji Ikenaga Toshinori
出版者
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)
雑誌
第18回宇宙科学シンポジウム 講演集 = Proceedings of the 18th Space Science Symposium
巻号頁・発行日
2018-01

第18回宇宙科学シンポジウム (2018年1月9日-10日. 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)相模原キャンパス), 相模原市, 神奈川県