著者
蓮池 利隆 岡田 至弘 佐野 東生
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

大乗仏教経典成立の背景にはインド文化の他にイラン文化も存在した。特に、ガンダーラ地域ではゾロアスター教の影響があった。クシャーン王朝は紀元後1世紀から3世紀までガンダーラを中心に統治したが、この王朝のふるさとは中央アジアのタジキスタン・ウズベキスタン周辺であった。その地域の宗教はゾロアスター教であった。この研究では、タジキスタンの遺跡発掘によって、イスラーム化前の中央アジアにおけるゾロアスター教の存在を検証した。ゾロアスター教と仏教の混合によって阿弥陀仏信仰が成立したことを明らかにすることができた。その宗教的交渉においては、インドとイランに共通する神格であるミトラ(ミフル)が仲介となった。
著者
上羽 葵 武田 哲也 岡田 至弘
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第48回, no.人工知能及び認知科学, pp.11-12, 1994-03-07

従来の情景画像からの文字領域抽出の手法では、画像中の領域境界線を抽出し、文字領域の抽出処理を行っている。ここでは、文字領域が平坦な均一色である背景情報の上にのみ存在するという拘束条件を前提としている。しかし、文字領域の背景情報は、均一色であるとは限らず、グラデーション的な色情報を持つなど、極めて複雑な色情報を含む場合も多い。そこで、本研究では背景情報に依存しない文字領域候補抽出を行う。本研究の文字領域候補抽出手法として、グラデーション構造の記述に有効な等色線を用いる。等色線は、色の変化を記述するための一手法である。等色線は線の現れる位置の情報だけでなく、色変化も情報として持つ。また、色変化が急激な部分を領域分割線とすることによって、等色線による領域分割も可能となる。
著者
岡田 至崇 八木 修平 大島 隆治
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.206-212, 2010-03-10 (Released:2019-09-27)
参考文献数
22
被引用文献数
5

近年,従来の延長線上にない新しいアプローチにより,単接合太陽電池のエネルギー変換効率を上回り,かつ低コスト化が展望できる次世代型高効率太陽電池の研究開発が活発になっている.本稿では,理論変換効率60% 以上の超高効率化が可能な量子ドット超格子を利用した中間バンド型太陽電池について,その動作原理と開発動向について述べる.
著者
岸田 俊二 内田 晴久 磯村 雅夫 佐山 和弘 山田 明 岡田 至崇 笠井 秀明 坂上 護 梶川 武信 内海 和明 高田 俊和 木村 英樹 江部 広治 首藤 直樹 加藤 芳秀 上松 敬禧 佐藤 理夫 小原 宏之 須田 不二夫 原 一広 和泉 茂一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
應用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.741-743, 2010-08-10
参考文献数
5

<p>温暖化と資源の枯渇を克服し,持続可能な社会を築くことが人類喫緊の課題である.持続可能な具体的社会像と,今後10〜20年に開発すべき技術群を描いた.自然エネルギーへの大胆な転換と画期的な省エネルギー技術の普及が必須で,特に,太陽光からの燃料の直接生産の実現がキーとなる.これらの産業技術は新たな経済発展のテコになると期待される.</p>
著者
岡田 至崇
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会機関誌えねるみくす (ISSN:24323586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.142-147, 2017

<p>In order to surpass the theoretical Shockley-Queisser limit of energy conversion efficiency of single-junction solar cells as well as to lower the cost, advanced concepts and new materials are emerging. By placing a dense array of quantum dots in the active region of a <i>pin</i> solar cell, which consequently leads to formation of a superlattice miniband or intermediate-band, the solar cell efficiency could reach 63% under full sunlight concentration. Recent status and future research opportunities are reviewed.</p>
著者
岡田 至崇
出版者
一般社団法人 日本真空学会
雑誌
真空 (ISSN:18822398)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.556-561, 2012-12-20
参考文献数
39
被引用文献数
2

&nbsp;&nbsp;In order to surpass the theoretical Shockley-Queisser limit of energy conversion efficiency of a single-junction solar cell, advanced concepts using multi-junction tandem structures and quantum nanostructures are presently under intense research. Recent developments and future research opportunities with quantum nanostructure photovoltaics are reviewed.<br>
著者
坂本 昭二 倉石 沙織 小田 寛貴 江南 和幸 岡田 至弘 安 裕明 池田 和臣 河野 益近
雑誌
じんもんこん2010論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.15, pp.19-26, 2010-12-04

本研究では、4世紀の李柏文書から20世紀までの古文書等の様々な料紙を対象として、これらの料紙を科学的に分析したデータを用いて料紙の比較分類を試みた。まず、紙の色情報によって料紙の分類を行った。この結果、時代的に古い紙は比較的黄色味を帯びた暗い色をしているが、新しい紙では黄色味が減少して白い紙が多いことを示した。次に、蛍光X線元素分析によって料紙に含まれる元素の種類を調べ、時代的に古い紙が含む元素の種類数は多く、新しい紙に含まれる元素の種類数は少ないことを示した。特に大谷文書の多くに元素Fe, Ti, Alが含まれていることを確認した。
著者
西村 涼 大田 康人 渡辺 靖彦 村田 真樹 岡田 至弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.67, pp.85-90, 2008-07-10
参考文献数
12

