- 著者
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岡野 節子
水谷 令子
岩崎 ひろ子
- 出版者
- The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
- 雑誌
- 栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
- 巻号頁・発行日
- vol.51, no.2, pp.101-105, 1993 (Released:2010-04-30)
- 参考文献数
- 6
かぼちゃ, にんじん, 抹茶をそれぞれ添加した食パンを調製して, パンの比容積と物性値の測定を行い, 次のような結果を得た。1) パンの比容積は, かぼちゃ双びにんじんを20%添加したものが, 対照と同じかやや大きく, 添加量が増加するに従い比容積は小さくなった。しかし, にんじん (ゆで) は, 添加量を多くしても対照とほとんど変わらなかった。2) かぼちゃパンは, 硬さ, 弾性率において, かぼちゃ添加量が多くなるに従い大きい値となり, かぼちゃを添加することによりパンは硬くなった。緩和率においてもかぼちゃを添加すると大きくなり, 圧縮した時に回復の悪いパンになることが分かった。3) にんじん (生) パンは添加量が多くなっても, 硬さ, 弾性率とも小さい値でやわらかな良質のパンをつくることができた。4) 抹茶添加では, 小麦粉に対して2.5%添加すると, 膨化性, 物性ともに悪くなり, 良質のパンをつくることはややむずかしかった。以上より, パンの焼性からみると, かぼちゃ, にんじんは小麦粉に対して40%程度, 抹茶は2.5%以下の添加が適当であると思われる。