メールの文章は他の文書なら改段落しない場合でも、「見やすさ」、「読みやすさ」 を重視して改段落をする場合がある。こうした過剰で不要な段落わけは、メールの機械処理にとって問題である。そこで、メールの文章における段落間の接続の強さを機械学習によって推定する方法を提案し、過剰な段落わけを検出できることを示す。In order to improve the readability, we often segment mail text into smaller paragraphs than necessary. However, this oversegmentation is a problem of e-mail text processing. In this paper, we proposed an estimation method of connectivity between paragraphs in mails using machiene learning technieques, and showed that paragraphs which should be one paragraph can be found by detecting strong connectivity.
著者
郡司 尚樹 左近 さくら 上西 恵史 岡田 至弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.2, 1997-03-06
被引用文献数
3

パノラマ画像を生成する手段として多くの手法が考案されてきた。パノラマ画像の取り込みにはスリットカメラなどの特殊なカメラが従来は必要だったが、最近では分割撮影した画像を接合することによってパノラマ画像を生成するアルゴリズムが研究されている。しかし、大半は撮影時に制限を与えて生成する手法であり、制限なしに撮影した画像から生成する手法はあまり考えられていない。そこで本手法では、画像の位置解析手法としてオプティカルフローを用いたパノラマ両像生成法を示す。
著者
岡田 至 奥井 周子 関根 真波 高橋 洋治 福地 俊樹
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.69-73, 1992-02-20
被引用文献数
6

われわれは先にN-(4-tert-ブチルベンジル)-4-クロロ-3-エチル-1-メチルピラゾール-5-カルボキサミド(tebufenpyrad, Code No. MK-239, Pyranica^[○!R])が, 高い殺ダニ活性を有することを報告した.さらに高活性な化合物を目標に, 26種の二環式ピラゾール誘導体(IV)を合成し殺ダニ活性を試験したところ, シクロペンタン環を有する化合物が高活性であることを見いだした.その中で, N-(4-tert-ブチルベンジル)-2, 6-ジメチル-2, 4, 5, 6-テトラヒドロシクロペンタピラゾール-3-カルボキサミド(21)が最も高い活性を示し, テトラニカス属やパノニカス属のダニに対してMK-239に匹敵する活性を示した.
著者
岡田 至崇 FARRELL Daniel FARRELL Daniel
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

量子ドット超格子や高歪み化合物半導体中に形成される中間バンドを利用したナノ構造太陽電池の高効率化のアプローチでは、中間バンド内のエネルギーレベルに光キャリアが安定に存在し、またこれらが近赤外域の太陽光を吸収して伝導帯へと効率良く励起され、電流として取り出せることを室温で実証することが重要である。このような光吸収によるアップコンバージョン過程と同様に、熱的アップコンバージョン効果を取り入れたのがホットキャリア太陽電池である。本年度は、太陽光により励起されたされた中でも高エネルギーのキャリアのエネルギー緩和ダイナミクスを解明し、これらの高エネルギーの電子を効率良く電極から取り出すための方法に関する研究を進めた。量子井戸から成るホットキャリア生成層を想定し、熱的アップコンバージョンにより生成されたホットキャリアが、発光再結合する際に放出されるフォトンを太陽電池(上部)に照射して戻すことにより、セルの出力電流を増大させることが本研究で考案した素子の動作原理となる。このとき、太陽光の集光により熱的アップコンバージョンによるホットキャリアの生成がより高効率で生じることが期待され、理論値として、1000倍集光時に5O%前後の変換効率が可能となることを見出した。次に、量子井戸セル構造の最適化を行うため、k. p法を用いたバンド計算の数値計算プログラムを開発した。InGaAs/GaAs系歪み量子井戸を想定し、量子準位の形成位置及び各エネルギー準位における波動関数を数値計算により求められるようになり、格子歪みが量子準位や波動関数に及ぼす効果を定量的に求めることを可能にした。
著者
木俣 孝一 若間俊旭 岡田 至弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.3, pp.49-54, 2008-01-17

本研究では、複数対象の手と顔の位置関係を重回帰分析によってモデル化する手法を提案する。これにより、Mean ShiftやCAMSHIFTを用いた追跡アルゴリズムの課題である類似した色の対象の重なりや一時的な遮蔽による追跡失敗を回復・修正できることを示す。また、手のジェスチャを用いたインタフェースの例として、手の動きに合わせて表示された画像の操作が可能なバーチャルウォールへ実装について述べる。This paper describes the way that the position of the hand and the face is modeled by Multiple Regression Analysis. Mean Shift Algorithm and CAMSHIFT Algorithm can't track the object that occluded by the other objects. But, this way modify tracking point that loses sight of the object. In addition, we implemented the Virtual Wall as a example of interface. It operates a image by user's gestures.
著者
若間 俊旭 芝 公仁 岡田 至弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.327, pp.29-34, 2008-11-20

本報告では,2枚の画像から抽出した特徴点群を三角形分割することによって,特徴点間の対応付けを行う方法を提案する.特徴点抽出にはスケール変化や回転に不変で,照明変化等にロバストなScale Invariant Feature Transform (SIFT)を用いる.本手法は特徴点群を三角形分割し,2枚の画像間の三角形で正規化相関を計算して比較することで誤った対応を除去する.三角形分割することによって,対象自身の変形にも対応することができる.また,分割された三角形毎に処理を並列化することによって対応付けに要する時間を短縮することが可能である.実験によって本手法の有効性を示す.
著者
矢内 雅浩 橘 翔寿 芝 公仁 岡田 至弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.141-144, 2008-01-10

博物館や美術館で展示支援システムが広く用いられているが、ユーザの興味に応じて説明内容を柔軟に提供する機能が求められている。本研究では、(1)利用者の視線推定、(2)情報端末の位置追跡によってユーザの興味を推定し、それに対応した説明内容を提供する展示支援システムについて報告する。